マンホールトイレの整備について
総務消防委員会 令和4年度当初予算 1⃣
16日(水)、総務消防委員会が開会、令和4年度3月定例会において付託された案件「議案第28号一般会計予算について(所管分)」、4項目の質問と要望をさせていただきました。
⑴ マンホールトイレの整備について
⑵ 防犯カメラの管理運営と自治会等防犯カメラ設置補助について
⑶ 生活交通路線維持事業補助金について
⑷ 参議院選挙事業費について
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(奇しくも、この日の23:36、宮城・福島方面において、震度6の地震が発生。テレビでは、ヘルメットをかぶったニュースキャスターが、連続して高台への避難を呼びかけていました。今回の地震は、太平洋プレートの中で発生した地震で、東日本大震災の地震とは、少し異なるとのことです。被災された皆さまに心よりお見舞いを申し上げます。)
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はじめに、防災設備等充実事業(4千655万4千円)、1千295万8千円の予算計上が提案されている、マンホールトイレの整備についてお聞きします。
備品購入費として国庫補助1/2を受け、平成29年に策定された高槻市災害用トイレ対策基本方針に基づき進められ、下水道総合地震対策事業も併せての取り組みです。
令和元年度から小学校20校に設置され、令和4年度は7校を整備する予定とされています。
〔1問目〕
基本方針には、大規模災害時における、トイレ環境をより充実させるため、小中学校に整備し災害トイレの対策を行う10年計画が示されています。
現在のところ小学校だけ設置されており、加速化が必要ではないかと考えますが、今後の計画について、また、改めてになりますが、マンホールトイレの有効性についてお聞きします。
(小学校41校+中学校18校、小学校27校が、令和4年度までに整備される)
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〔答弁〕
マンホールトイレに関するお尋ねですが、まず、今後の計画につきましては、災害用トイレ対策基本方針に定める概ね10年を目標に、平成30年度から実施設計に着手し、現在は方面隊の基地避難所や救護所を併設する小学校の整備を先行しております。
今後は、中学校での整備も計画しており、国庫補助制度を効果的に活用しながら整備を推進してまいります。
次に、マンホールトイレの有効性についてのお尋ねですが、災害時のトイレが不衛生で不快な場合には、トイレに行く回数を減らすために水分などを控えた結果、健康被害を引き起こし、震災関連死につながるおそれがあります。
この防止策に一つとして、マンホールトイレは、仮設トイレと比較して、衛生面で日常使用している水洗トイレに近い環境を迅速に確保することができる点に加え、利用面でトイレ入口の段差を低くすることが可能で、要配慮者が利用しやすい点においても有効であると考えております。
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〔2問目〕
マンホールトイレの運用についてお聞きします。
災害時など、方面隊が担う役割は多岐にわたり、いざとなった場合の準備、組み立て等の対応は困難だと思われ、やはり地域との連携・協力が不可欠だと感じます。
地域のご協力を得るために、どのような取り組みをされているのか。また、取り組みの中で、地域からお声があればご紹介下さい。
さらに、備品購入されたマンホールトイレを、議員団として一昨年、市立郡家小学校において視察させていただきました。その時もお聞きしましたが、避難所運営は女性の視点が大事であると感じます。
マンホールトイレについて、どのような配慮がされているのかもお聞かせ下さい。
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〔答弁〕
1点目の地域の協力を得るための取り組みについてですが、マンホールトイレの備品を保管する倉庫には、誰でも設営ができるよう、写真付きのマニュアルを備え付けているほか、今年度の市民避難訓練では、整備が完了している5校で地域住民の皆さまと協働で設営訓練を実施しました。
訓練参加者からは、マンホールトイレの有効性、設置における定期的な訓練の必要性などのご意見をいただいております。
今後も、地域の協力が得られるよう、防災訓練等を通じて周知・啓発に取り組んでまいります。
2点目の女性の視点についてですが、マンホールトイレは様々な人が使用することから、誰もが安心・快適に利用できることを考慮し、女性職員で構成する女性の視点に配慮した防災対策に関する検討委員会で、トイレのテント、便座や備品などの物品や仕様について検討するとともに、周知・取り扱い概要のチラシを作成いたしました。
この検討結果を踏まえ、遮光性のあるトイレテント、手すり付きの便座や防犯ブザーなど、利用者に配慮したトイレ備品の整備を進めております。
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〔3問目・意見・要望〕
先日の11日、東日本大震災より11年目を迎えました。心から哀悼の意を表したいと思います。
当時の大災害では、仮設トイレを避難所等で確保されていましたが、避難所に行き渡るまでに、4日以上の日数がかかったと聞きます。
本市でも、大阪府北部地震を経験し、他市からもたくさんの応援をいただきました。私たちは、自然災害の教訓を風化させることなく、しっかりと未来に引き継がなければいけないと思います。
災害はいつ起こるかわかりません。
本市の取り組みであるマンホールトイレは教訓を生かしながら、避難所に設置された保管場所に、写真付きマニュアル、市民避難訓練での協働設営の取り組み、意見もいただきながら、女性の視点にも配慮され大事なことだと思います。
ただ、当事業の取り組みについては評価をしていますが、災害はいつ起こるかわかりません。避難所へのマンホールトイレ設置の取り組みは10年計画ですが、さらに加速できるよう要望をいたします。
また、基本方針にもあるように、簡易トイレや仮設トイレ、マンホールトイレも併せて、発災からの日数、状況変化に適切に対応できるようお願いしておきます。
トイレは必要であり、ご答弁にもあったように、衛生的でない場合、様々な要因から健康的な被害も生じるおそれがあります。
箕面市では「トイレトレーラー」を整備されました。
移動設置型ですので、牽引車があれば、どこへでも行け、給水タンク、汚水タンクを備え、屋根には太陽光パネルが設置され、バッテリー電源と照明を設置、1台あたり4部屋洋式の水洗トイレ付きで、衛生的にも確保されているようです。
本市での活用はもちろんのこと、他市他府県で万が一災害が発生しても、お互いの「助け合いのネットワーク」が構築できます。本市での購入も検討されてはいかがでしょうか、強く要望しておきます。
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最後に関連事業になりますが、要望だけさせていただきます。
令和5年に市政施行80周年を迎えることから「市全域大防災訓練」の周年事業を実施されます。
マンホールトイレの展示なども行われると思いますが、代表質問でも申し上げた通り、単なるイベントとしてではなく、より多くの市民の参加、共調、協力が求められるところです。
(代表質問での)市長のご答弁でも、より多くの市民の皆さんの日頃の備えや避難行動の確認をしていただく機会として、大きな期待をされています。
周年記念の事業ですので、全世帯に防災グッズに関する物、例えば80周年記念の文字が入る、折り畳み式のヘルメットや懐中電灯等を配るなどして、意識の高揚を図るなど検討されてはいかがでしょうか。要望しておきます。
以上で、この質問は終わります。