最新の福祉用具を体験 家族介護について フレイル予防を考えてみました。
先週7日(月)、市総合センターの生涯学習センターにおいて「介護のみらい博」が開催されていました。
市と市介護保険事業者協議会が、介護職の魅力を発信するためのイベントとのこと。
介護する方の負担軽減、介護が必要な方の自立支援のため、介護現場で使用されている介護ロボットや最新の車イスなど福祉用具が展示されていて体験できるコーナーも設置
私たちも体験させていただき、丁寧なご説明もいただきました。一瞬にして被れる防災頭巾やレバー一つの操作でその場でも回転ができる電動車イス、介護ロボットなど、技術の発達に感動しました。
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(他方、9日付けの「公明新聞」より) 主な担い手の6割占める/離職などで経済損失は推計9兆円の記事
高齢化が進む日本で、家族介護者は全国で約653万人と、国民のおよそ20人に1人に上る。
家族の介護を理由とする「介護離職」は年間約10万人前後で推移しており、子どもの介護者「ヤングケアラー」といった課題も顕在化している。
こうした中、厚生労働省は7月、介護保険事業の基本指針に家族介護者への支援を強化する方針を示した。
家族介護者を巡る現状をまとめ、東京通信大学の増田雅暢教授に話を聞いた。
■(厚労省) 支援強化、指針案に示す
厚労省が公表した、2024年度から26年度までの介護保険事業の新たな基本指針案では、認知症高齢者の家族やヤングケアラーを含む家族介護者への支援に関する記述を大幅に増やした。
正式決定されれば、各自治体は指針に沿って「介護保険事業計画」を策定していくことになり、各地域での踏み込んだ対応が期待される。
■事業者は15%
主に家族が担ってきた介護を社会全体で負担する「介護の社会化」を掲げた介護保険制度が00年度から開始され、高齢者自らが介護事業者を選び、多様なサービスを利用できるようになった。介護保険サービスの利用者数は当初の184万人(00年度) から575万人(20年度) へと3倍以上に増加し、制度は国民生活に定着している。
ショートステイ(短期入所) やデイケア(通所介護) などの介護保険サービスを利用しながら家族を介護する人も増え、介護負担はある程度、緩和されている。とはいえ、主な介護の担い手になっているのは今なお、家族が多い。
厚労省が22年に行った「国民生活基礎調査」によると、「主な介護者」の約半数は同居家族であり、具体的には「配偶者」が22・9%、「子」が16・2%、「子の配偶者」が5・4%と続く【上のグラフ参照】。別居の家族も含めると、主な介護者の6割近くは家族であり、事業者は15・7%だ。
■増える“老老”
同居する主な介護者の内訳をみると、女性が68・9%、男性が31・1%であり、年齢は60歳以上が8割弱。「介護する側」と「介護される側」が共に65歳以上という“老老介護”は63・5%と、22年に初めて6割を超えた。共に75歳以上の割合も35・7%と、3分の1以上を占める。
働きながら家族を介護する「ビジネスケアラー」への支援も社会の課題として浮上している。介護や看護のために離職する「介護離職」は、22年に約10・6万人となり、00年代後半と比べて、およそ2倍に増えた。経済産業省は、ビジネスケアラーを巡り、離職や労働生産性の低下などに伴う経済損失額が30年時点で約9兆円に上ると推計している。
■高齢者虐待も
家族介護者が肉体的、精神的、経済的に追い詰められ、社会的に孤立するケースも出てきている。そうした中で、家族による高齢者虐待についての相談・通報件数は、1万8390件(06年度) から3万6378件(21年度) へと倍増している。
■英、独も参考に総合的な対策、検討を/東京通信大学 増田雅暢教授
現在、介護保険制度における家族介護者支援は、「地域支援事業」の中に位置付けられているが、あくまで任意事業であり、自治体のやる気に左右される。中身も介護者の集いや相談窓口の設置といったところで、踏み込んで介護者を支援しようという本格的な動きにはつながっていない。
私自身も当時、厚生省職員として携わった1997年の介護保険法制定への議論では、家族介護者に「介護手当」を給付する案が検討されていた。しかし、「家庭内の女性による介護を固定化する」といった批判や、財政負担面での大蔵省の反発により、見送られた経緯がある。
その後、6回にわたる介護保険法改正があったが、家族介護者への支援については目立った動きがない。核家族化の一層の進行、男性介護者の増加、介護人材不足など、家庭内の介護状況や社会環境が大きく変わってきたが、それに法律や制度が追い付いていない。
支援強化に向けて、介護者支援が充実しているドイツの介護保険や、介護者のための法律を制定している英国の例も参考に、介護保険法の中に家族介護者支援を位置付けるなど総合的な対策を検討していくべきだ。
ヤングケアラーが社会問題化し、介護者支援に社会の関心が高まっている今こそ、議論を深める絶好の機会ではないか。
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ある日「フレイル」という単語を聞きました。「虚弱」と日本語訳されるそうです。
健康な状態と要介護状態の中間に位置し、身体的機能や認知機能の低下が見られる状態のことを指しますが、適切な治療や予防を行うことで要介護状態に進まずにすむ可能性があるととのことです。
調べてみると、フレイルを予防するには適度な「運動」と「栄養バランス」の取れた食生活、そして「社会活動への参加」が重要と。 最近の研究では、特に「社会活動への参加」頻度の低下が、フレイルの入り口になりやすいといわれているそうです。
上述したように介護の取り組み等は非常に重要なことだと感じています。ただ、これからのことを考えると、私が思うに(勝手に)、フレイルを予防する一つとして、地域で行われる“夏の盆踊り”などは、歴史があり、個別の躍動感があり、みんなの協力があり、顔の見える取り組みであり、健康への第一歩、コミュニティの形成、防災対策の取り組みとして究極の方法のような気がします・・・失礼しました(´艸`*)