公明新聞(3月2日付け)より
国会では、2016年度予算案が衆院を通過。一般会計総額96兆7218億円、賛成多数で可決され参院に送付されました(参院が議決されなくても年度内の今月30日に自然成立)、経済と財政健全化を両立させ、「1億総活躍社会」や「地方創生」の関連経費を積極的に計上。社会保障費は高齢化を背景に、過去最大の31兆9738億円となった。
内容は、公明党の主張が随所に反映されています。
【1億総活躍社会=2兆4000億円】
- 2017年末までに保育の受け皿を50万人分増やす目標の達成へ(保育所の整備促進=3576億円)
- 2020年代初頭までに介護の受け皿を50万人分整備する=423億円
【地方創生】
- 地方の自主的・先駆的取り組みを支援する新型交付金=1000億円充当
- 公共事業関連費、防災・減災対策やインフラの老朽化対策を進める=5兆9737億円(前年度から微増)
- 東日本大震災の復興加速化=3兆2469億円
- 農林水産関係費、TPP=2兆3091億円
【軽減税率法案=可決】
- 酒類と外食を除く飲食良品全般などを対象とする消費税の軽減税率導入を盛り込んだ「税制改正関連法案」が賛成多数で可決
- 参院へ送付
- 公明党・角田秀穂衆院議員の賛成討論「庶民の切実な願いに応える重要な制度」
- 賛成理由①中小企業の税負担に配慮がされている、②3世帯同居に対応した住宅改修を行った場合に所得税を軽減、③空き家を譲渡した際の所得税の軽減措置を設置という点も
【参院の予算審議 充実を】
- 山口那津男代表「補正予算の執行と来年度予算の早期成立、執行を連続的に行なっていくことが何よりの景気対策だ。参院で充実した議論を」
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《軽減税率・論戦の焦点》
2017年4月の消費税10%への引上げと同時に軽減税率制度がスタート。最初の4年間は事業者の事務負担を極力抑える「簡素な経理方式」を採用、2021年4月から事業者の納税額を正確に把握する「インボイス(適格請求書)制度」が導入される。
(簡素な経理方式)
現行の請求書の記載事項に①軽減税率の対象品目への印(例※)、②税率ごとに区分した売上高(税込み)を加え、区分記載請求書を用いる。
納税事務を簡素化するため、客から受け取った消費税額(売上税額)、仕入先に支払った消費税額(仕入れ税額)の特例が。
例えば、売上高を税率ごとに区分することが難しい事業者には、「みなし課税」を認める。
年間売上高が1000万円超、5000万以下の事業者はインボイス制度が導入されるまでの間、5000万円超の事業者は2017年1年間、選択できる。
売上高1000万円以下の事業者に消費税の納税義務を免除する免税点制度は維持する。
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(インボイス)
2021年4月から導入するインボイスは、区分記載請求書に、①事業者ごとに割り振られた登録番号、②税率ごとの売上高(税込み・税抜き)と消費税額などを追加したもの。
売り手はインボイスの発行が義務付けられ、不正な発行には罰則を科す。買い手はインボイスと帳簿の保存が「仕入れ税額控除」の要件になる。
インボイス導入により、事業者間の取引の透明性が高まり、立場の弱い方が消費税分を価格に転嫁できずに負担する泣き寝入りの防止につながる。
また、免税事業者はインボイスを発行できないため、仕入れにかかる税額を、買い手である課税事業者が肩代わりすることになる。そこで、免税事業者からの仕入れ税額控除にも特例を設けた。インボイス導入からの3年間は仕入れ税額相当の80%、その後の3年間は同50%を控除できるようにした。
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当面の課題は、軽減税率を円滑に導入すること。特に、中小・小規模事業者を支援する観点から、国は税率が複数になることに対したレジの導入や受発注システムの改修にかかる費用の一部を補助する制度を4月からはじめる。さらに全国約2300箇所に相談窓口が既設された。
(中小・小規模事業者への支援策)
小売・流通段階の支援・2015年度996億円
▼複数税率対応レジの導入補助▼
- 小売事業者に対し、1台当たり20万円を上限に3分の2
- 3万円未満のレジの場合は4分の3
- データベースの設定が必要な場合は上限40万円
▼受発注システムの改修補助▼
- 小売事業者に対し、1000万円を上限に3分の2
- 卸売り事業者らに対し、150万円を上限に3分の2
- 補助事業を超える分は、日本政策金融公庫などの低利融資を利用できる。
▼周知やサポート体制の整備・2015年補正予算170億円▼
- 全国約2300箇所に相談窓口を設置
- 講習会・フォーラムの開催
- 専門家派遣による、きめ細かい指導・助言の実施
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《公正・公平な納税への転換(青山学院大学大学院客員教授・税理士)》
これまでは仕入先が免税事業者、課税事業者に関わらず、買い手は税額控除を行うことができた。それが、本来は国に納めるべき消費税の一部が事業者の手元に残ってしまう「益税」の温床ともなっている。
インボイス制度が導入されると、免税事業者から買った場合は税額控除の対象にならない。つまりインボイスに記載された税額分を売り手は課税し、買い手は控除する。課税と控除を一致させながら、消費税を確実に転嫁させていくことができる。公正、公平な納税に近づく大きな転換期。
インボイス導入により想定される問題について、かなりの部分が今の法案で手当されていると。

