高槻市議会議員 吉田あきひろのごきんじょニュース

明日の 希望は ひとりの人を 思う心から

晴天の桜まつり

□地域活動 式典・イベント / 2024年3月31日

濱田市長も立ち寄ってくださり皆さん大喜び

8293D7EE-9135-4559-BAC8-AEE23AB1BCFF30日(土) 晴天のもと、本当に久しぶりの地元自治会「桜まつり」が開催されました。

自治会の“まつり協力会” の懇親をはじめ、“寿会” の皆さんのお手伝い、“茨木蕎麦打ち倶楽部” の皆さんの生そば。地元、堤地区福祉委員会の皆さんが、喫茶“ひまわりサロン” を。

多くの方々のご協力のもと、桜まつりがスタート。午前中からたくさんの地域の皆さんが、ご来場くださり大賑わい。楽しい一日を過ごすことができました。

この日は私も、まつり協力会の一員としてお手伝いを。

午後からは、ご来賓として“濱田剛史市長” が立ち寄ってくださり、ひとり一人にお声かけ。役員やご参加の皆さんは大喜び。いたるところで、市長との記念撮影がはじまりました。私も一緒に。市長ありがとうございました。

“堤桜通り”では、一週間前から準備がはじまり、雨模様の中、自治会役員の皆さんと一緒に私も提灯付けのお手伝いを。暖かな一日でしたので、もうじき桜の花も咲きそうですね。夜は明かりが灯り、とても綺麗になります。

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|| 主張 || 不登校への対応

□ホームページ □公明新聞 党活動 / 2024年3月30日

 丁寧な実態把握と分析が重要 私からも市議会で一般質問

IMG_4890(30日 公明新聞より) 不登校の児童生徒が過去最多を更新している。子どもたちが安心して学べる環境の構築に向けて、当事者の思いに寄り添った対応が求められる。

文部科学省は26日、不登校の要因の実態を把握するために毎年度実施している「問題行動・不登校調査」の調査項目や調査方法を見直したことを発表した。

不登校の主な要因を「いじめ」「無気力、不安」といった項目から教員の認識に基づいて一つ選んでいた方法を、いじめの情報や教職員とのトラブルなど客観的事実の有無を含め複数回答で聞く形式に改める。

これは、昨年11月の参院予算委員会で公明党の伊藤孝江氏が、調査方法の見直しを含む要因の丁寧な分析を求めていたことを受けた対応である。

2022年度の調査では不登校の要因として「無気力、不安」が半数以上を占めていた。しかし、教員の認識のみで評価する調査では教員に原因がある結果は出にくく、実態を十分に把握できるとは限らない。

実際、23年度に同省が行った委託調査によると、不登校のきっかけについて、児童生徒は体調不良、不安・抑うつ、いじめ被害、教職員への反発などの項目で高い割合となったのに対し教員の回答ではこれらの項目が低い割合にとどまり、認識に大きな開きがある。

重要なのは、児童生徒が登校できない理由を丁寧に把握・分析し、対策に生かすことだ。今後の調査について文科省は、当事者らへの確認を推奨している。各教育委員会や学校現場は、悩む子どもたちの思いをくみ取る調査となるよう知恵を絞ってほしい。

保護者を支える体制の充実も必要だ。今後の調査に保護者への聞き取りを加えるほか、相談支援や情報提供を強化すべきである。

この点、公明党は不登校に関する政府への提言でスクールカウンセラーなど専門職の配置充実やオンライン相談の拡大を訴え、昨年10月に決定した緊急対策に反映された。児童生徒を孤立させず、手を差し伸べられる環境整備を急ぎたい。

IMG_4746私の取り組みとして、2023年12月議会(12月15日) において、全国の小中学校で令和4年度(文部科学省の調査結果) に、不登校だった児童生徒が過去最多を更新したとのことで、高槻市の不登校の状況や小中学校の取り組みを確認し、子ども達の未来を応援する観点から「不登校児童生徒への支援の充実について」と題して、教育委員会に対し一般質問を致しました。

質問の最後に、教育長より、「不登校の子どもたちの学校復帰や社会的自立の支援に向けて、校内適応指導教室の全校設置をはじめとして、さまざまな施策を展開してまいる所存でございます」と、力強いご答弁をいただきました。

そして、濱田市長の2024年度(令和6年度) 施政方針の説明において、「不登校支援の充実を図るため、不登校等支援員を増員するとともに、中学校に加え、全小学校に校内適応指導教室を設置し、学校での居場所づくりに取り組みます」と発表がありました。

不登校児童生徒への支援の充実について」を教育委員会に一般質問

24年度予算が成立

□公明新聞 党活動 / 2024年3月29日

税制関連法も、定額減税6月から/公明の主張反映

IMG_4892(29日 公明新聞より) 2024年度予算は28日夜の参院本会議で、自民、公明の与党両党などの賛成多数で可決、成立した。

立憲民主党、日本維新の会、国民民主党、共産党などは反対した。

24年度予算の一般会計総額は112兆5717億円。

定額減税や賃上げ促進税制の強化などを盛り込んだ改正所得税法など税制改正関連法も同日成立した。公明党の主張が随所に反映された。

■能登地震受け、災害への対応など一般予備費1兆円

24年度予算では、能登半島地震の復旧・復興に切れ目なく対応し、今回の地震以外にも自然災害など不測の事態に備える一般予備費を5000億円から1兆円に倍増。インフラ復旧や住まいの確保、なりわいの再建を着実に推進する。

また、医療・福祉現場で働く人の賃上げに向け、基本給を底上げして処遇改善につなげるための措置を講じる。中小企業の賃上げを実現するため、価格転嫁が適切に行われているか監視する「下請Gメン」の人員増強などを盛り込んだ。

子育て支援では、児童手当を抜本的に拡充。10月分から、所得制限の撤廃や高校生までの支給対象拡大、第3子以降への加算増額を行う。給付型奨学金と授業料減免の対象を多子世帯や理工農系の学生の中間層まで拡大することなども盛り込まれている。

一方、税制関連法では、国民の家計所得を底上げする生活支援策として、1人当たり4万円を所得税や住民税から差し引く定額減税を6月から実施する。

■河野氏が賛成討論

本会議に先立つ参院予算委員会で、締めくくり質疑と賛成討論を行った公明党の河野義博氏は、24年度予算について、デフレからの完全脱却と新たな成長型経済への移行を実現することが求められているとし、「物価高に負けない賃上げの実現に向けた力強い施策が盛り込まれた予算だ」と評価した。

新出発 団結の党員会

党活動 式典・イベント / 2024年3月29日

高槻島本支部連合会 党員会の開催 大衆とともに公明党

IMG_488228日(木) 雨、午後から「公明党 高槻島本支部連合会 党員会」を開催させていただきました。

ご多忙の中、足元の悪い中、会場いっぱいに、多くの党員の皆さまにご参加いただき心より感謝申し上げます。

冒頭、石川ひろたか参院議員(大阪府本部代表) よりビデオメッセージをいただきました。

次に主催者として、私の方から様々な取り組みへの御礼等のご挨拶。結党60周年を迎える本年、党勢拡大に向けて、支部連合会として新出発、団結の党員会を。

そして、長きに渡り党活動にご尽力いただいている党員の皆さまの永年表彰、誠におめでとうございます。ありがとうございます。

野口ひとみ議員からは、令和6年度の島本町政報告。三井やすゆき議員からは高槻市政報告も。公明党の要望が随所に反映された報告。高槻・島本全議員、関係者の皆さまと、党員の皆さまを大歓迎の思いで迎えた党員会となりました。

そして、吉田ただのり府会議員から、党員の皆さまに、この一年間の力強いご支援への感謝と府政報告。

公明党議員の活動を通して感動的なご紹介もいただきました。「大衆とともに公明党」

地域共生社会の実現を目指して

□ホームページ □一般質問 □高齢者福祉 いいね!!たかつき 議会活動 高槻市HPへリンク / 2024年3月28日

「健康医療先進都市たかつき」を全国に発信

IMG_3662高槻市ホームページ「こちら部長室」に「『健康医療先進都市たかつき』を全国に発信」が紹介されています。

(高槻市ホームページより) 去る2月22日、本市、学校法人大阪医科薬科大学、一般社団法人高槻市医師会、一般社団法人高槻市歯科医師会、一般社団法人高槻市薬剤師会の5者で連携協定を締結した「健康医療先進都市」の取組についてご紹介します。

令和6年度の施政方針で、全ての市民が健康でいきいきと暮らすことができ、質の高い医療・介護が受けられる「健康医療先進都市」を推進するため、施策の更なる充実と、その積極的な発信に取り組むことを位置づけました。この「健康医療先進都市」とは、端的に言うと、高槻市の医療体制が全国に誇るべき充実度であることを表現したものです。

市民の皆さんに、その医療体制が、長年、関係機関の皆さんが連携・協力して、一丸となって築いてきたものであることを知ってほしい、再発見していただきたい。また本市の充実した医療体制や先進的な取組をPRすることで、市外の皆さんにも「健康医療先進都市たかつき」の魅力を知っていただきたいと思っています。

特に知ってほしい、高槻市の長所は次の3点です。

⑴ 日常的な健康管理から専門、高度、先進医療を担う医療機関が揃う。充実のラインナップ

⑵ 初期から三次の救急医療体制が市内で完結しているから、救急事案の市内搬送率はほぼ100%。だから、緊急時にも安全・安心

⑶ 充実した医療に加え、市民の皆さんの健康意識も高い。健康寿命は府内トップクラス

IMG_4836私たちも推進する立場から、令和6年3月定例会において、関連して令和6年度(2024) からはじまる第9期の「高槻市高齢者福祉計画・介護保険事業計画について」一般質問を致しました。

濱田市長の「令和6年度施政方針」が示す、質の高い医療・介護が受けられる「健康医療先進都市」を基に、適切な検診の推進や疾病の早期発見などとともに、健康づくりの取り組みや要介護状態にならない身体づくり、介護予防等、健康寿命の延伸に向けた取り組みが重要なことで、そのための対策が本計画であり、本市の超高齢社会への指針であると考えることから

1問目に「高槻市高齢者福祉計画・介護保険事業計画」の意義と今までの総括、そして、第9期計画に関する考え方、特に、団塊の世代が後期高齢者となる令和7年を迎えるに当たり、どのような位置づけ、考え方をもとに策定されてきたのか。

そして「高槻市地域包括ケア計画」の概要・位置づけとともに、地域包括ケアシステムを深化・推進していく内容について、どのように進めていくお考えなのか。

また、この理念についての意義と引き継ぐ理由、この理念を基にどのように取り組んでいくのか。

2問目に、国が示す見直しのポイントを踏まえ、本市が目指す「地域共生社会の実現に向けて」のそれぞれの計画の目標を達成するための取り組み内容についてと、どこまで市民の声が反映されているのか。

また、介護保険制度の安定した運営をしていくための保険料決定についてなど。

最後に、健康福祉部としての決意をお聞きしました。

本市では、これまで「高槻市高齢者福祉計画・介護保険事業計画」にもとづき、高齢者福祉・介護保険施策を着実に進めてまいりました。

今後とも、増加する介護ニーズや、地域における住民同士の支え合いなど、様々な課題に対して、議員各位をはじめ、市民、関係団体等の皆様のお声をお聞きしながら、基本理念である「高槻市に住むすべての人々が、夢を育み、安心して暮らせる自治と共生のまちづくり」のもと、地域共生社会の実現を目指して、本市の特色である健幸ポイント事業をはじめとする介護予防の取組や、高齢者市営バス無料・割引乗車制度、健康医療先進都市の取組など各種施策にしっかりと取り組み、健康寿命のさらなる延伸を目指してまいります。

質問に対するご答弁等は↓↓↓

令和6年3月定例会 一般質問「高槻市高齢者福祉計画・介護保険事業計画について」 <あきひログ

昨年9月定例会の一般質問も↓↓↓

高槻市における健康づくりについて/「健康たかつき21」の次期計画の充実等 健康寿命の延伸ナンバーワン都市を目指して/健康福祉部/2023年9月26日

令和6年3月定例会 一般質問

□一般質問 議会活動 / 2024年3月27日

高槻市高齢者福祉計画・介護保険事業計画について

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26日(火) 高槻市議会、令和6年3月定例会の最終日、午後から一般質問で登壇(1問目質問・答弁) し、自席(2・3問目質問要望・答弁) も含め約38分間、質問と要望を致しました。

【1問目 質問】

皆さま、こんにちは。公明党議員団の吉田章浩です。

今回は、令和6年度(2024) からはじまる第9期の「高槻市高齢者福祉計画・介護保険事業計画について」を一般質問致します。このあと、本計画を第9期計画と呼ばせていただきます。

計画策定の背景として、わが国は、非常に速い速度で高齢化が進行し、人口構成においては、年少人口及び生産年齢人口が減少する一方で、高齢者人口が急激に増加しています。

令和5年(2023) 9月1日現在の総務省人口推計は総人口1億2,445万4千人のうち、高齢者人口は3,619万8千人と、総人口に占める高齢者人口の割合は29.1%となっています。

特に、2年後の令和7年(2025) には、国民の3人に1人が65歳以上、5人に1人が75歳以上と団塊の世代全員が後期高齢者になられる2025年問題や、団塊ジュニア世代といわれる方々が15年後の令和22年(2040)には65歳以上となられ、高齢化率が約35%に達すると予測されている2040年問題などの加齢による高齢化率の上昇が注目されています。

加齢は、生まれてから今に至るまでの物理的な経過時間を指すことで、高齢になっても、自分らしい生活、自分らしい活動ができることが大切であると思います。

本市においては、濱田市長の令和6年度施政方針が示す、質の高い医療・介護が受けられる「健康医療先進都市」を基に、適切な検診の推進や疾病の早期発見などとともに、健康づくりの取り組みや要介護状態にならない身体づくり、介護予防等、健康寿命の延伸に向けた取り組みが重要なことで、そのための対策が本計画であり、本市の超高齢社会への指針であると考えます。

しかし、一般的に加齢が進み、高齢者が増加していく上では、様々な疾病もあり、認知症を生じさせる最大の危険因子は加齢であると言われています。

高齢化の進展に伴い、国からは令和5年6月に「共生社会の実現を推進するための認知症基本法」が公布され、認知症の人が尊厳を保持しつつ、希望を持って暮らすことができるよう、認知症の人の家族等の意見を聞きながら、認知症の人とともに生きる共生社会の実現に向けた体系的な施策の立案と実践等が示されており、また、国から示された基本方針では、令和7年及び令和22年の中長期を見据えたサービス基盤の計画的な整備、地域包括ケアシステムの深化・推進、介護人材の確保及び介護現場の生産性向上の推進についての取り組みを求められているところです。

本計画の位置づけとして、老人福祉法第20条の8「市町村は、老人居宅生活支援事業及び老人福祉施設による事業の供給体制の確保に関する計画を定めるものとすること」を基本に、老人福祉計画と、介護保険法第117条第1項「市町村は、基本指針に即して、三年を一期とする当該市町村が行う介護保険事業に係る保険給付の円滑な実施に関する計画を定めるものとする。」との規定に基づき、介護保険事業計画を一体的に策定するとされています。

前計画では「高槻市に住むすべての人々が、夢を育み、安心して暮らせる自治と共生のまちづくり」の基本理念により「地域共生社会の実現」という目標を掲げ推進してこられました。

第9期計画では、これらを引き継ぎ、さらに発展させていくものとして策定するとされ、計画期間として、令和6年度から8年度までの3年間とし、団塊の世代が75歳の後期高齢者となられる令和7年に向けて地域包括ケアシステムを深化・推進することや、さらに、団塊ジュニア世代が65歳となる令和22年の中長期を見据え、「高槻市地域包括ケア計画」として策定するとしています。

高槻市の高齢者を取り巻く現状として、本市の人口は、令和5年(2023) 9月末現在で347,244人。総人口に占める高齢者の人口の割合は、年々上昇しており同年では101,892人の29.3%となっています。

全国の高齢化率29.1%、大阪27.1%から見ても、高い水準であることがわかります。

また、高齢者人口は、10万人を超える水準で年々増加してきましたが、令和2年(2020) 以降、減少傾向に転じ、高齢化率は高止まり状態で、特に後期高齢者数が増加し続けており、高齢者人口に占める割合は59.8%となっています。ちなみに、全国平均は55.3%、大阪府は57.7%となっています。

さらに、世帯の状況を見ると、高齢者のいる世帯に対して、ひとり暮らし世帯は30.0%、高齢者夫婦のみの世帯は34.3%と、高齢者のいる世帯の6割以上が高齢者のみの世帯になっていることがわかります。

将来推計では、令和6年度から8年度まで高齢化率は増加し、前期高齢者は減少。後期高齢者が増加することが予測されています。

さらに言えば、団塊ジュニア世代が65歳になる令和22年には、推計される本市の人口が297,147人で高齢化率が36.9%と推計されているところです。

また、要介護等認定者の状況は年々増加し、令和5年9月末現在では20,944人となっており、要介護別の構成比では、要支援1・2及び要介護1の占める割合は約6割になっています。

人口構成から、年少人口、生産年齢人口、高齢者人口ともに減少している状況や、人口減少社会での高齢化の進展、特にこれからの計画の中で団塊の世代が後期高齢者となること。令和22年の高齢化推計を見たときに、この第9期計画の位置づけが非常に重要であることは明白であります。

まずは、改めて「高槻市高齢者福祉計画・介護保険事業計画」の意義と今までの総括、そして、第9期計画に関する考え方をお聞かせください。

特に、団塊の世代が後期高齢者となる令和7年を迎えるに当たり、どのような位置づけ、考え方をもとに策定されてきたのか。

そして「高槻市地域包括ケア計画」の概要・位置づけとともに、地域包括ケアシステムを深化・推進していく内容について、どのように進めていくお考えなのかお聞かせ願います。

先ほども申し上げました基本理念が、第9期計画も継承されていきますが、地域福祉計画が福祉分野の上位計画として位置づけられ、高齢者福祉計画等との調和を図ることとされていることから「第4次高槻市地域福祉計画・地域福祉活動計画」の基本理念を共有するとしております。

この理念についての意義と引き継ぐ理由、この理念を基にどのように取り組んでいくのか、ご答弁をお願いいたします。

【1問目 ご答弁】

IMG_48331点目についてですが、本計画は、老人福祉法及び介護保険法に基づき、国が定める基本指針等を踏まえ、「大阪府高齢者計画」をはじめ「第6次高槻市総合計画」、「高槻市地域福祉計画・地域福祉活動計画」など、関連する他の計画との整合・調和を図りながら、令和6年度から8年度までの3か年を計画期間とし、本市において確保すべき高齢者福祉事業、並びに、介護保険給付に係るサービス見込み量等、高齢者福祉及び介護保険事業の運営に必要な事項を定めるものでございます。

これまでの総括についてですが、前計画となる令和3年度から5年度を計画期間とする第8期計画においては、後期高齢者が増加し、介護・医療ニーズや、生活支援ニーズなどが増加・多様化するなか、新型コロナウイルス感染症による新たな生活課題などを踏まえ、団塊世代の方が75歳以上の後期高齢者となる令和7年に向けた地域包括ケアシステムをさらに推進し、高齢者を含むすべての世代がお互いを支え合い、心が通い合う、やすらぎの社会の実現を目指して取り組んできました。

その結果として、本市の健康寿命は、大阪府内で女性は85.8歳と、4年連続第1位となるなど、男女ともトップクラスであることや、府内の政令中核市でも最も低額な介護保険料につながっていると考えています。

令和6年度からの第9期となる本計画は、国から示された基本指針において、令和7年及び令和22年の中長期を見据えたサービス基盤の計画的な整備、地域包括ケアシステムの深化・推進、介護人材の確保及び介護現場の生産性向上の推進等についての取組が求められていることや、前計画における実績や課題、高齢者を取り巻く状況を踏まえ、策定するものでございます。

次に、2点目の「高槻市地域包括ケア計画」についてですが、国において、団塊の世代が後期高齢者となる令和7年を目途として、要介護状態となっても、住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最後まで続けることができるよう、住まい・医療・介護・予防・生活支援が一体的に提供される地域包括ケアシステムの構築を実現することが掲げられ、本市でも平成27年度から、高齢者福祉計画・介護保険事業計画を、地域包括ケアシステムの構築を目指す「地域包括ケア計画」としても位置付けてきたところです。

第9期となる本計画では、令和7年に向けて、地域包括ケアシステムを深化・推進するとともに、いわゆる団塊ジュニア世代の方が65歳以上の高齢者となる令和22年までの中長期を見据え、「高槻市地域包括ケア計画」として取り組んでまいります。

3点目の計画の基本理念についてですが、社会福祉法の改正に伴い、前計画から、地域福祉計画が本計画の上位計画として位置付けられたことから、「第4次高槻市地域福祉計画・地域福祉活動計画」と基本理念を共有するものでございます。

同計画では、人と人、人と社会がつながり、一人ひとりが生きがいや役割を持ち、助け合いながら暮らしていくことのできる、包摂的なコミュニティ、地域や社会を創る「地域共生社会」を実現していくため、第1次計画から掲げてきた基本理念を引継ぎ、推進することとしています。

高齢者福祉計画・介護保険事業計画においても、前計画から、この基本理念のもとに取組を進めており、これまでの取組状況や課題も踏まえながら、地域包括ケアシステムの深化・推進など5つの計画目標と、自立支援、介護予防・重度化防止の推進や、安心できる暮らしの支援など7つの施策の展開を図ることで、引き続き、地域共生社会の実現に向けた取組を進めてまいります。

【2問目 質問】

IMG_4834ご答弁より、本計画の意義については、本市において確保すべき高齢者福祉事業、並びに介護保険給付に係るサービス見込み量等、事業の運営に必要な事項を定めるものであり、これまでの総括については、後期高齢者の増加、介護・医療ニーズや、生活支援ニーズなどの増加・多様化、新型コロナウイルス感染症などを踏まえ、令和7年に向けた地域包括ケアシステムをさらに推進しながら、支え合いなど鋭意取り組んできたこと。

そして、結果として、大阪府内では健康寿命が男女ともトップクラスであったことや、低額な介護保険料につながったことは、前計画である第8期計画が奏功した結果であり評価されるところだと思います。

第9期となる本計画は、国からの基本指針において、令和7年及び令和22年の中長期を見据えたサービス基盤の計画的な整備、地域包括ケアシステムの深化・推進、介護人材の確保及び介護現場の生産性向上の推進等についての取組が求められていること、前計画における実績や課題、高齢者を取り巻く状況を踏まえ、策定していくとのことでした。

地域包括ケア計画については、平成27年度から、地域包括ケアシステムの構築を目指す計画として位置付けてきたところで、今後、令和7年、令和22年までの中長期を見据え取り組んでいくとのことでした。

基本理念については、ご答弁の通り包摂的なコミュニティ、地域や社会を創る「地域共生社会」を実現することを継承していくとのことで、期待をしていきたいと思います。

さて、令和5年7月10日の厚生労働省・老健局の社会保障審議会・介護保険部会の資料「基本指針の構成について」では、第9期介護保険事業(支援) 計画の基本方針のポイント案が示されています。

国の基本的な考え方によると、第9期計画期間中には、団塊の世代が全員75歳以上となる令和7年を迎えることになる。

また、高齢者人口がピークを迎える令和22年を見通すと、85歳以上人口が急増し、医療・介護双方のニーズを有する高齢者など様々なニーズがある。要介護高齢者が増加する一方、生産年齢人口が急減することが見込まれている。

さらに、これまで以上に中長期的な地域の人口動態や介護ニーズの見込み等を踏まえて介護サービス基盤を整備するとともに、地域の実情に応じて地域包括ケアシステムの深化・推進や介護人材の確保、介護現場の生産性の向上を図るための具体的な施策や目標の優先順位を検討した上で、介護保険事業(支援) 計画に定めることが重要とされている通り、本市の第9期計画が同じベクトルで進められることがわかります。

見直しのポイント案として、介護サービス基盤の計画的な整備のあり方、在宅サービスの充実、地域包括ケアシステムの深化・推進に向けた取り組みについて、重層的支援体制整備事業においての包括的な相談支援等、認知症に関する正しい知識の普及啓発により、認知症への社会の理解を深めること、デジタル技術の活用、給付適正化事業の取組の重点化・内容の充実など。

さらに、地域包括ケアシステムを支える介護人材確保及び介護現場の生産性向上、介護人材を確保するため、処遇の改善、人材育成への支援、職場環境の改善による離職防止、外国人材の受入環境整備などの取組を総合的に実施することなどが示されています。

本市は、基本理念のもと、高槻市の第9期計画目標・地域共生社会の実現に向けてとして、1問目のご答弁でも触れられましたように、5つの計画目標を掲げられています。

一つ目は、「地域包括ケアシステムの深化・推進」として、すべての人が地域、暮らし、生きがいをともに創り、高め合う地域共生社会の実現が地域包括ケアシステムの目指す方向とされていますが、本計画においても、高齢者が可能な限り住み慣れた地域で暮らし続けられるよう、地域包括ケアシステムの深化・推進に取り組んでいくこと。

二つ目は「高齢者の自立と尊厳を支えるケア」として、ひとり暮らし高齢者のほか、認知症の人や認知機能が低下した高齢者の増加が見込まれる中で、要介護状態になっても、自分の意思で自分らしい生活を営むことを可能とするため、高齢者の意思決定支援や、権利擁護をはじめとした様々な施策について取り組みを推進していくこと。

三つ目は、「高齢者の社会参加と協働によるまちづくり」として、今後、生産年齢人口の減少が加速化する中で、地域の活性化のためには、高齢者が活躍するまちづくりを進める必要性を謳われ、そのために、高齢者が自らの豊かな経験や知識を活かし、地域社会の支え手として、いきいきとした生活を送ることができる環境に努めること。

四つ目は、「健康寿命の延伸に向けた施策の推進」として、昨年の9月定例会において、私の方からも今後の少子高齢化・人口減少社会において、長寿社会では、医療や介護に依存せず自立して健康的に過ごせる「健康寿命」をいかに伸ばすかが重要であることから「高槻市における健康づくりについて」、健康たかつき21次期計画の充実等、健康寿命の延伸ナンバーワン都市を目指して一般質問させていただきました。

健康福祉部長からは、医療関係機関と連携し、「健康」、「医療」の施策のさらなる充実を図るとともに、すべての市民が健康でいきいきと暮らすことができ、質の高い医療・介護が受けられる「健康医療先進都市」について、全国に向けて発信していくとの力強いご答弁をいただきました。

健康寿命のさらなる延伸に向けて、市民の主体性を重んじながら、健康に対する関心を高め、生活習慣病の予防に関する取り組みや、高齢者の地域における社会参加の促進も含めた介護予防の活動等をさらに充実できるよう、事業の実施に努めることも示されています。

そして、五つ目は、「介護保険制度の安定した運営」として、介護保険財政の健全性を確保するとともに、高齢者の自立支援、介護予防・重度化防止等に視点をおいた適切なケアマネジメントを推進し、介護サービスの質の向上に取り組むことで、制度の持続可能性の向上に努めるとされています。

特に、制度の安定した運営については、介護保険法第1条の目的に「この法律は、加齢に伴って生ずる心身の変化に起因する疾病等により要介護状態となり、入浴、排せつ、食事等の介護、機能訓練並びに看護及び療養上の管理その他の医療を要する者等について、これらの者が尊厳を保持し、その有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるよう、必要な保健医療サービス及び福祉サービスに係る給付を行うため、国民の共同連帯の理念に基づき介護保険制度を設け、その行う保険給付等に関して必要な事項を定め、もって国民の保健医療の向上及び福祉の増進を図ることを目的とする。」、また第4条2項には「国民は、共同連帯の理念に基づき、介護保険事業に要する費用を公平に負担するものとする。」とあります通り、尊厳の保持、自立への努力、保険制度としての義務、公平な負担が重要な観点であると思います。

改めて、介護保険制度の安定した運営については、法律を基に本計画の事業等、掛かる必要な費用に対して利用者等で公平に納め、その財源となるわけですが、概ね、50%が国・府・市の公費、税金で、あとの50%が保険料となっています。内訳として、第1号被保険者65歳からの方が23%で、第2号被保険者40歳から64歳の方々が27%と「高齢者・暮らしに生かそうサービスガイド」でもご案内されています。

先に申し上げた人口減少社会の中で、団塊の世代が75歳となる令和7年が第9期計画の中間地点であること。さらに団塊ジュニア世代が65歳になる令和22年での高齢化率36.9%をどのように捉えていくのか。どのように対応していくのか。福祉、介護のあり方、魅力あるまちづくりのあり方が今後益々、重要になってくると思われます。

本市では、地域で人気の高い「ますます元気体操」などの「健康ポイント事業」や市営バス「高齢者無料乗車証」の取り組みなど高齢者の介護予防や社会参加促進に資する施策を実施し、現在の介護保険料から見た取り組みの効果は、府内平均月6,826円に対して本市は月5,600円と比較的低額で、市全体の取り組みとして奏功していると強く感じ評価されるところです。これら高齢者施策を今後も継続していくことを望むところです。

そこでお聞きしますが、国が示す見直しのポイントを踏まえ、本市が目指す「地域共生社会の実現に向けて」のそれぞれの計画の目標を達成するための取り組み内容についてと、どこまで市民の声が反映されているのか、具体に説明をお願い致します。

また、介護保険制度の安定した運営をしていくための保険料決定についてお聞かせください。

 *

【2問目 ご答弁】

IMG_48361点目の計画の目標を達成するための取組内容についてですが、地域共生社会の実現に向けて、主なものとして、「自立支援、介護予防・重度化防止の推進」、「認知症施策の推進」、「高齢者の生活を支える人への支援」などの施策の展開を図ってまいります。

具体的には、「自立支援、介護予防・重度化防止の推進」にあたっては、介護予防をより広く普及啓発していくため、「すこやかエイジング講座」をはじめ、「高槻もてもて筋力アップ体操」などの取組を展開してまいります。

「認知症施策の推進」にあたっては、認知症になっても本人の意思が尊重され、できる限り住み慣れた地域で暮らし続けることができる社会の実現に向けて、認知症の理解促進に向けた普及啓発を図るため、「認知症サポーターの養成」をはじめ、地域住民を対象として、「安心声かけ運動」を行うことにより、認知症の人と家族等が社会参加できる地域づくりを推進してまいります。

「高齢者の生活を支える人への支援」にあたっては、増大する高齢者の支援ニーズに身近な資源や地域で対応できるように、生活支援コーディネーターによる地域住民との協働による地域づくりを推進するとともに、介護サービス等に携わる福祉・介護人材を、地域包括ケアシステムを支える人材として、安定的に確保する取組を推進してまいります。

市民の声の反映につきましては、介護サービス等に対する利用状況、利用意向などを把握するため、介護予防・日常生活圏域ニーズ調査、在宅介護実態調査等を実施するとともに、学識経験者、社会福祉関係者、公募による市民で構成する高槻市社会福祉審議会高齢者福祉専門分科会において審議を行いました。また、本計画の素案について、広く市民の意見をお聞きし、本計画に反映していくため、パブリックコメントを実施しました。

2点目の保険料決定についてですが、第1号被保険者の次期介護保険料については、介護サービス等の費用見込みの推計を基に、令和6年度から令和8年度までの保険料収納必要額を、218億4,753万8千円と算出し、年額の保険料基準額を、7万3,201円、月額で6,100円としております。

今回の改正では、国において、標準段階の9段階から13段階への多段階化、高所得者の標準乗率の引き上げ、低所得者の標準乗率の引き下げなどの見直しが行われました。

本市独自の取組として、前計画に引き続き、多段階化の設定を継続し、保険料段階を15段階とします。また、負担能力に応じた保険料設定となるよう、低所得者のさらなる負担軽減を図るため、例えば、第2段階の保険料率について、国標準が0.685のところ、本市では0.6とし、0.085ポイントの引下げを行うなど、引き続き、第2段階から第4段階等の保険料率を国標準より引き下げております。

さらに、被保険者の負担能力に応じた保険料設定となるよう、第7段階以降におきまして、所得に応じた保険料の設定を細分化しております。

介護保険制度の持続可能性を確保するためには、低所得者の保険料上昇を抑制する必要があることから、公費投入による保険料軽減の実施とともに、従来から実施してきた低所得者に配慮した多段階設定を継続するなど、低所得者の負担軽減を図ってまいります。

 *

【3問目 質問】

IMG_4837ご答弁より、目標達成の取り組みについては、具体の説明をいただきました。

また、保険料決定については、第9期計画においては、保険料の基準額が今までより500円増加し、月6,100円になるものの、要介護等認定者数の増加など第9期計画策定の背景とともに今後の介護サービス量の見込みや介護予防などに取り組む事業によるもので理解できるところです。

その根拠は、1問目のご答弁での理念の考え方に表現される「地域共生社会」を実現することだと確信するところです。

特に、今回の保険料改正の考え方として、ご答弁の通り、介護保険制度の持続可能性の確保と、低所得者の保険料上昇の抑制をする必要など、本市独自の負担軽減対策が重要なポイントであると感じます。

次の3年間の計画が非常に重要であると感じます。また、今後のあり方が大変、重要であります。そこには、国の方針とともに、市の考え方、本市の事業として市民の声が重要であります。

平成25年(2013) の12月定例会の一般質問において、親の介護を経験される市民の方からご相談をいただき、どんな施設があるのか、費用はどのくらいかかるのかなど。当時、ガイドブックが、まだなかったため、利用者のための「高齢者施設ガイドブック」作成を提案・要望させていただき、翌年9月に完成。現在も更新されながら継続いただいております。

私も家族のことで利用をさせていただいておりますが、情報があって助かるとの声や、市役所窓口等でも多くのご相談があり、関係機関やケースワーカーさんのご案内なども併せ、介護施設の見える化ができ大変評価をしています。

しかし、介護保険事業としての施設利用は、家族がサポートするにしても費用を含め大きな負担が伴います。介護認定による介護度によっても利用できる施設は限定されます。また、申請申込なども時間を要します。

先日、市民の方からご両親の介護認定申請に際して、手続きが多く複雑で仕事のため市役所に行けないなどのご相談をいただきました。手続きについては、わかりやすく周知していただくことや、オンライン申請など利便性の向上に期待をしたいと思います。

公明党議員団として市民の声をまとめ「令和6年度 高槻市政の施策と予算編成に関する要望書」を濱田市長に提出させていただき、私どもの要望が随所に反映されていることに大きな評価をしているところです。

大切なことはたくさんありますが、その一つは、介護予防の取り組みです。高齢者の健康づくり事業として定着してきた健幸ポイント事業や、フレイル予防につながる「ますます元気体操」、「もてもて筋力アップ体操」など、地区福祉委員など地域のご支援をいただきながら新たな参加者拡大に努めていただきたいと思います。

また、人生100年時代に向けて、高齢者の活動実態を検証し生きがいにつながる活動をNPO法人やシルバー人材センターなどへの支援強化を。今後、取り組んでいくグラウンド・ゴルフ場の整備やスマホ講座など、老人クラブの活性化などの充実も求めます。

「健康医療先進都市」の発信に当たっては、全国に向けた発信のみならず、市民が誇りに思い、健康への関心をさらに高められるよう、本市の誇るべき医療資源や自然に恵まれた生活環境、充実した健康・医療の施策などの周知に努めていただきたいと思います。

介護予防の大切さと、介護が必要となった時に、必要なサービスを受けられることが重要です。

今回の質問の一つである地域包括ケアシステムの深化・推進についてもコミュニティソーシャルワーカーの体制強化なども含め着実に進めていただけますようお願い致します。

さらに、要介護になる原因で一番多いのが認知症であり、その早期発見や家族へのさらなる支援が必要となっていることから、早期受診を支援する認知症診断助成制度や、認知症高齢者が外出時などで事故に遭った場合に救済する認知症事故救済制度などの検討を。

また、権利擁護が求められる中で成年後見制度においては、代表質問でも中核機関を設置し、関係機関との、より一層の連携を図り地域連携ネットワークの強化に努めていくとご答弁をいただきました。宜しくお願い致します。

また、家庭裁判所への審判申立て費用、成年後見人等への報酬の負担に対する公費助成など支援制度の創設などの検討をお願いしたいと思います。

高齢者に対する生活支援として、デマンド型交通等の導入など移動の取り組み、買い物など、移動スーパーへの補助金制度、家庭ごみのふれあい収集などの支援の検討も大切なことです。ご検討を宜しくお願い致します。

福祉現場においては、人材確保が難しい状況にあり、ICT技術の積極的な活用が望まれます。介護事業所などへの更なる周知・啓発を行い、普及に努めていただきたいとも思います。

高齢化の進展により、高齢者等の介護に対するニーズは高まっています。私たち公明党は介護需要の増加に備えた対応が急務と考えています。その中で、ケアマネージャーや介護人材の確保に向けて、さらなる処遇改善により人材流出を食い止めるとともに、担い手の裾野を広げる取り組みも強化する必要があると訴えています。

政府は介護施設の経営の安定化とともに、報酬の引き上げ、人材の確保に向けた支援に力を注いでもらいたい。そして、市の役割として、人材育成などスキルアップ研修の充実を望みます。

令和6年度からはじまる3年間。第9期計画「高槻市高齢者福祉計画・介護保険事業計画」について、市民の皆さまのご理解と、声が反映されるよう着実な進展に期待を寄せながら、最後に、これからの健康福祉部のご決意をお聞かせいただき私の一般質問を終わります。

【3問目 ご答弁】

IMG_4839本市では、これまで「高槻市高齢者福祉計画・介護保険事業計画」にもとづき、高齢者福祉・介護保険施策を着実に進めてまいりました。

今後とも、増加する介護ニーズや、地域における住民同士の支え合いなど、様々な課題に対して、議員各位をはじめ、市民、関係団体等の皆様のお声をお聞きしながら、基本理念である「高槻市に住むすべての人々が、夢を育み、安心して暮らせる自治と共生のまちづくり」のもと、地域共生社会の実現を目指して、本市の特色である健幸ポイント事業をはじめとする介護予防の取組や、高齢者市営バス無料・割引乗車制度、健康医療先進都市の取組など各種施策にしっかりと取り組み、健康寿命のさらなる延伸を目指してまいります。

社会保障における重要課題

□公明新聞 党活動 / 2024年3月26日

地域共生社会 実現への課題

IMG_4827(26日 公明新聞より) 少子高齢化の進展と共に、家族のつながりや地域の支え合いが希薄になる中、孤独・孤立、生活困窮など困難を抱える人の支援が、社会保障における重要課題となっている。

政府は「地域共生社会」をビジョンに掲げ、経済的に厳しい状況にある単身の高齢者や子育て世帯への支援を強化する生活困窮者自立支援法の改正案を今国会に提出している。

地域共生社会の意義、実現に向けた制度面や支援現場の課題を聞いた。

■早稲田大学理事・法学学術院教授 菊池馨実氏
■所得再分配では解決不可能/困り事への相談支援を重視

――政府が地域共生社会の実現を掲げている背景は何か。

菊池馨実教授 国民皆保険・皆年金をはじめとしたセーフティーネット(安全網) からこぼれ落ちていく人や、制度の狭間で恩恵が受けられない人がいるためだ。2008年のリーマンショック以降、顕在化したように、経済的困窮が背景にある。

一方で、80代の親が自立できない50代の子どもの生活を支え、社会的に孤立する「8050問題」や、日常的に家族の世話や介護を担う子ども「ヤングケアラー」の増加が深刻な社会問題となっている。

所得再分配政策だけでは解決できない点が共通する特徴だ。求められるのは、従来の給付による支援に加え、相談支援体制を整えて一人一人の困り事を把握し、それぞれに適した対応を行うことだ。

こうした課題に対処する専門職技能を「ソーシャルワーク」と呼ぶ。ただ重要なのは、相談支援は専門職だけではなく、地域の人々の支え合いによっても行われることだ。これが地域共生社会のめざす姿であり、生活困窮者自立支援法や改正社会福祉法といった法律を制定し、その土台を作ってきた。

――日本の社会保障における地域共生社会の位置付けは。

菊池 社会保障制度を巡っては2000年代以降、医療、介護、年金について議論が活発化し、その後、少子化対策が加わった4本柱となり、近年は雇用・働き方も論点に上がっている。

持続可能性を高めていく上で課題はあるものの、医療、介護、年金の各制度は諸外国と比較しても高いレベルで整備されている。少子化対策についても財源確保は悩ましい問題だが、支援の規模は着実に増している。

一方で、家族の役割が縮小し、単身世帯が全体の4割を占める状況がある。金銭やサービスの保障だけでは人々の生活を支えていくことはできない、との認識や社会状況が生まれている。地域共生社会は、これらの解決策の方向性を提示する理念であり、「社会保障の最後のピース」になり得る。

■理念を法的に位置付けよ

――支える体制を構築する上で必要な視点は。

菊池 単に資金を投入すれば解決する話ではなく、各種サービスの担い手の底上げが鍵だ。政府の「全世代型社会保障構築会議」が22年に示した「今後の改革工程」で、取り組むべき政策が具体的に示されている。

例えば、多様な専門性や背景を持つソーシャルワーカーの確保や活用、複数分野にわたる専門的な知識を習得するための資格取得の促進などだ。人口減少社会において、各分野で専門家を育てていく人的余裕はなく、分野横断的な知識やスキルを備えた人材の育成が不可欠である。政府は、こうした観点で支援を強化してほしい。加えて、シニア世代や外国人材をどう活用していくか検討していくことも必要になるだろう。

――法制度における今後の課題は。

菊池 認知症や孤独・孤立は、法律によって理念や支援対象が明確だ。

残念ながら「地域共生社会」は、この点が曖昧だ。法律で定められていないため、誰かが主張し続けない限り社会や政治の動向によって取り組みが途絶えてしまう懸念がある。例えば、「地域共生社会基本法」のような法律を制定するなど、政治の責任で法制化を進めてもらいたい。

また、地域のつながりの弱体化を防ぎ、住民同士が助け合う「互助」を強めるため、市民の意識変革も欠かせない。

きくち・よしみ 1962年生まれ。北海道大学大学院博士課程修了。博士(邦楽)。大阪大学助教授などを経て現職。政府の全世代型社会保障構築会議のメンバーなどを務める。

■一般社団法人生活困窮者自立支援全国ネットワーク理事 生水裕美氏
■人材確保・育成強化を急げ

――自治体職員として生活困窮者支援の最前線に立ってきた経験から、地域共生社会の実現に向けた課題は。

生水裕美理事 生活困窮や孤独・孤立に陥っている人を地域でサポートしていくには、あらゆる分野の人の協力が必要だ。関係者をつなぐ“接着剤”のような存在が自治体であり、業務に当たる職員の役割は非常に重要である。

近年、自治体業務はコロナ禍時や物価高騰対策など、国からの事務量が増えている半面、財政難で人員が削減されてマンパワーが足りていない。地域共生社会の実現において欠かせないのは、相談を起点にした伴走型の支援や地域づくりであり、その分だけマンパワーも要する。人材の確保へ支援強化が急務だ。

――職員のスキルアップも問われる。

生水 現場にはその余裕がないのが現状だ。困っている人を支援するための法律や諸制度は整ってきており、地域の担い手の活用も含め、いかに支援体制をコーディネートしていくかが自治体職員に求められている。まさに、制度や担い手を“見渡せる”人材を育成していかねばならない。国は財政措置などで、専従職員の配置を進める自治体を後押ししてほしい。

■生活困窮への対策会議必要

――今国会に提出された生活困窮者自立支援法の改正案については。

生水 地域共生社会の実現にとって、非常に重要だ。注目したいのは、深刻な困窮状態にある人の情報を関係機関で共有する「支援会議」の設置を努力義務化する点だ。

現在、支援会議の設置は全自治体の約4割にとどまる。設置しない理由として「必要性を感じない」「既存の体制で連携が取れている」といった回答が約8割を占めている【グラフ参照】。

支援会議は、守秘義務を課して関係機関が情報共有や支援の役割分担を検討できる貴重な会議体である。しかし、その意義が十分理解されていないのではないか。全国の自治体で設置できるよう国は理解を促し、積極的な支援をお願いしたい。

■相談の実情に議員は関心を

――各地の議会に対する期待は。

生水 長年、重要だと感じてきたのが議会の役割だ。率直に言って、議員には市民の相談内容にもっと関心を持ってほしい。議会で「生活困窮に関する相談件数は何件か」といった数を尋ねられることはあるが、「今、どのような相談が寄せられ、どのように対応しているか」といった具体的な内容を問う質問は、ほとんど見られない。

議員の質問に対する答弁を作成するに当たり、役所の関係部局が情報を共有して協議する。これ自体が、部局横断の取り組みのきっかけとも言える。役所の対応を掘り下げ、支援強化につながるよう応援いただきたい。

議員にとっても、相談の実情を知ることは、議会として行政に対するチェック機能を果たすだけでなく、より実効性ある支援策の提案につながるはずだ。先述の支援会議の現状についても、自治体にただすことがあってよいのではないか。

しょうず・ひろみ 1999年、滋賀県野洲市役所に消費生活相談員として入職し、その後、正規職員に。消費者行政や生活困窮者支援などを担当。同市市民部次長など歴任し、2022年で定年退職。14年より現職。

自治体の予算を知ろう

□公明新聞 党活動 / 2024年3月25日

学びたい! このテーマ 理解深めるポイント

IMG_4824(25日 公明新聞より) 多くの地方議会で2024年度の予算が議決される時期を迎えています。

自治体の広報紙などで予算の概要が掲載されていますが、耳慣れない言葉が多く並んでいることがあります。

今回は、予算への理解を深める上でポイントになるような用語などを紹介します。

■(会計)「一般」で基本的事業を計上、使途を定めた「特別」も設置

予算の中心となるのが、福祉や教育、道路整備など、自治体の基本的な仕事を行うための会計である「一般会計」です。

自治体はこの会計で全ての収支を明らかにすることを原則としています。

これとは別に、特定の事業を行う場合などには、「特別会計」を設けます。

処理されるものとして国民健康保険や後期高齢者医療、介護保険などがあります。また、特別会計の中には、地方公営企業に関する公営企業会計というものもあります。具体的には病院や公共交通、水道などの事業です。

■(歳入<収入>) 税収に加え国から交付も

歳入とは自治体の収入のことです。ここでは、一般会計の歳入について説明します。

【地方税】自治体が徴収する税金。住民が所得に応じて納める住民税や固定資産税、市町村たばこ税などがあります。

【国庫支出金】特定の目的を達成するため、国から交付されるお金です。使い道を国に指定されています。

【地方交付税】国が徴収した所得税、法人税、酒税などの一部が自治体に交付されるものです。自治体間の財源の格差を調整し、どの地域に住んでいても、一定の行政サービスを受けられるようにすることが目的です。

【地方債】自治体が国や金融機関から長期にわたって借り入れるお金です。

【都道府県支出金】国庫支出金のように、都道府県が市区町村に支出する使い道が限定されたお金です。

【地方譲与税】国が徴収した税を一定の基準で自治体に譲与するものです。地方揮発油譲与税、自動車重量譲与税などがあります。

市区町村をイメージした一般会計予算例の円グラフ【上参照】の歳入を見ると、国庫支出金、地方交付税、地方譲与税の割合を足すと41・7%となり、財源の約4割は国に依存していることが分かります。

■(歳出<支出>) 社会福祉の経費など幅広く

歳出は自治体の支出のことです。ここでは、一般会計について、「どんな目的で支出するのか」を見る目的別の分類を取り上げます。

【民生費】児童、高齢者、障がい者などの社会福祉に関する経費のことです。施設の運営や生活保護の実施などに使われます。民生費は多くの自治体で、歳出の中の大きな割合を占めています。

【総務費】役所の庁舎などの維持管理や徴税、戸籍の管理、選挙などの経費です。

【教育費】小中学校の校舎建設、教職員給与、生涯教育などに使う経費です。

【土木費】道路、公園などの整備や補修、まちづくりなどの経費です。

【衛生費】住民の保健衛生や公害対策など、生活環境を守るための経費で、ごみ処理も含まれます。

【公債費】国や金融機関から借り入れたお金の返済などに必要な経費です。

【商工費】商工業の振興や中小企業の支援、企業誘致などの経費です。

【農林水産業費】農林水産業の振興や技術の普及などに使う経費です。

※ここで取り上げた項目とは別の名称で歳出を説明している自治体もあります。

■「わかりやすい予算書」を各地で作成・公開する動き

住民にとっての関心は、予算によってどのような事業やサービスが展開されるかという点にあります。しかし、予算書は定められた会計科目ごとに項目が並べられ、どんな事業が行われるのかは分かりません。

そこで、一部の自治体では「わかりやすい予算書」などの名称で、事業の内容や目的、予算額などを詳しく説明する資料を公開しています。また、広報紙で詳しい説明をしている自治体もあります。住んでいる自治体のホームページを確認してみましょう。

高槻市議会 令和6年3月定例会5日目、この日の前半は令和6年度予算等の採決が行われます。

3月定例会を振り返ると。市長から令和6年度施政方針説明→会派代表質問→市長答弁。補正予算説明→質疑→答弁→採決(即決)。予算説明→本会議質疑→答弁→委員会付託・審議→委員長報告→質問→答弁→採決。追加案件説明→答弁→採決(即決)。一般質問(25日後半から26日) 全力で!!

26日(火)、私の一般質問は、「高槻市高齢者福祉計画・介護保険事業計画について」を予定しています。頑張ります。

賃上げの流れ加速

□公明新聞 党活動 / 2024年3月24日

中小企業への波及に期待

IMG_4805(24日 公明新聞より) 今年の春季労使交渉(春闘) の集中回答では、昨年を上回る高い賃上げ水準で決着するケースが相次ぎ、今後、交渉が本格化する中小企業への波及に期待が高まっています。

春闘を受け、日本銀行は19日、賃金と物価の好循環が確認されたとしてマイナス金利の解除を決めました。

春闘の動向や中小企業の賃上げに全力を挙げる公明党の取り組みとともに、識者の見解を紹介します。

■春闘賃上げ率5%超え/第2回集計、33年ぶりの高水準に

22日に連合が公表した春闘の第2回集計結果(回答数1446労働組合) によると、定期昇給を含む平均賃上げ額は前年同時期比4825円増の1万6379円、賃上げ率は1・49ポイント上回る5・25%となりました【グラフ参照】。

最終集計との比較では、1991年(5・66%) 以来33年ぶりの高水準となります。

賃上げ率は、基本給を底上げするベースアップ(ベア) と定期昇給を合わせたもので、ベア分で見ると今年は前年同時期と比べて1・39ポイント増の3・64%。額では4668円増の1万1262円でした。

組合員数別の賃上げ率で見た場合、300人以上の大企業(669組合) が5・28%、300人未満の中小企業(777組合) も4・50%と、いずれも上昇。中小企業の賃上げ率は92年(5・10%) 以来の32年ぶりの高い水準でした。

今年の春闘では、大企業を中心に満額回答や組合の要求を超える回答をする企業が続出しています。社会全体で持続的な賃上げを実現するには、こうした勢いを今後、労使交渉が本格化する中小企業や非正規労働者にも広げていくことが欠かせません。

■日銀、マイナス金利を解除

今年の春闘で賃金と物価の好循環が確認されたことを踏まえ、日銀は19日の金融政策決定会合で、大規模金融緩和の一環として実施してきたマイナス金利政策の解除を決めました。日銀による利上げは2007年2月以来、17年ぶりです。

日銀は16年2月以降、金融機関が日銀に預け入れる当座預金の一部に、マイナス0・1%の金利を適用し、市場の短期金利(無担保コール翌日物レート) を0%以下に押し下げていました。今回の決定で21日からは金利を0・1%に引き上げ、短期金利を0~0・1%程度に誘導しています。

また、長期金利を低く抑える長短金利操作(YCC) を撤廃し、上場投資信託(ETF) の新規買い入れを終了する一方、国債の大量買い入れは当面継続することも決めました。

■公明、応援プランで後押し

中小企業・小規模事業者らの賃上げを促すため、公明党は昨年10月、支援策をまとめた「中小企業等の賃上げ応援トータルプラン」を政府に申し入れました。

同プランでは、価格転嫁しやすい環境整備や、公定価格で報酬が決まる医療・介護・障がい福祉分野の賃上げ、保育士の処遇改善、人手不足解消に向けた省人化・省力化に必要な設備投資への支援などを主張。これらは政府の23年度補正予算や24年度予算案に反映されるなど、着実に実を結んでいます【表参照】。

公明党は政府と労働団体、経済界が賃上げなどを話し合う「政労使会議」の開催も推進してきました。自治体に加え、労働者、経営者それぞれの団体などが地域の実情に応じた賃上げなどを議論する「地方版政労使会議」の開催も強力に後押し。昨年12月から今月21日時点までに44と道府県で開かれ、残る3県でも月内に実施される予定です。

今国会でも公明党は論戦をリード。元請け企業が資本力の弱い下請け中小企業に対して、価格転嫁に向けた交渉をしないことや価格を据え置くことを禁止する下請法改正などを訴えています。

■持続的な景気回復が重要/クレディ・アグリコル証券、チーフエコノミスト 会田卓司氏

大企業を中心として2年連続で大幅な賃上げが行われています。昨年は「物価高から生活を守る福利厚生的な賃上げ」、今年は「企業がため込んだ収益を還元する賃上げ」と見られ、決して内需が強くなって消費が回復した結果ではありません。特に、中小企業はコロナ後も苦しい経営の企業が多く、賃上げの流れを中小企業へと波及させていくためには、持続的な景気回復が欠かせません。

■デフレ完全脱却に向け正念場

そのためには、政府が引き続き家計と中小企業に積極的な財政支援を講じて内需を喚起することが重要です。雇用の7割を占める中小企業がさらに苦境に陥ると個人消費が落ち込み、デフレに戻ってしまうかもしれません。まさに今がデフレ完全脱却への正念場です。

一方、マイナス金利の解除をきっかけに、低金利の融資や政府の支援を受けてギリギリの経営を続けている中小企業を“淘汰”すべきという論調すら出ています。

この“強者の論理”を止められるのは公明党であると期待しています。「中小企業等の賃上げ応援トータルプラン」を通じて中小企業を支えるメッセージを前面に打ち出している点を高く評価します。政府が6月に決定するとみられる「経済財政運営と改革の基本方針」(骨太の方針) に、家計と中小企業への支援策としての十分な政府支出が盛り込まれるように推進してもらいたいです。

こども家庭庁 創設1年

□公明新聞 党活動 / 2024年3月23日

土曜特集 東京大学大学院教授 山口慎太郎氏に聞く

IMG_4803(23日 公明新聞より) 子ども政策や少子化対策の司令塔となる「こども家庭庁」の創設から来月で1年。

この間、日本が直面する最大の危機である少子化の進行に対し、対策強化の具体策を示した「こども未来戦略」の策定を推進するなどの役割を担ってきた。

少子化対策の現状や課題、こども庁に期待することに関して、東京大学大学院経済学研究科の山口慎太郎教授に聞いた。

<インタビュー>
■(「出生数」過去最少) 社会保障の維持困難に/雇用不安など複雑に絡み合う要因

――昨年の出生数が過去最少を更新するなど、少子化が進む原因は。

山口慎太郎教授 さまざまな要因があり、結果的に少子化という現象になっている。一つ目に、特に女性にとって大きな問題なのは、仕事と子育ての両立が難しい点だ。もう一つは、経済的な安定や雇用への不安から、結婚しない人が増えている。三つ目に、価値観の変化も無視できない。先に挙げた二つの問題が大きくない北欧諸国でも、子どもを持たない生活を選ぶ人が増加しており、日本でも今後さらに増えていくと考えられる。

――少子化がもたらす影響は。

山口 経済という大きな観点で心配になるのは、医療や年金など社会保障制度の維持が困難になる点だ。少ない現役世代で多くの高齢者を支えなければならず、現役世代の負担が非常に大きくなる。同時に、働く人が少なくなれば、国の経済力を総合的に示す1人当たりの実質国内総生産(GDP) はおのずと下がり、経済的な豊かさが失われてしまうことも否めない。

――政府が子育て支援に注力すべき意義は。

山口 一つは、言うまでもなく少子化対策としての意義だ。日本では、子育て政策が少しずつ充実してきており、これを後退させるべきではないし、今後は仕事と子育ての両立を制度的、経済的な側面から支えていくことが欠かせない。

もう一つは、いま生まれてきた子がより良い人生を送られる手助けをするためだ。たとえ出生率が向上しなくても、環境を整えることにより、次世代の日本の社会と経済を支える人の生産性を高めるメリットは計り知れない。

――創設1年となる「こども家庭庁」の評価は。

山口 まず、理念に掲げる「こどもまんなか」は、子どもの意見を聞き、自己決定権を尊重する「子ども権利条約」の理念が法律に書き込まれるようになったもので、画期的だ。今後、その理念が運用面に反映されていくことを望みたい。

政策面で見ると、未就学児に対する経済的な支援、幼児教育がかなり充実していく。予算規模でも、国の子育て・家族支援予算である「家族関係支出」が対GDP比で現在の約2倍に当たる3%台後半まで増える見通しだ。達成すれば、経済協力開発機構(OECD) 諸国でトップ水準になり、非常に期待している。

IMG_4804■(「未来戦略」の評価) 誰でも通園、発達に効果大/男性の育休促進、家事・育児参加に期待

――「未来戦略」で特に評価する政策は。

山口 全ての子育て世帯が保育を受けられる「こども誰でも通園制度」だ。これまで専業主婦世帯は保育園を使うことができなかったが、子育てが母親に偏る「ワンオペ育児」の回避につなげられる。研究でも、保育も含めた幼児教育の充実は、目に見えて子どもの発達に効果があることも分かっており、「全ての子どもに幼児教育の機会が開かれた」と解釈している。

――子どもの発達にもたらす好影響とは。

山口 国のデータを分析した結果、保育園に通うことで、まず子どもの言語面が改善される。周囲の子や大人との関わりで刺激が増え、言葉の発達が早くなるためだ。

より重要なのは、社会経済的に恵まれない家庭の子に顕著に見られたが、多動や攻撃性の問題が減り、落ち着きが出た。幼い頃から暴力傾向の強い子は、少年期以降もそうした傾向を引きずることが多いが、保育園に通うことで社会生活を営む重要な能力を身に付けられると分かっている。

――戦略には、育児休業給付を実質10割に拡充することなど、男性の育児参加を促す施策も盛り込まれた。

山口 国内外のデータを見ると、男性の育児負担割合が高いほど、子どもが生まれやすい傾向が分かっており、日本で改善余地の最も大きいのが、男性の育休取得の促進だ。日本では、女性は男性の実に5・5倍の時間を家事・育児に費やしているとのデータがあり、先進国でも突出している。出生率の上昇に向け、男性の家事・育児参加を促進する意義は大きい。

なお、育休制度の充実度は、国連児童基金(ユニセフ) の評価でも日本は世界最高の水準にあるが、職場での働き方や使いづらい雰囲気に問題がある。政治から経済界に働き掛け、長時間労働や残業ありきの働き方を変えていくことが大切だ。

――戦略には小中学校の給食の実態調査も明記された。給食無償化の意義については。

山口 給食によって、栄養状態の改善や成績の向上など、子どもの発達にプラスになることが国内外の研究で明らかになっている。一方、給食費の徴収管理の手間が教職員の負担にもなっている。教育の質を高め、子どもと接する時間の活用にもつなげられるという意味で、ぜひ給食費の無償化は実現してもらいたい。さらに、将来的には、全ての子どもの「教育の無償化」をめざすべきだ。修学旅行や算数セットなどの負担は大きく、各家庭で負担しなくても済むような方向に進めてほしい。

■(財源の確保へ) 社会全体で「薄く広く」/支援金制度の理解浸透を

――少子化対策の財源確保はどうあるべきか。

山口 まず、少子化対策や子ども・子育て支援の受益者が誰かを考えてみると、子どもがいる人はもちろん、子どもを持たない人も社会の活性化や財政の改善を通じて利益を享受することになる。つまり、社会全体が利益を受けるということが、最初に踏まえておきたいポイントだ。そう考えれば、財源の負担は「薄く広く」社会全体で進めることが大切ではないか。

――財源確保策として政府は、公的医療保険を通じて集める「支援金制度」の創設をめざしているが。

山口 私の理想としては、消費税が適切ではないかと考えているが、現実的な解として「支援金制度」には一定の評価をしている。消費税に次いで薄く広くに近い考え方を達成できるのが、この制度になるのではないか。

――若い世代をはじめ、中高年世代にも負担への懸念の声があるが。

山口 独身世帯であっても、利益を享受する立場になることに変わりはない。子育て世帯については、児童手当などの支援策の差し引きで見ると、大幅に得をしている。大局的な視点で考えていくことが大切だ。

少子化は「静かなる有事」と指摘される通り、社会保障財政を維持するためにも、子育てを終えた高齢世代が危機感を持つ必要がある。若者が子どもを持ちたいと感じられる社会を作っていくことが、最終的に日本社会の安定や活性化につながるのは間違いない。

――今後、こども家庭庁に望みたいことは。

山口 実行しようとしていることは、本当に素晴らしいことが多い。ぜひ社会を変えるところまで自信を持って進めてほしい。同時に、統計や成果に基づいて政策を立てるEBPM(根拠に基づく政策立案) の考え方を重視し、政策に期待したような効果が出ているのかを検証していく視点を持つことも大切だ。日本の政策全体に言えることだが、もし誤りがあれば、それを認める余裕も持ってもらいたい。

子育て支援の重要性はなかなか理解されないが、20年後、30年後、さらにもっと先の日本社会を良くするために最優先されていいことだ。公明党には、今後も子育て支援を重視し、政策形成に取り組んでもらいたい。

やまぐち・しんたろう 1976年生まれ。慶応義塾大学商学部卒。米ウィスコンシン大学で経済学博士号取得。カナダ・マクマスター大学准教授などを経て、2019年から現職。内閣府・男女共同参画会議議員を務める。専門は家族の経済学、労働経済学。著書に『子育て支援の経済学』(日本評論社) など。

<解説>
■(子ども家庭庁の1年) 加速化プランなど策定

こども家庭庁は、2023年4月に発足。子育て政策関連の総合調整や省庁間の縦割り打破、子どもの意見反映の仕組みづくり、新しい政策課題への対応などを実施する。同12月には、こども未来戦略と、今後5年間の政策の基本方針「こども大綱」を策定。大綱では重点項目に貧困、虐待防止策の強化などを掲げ、実施主体となる自治体の「こども計画」作りを支援している。

今国会では、今後3年間で行う「こども未来戦略・加速化プラン」の着実な実施へ「子ども・子育て支援法等改正案」や、子どもと接する職に就く人に性犯罪歴がないことを確認する「日本版DBS」創設に向けた法案を提出している。