党員のみなさまへ

特定秘密保護法案について

いつもお世話になり、ありがとうございます。特定秘密保護法案について、問い合わせもありましたので、遠山清彦衆議院議員の11/27日のツイッターを紹介します。(文字ばかりですみません)

昨日衆院を通過した「特定秘密保護法案」について、メルマガで説明しようと思ったが、まとまった説明文を書く時間がないので、SNSで論点を発信することにします。

一部のマスコミ報道には、国民に誤解を与えているものがあるので、それを意識して書きます。

昨日の採決は、「強行」ではありません。なぜなら、みんなの党という野党からも賛成を得ており、日本維新の会も採決を退席したものの、可決された修正案の共同提案者に名を連ねており、与党だけで一方的に可決したわけではないからです。これを「数の横暴」と呼ぶ人がいますが、まったく的外れです。

また、衆院NSC特別委員会の質疑時間も44時間に達しており、与党としては慎重審議に値する時間を取ったと言えます。野党やマスコミの一部は、時間不足だとか「なぜ今なのか」と言いますが、議事録を見れば、野党議員が同じ質問を繰り返していることが一目瞭然です。

今回の法案を「現代の治安維持法」などと呼ぶ批判も、何の根拠もありません。目的は治安維持ではなく、国民の安全や国益を守るための情報が漏えいしないようにすること。

そもそも、そういう守るべき情報が国家にある、という点については、与野党で共通認識があります。個人でも、クレジットカードの暗証番号は人に教えられない秘密ですし、家庭でも会社でも公開できない秘密は必ず存在します。国家にも当然あります。特定秘密として想定されている数が、42万と報道されていますが、そのうち9割が情報衛星の写真であることが意外と知られていません。

国家の情報は国民のものであり、原則公開されるべきだ、という意見に私は賛成です。「国民の知る権利」という憲法が保障する権利に基づいて考えれば、そうなります。

ただし、公開することで国益が損じられ、結果として国民生活に重大な影響を及ぼす情報を特定し、一定期間秘密にする必要はあります。

特定秘密にすべき情報は、なるべく限定的にすべきであり、今回の法案では大臣や官僚が法律を恣意的に拡大解釈することを禁じています。「法の適用に当たっては、これを拡張して解釈してはならず、国民の基本的人権を不当に侵害するようなことがあってはならない」(第21条)これは、公明党の修正。

「法律で拡大解釈が禁じられていても、政府が勝手に秘密を作ることをチェックできない」という反論がる。しかし、政権交代が起こった場合、前政権の大臣が恣意的に特定秘密を作っていたことは、すぐ判明するわけで、違法な特定秘密を作ろうというインセンティブは働かないはずだ。

さらに、公明党の主張により設置が決まった「有識者会議」も重要だ。「何を特定秘密にするか」という基準は、政府外からの専門家が入るこの会議が定期的にチェックする。外部の専門家の関与があるので、政府が自由に特定秘密を作れるわけではない。与野党修正により、政府は、毎年、有識者会議の意見を付して、特定秘密の指定・解除および適正評価の実施状況について国会報告し、公表すること、になった。

ということは、毎年、これらの内容は新聞等に報道されるということだ。秘密の具体的中身は出せないが、秘密の数の増減などは、毎年公開される。

もうひとつの批判論点として「国に対する取材が委縮する」などがある。国の特定秘密を取材したら懲役刑などの重罰があるので、委縮すると。しかし、普通の今までの通りの取材活動で特定秘密を仮に入手しても、漏えいした公務員は罰せられるが、入手した側は罰せられません。

「人を欺き、人に暴行を加え、もしくは人を脅迫する行為により、または財物の窃取もしくは損壊、施設への侵入、有線電気通信の傍受、不正アクセス行為」(第23条)などの方法により特定秘密を入手した場合に、罰せられることになっていますが、それ以外の通常の取材での入手は問題ありません。

国会議員すら特定秘密にアクセスできない、という批判論点もありましたが、これも与野党修正で改善されています。国会に特定秘密情報に関する委員会や組織を作り、漏えい防止対策をした上で、必要があれば、米国議会のように秘密会形式で国会議員が特定秘密情報の提供をうけることができる方向になった。

政府が信用できない、法律の拡大解釈を必ずやり、運用で国民の権利を侵す、という意見をもつのは自由です。私たちは、しかし、そういうことがないように、全力を尽くします。14年前に国会で大騒ぎになった「通信傍受法」は当時「盗聴法」と呼ばれ、マスコミの強烈な批判にさらされました。通信傍受法が可決された当時のマスコミ論調には、「これで国が勝手に国民の会話を盗聴できる道を開いた。戦前回帰だ。」というものまでありました。あれから、14年たちましたが、今そう書くマスコミはありません。通信傍受は、薬物犯罪組織幹部などに対し、毎年行われているのに、です。通信傍受法に基づく犯罪組織に対する盗聴は、毎年数十件行われ、その結果逮捕に結びつく成果もあげています。一般国民の会話を盗聴した例は、私の知る限りありません。

いずれにせよ、基本的人権の尊重は日本国憲法の大原則、それを侵す法律を作ろうという人は、今の政権与党にはおりません。

戦後日本になり68年。日本は成熟した民主主義国家になりました。戦前の統制国家の背景には、隣組があり、憲兵がおり、特高警察があり、そのネットワークの中で、国民の相互監視と軍部独裁による人権抑圧システムが形成されました。現代日本は、その当時とまったく環境が異なると思います。

とはいえ、「権力は、必ず腐敗する」という至言があります。国会議員はこの言葉を常に忘れず、肝に銘ずる必要があると私も思います。常に自戒の念を持ちつつも、国民の生命と財産、自由と人権を守るための政策を考え、実行していく姿勢を堅持していかなければならないと思います。

特定秘密法案の審議は今日から参院で始まりました。衆院審議でもし足らざる論点があるならば、参院で大いにやってもらいたい。衆院審議と重複しない重厚な質疑を期待しています。

批判は大いに結構だと思います。それに耐えられなければ、よい法律と制度になりませんから。政府もしっかり答弁すればよい。

今から与党安保PT会合、続いて公明党外交安保調査会の会合。防衛大綱の見直しなど。仕事が次々とある。

以上です。

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