本日は全国市議会議長会基地協議会第82回総会へ出席いたしました。会長は青森県の三沢市舩見議長ですが、三沢市議会の議長交代を受けての新たな登板でした。全国からは206市町村の議長さん方が集まってこられておりましたが、SDG sのバッチをつけているのは私1人のようでした。
今日とても良かったのは、元外務事務次官の、現在、立命館大学客員教授である薮中三十二氏の講演を聞くことができたことです。予定時間70分であったところを急遽90分にしての講演でした。実に興味深い内容でした。
薮中氏は、外務省時代は他国との交渉ばかりやってきたということでありますが、後半は中国、北朝鮮との交渉をおやりになったということです。今、いったい世界で何が起きているのか。おそらく日本が一番のほほんとしている。世界で起きている事と日本の中のムードに大きな乖離があるようです。第二次世界大戦後の世界の安定と繁栄を支えた2つのインフラ、つまり「同盟」と「多角的自由貿易体制」がトランプ大統領の登場、アメリカ第一主義により崩壊の危機にあるということ。まさにこの2月は、トランプ大統領にとって、あるいは世界にとってとても大きな課題が4つもある。
①第2回の米朝首脳会談
②米中首脳会談
③メキシコに壁を建設する予算の行方
④トランプ大統領のロシア疑惑の解明
これらが2月の大きな山場です。
お話は続いて、
・世界はリーダー不在、その一方で軍備拡張時代へ
・米中の覇権争い
・北朝鮮問題
・日中関係
・日韓関係
・日露関係
・日米関係
と、非常に興味深い話が続きました。
最後の質疑で、私はどうしても聞きたいことがあって、お尋ねしました。価値観が全く異なるような国々との交渉を重ねてこられたわけですが、その外交、交渉の中で最も大切にしてきた事は何でしょうか?という私に問いに対して、薮中教授からは「嘘をつかないことです。駆け引きの場ではありますが、嘘をついてしまうと信頼関係をなくしてしまいます。言い方はいろいろあるでしょうが、嘘はつかないと言う事です。」(要旨)というお答えをいただきました。とても大事な点を確認をさせていただいて、ありがたい限りでした。