高齢者ICT推進事業
令和2年度高槻市一般会計補正予算(第6号)の質疑
6月定例会、この日も3密対策を行っての本会議3日目。後半議会において追加案件が提案され質疑を行いました。
私の方からは、「令和2年度高槻市一般会計補正予算第6号」より、「高齢者ICT推進事業」と「プレミアム付商品券事業」について
はじめに、「高齢者ICT推進事業」について
(1問目)
市独自施策として、サブテーマに「インターネット環境等を高齢者の身近に」と付けられ、“高槻市新型コロナ防衛アクション”の一環として、老人福祉センターで高齢者向けスマートフォン講座の開催等、高齢者ICT推進事業を実施される提案です。
国が示す、新型コロナウィルス感染症への対応の中で、高齢者の孤独を防ぎ、心身の健康を保つために、メール・SNS等を活用し人と交流することが求められていることを踏まえ、今後の新型コロナ第2波の襲来も想定される中で、同感染症の最新情報等、市ホームページ等の行政情報について、どのような状況でも人とのつながり、交流が持てる機会、市の様々な情報に即座に触れることができる機会の創出を目指しているとのことです。
本市の60歳以上は、約12万人とお聞きしています。市内5か所の老人福祉センターで高齢者ICT事業を展開される提案ですが、どのくらいの方々に、どのようにご案内をされるのか。
オンライン介護予防教室の試みや、また、市SNSやアプリの登録を、市ホームページ検索の相談支援を行うとのことです。どんな楽しいプログラムをお考えになっているのか、お聞かせ願います。
また本事業は、高齢者の孤独を防ぎ、心身の健康を保つ目的で行われます。
本市が取り組む65歳以上の方を対象にしている“高槻市ますます元気!健幸ポイント”「健幸パスポート」事業について、提案される本事業をスタンプ記録の対象にされているのか。
「健幸パスポート」事業について、市では高齢期を迎えられた市民の皆さまに、ポイントを貯めることを楽しみながら介護予防や健康増進に取り組んでいただいております。対象となっていないのであれば、提案として、ぜひ、マッチング、対象としていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
(答弁)
・本事業の周知、案内方法については、普段からスマートフォンやインターネット等をあまり利用しない高齢者の方に興味、関心を持っていただくため、“広報たかつき”や市内5カ所の“老人福祉センター”での案内のほか、高齢者団体への周知等を行っていく。
・次に、実施するプログラムについて、“高槻市LINE公式アカウント”等を使用したSNSアプリ利用体験や、私ホームページ等インターネット検索体験をはじめ、YouTubeを利用した“もてもて筋力アップ体操”の体験や、例えばご自身のお子さまやお孫さまとのリモート等によるオンライン帰省体験を試みる等、外出自粛はもちろん、普段からも利用でき、心身の健康を保つためのプログラムを実施する予定。
・これにより、高齢者の市民の皆さまがICTの知識等を取得することができ、台風や大雨等の災害時においても、市からの情報を即座に入手することができることにつながるものと考えている。
・次に本事業と、“ますます元気健幸ポイント”「健幸パスポート事業」との関わり、連携について、本事業は「高齢者の命を守る! 高槻市新型コロナ防衛アクション」の関連事業として考えており、さらに同アクションのキャンペーン事業として、すでに「介護予防や健康増進に取り組んでいただけるように健幸パスポートの更なる普及促進を図る」を掲げている。
・このことからも、「高齢者ICT推進事業」と「健康パスポート事業」は、個々それぞれの事業と言う位置付けでなく、同アクションの一環の取り組みとしても今後展開していくことになる。
・議員仰せの通り、本事業について、例えば生涯学習等における健幸ポイントの対象事業として進めていくことで、高齢者のICT推進だけでなく、ひいては健幸パスポートのさらなる普及促進につながるような相乗効果の創出と言う観点においても取り組んでいく。
・本事業の提案に際して、市ではこの間の新型コロナウィルス感染症の関連情報について、市ホームページでは適宜、最新情報を提供してきましたが、果たして高齢者の市民の皆さまの多くが、現役世代の方と同様の水準で情報把握できているか憂慮していた。
・今後、同感染症の第2波の襲来や、国から示されている「新しい生活様式」への対応等も求められる中、本事業により、一人でも多くの高齢者の方がICTの知識や理解等を向上させ、いつ、どんな時でも変わらず人との交流が持てる機会や情報収集手段の充実に努めていく、さらには健幸パスポートの普及促進により介護予防活動等の一層の推進にも努めていきたいと考えている。
(2問目)
本市の60歳以上の人口割合は、現在34・3%、65歳以上の人口割合、高齢化率は29・2%と聞いており、今後も進展していくと考えられています。
高齢化に伴う課題は様々ですが、近年の家族観やコミュニティのあり方の変化と相まって深刻な問題となっているのが、「孤独高齢者」の増加といわれています。
孤独状態であると、認知能力の低下だけでなく、うつ病の発症や身体機能の低下をまねくという調査結果もあるようです。
総務省は「社会的孤立」を、家族や地域社会との交流が客観的にみて著しく乏しい状態と定義し、その対策が急務としています。定期巡回や居場所づくりなど、従来の対策を続けると同時にICT導入の支援の重要性もいわれています。
また、情報のあり方について、本市では、高槻LINEがはじまりました。テレビやラジオ等々ありますが、特に今回のコロナ禍では、市のホームページで様々な支援策の情報が発信されています。紙ベースでは、広報誌の臨時号が一度発行していただきましたが、リアルタイムの発信は、容易ではありません。
今後、地震などの被災、避難、支援情報も速やかに入手できれば、非常に有効だと感じます。
但、ネット上では、人権侵害などが社会問題になり、国では制度の見直しも進められています。この点は、ご配慮をよろしくお願いいたします。
ICT社会は時代のニーズであり、多くの高齢者の方々が少しでもインターネット環境等を身近に感じ、触れる機会をつくっていただけることを期待して、この質疑は終わります。次に「プレミアム付商品券事業」について・・・
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質疑が尽きた「令和2年度高槻市一般会計補正予算(第6号)」については、委員会付託を省略し直ちに採決を・・・
参考 ますます・もてもて <あきひログ