5~11歳への接種
「コロナワクチン そこが知りたい(22日)」発症を防ぐ効果90%/3週間空け2回、副反応は痛み、疲労感
新型コロナウイルスワクチンについて、5~11歳の小児への接種が月内にも始まる見通しとなりました。
接種の効果や副反応などに関して、厚生労働省の情報をまとめました。
使用されるのは、米ファイザー社の子ども用ワクチンです。
12歳以上に使うものと比べ、有効成分が3分の1になっています。3週間空けて2回接種します。
厚労省は小児のコロナ感染症について、中等症・重症例の割合は少ないものの、症例数は感染者数の増加に伴って増加傾向にあると指摘。
特に慢性呼吸器疾患や先天性心疾患など、重症化リスクの高い基礎疾患がある子どもには接種を勧めており、かかりつけ医などへの相談を促しています。
一方、変異株「オミクロン株」に関するデータがまだ十分でない状況などを踏まえて、保護者に対する予防接種法上の接種の「努力義務」は現時点で適用せず、引き続き議論することとしています。
効果については、オミクロン株が流行する前に海外で行われた臨床試験によると、2回目接種から7日経過した際の発症を防ぐ効果が90・7%だったと報告されています。
接種後の副反応は、ほとんどが軽度から中程度で安全性に重大な懸念はないとされています。
最も多いのは注射した部分の痛みで、多くの人は接種を受けた日の夜や次の日に感じています。
疲労感や発熱は、1回目より2回目の後の方が多く現れます。
ごくまれに、海外では子どもでも軽度の心筋炎の発症が報告されています。
接種から4日程度の間に、胸の痛みや動悸、息切れ、むくみなどの症状が見られた場合は、速やかに医療機関を受診してください。
■費用は無料
接種券は市区町村から届きます。接種費用は無料です。厚労省の資料では、小児が接種を受けるには「保護者の同意と立ち会いが必要」としています。
接種を希望する場合は予約した上で、可能な限り母子健康手帳を持参し、健康保険証などの本人確認書類を忘れずに会場へ行きましょう。
万が一、接種によって障がいが残るなど健康被害が生じた場合は、救済制度の対象となります。