カテゴリー(視察・研修)

写真 2015-11-09 11 08 0911月9〜10日、全国市町村国際文化研修所で開催された「市町村議会議員研修 議会改革を考える〜先進事例に学ぶ住民参加・情報公開〜」に参加してきました。

立川市議会では以前より、一問一答方式や電子表決の導入など、様々な議会改革が進められてきており、昨年には議会基本条例を制定、タブレットの導入が行なわれました。そして今後も改革を進める上で、さらなるICT活用が求められることから、議会内に非公式の市議会活性化ICT活用検討プロジェクトが今年設置され、私もメンバーとして参加させていただいています。しかし、ICTの活用はあくまで手段であり、いかに市民に開かれた議会にしていくのか、住民参加や情報公開について、先進事例に学び立川市議会へ生かしていきたいと思い研修に申し込みました。希望が多く当初の定員を増やしたそうですが、それでも抽選となったそうですので、参加できて良かったです。


【研修スケジュール】

◆1日目(11/9)
12:30〜13:00 開講式
13:00〜14:30 講義・質疑応答「地方自治の現状と議会改革の動向」
 (早稲田大学名誉教授 北川正恭)
14:45〜15:45 講義「議会改革の進め方」
 (早稲田大学マニュフェスト研究所事務局長 中村 健)
16:00〜17:30 事例紹介「住民参加・情報公開を進める取り組み」
 (可児市議会前副議長 川上文浩、芽室町議会議長 広瀬重雄)
17:00〜18:00 対談・意見交換

◆2日目(11/10)
09:00~12:00 演習「各議会における今後の議会改革推進の検討」
 (早稲田大学マニュフェスト研究所事務局長 中村 健
 麗澤大学地域連携センター 客員研究員 松野 豊)
13:00~14:30 講義・意見交換「今後の議会改革の進め方」
14:30~14:40 閉講・事務連絡
 (早稲田大学マニュフェスト研究所事務局長 中村 健)


【講義・演習の概要】

●講義・質疑応答「地方自治の現状と議会改革の動向」(北川名誉教授)

 国全体では“富と長寿の獲得”を目指す成長時代から、“理想の実現と多様性の主張”となる成熟時代となっている。成長時代は中央集権で豊富な財源から富の分配の時代であり、成熟時代には地方分権で不利益の分配(限られた財源)の時代と考えられる。1995年に地方分権推進法が制定され、2000年には地方分権一括法が施行された。それにより、国と地方自治体の関係で言うと、国へ予算の分配をお願い(陳情)する主従の関係から、自己決定し自分たちでまちをつくる対等な関係になったとも言える。このように政治の分野で大きな変化があり、時代が変わってきたことから議会改革が必要となる。
 しかしながら投票率の低下に見られるように、多くの市民には議会不要論があることも事実(自治体によって異なるが一般的に)。地方分権が進められる前は国から地方自治体への機関委任事務が多く、都道府県では約8割、市町村でも約4割の仕事が国の仕事であったため、議会は事務執行のチェック機能が大きなウエイトとならざるを得なかった。が、地方分権の推進により権限が国から地方自治体に移されてきている中では、自分たちのまちづくりを進める上で二元代表制の議会が首長執行部と対等に機関競争できる実力が必要となる。
 そのため議会改革がクローズアップされ、多くの地方自治体で様々な改革が進められてきた。改革が進む中でどの地方議会も直面するテーマが「議員定数・議員歳費・政務活動費」の削減であるが、削減=改革なのかよく考えるべきである。改革の名の下にこれらの削減だけを進めた時に、議員のなり手がいなくならないか、本当に民意が反映できるのか、などよく考えなくてはならない。4月の統一地方選では立候補者が定数以下となり無投票となった議会が増えている。議会として真に考えないといけないのは、政治が住民の幸福につながっているのか、それを住民に理解していただくようになっているのか。そのような観点で議会改革を考えたとき、自ずと自分たちの議会は何を改革しなければならないのかが見えてくるのではないか。

●講義「議会改革の進め方」(中村事務局長)

 議会改革を進めていく中で目標をどのように設定するか。地方創生総合戦略ではKPI(Key Performance Indicator)が重要視されている。例えば、糖尿病患者数を減らしたいとした場合、従来はそのために食事改善講習会を開催し、参加者の目標数と実績数を指標としていた。しかしこれからは、講習会を開催して参加者目標数を設定、開催して食事改善や検診に行く人がどれだけいたか、その結果最終的に通院患者数が何人減となったか。この患者数の減をKPIとしなければならない。つまり、解決したい課題に対して、「インプット」「アウトプット」「アウトカム」をはっきりさせ、これをPDCAサイクルに乗せることが大切。これだけの仕事をした、ではなく、これだけの成果があがった、という視点。

●事例紹介「住民参加・情報公開を進める取り組み」

[可児市議会の取り組み]  川上文浩前副議長
議会改革を進めるポイント。「アイデア→気づき」「インスピレーション→ひらめき」「アクティビティ→行動力」「コミュニケーション→相互理解」「インプルメンテーション→実施」「レギュレーション→規程」。
議員の資質向上を図るため大学と連携して地方自治や時事問題について意見交換を行い、議会報告会には教授・ゼミ所属学生に参加してもらっている。
本会議での質問・質疑は論点を明確にし、傍聴者にもわかりやすいよう議場にモニターを設置しパソコン等を活用することができるようにした。これはプロジェクターとスクリーンを用意し、設置は議会事務局が行い経費節減を図ったとのこと。
議会改革のためのアンケート調査を実施した(平成23年)。厳しい現状を把握し議会改革を行う必要性を再認識。第2回調査を平成28年2月に実施予定。
その他、議会運営サイクルの見直し、会議規則や申し合わせ事項の随時見直し、ICTを活用した委員会運営、議会報告会を意見交換のためグループ形式で実施、情報発信の強化、議員研修の充実、地域課題懇談会の開催、高校生議会の開催など、市民に開かれた議会に向けて改革を行っている。

[北海道芽室町議会の改革]  広瀬重雄議長
市民からの提言や意見聴取のため議会モニター制度を設立、議会活動に関する審査や諮問、調査のため議会改革諮問会議を設置、議員研修に住民も参加、広報戦略の充実(年一回議会白書発行、毎月議会だより発行、SNS・ホームページの日々更新)、地域別意見交換会→議会フォーラム→ワークショップと意見聴取のあり方を住民参加しやすい方法へ変革、議会活性化計画を立て着実に進める、などに取り組んできた。取り組みの推進には住民とのコミュニケーションと、外部機関のネットワークを積極的に活用している。

●対談・意見交換(中村事務局長、川上前議長、広瀬議長)

主にここまでの講義・報告を受けて、参加者からの質疑応答が行われた。

●演習「各議会における今後の議会改革推進の検討」(中村事務局長、松野客員研究員)

 演習を始めるに当たって中村事務局長より進め方の説明。議会は議決するところ、つまり「話し合って決める」場であるため、話し合う力が必要。話し合って議論を深めるには技術が必要であり、環境や小道具も大切とのこと。今回の演習においては、「自分の考えをはっきり述べる」「自分の主張や立場に固執しない」「自分と相手の思考のプロセスに注意を払いながらその意味を深く探求する」「相互理解と共通の理解を見出すための会話」に注意し、議論が深まるような“対話(ダイアローグ)”を行ってみるよう指導があった。
演習では、参加者を6~7名程度の16班に別け、「議会だよりをどのように改善すればよいか」とのテーマで議論を行った。各班では、司会者、書記、タイムキーパー、発表者を決め、テーマとなっている議会だよりについて、「誰に?」「何を?」「効果は?」「必要?」との観点で約70分にわたり議論し、最後にそれぞれの班から議論の結論について発表が行われた。
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●講義・意見交換「今後の議会改革の進め方」(中村事務局長、松野客員研究員、川上前議長)

各講師より全般的な演習の講評があり、その後質疑応答。
中村事務局長より全体のまとめとして以下のポイントが挙げられた。
・時代の流れについていけ
・アンケートよりも住民の生の声が一番
・政治は課題を解決し未来を作る→住民の幸福のため


【所感】
北川名誉教授の講義で、議会改革を進めていく必要性や意義を再確認することができた。また、事例紹介はもとより、演習において他自治体議員との対話の中で、それぞれの取り組みについて新たな気づきとなったことが数多くあった。質疑応答では時間が足りないほどの質問があがり、それぞれの議会における現状に対してアドバイスを求めるものが多かったが、講師からは「どうすればいいでしょうか?という質問はまだまだ真剣に考えていない証拠」との厳しい指摘などもありました。
今回の研修全体を通して、市民の皆様に必要と思われる議会であるためには、議員個人として、また議会全体として、常に資質向上を図っていく必要があることを改めて感じた、とても良い内容の研修でした。

11月4日(水)~6日(金)、市議会文教委員会の行政視察へ行ってきました。各日の調査項目は以下の通りです。

11/4(水) 福岡県大牟田市 「中学校給食について」
11/5(木) 兵庫県伊丹市 「安全・安心見守りカメラの導入について」
11/6(金) 滋賀県大津市 「いじめ防止の取り組みについて」

3回に別けて視察内容をご報告します。


◆いじめ防止の取り組みについて(滋賀県大津市)

【概要】

写真 2015-11-06 9 49 31大津市は滋賀県西部、琵琶湖の西南部に位置し、市政施行は明治31年と100年以上の歴史をもつ。人口は約34万人(平成27年4月1日現在)で、市内には小学校55校、中学校18校がある。
平成23年の市内中学生の自殺を契機に、悲惨な事件を繰り返さないよういじめ防止について様々な施策を行っており、いじめへの対応については、教育委員会とは別に市長部局に平成25年にいじめ対策推進室が設置された。
いじめ対策推進室においては、「大津市いじめ防止市民会議の設置」「いじめの防止に関する行動計画の策定」「いじめ防止啓発月間の取り組み」「相談体制の整備及び関係機関との連携」「大津の子どもをいじめから守る委員会設置」「インターネット等によるいじめ対策」などが行われている。推進室の職員は行政職、嘱託職員、臨時職員、兼務職員で、相談件数が多いことからH27年度からは相談調査専門員である嘱託職員を1名増員した。
相談体制は、常駐の相談調査専門員が、フリーダイヤルで直接相談を受ける。フリーダイヤルは平日の9時から17時であったが、17時以降にも相談したいとの要望も多く、毎週1日は夜8時まで、また月に1回は夕方に巡回相談も実施している。
大津の子どもをいじめから守る委員会は条例の規定に基づき設置され、臨床心理士、教育学などの学識経験者、弁護士などで組織されている。委員会はほぼ毎週開催され、昨年度の実績は46回、1回の委員会で7~8件の案件が協議・検討されている。

【質疑応答】

写真 2015-11-06 10 36 42●いじめをできるだけ早く発見・認知するには?
→教員が常にアンテナを敏感にして子ども達に接する必要がある。そのため疑いの段階からしっかりと確認をするようにしており、今の大津市内の教員は相当な意識をもっていじめ防止に取り組んでいる。
●対策推進室を教育委員会ではなく市長部局へ設置した効果は?
→相談する子ども達の中には学校や先生に知られたくないと思っている子もおり、教育委員会ではないことから相談しやすい状況となっている。
●携帯電話・インターネット利用の使用ルールは決めるのか?
→それぞれの家庭の状況も異なることから一律にルールを決めてもあまり意味がないと考えている。そのためPTAを中心に検討していただくことで、できるだけ実効性のあるルール作りをしたい。

【所感】

悲惨な出来事の教訓をしっかりと今後の子ども達のために残そうとの行政・教育委員会の熱意を感じた。特に、教育委員会ではいじめ対策担当教員を専任配置し、担任を持たない教員がきめ細かに子ども達の状況を把握する体制ができている。アンケートの実施や相談窓口の設置、相談体制の充実など、子ども達に対して様々な手を差し伸べ、子どもたちが安心して暮らせる取り組みは本市においても大変参考になるものであった。

【おまけ】
調査終了後に、議事堂を見学させていただきました。大津市議会では議会改革が進められ、議場には大型スクリーンが設置され、タブレットの資料を映し出すこともできるそうです。傍聴やインターネット中継をご覧になる市民の方にわかりやすく、これは是非立川市議会でも導入をしたいと思っています。
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11月4日(水)~6日(金)、市議会文教委員会の行政視察へ行ってきました。各日の調査項目は以下の通りです。

11/4(水) 福岡県大牟田市 「中学校給食について」
11/5(木) 兵庫県伊丹市 「安全・安心見守りカメラの導入について」
11/6(金) 滋賀県大津市 「いじめ防止の取り組みについて」

3回に別けて視察内容をご報告します。


◆安全・安心見守りカメラの導入について(兵庫県伊丹市)

【概要】

写真 2015-11-05 12 33 56伊丹市は兵庫県南東部部に位置し、大阪市、神戸市などへのアクセスが便利なベッドタウンとして発展してきた。人口は約20万人(平成27年4月1日現在)で、市内には小学校が17校ある。
今年度より、子どもや高齢者等を見守り、安全・安心のまちづくりを推進することを目的として、事件事故の抑止及び早期解決、自然災害の現状把握と減災対策、行方不明者の捜索、交通量調査など市の施策のための基礎資料調査などに活用するため安全・安心見守りカメラを導入する。
カメラ整備については市内全域で1,000台、そのうち950台は通学路を中心とした道路や公園、広場へ整備し、犯罪の抑止や事件事故の早期解決を図る。残る50台は河川や中心市街地等に整備し、大雨等災害発生時の河川監視等の災害対策やその検証に役立てる。肖像権やプライバシー保護の配慮から、カメラ設置に関する条例を本年9月に施行、警察署と協定を締結し市と警察署の役割を明確化している。設置に向け、地域懇談会で市長が直接カメラ設置の概要を説明して市民の意向を聞き、パブリックコメント、地元説明会を実施。設置場所についてはワークショップを開催して地域で決定している。
カメラの設置と合わせてビーコンを活用し、子どもや高齢者の見守りシステムを確立する。ビーコンを導入することで、スマートフォンアプリから迷子・徘徊防止や、見守り体制が更に向上される。
導入費用はや4億3,800万円、運用コストは年間約2,800万円。カメラの設置だけでは対象とならないが見守り機能を付加することで地方創生の交付金を活用。見守りサービスの運営は民間事業者で、利用者は初期登録費用2,572円、月額使用料432円で利用することができる。兄弟姉妹がいる場合は割引や免除などの制度もある。
平成27年度は市内3小学校区で各校区50台、防災用の50台で計200台を設置し、平成29年3月末には市内全域1,000台の設置を完了させる予定。

【質疑応答】

写真 2015-11-05 14 04 03●導入に際しての課題は?
→カメラは電柱に共架するが、台数が多く申請受理の手続きが膨大となることから関西電力に申請の際手数料を支払うこととなった。また、ワークショップで決定した設置場所も、電柱の他の共架状況、電線の位置や向きなどで、実際に申請しても許可となるのは4割程度。
●カメラの録画データの管理は?
→カメラ本体にSDカードを内蔵し、約7日分を常に上書きしながら記録している。ダウンロードの必要(捜査機関への提供など)がある時は、LTE回線を利用して市役所から必要部分の映像を取り出すことができる。設置台数が多いため、現場で映像を取り出すことは不便なため回線を利用することとした。防災用カメラについてはリアルタイムで監視する場合も多いため、FTTP回線を使用している。両回線は映像の取り出しのみでなく、カメラやビーコン受信器の稼働チェックにも使用している。
●ビーコンを使用することで、ストーカーなど悪用される心配はないのか?
→悪用を防止するため当面の利用は子ども、高齢者に限定する。
●システム構築には専門業者が入ったのか?
→当初はカメラ設置のみで考えていたが、業者の提案を検討していくなかで様々なアイデアが出てきたため、一緒に構築する形となった。

【所感】

当初は通学路の安全確保としてカメラのみ設置の予定であったが、業者の提案を検討した結果、ビーコン設置や活用のためのアプリ開発など、より一層安全・安心の見守り体制の構築に繋がったとの話であった。事業について固定的な視点ではなく、提案内容や他の事例を研究し、より活用の広がる体制作りをされたことはとても関心させられた。

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11月4日(水)~6日(金)、市議会文教委員会の行政視察へ行ってきました。各日の調査項目は以下の通りです。

11/4(水) 福岡県大牟田市 「中学校給食について」
11/5(木) 兵庫県伊丹市 「安全・安心見守りカメラの導入について」
11/6(金) 滋賀県大津市 「いじめ防止の取り組みについて」

3回に別けて視察内容をご報告します。


◆中学校給食について(福岡県大牟田市)

【概要】

写真 2015-11-04 14 06 28大牟田市は人口約12万人、現在中学校は9校。保護者や議会からの完全給食実施の要望が以前よりあり、市長マニュフェストにも中学校給食実施が掲げられ、H23年の市総合計画・後期基本計画に食育の観点から中学校給食の実施に向けた検討を進めることが盛り込まれた。
その後、基礎調査報告書、中学校給食実施方針(案)が取りまとめられ、パブリックコメント・検討会議などを経て実施方針、中学校給食基本構想が策定された。
H25年より共同調理場建設に関する基本設計及び実施設計などが開始され、H26年には中学校お受入施設工事などが行われ、H27年4月から給食が開始された。

調理は共同調理場で2献立制で行われ、9校の生徒・職員等約2,870名分を提供している。運営については「給食調理業務」「配送業務」「配膳業務」をそれぞれ委託し、市職員は所長、主査、事務職員、栄養教諭の体制で行われている。

献立の原案を栄養教諭が考え、中学校の先生も含めた献立作成委員会で1か月の献立を決定、物資選定委員会で品質、味、価格などを検討し材料を選んでいる。材料は年間契約と月での契約があるため、選定委員会は毎月行われている。食材料が納品されると品質、鮮度、数量などのチェックを受けて調理され、学校へ配送される。

作業開始前には調理従事者及びその家族の健康観察と記録、月2回の腸内細菌検査、水道水の残留塩素濃度測定などが行われ、それぞれの作業者は下処理作業や肉・魚・卵作業などで、帽子・エプロン・靴の色でどの作業を担当しているのかわかるようになっている。受入、下処理、、調理、揚げ物、配食と、それぞれの段階で厳密なチェックが行われ安心安全な給食が各学校に届けられている。

[アレルギー対応について]
アレルギーへの対応としては、(1)対応申請→(2)個人面談→(3)対応の検討→(4)実施決定→(5)個人面談→(6)除去食の実施、の手順となっており、代替食は準備しないこととなっている。アレルギー除去食は部屋で区画された専用室で指示書に基づいて調理され、正確に当該生徒へ届くよう、調理員・配膳員・本人が確認できるチェック表を使用している。現在アレルギー食の対象者は約20名とのこと。

[食育について]
中学校給食を通した食育については「食育だよりの発行」「給食指導資料を各校に配布」「給食センター見学通路の資料掲示」「給食センター見学時の栄養教諭講和」「給食センター研修室の調理コーナーでの子ども料理教室等の開催」などが行われている。
また、小学校1校を食育推進モデル校、中学校1校を早寝早起き朝ごはん運動推進モデル校を指定し、研究成果を市内各校に啓発・普及し、食育の推進を図っている。

【給食に関する意見】

写真 2015-11-04 14 15 24中学校給食は今年度スタートしたところで、まだ全体的な意見・感想については集約していない。10月に行った2年生へのアンケートによると、給食をおいしいと答えた生徒は95%以上、量についてはちょうどよいと少ないがそれぞれ約40%であった。
また、センター見学・給食試食した方の意見として、「おいしかった」「衛生面を配慮した調理で安心」「栄養バランスを考えた献立がよい」「親の負担が軽くなった」などの声があったとのことである。

【質疑応答】

大牟田市担当者からの説明をいただいた後、質疑応答が行われ概ね以下のような質問があった。

●順調に運営されているのか?
→マニュアルなどは準備していたが、特に先生方の戸惑いが当初多かった。4月のスタート時点ではお昼前後にはセンターの電話が鳴りっぱなしの状況で、問い合わせや苦情が多く寄せられた。校長会でも意見をまとめてもらい随時対応していく中で、5月の連休明けにはほとんど苦情がくることはなくなった。

●給食実施は理解いただけたのか?
→近隣にはかなり配慮して運営しており、苦情などはない。一般的にセンター方式は「おいしくない」「つめたい」「顔が見えない」などの不安があるが、大牟田市では給食導入に向けて自校式・親子式・センター式と、基礎調査をしっかりと行い、丁寧に方針を決め実施してきたので市民の理解をいただけたと思う。

●財源確保は?
→大変苦労があったが一番大きかったのは過疎対策事業債、学校施設環境改善交付金など(総事業費約14億円、過疎対策事業債約11億円、学校施設環境改善交付金約2億円)。自校式で実施している小学校給食の調理をH24年から委託し、削減された経費も中学校給食センターへ充当。資材高騰などの影響もあり、太陽光パネルや雨水利用設備なども当初の計画には入っていたが建設段階でなしとなった。

【所感】

保護者からの意見は大きく、ライフスタイルの変化に応じて中学校給食のニーズはかなり高まっており、親子のふれあいなど弁当持参を望む声も一部あったが、丁寧に聞きながらも食育の観点で説明することで多くの理解をいただくことができたとのこと。
この夏の市長選において清水市長は公約の1つに中学校完全給食と共同調理場新設を掲げており、現在の弁当併用外注給食の喫食率低下を考えると、まさに食育と子どもたちの成長を考えた時大きな課題であり、今回の大牟田市での検討プロセスや調査事項などは立川市においても大変参考となるものであった。

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写真 2015-10-28 13 39 3310月28日(水)、第四小学校において「一中校区 小中連携教育活動 授業公開」が行われました。

一中校区(立川第一中学校、第一小学校、第四小学校)では平成26~28年度、教育力向上推進モデル校(小中連携教育)として指定を受けています。小中連携を推進していく上で、小中連携外国語活動、及び郷土学習とキャリア教育を融合したカリキュラム(立川市民科)の実施をその取組の柱として、学校経営及び教育活動の連携体制の強化を図り、学力向上等の教育課題の解決及び立川に愛着をもち、まちに主体的に関わり、まちに貢献しようとする人材の育成を目指しています。

この日の授業公開では、「算数・数学部会」「外国語活動・英語部会」「理科部会」「市民科部会」に分かれ、3年生=立川市民科(社会)、4年生=理科、5年生=算数、6年生=外国語の研究授業が公開されました。一中校区の教員をはじめ、保護者の方々も授業の様子を見学されていました。
私は主に3年生の立川市民科を視察させていただきました。立川市民科とは、郷土学習とキャリア教育を関連付けまちの担い手である「市民」を育成するカリキュラムで、中学校区ごとに連携体制の強化を図り、義務教育9年間において連続した学習が行われます。郷土「立川」の優れた文化や産業等を理解し、すすんで地域の行事に関わることにより、まちを愛する心情や新しい文化の創造に貢献する力を養うことを目的として、本年度からスタートしました。
今回は、先日子ども達が訪問した「ファーマーズセンター みのーれ立川」の職員が来校し、訪問した後の疑問などについて答えていただいていました。また、職員からの立川の農業についてや野菜についての質問ではたくさんの手があがり、子ども達はとても興味と理解を深めていた様子でした。

写真 2015-10-08 8 46 4910月8・9日、長野市のホクト文化ホール(長野県県民文化会館)で開催された「第77回 全国都市問題会議」に参加しました。これは全国市長会などが主催して毎年行われるもので、長野市での開催となった今回も、全国から市長・議員2千名以上が参加しました。

今回のテーマは「都市の魅力づくりと交流・定住 ~人口減少社会に立ち向かう 連携の地域活性化戦略~」で、初日には基調講演、主報告、一般報告が、二日目にはパネルディスカッションが行われました。示唆に富む様々な事例なども紹介され、大変有意義な二日間でしたが、特に印象に残ったことを私なりの解釈で以下に記載します。

【「観光地づくり」ではなく「観光地域づくり」】
交流人口の拡大を目指し全国各地で地域活性化の取り組みが進められている。この視点として、単に人を呼び込むための場所づくり、つまり観光地をつくるのでは地域の活力が出ない。地域の多様な資源を活かして活動する多様な人たちを主役とした地域をつくっていかなくてはならない。
そのためには「住んでよし(=まちづくり)」「訪れてよし(=観光振興)」の観光地域づくりを進めていく必要がある。地域全体に持続的な経済効果、地域住民の誇りの醸成など、様々な効果をもたらさないと交流人口だけが増えても意味がない。観光の成果は入り込み人員だけでなく、まちを回遊させ、滞在して、住民との交流がないといけない。観光客がもたらす経済効果は滞在時間に比例する。

【協働のあり方】
多くの自治体で官民協働の取り組みというのがもてはやされている。しかし多くの場合、官民協働というのはうまくいかない。
民民の協働というのは、誰かが始めた取り組みを、共感する人(団体など)が参加し、力を合わせることで大きな成果を上げることが多い。しかし官民の協働は、官がスローガンをつくり、そのテーマに関係しそうな人を集めて検討が始まっていく。総論的には賛成して議論が始まるが、各論に入ると自分達にメリットがないと感じた時にうまくいかなくなる。
例えば店舗経営で言えば、2割の常連客が8割の利益を上げる。店が繁盛していくためには2割の常連に喜ばれる必要がある。新商品のための試作品を作ったら常連客に味見をお願いし、商品化に際しては商品名も一緒に考えてもらう。味見をし、商品名を一緒に決めた常連客は、新たな客を勝手に連れてきてくれる。これは店と客との協働。モニター調査にも、ネーミングにも、宣伝にもお店はお金を掛けずできてしまう。
官民の協働をうまく進めるためには、どこまでも官が目線を市民(店舗でいうと顧客)にしないと連携が成り立たない。市民目線にするには、行政内の連携が必要であり、縦割りをなくさないといけない。

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写真 2015-09-14 9 33 29市議会定例会開会前の9月14日(月)、平成27年度立川市議会議員研修会が行われ参加しました。

この研修は立川市議会の全議員が参加して行われているもので、今回は明治大学政治経済学部の牛山久仁彦教授を講師に招き、「議員提案条例の作り方」というテーマで講義いただきました。
講義ではまず、地方分権の流れや自治体議会の状況と責任、自治立法権の範囲と政策法務、自治体議員立法の現状と意味などについて述べられ、議員立法に向けた取組や課題などについてもお話しいただきました。

二元代表制という制度にあって、民意の反映という意味では議会の役割が重要であり、政策提起する議会でなければならいと改めて感じました。しっかりと力をつけて頑張っていきます!

7月29日に、札幌市で会派行政視察を行いましたのでご紹介します。

視察先: シーニックバイウェイ支援センター
調査項目: シーニックバイウェイについて


 競争力のある美しく個性的な北海道を実現するため、地域と行政が協力して美しい景観づくりや活力ある地域づくりを目指す取組としてシーニックバイウェイ北海道を推進している。官民協働の取り組みはこれからの人口減少社会にあって重要なポイントであることから、シーニックバイウェイの制度によって地域がどのように活性化されているかなどについて調査を行うこととしました。
 
【調査概要】

写真 2015-07-31 18 11 14 シーニックバイウェイとは、風景・景色のScene(シーン)の形容詞「Scenic(シーニック)」と、わき道・寄り道の「Byway(バイウェイ)」を組み合わせた言葉で、地域と行政が連携して景観や自然環境に配慮し、地域の魅力を道でつなぎながら個性的な地域、美しい環境づくりを目指す施策です。
 アメリカの制度を参考として国交省で検討が進められ、平成15年4月にモデルルートを指定して試行がスタート、平成17年度末には推進協議会が設立された。北海道における実践の成果として、国の施策としては平成19年から「日本風景街道」としてこの制度が全国へ展開されるようになった。

【シーニックバイウェイ北海道推進の基本方針】
◆意義
・地域への愛着・誇りの醸成
・旅の快適性の向上、ストレスの少ないツーリング環境の形成
・地域ブランドの形成
◆目標
・交流人口の拡大
・地域産業の振興
・地域における雇用の拡大

【しくみ】
(1)地域の活動団体が参加し、代表者による「ルート運営代表者会議」を設置
(2)代表者会議による「ルート運営活動計画」を立案
(3)市長村長の意見を添えて「シーニックバイウェイ北海道推進協議会」へルート指定の提案
(4)推進協議会が「ルート審査委員会」へルート指定についての意見を求める
(5)審査委員会が推進協議会へルートを推薦
(6)推進協議会がルートを指定
(7)「ルート運営行政連絡会議」が設置され代表者会議と連携して取組を推進

【シーニックバイウェイ北海道推進協議会】
◆役割
・運営と改善
・ルートの指定、改善のための助言、支援
・持続的推進のための調査、研究
・基本方針策定 など
◆構成組織
北海道商工会議所連合会(会長)、北海道経済連合会、北海道商工会連合会、北海道観光振興機構、日本観光協会北海道支部、日本旅行業協会北海道支部、北海道農業協同組合中央会、北海道林業協会、日本自動車連盟北海道本部、北海道市長会、北海道町村会、北海道、林野庁北海道森林管理局、経済産業省北海道経済産業局、環境省北海道地方環境事務所、国土交通省北海道運輸局、国土交通省北海道開発局(副会長及び事務局)

【主な地域活動】
花植え活動、アイスキャンドル、天体観測、地元料理体験、ゴミゼロキャンペーン、情報拠点運営、ルートパネル展、アートプロジェクト、ワークショップ、シーニックマルシェ、景観デッキ、マラソン大会、コンサート、馬そり体験、縄文染め、シーニックカフェ運営、ルートマップ作成、フォトコンテスト、スタンプラリー など

■参考 シーニックバイウェイ北海道ホームページ

【主な質疑】

●推進協議会と支援センターの関係は?
協議会はルートの指定や、制度の運営・改善などを行い、支援センターはシーニックバイウェイの普及・発展を情報や調査・研究などで側方支援するイメージ。

●地域活動や協議会、支援センターの運営に公的財源が投入されているのか?
公的な補助金・助成金などの紹介はすることはあるが、財源はない。

●地域活動の失敗例などはないか?
活動として続けられなくなったものなどはある。試行錯誤をしながら、新たな活動が増えたりもしていおり、無くなったものが失敗とは捉えていない。

【所感】
IMG_8259シーニックバイウェイ北海道は、美しい景観づくり、地域活性化、魅力ある観光空間を地域活動主体で作る仕組みであり、関わっている市民の地域への愛着は確実に深まっているという話であった。地域で様々な活動が行われているが、それを「風景と道路」で緩やかに結びつけ、意義づけをしていくことで地域の活性が図られていることがわかった。他団体や近隣市町村などと繋がっていくことで情報交換が活発になり、新たな発見にも繋がっていることはとても大切なことであり、様々なヒト・モノを繋いでいく仕組みを更に研究したい。

7月28日に、北海道岩見沢市で会派行政視察を行いましたのでご紹介します。

視察先:岩見沢市自治体ネットワークセンター・会議室
調査項目: ICT利活用によるまちづくりについて


IMG_8241 岩見沢市は、全国の地方自治体に先駆けて高度ICT基盤を整備し、教育・福祉・医療など幅広い分野における利活用を進めるとともに、新たなビジネスの創造、雇用創出にも成果が見られています。また、ICTの活用により、市民や地元企業が恩恵を実感する施策が展開されていることから、本市におけるICT活用の参考とするため調査を行うこととしました。
 
【調査概要】

 岩見沢市では、平成5年から当時の市長の強いリーダーシップによってICT施策が推進され、国の省庁などによる様々な助成・補助・モデル事業などを活用している。

【ICT基盤】
平成18年の光ネットワーク整備開始時点では、民間事業者によるFTTH・xDSLによるネットワーク環境の世帯カバー率は93.37%であったが、自営光ファイバの敷設し、特区特例を受けて5GHz帯無線アクセスポイント22箇所を行政が整備することにより、平成21年度には世帯カバー率100%を達成した。また市内幹線ネットワークは、主要公共施設、医療福祉施設、文教施設等の104施設に接続され、市内総延長は146kmになる。施設整備も進め、平成9年以降、自治体ネットワークセンター、テレワークセンター、新産業支援センター、ITビジネスセンターを整備、平成25年度には環境配慮型クラウドデータセンターが稼働開始している。

【利活用事例】
写真 2015-07-28 10 12 24◆教育分野
衛星回線と光ファイバ網を組み合わせた双方向遠隔学習システムを展開。独自の番組制作や、外部講師等の授業中継なども行っている。
◆医療分野
札幌市にある北海道大学病院と市立病院を自営光ファイバ網で繋ぎ、画像診断専門医による遠隔診断を実施。現在は、遠隔放射線治療支援システム、病診連携システムも稼働させている。
◆安全安心
平成19年度より総務省モデルとして電子タグを利用した登下校情報配信を開始。高齢者支援では、遠隔健康相談や特定保険指導などにもICTを活用する取り組みを大学や民間事業者と研究・開発に取り組んでいる。
◆農業
市の基幹産業である農業においても、気象システム・高精度測位情報・ビッグデータ活用などを進めている。気象システムでは市内13箇所に設置した気象観測装置のデータから、農業生産を効率化させるために必要な情報を提供している。利用する農家が使用料を運営会社へ支払うことで、市の予算はない。また高精度測位情報では、市がGPS補正用基地局を整備し、そのデータを活用してトラクターの自動操縦をさせる取り組みが進められている。効率の向上はもとより、未熟練者でも正確な作業が可能となることから、後継者の確保の一助としても期待される。

【主な質疑】

●ICTに力を入れることとなったきっかけは?
当時の市長が人口減少対策としてICTを活用することを提案したことがきっかけ。

●担当する部署と体制は?
情報化推進係の7名が担当している。

●今後の展開は?
基盤整備が完了しているため、様々な展開のアイデアを実現しやすい。この利点を活かして今後も積極的にICT活用を進めていく。農業分野で研究が進んでいるトラクターの自動操縦技術を除雪車に応用する研究も進めている。
※雪が高く積もると熟練した除雪車でないと、標識や構造物を破損したり、側溝に脱輪することもあるそうで、効率面と合わせて自動操縦はかなり期待されているようでした

【所感】

市長のリーダーシップによってICT利活用が進められて、多くの分野に展開、実現していることは大変に興味深かった。また市の情報化推進係(室長含め7名)が、庁内各部署のICTに関する事項の窓口となり、業者提案の検討など、所管部署との調整・アドバイスをすることで、様々な分野でのICT化が進んでいるのがわかった。また、現在様々な展開ができる大きな要因は基盤整備ができているということで、これが無くては進んでいなかったかも知れないとのことであった。本市においても、多分野でのICT活用を進める上で調整担当を担う部署の位置付けが必要ではないかと感じた。


【おまけ】

写真 2015-07-28 12 15 57岩見沢駅に到着し、その洗練された建築に驚きました。函館本線と室蘭本線が乗り入れるこの駅は、かつては幌内炭鉱や空知炭鉱など空知地方の石炭を港へ運ぶ貨物列車が往来したそうで、広い駅構内がかつての繁栄を想わせてくれます。
2000年に漏電による火災で駅舎が全焼、新駅舎が市施設・自由通路併設型として計画されたことから岩見沢市とJR北海道では、駅舎として全国で初めての試みとなるデザインの一般公募がおこなわれました。駅舎が全国初の公募型コンペでデザインを選定し、2009年度グッドデザイン賞大賞を受賞した事で広く知られるようになったそうです。

7月27日に、旭川市で会派行政視察を行いましたのでご紹介します。

視察先:旭川市役所
調査項目:広報広聴戦略プランについて


写真 2015-07-27 14 27 40 少子高齢化が進み人口減少を迎えている中、全国の多くの自治体では「市民との協働」や「市民主体のまちづくり」が謳われています。立川市においても、今年度策定した第四次長期総合計画の基本方針に、「多様な主体による協働の推進」が掲げられ、市民力を生かしたまちづくりを進めるとされています。これまでも立川市では市民の様々な活動が活発に行われてきましたが、更にこれらの力をまちづくりに生かしていただくためには、行政には説明責任、情報の共有化など、広報広聴を充実させる必要があると考えます。そこで本市の取り組みの参考とするため、戦略的な広報広聴のためのプランを平成22年に策定し、攻めの広報広聴を進めている旭川市の状況を調査しました。
 
【調査概要】

IMG_8229 旭川市では、人口減少や厳しい財政状況の中、市民満足度の高いまちづくりを進めていくため、行政としての説明責任を果たすとともに、市民との円滑なコミュニケーションが求められ、同時にまちの魅力を内外にアピールし、認知度向上・イメージアップをして他自治体との差別化を図っていくために平成22年4月に「旭川市広報戦略プラン」を策定し3年間様々な取組を進めてきた。
 そして、前プランを継承しながら、改めて広報と公聴がコミュニケーション活動として車の両輪であるとの認識に立ち、平成25年に「旭川市広報広聴戦略プラン」を策定し、限られた予算の中で的確な広報・公聴を行うための指針としている。

 広報広聴戦略の基本的な考え方は、「市民との絆を強め、全国に旭川を売り込む、攻めの広報公聴」との基本目標を定め、以下の3つの基本戦略を掲げている。

○基本戦略1・・・職員一人一人の意識改革
○基本戦略2・・・市民の理解と協働につながる広報広聴活動の充実
○基本戦略3・・・まちの魅力の再発見と発信強化

 各基本戦略の下には重点戦略として全部で17の取り組みが掲げられており、主な取り組みとして[広報誌の充実]について詳しく説明していただいた。
 民間の委託事業者との共同編集とすることで、より見やすい広報誌となっています。内容も市民参加型として、市民に誌面に登場してもらったり、編集委員会で様々な意見を出してもらったりしているとのこと。また、市政課題について考える機会とするべく、問題提起型記事も充実させていました。配布は市内全世帯とともに、駅・空港・ホテルなどにも配置場所を拡充するなど、一般に広報は年配者や子育て世代が多く見る傾向にあるが、他の年代層にも目を向けてもらう努力を掲載内容や視覚的デザインの改善などと合わせて図っている。

 今後の課題として、この戦略プランは今年度(平成27年度)までの計画期間となっており、今後改定を図る必要があります。改定に当たっての検討事項として、「北・北海道の拠点都市として市と北・北海道全体の魅力を発信」「市民・地域・行政が情報を共有し、協働のまちづくりを推進」「各部局が連携して市役所の広報広聴体制を強化」などが挙げられている。

旭川市広報広聴戦略プラン(旭川市HPへリンク)

【主な質疑】

●広報広聴の組織体制は?
広報公聴課内に広報係・公聴係があり、広報係6名、公聴係3名となっている。

●職員の意識啓発と技術の向上の取り組みは?
意識啓発は研修などを実施しているが、技術向上については具体的な取り組みを検討しているところである。

●重点戦略の「オピニオンリーダーとの連携」では具体的にどのようなことをしているのか?
ブロガーとの連携や、有名人の広報誌などへの起用、観光大使の任命など。

●公聴ではどのようなことをやっているのか?
市長への手紙を年1回広報へ折り込み、まちづくり電子提案箱、まちづくり対話集会、市民アンケート、市政モニターなど。

【所感】

広報広聴の取り組みの重要性は多くの自治体が認識をしており、計画などを策定して取り組みを進めている自治体も少なくない。そのような中、旭川市のプランでは広報広聴をコミュニケーション活動の一環と位置付け、「市民の声に誠実に耳を傾ける」、「担当業務だけでなく市政全体の理解に努める」、「市民からの意見などへの対応は迅速に丁寧に」、などの特に職員が心がける基本姿勢を明示されているところは素晴らしいと感じた。また、3つの基本戦略-17の重点戦略-72の取組が体系的に示され、取組については具体的な内容と担当すべき部署が示されており、とてもわかりやすく構成となっている。パブリシティの充実、クロスメディアの効果的活用、オピニオン・リーダーとの連携などはこれからの自治体広報では重要な取り組みになっていくと思う。今後、市役所内での情報共有、市民との情報共通などのコミュニケーション手法について引き続き検討していきたい。


【おまけ】

写真 2015-07-28 7 54 28北海道旭川市は平成12年に中核市に指定され、北日本では札幌・仙台市に次ぐ3番目の人口を有する市で、旭川市といえば私は最初に旭山動物園が思い浮かびます。旭山動物園は皆様もご存じだと思いますが、自然な生態の動物を見ることができる行動展示で一躍有名になり、今では北海道を代表する観光地として定着しています。時間があれば行ってみたかったですが、視察のスケジュールはいつもタイトですので残念ながら行けませんでした。
旭川市旭山動物園ホームページ

この旭山動物園は日本最北の動物園ですが、他にも日本一があります。それは最低気温の記録で、旭川では1902年1月25日に上川測候所(現在の旭川地方気象台)で氷点下41℃という記録があるそうです。

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