カテゴリー(視察・研修)

1月17日(水)、NPO法人多摩草むらの会の精神障がい者支援の取り組みについて視察させていただきました。

この日は、公明党の高木美智代厚生労働副大臣や竹谷とし子参院議員、都議会議員や近隣の市議会議員らと私もご一緒させていただき、就労継続支援B型事業所「夢畑(八王子市)」の視察、同事業所「夢うさぎ(多摩市)」での法人代表との懇談に同席させていただきました。

多摩草むらの会は、心の病を持つ精神障がい者が、安心して自立した生活ができるよう、就労支援、グループホーム、相談支援など、様々な形態の支援事業を展開されています。多摩総合精神保健福祉センターのデイケアに通所していた障がい者の家族が親の会を設立、その後199Y年に精神障がい者の自立を組織的に支援することを目的に任意団体草むらの会が発足し、2004年にはNPO法人の認可を受けられています。
団体の理念・名前の由来がビデオ映像やパンフレットなどで紹介されていましたが、「草むら」の意味がわかり素晴らしい理念だと強く感じました。ご興味のある方は、法人のホームページに紹介されていますので、是非ご覧ください。
NPO法人 多摩草むらの会”

視察させていただいた「夢畑」では、農業と福祉の農福連携で精神障がい者の就労を支援する取り組みが行われており、ビニールハウスでのシイタケ栽培や畑、出荷作業などの様子を見学させていただき、施設の方から「自然豊かな環境での就労は、心の癒やしにもつながっている」などの話を伺いました。施設ではうさぎが飼われており、利用者が交代で世話をしているそうで、時折利用者の心を落ち着かせる場所にもなっているそうです。

夢畑視察の後は、多摩市の「夢うさぎ」で法人の風間代表理事と農福連携の課題を巡る意見交換の場に同席させていただき、現状の制度の課題やこれからの支援のあり方などについての率直な話を聞かせていただき大変参考になりました。

写真 2018-01-17 12 49 05 写真 2018-01-17 13 02 16

写真 2018-01-17 13 02 25 写真 2018-01-17 13 17 26

写真 2018-01-17 13 25 24 写真 2018-01-17 13 29 55

写真 2018-01-17 13 26 40 写真 2018-01-17 15 18 54



公明新聞2018年1月18日付けに視察の様子が掲載されました。
公明新聞「農福連携で就労進める」
写真 2018-01-18 10 38 24

写真 2017-11-09 9 15 2811月9日(木)、10日8日(金)の二日間、那覇市の沖縄県立武道館で開催された「第79回全国都市問題会議」に参加してきました。

この都市問題会議は全国の市長や市議会議員が集い、都市の課題を報告・議論する会議で、沖縄県で初めての開催となった今回は2,200名以上が参加しました。今年のテーマは「ひとがつなぐ都市の魅力と地域の創生戦略 -新しい風をつかむまちづくり-」で、初日の開会式に続き、基調講演、主報告、一般報告、パネルディスカッション、閉会式が二日間にわたって行われました。

基調講演では、東京大学資料編纂所の山本博文教授が「多様性のある江戸時代の都市」とのテーマで約1時間講演されました。江戸時代の町の特徴として都市の巨大化、城下町や宿場町・港町など多様な町の発展について述べられ、封建社会の都市構造について説明されました。その後、参勤交代がもたらしたもの、現在に続く町のかたちについて触れられました。

続く、主報告では開催市である那覇市長・城間幹子氏から「ひと つなぐ まち -新しい風をつかむまちづくり-」と題して、市の魅力と課題などを説明するとともに、その課題解決に向けた取り組みなどが紹介されました。

一般報告では、首都大学東京大学院人文科学研究科准教授の山下祐介氏が「人口減少社会の実像と都市自治体の役割」、北海道釧路市長の蛯名大也氏が「自然と都市が融合し共生が地域の価値を高めるまちづくり」、琉球大学観光産業科学部長で教授の下地芳郎氏が「新たなステージに入った沖縄観光」と、それぞれのテーマで報告が行われました。

コーディネーターと5人のパネリストで行われたパネルディスカッションでは、それぞれのパネリストがそれぞれの立場での都市の魅力づくり、地域創生、ひとづくりなどについて事例の発表や思いが述べられた後、コーディネーターが質問などをぶつけながら進められました。

報告では他の自治体の取り組みなどを知る貴重な機会となり、パネルディスカッションでは地域で持続可能な市民活動が展開されるための「場」と「しかけ」づくりの重要性を改めて感じることとなりました。また、今回のテーマ「ひとがつなぐ都市の魅力と地域の創生戦略」を考えた時、都市の魅力づくりも、地域創生も、人と人がどうつながるかが重要であり、ひとをつなげる一つのアプローチとして文化芸術の果たす役割が重要ではないかと思いました。
今回の会議で学んだことを、立川市のこれからのまちづくりにしっかりと生かしていきたいと思います。
写真 2017-11-09 9 29 50 写真 2017-11-09 12 29 10

写真 2017-10-13 13 34 1710月13日(金)、立川市議会委員会室において平成29年第2回立川市議会議員研修会が開催されました。

年に2回開催されている議員研修会で、今回は契約制度について桐蔭法科大学院客員教授の鈴木満先生をお招きしての研修会でした。鈴木先生は立川市入札等監視委員会の委員長を長年務められ、公共入札や契約手続きなどに関する著書も多数出版されています。

今回の研修会ではごみ処理施設建設工事に関する公共入札について、業者の談合や職員の不祥事を排除しつつ競争性を高めた結果、多額の入札差金を達成した、三重県松阪市での事例を基にお話をいただきました。
詳細は先生の著書(「公共入札・契約手続の実務」学陽書房)もありますので省略しますが、公共入札のあり方をどのように位置づけるのかなど、立川市における入札制度を考える参考として勉強になりました。入札制度についてはさまざまな意見もあり、今後も引き続きしっかりと勉強していきたいと思います。

10月12日(木)、前日に引き続き岐阜市で立川市議会文教委員会行政視察を行いましたのでご報告します。

視察先: ぎふメディアコスモス(岐阜市立中央図書館)
調査項目: 子ども司書について


 

【調査概要】

ぎふメディアコスモスにおいて子ども司書養成講座をテーマに、教育委員会中央図書館長らから説明をいただいた。説明は初めに会議室にて資料による説明、その後質疑応答を行い、最後に館内の見学を行った
岐阜市は人口約40万7千人、面積は202.9平方キロ。図書館はぎふメディアコスモス内の中央図書館のほか、市内6館ある。2年前に複合施設のぎふメディアコスモスがオープンし、施設内の大部分を占める図書館がオープン。館長は全国公募で選ばれ、市教育委員会の直営として運営されている。
 
岐阜市立図書館の取り組みと子ども司書

●ぎふメディアコスモスについて
市の中心市街地に位置する岐阜大学医学部跡地のプロジェクトの一つとして、第1期事業として2年前にオープンした複合施設。施設は血の拠点としての中央図書館、絆の拠点としての市民活動交流センター、文化の拠点としての展示ギャラリーや多目的ホール等からなる。世界的に著名な建築家・伊東豊雄氏による施設。
施設内には、市民参画部のぎふメディアコスモス事業課・市民活動交流センター・国際課と、市教育委員会図書館の職員、計109名が勤務している。

●中央図書館の理念
「子どもの声は未来の声」をコンセプトとして、市民は子どもたちの育ちを見守る場所、保護者は公共場所でのマナーを教える場所として、お互い様の気持ちを持ち寄る場所としたい。

●利用状況
当初、年間来場者の目標は100万人であったが、1年目123万人、2年目126万人で、今年9月までの2年2か月での累計来場者数は280万人を超えている。

●次世代型図書館
単に本を借りるだけではない次世代型図書館として、以下の6つを事業の柱としている。
(1)企画イベントの実施、(2)子どもの育成/サードプレイス、(3)郷土の魅力、(4)ビジネス支援、(5)本がつなぐひと・まち、(6)図書館ベース事業
その他、図書館と学校をつなぐ学校支援、まちやひとと図書館がつながる取り組みなど、当初の計画にない機能や事業も、必要に応じて柔軟に実施している。

●子ども司書養成講座
学校の中で読書推進の原動力となる子どもを育成し、ソーシャルスキルの向上や創造性の開発が目的とされている。
対象は小学4年から中学生で、毎年度20名の募集に対して80名を超える応募があり、厳正な抽選によって参加者が決定されている。
図書館長や専門家を講師に16回の講座を開き、14講座以上受講すると認定証が交付される。
子ども司書は学校での読み聞かせや、毎月のラジオ公開収録などで、修了後も活動の場が設けられている。ラジオ収録は開始当初は子どもたちが台本を作っていたが、今はキーワードを書いたメモのみでアドリブでもしっかりと話ができるようになった。

●質疑応答
Q.過去2期の認定者が40人いるが、ラジオ収録は何人ぐらい関わっている?
A.毎回が10名程度、時々を含めて毎回15人程度で運営している。

Q.募集に対して大変多くの応募があるが、周知は学校でもやっているのか?
A.学校からの周知はなく、ポスター、チラシ、広報で周知している。

Q.複合施設としての部門間の連携は?
A.図書館事業と市民活動は密接に関係することもあり、月2回、施設内部署の連携会議で情報交換など行っている。

Q.子ども司書講座の対象が小学4年から中学生だが、年齢分布は?
A.応募は小学生が多い。実際の受講者は中学生が1/4程度。
 

【所感】

単に本を読む、借りるだけの場所ではなく、サードプレイスとしての図書館、学校やまちとつながる図書館の取り組みは大変興味深いものであった。様々な仕掛けなどは、まさに図書館の枠を飛び出した取り組みであると感じた。
これまでの自身の概念を破るアイデアに大変触発され、立川市における図書館はどうあるべきか、今後しっかりと研究・検討していきたいと強く感じる視察となった。

写真 2017-10-12 9 27 20 写真 2017-10-12 10 54 17

写真 2017-10-12 10 03 27 写真 2017-10-12 10 55 21

写真 2017-10-12 11 12 22 写真 2017-10-12 10 56 39

10月11日(水)、岐阜市で立川市議会文教委員会行政視察を行いましたのでご報告します。

視察先: 岐阜市役所
調査項目: 防災教育・家庭との連携について


 

【調査概要】

岐阜市役所において防災教育・家庭との連携をテーマに、教育委員会学校指導課の副主幹・副主任から説明いただいた。
岐阜市は人口約40万7千人、面積は202.9平方キロ。小学校47校、中学校22校。市内では過去の大規模な水害や、断層を有することから、市民の防災意識は高いものの、地域・家庭・学校のそれぞれが別々に防災に取り組んでいた。これらを連携させることで更なる地域防災力の向上を図るため、学校が連携の中心となるべく「防災教育推進事業」が平成27年度から展開されている。
 
防災教育・家庭との連携

●防災教育推進事業の概要
自らが生きのび、他人を救うことを目指し、意識や知識、スキルを身に付けるための教育を推進する。防災学習として8つのメニューを市教委が提示し、各学校がこれらの中から選択し、家庭や地域との連携を意識して土曜日の教育活動なども活用し実施する。

●防災学習メニュー
(1)DIG(災害図上訓練)
(2)防災オリエンテーリング
(3)避難所への避難訓練
(4)クロスロード(難しい決断に迫られる災害対応疑似体験ゲーム)
(5)防災講話
(6)HUG(避難所運営ゲーム)
(7)防災宿泊体験
(8)家具転倒防止

●実施状況
各メニューの平成28年度実施状況は、「DIG」が小中学校計40校、「防災講話」が23校と実施が多い状況。「クロスロード」「HUG」は実施校が少なく、教員が内容についてあまり理解できていないことが理由の一つとされ、研修等を通した周知が必要とされている。

●事例1 防災キャンプ=合渡小学校
合渡小学校区は1976年に大規模な水害が発生し、校区のほとんどが水没した。そのようなことから、防災キャンプにおいても、地域・保護者の多大な協力を得て実施されている。
対象は6年生で、金曜・土曜に行われており、DIG、救急救命講習、着衣泳、避難所運営、炊き出し、避難訓練、防災サミットなど、内容も充実しており、家庭や地域の防災意識の向上につながっている。

●事例2 Jアラート作動時対応
年度当初には予定されていなかったが、相次ぎ北朝鮮のミサイル発射を受け、Jアラート作動時の対応について検討や教育が実施された。
市教委は各校へJアラート作動時等の対応について取りまとめて通知、各校でもそれを基本に保護者向けの通知を発出した。
さらに、東長良中学校では学習活動に取り入れ、防災無線子局設置場所マップを作成し、実際に登下校中にJアラートが鳴った場合にどこに逃げるのかなどを、個人で考え、グループ・クラスで意見交換が行われた。さらに、作成した対応マップを自宅に持ち帰り、保護者と一緒に確認することで、家庭での防災意識向上にも役立てられている。

●質疑応答
Q.地域の防災訓練などに児童生徒は参加しているのか?
A.学校によって全員参加、自由参加となっているが、基本的には参加しようという方向性はある。
Q.HUGなど教員への周知が大事とのことだが負担になるのでは?
A.多忙化などで負担にはなると考える。教員だけに頼るのではなく地域力を生かして実施する方法なども事例を伝達したい。また、使用するキットも若干高額であることから、教委として用意するなども検討している。
Q.家具転倒防止は実際に器具を取り付けるのか?
A.器具は紹介のみ。これを取り付けることを学ぶのではなく、家庭内の図上訓練という意味合いが大きい。安全な家具の配置を考える、寝る場所を考えるなどの一環で、転倒防止の有効性なども学ぶ。
Q.外国籍の保護者、児童の対応は?
A.通訳補助もいるので、訓練の通知など伝えるべきことが伝わっていないなどの問題はこれまでは無い。
 

【所感】

社会的にも防災への関心が高まっている中、自分事ととして防災を考え取り組むため、学校教育が地域や保護者との連携の中軸となっている仕組みに感心した。児童・生徒も単に学習として学ぶだけではなく、実践的なメニューや災害対応を実際に考えることで身につく知識やスキルになっているものと思われ、メニューを提示しての取り組みの効果を感じた。
また、講師として、一緒に参加して、地域やPTAの協力を得る中で、地域が一体になっての防災教育につながっているものであり、大変参考となる視察であった。

写真 2017-10-11 14 58 05 写真 2017-10-11 13 37 28

10月10日(火)、大阪府堺市で立川市議会文教委員会行政視察を行いましたのでご報告します。

視察先: 堺市立中央図書館
調査項目: 電子図書館について


 

【調査概要】

堺市立中央図書館において電子図書館をテーマに、図書館長及び担当者等から、「電子書籍提供サービス」および「地域資料デジタルアーカイブ」の詳細について説明いただいた。
堺市は人口約83万5千人、面積は149.8平方キロ。図書館は中央館を含む7区域館と5つの分館、2つの図書施設、移動図書館でサービスが提供されている。
平成20年に図書館協議会より「非来館サービスの拡充へ」の項目を含む意見書が提出され、どのような事業が可能か検討した結果、平成23年1月に図書館情報システムのリプレイスに合わせて電子書籍提供の機能が追加された。また、地域資料は平成29年1月からデジタルアーカイブ化されている。
 
電子書籍提供サービスについて

●サービスの概要とサービス提供のシステム
堺市立図書館の利用資格をもつ方に、電子書籍を3点まで2週間貸し出す。2週間になるとシステム上で自動返却されるため、市民は返す手間がなく、図書館も返却遅れがないため次の予約への影響がなく、督促する手間も必要なくなる。
サービスの提供は、図書館情報システムにクラウドの電子図書館サービスをアドオンして行っている。利便性向上のためシステム連携しており、紙の本と電子書籍の同時検索や、1つのIDでログインできるようになっている。

●導入の目的、利用状況
利用者にとっては、来館せずに本を借りられる、休館日がなく24時間利用可能、音声や動画を使った新たな資料、文字拡大や読み上げ機能などでのサービス向上。図書館にとっては、物流・作業での人的コストがかからない、資料の劣化がない、保管場所が必要ないなどの効率向上。
年度別の状況では、機能のアップデートや周知によって貸し出し数に影響が出ている。月別でみると、新刊が入ると貸し出し数が伸び、紙の本と同様の傾向がみられる。
年齢別の利用状況では、電子書籍の利用者は20~40が多く当初の想定通りであるが、高齢層にも想定以上に利用されている。

●貸し出し書籍の傾向
電子書籍では実用書(お片付け、英語学習、料理、旅行情報など)が多い。紙の本では小説類が人気。

●導入の成果
導入目的は果たしている。市民からの苦情などはほとんどなく、好意的な評価が多い。拡大機能、読み上げ機能、色の反転などは視覚障害のある利用者から大変好評である。

●質疑応答
Q.24時間利用可能とのことだがシステムメンテナンスなどは?
A.年1~2回程度、1回数時間ある。利用者には事前告知するため特に問題はない。

Q.書き込み機能があるとのことだが、消去はどうするのか?
A.返却時に自動で消去される。

Q.利用者はサービス導入で増えたのか?
A.分析できるだけのデータはないが、電子書籍を利用したいから利用者カードを作りたいとの声はある。

Q.アメリカの公立図書館では90%程度の導入率で、日本は5%程度だが、大きな差がある理由は?
A.電子書籍の普及が日本は遅かったこともあり、資料の数が大きく違う。

Q.不便地域でも利用できるため移動図書館をなくすことは考えているのか?
A.今はまだとってかわるまでの資料数がないので考えていない。
 

【所感】

電子書籍の普及が進んでいる中、図書館におけるサービス提供の状況を詳しく教えていただいた。システム上の課題は特にはなく、市民要望に応え、利用者を増加させるためには書籍コンテンツの増加が待たれる。近年は導入自治体が増加傾向であるが、全国でもまだ少ないことから、今後さらなる調査を行う必要があると考える。しかしながら、公共施設の再編に伴う図書館の位置づけ、空白地域の解消、情報バリアフリーなどの観点から、導入する効果は様々見込めることも今回の視察で強く感じた。
大きな仕組みづくりと合わせ、広い視野を持ちながら引き続き研究をしていきたい。様々な状況を詳細に学ばせていただいた堺市立中央図書館長をはじめ、職員の皆様に心から感謝申し上げます。

写真 2017-10-10 15 32 47 写真 2017-10-10 13 34 32

8月9日(水)、北海道北斗市で立川市議会公明党会派行政視察を行いましたのでご報告します。

視察先: 北斗市役所
調査項目:
(1)子育て支援窓口のワンストップ化について
(2)ほくと療育カルテについて


写真 2017-08-09 10 19 19保育園の待機児童問題などで注目される子育て支援については、以前より行政窓口のワンストップ化が求められている。立川市においては子ども未来センターの「子ども家庭支援センター」がワンストップ窓口としての役割を担っているものの、子育て支援の課題は多岐にわたることから更なる一本化を望む声も依然聞かれている。北斗市では平成28年度から子ども・子育て支援課を新設し、子育て支援窓口のワンストップ化に取り組んでおり、その実態を調査することで立川市における子育て支援体制の参考とするため視察を行った。
 

【調査概要】

北斗市役所にて、所管する民生部子ども・子育て支援課長、保険福祉課長より、取り組み状況を説明いただいた。

(1)子育て支援窓口のワンストップ化について

a)取り組みの概要
・平成28年度より、社会福祉課の「保育係」「子育て支援係」の2係を移管し「子ども・子育て支援課」を新設
・保険福祉課の保健師も子ども・子育て支援課と連携
・新設の子ども・子育て支援課へ他課の一部所管業務を移管(以下参照)
  教委育委員会から=私立幼稚園振興、幼稚園就園奨励
  福祉保健課から=妊娠届出、妊婦検診、未熟児養育医療、こんにちは赤ちゃん、産後ケアなど
・子育て支援事業として以下の市単独事業も行っている
  遺児手当支給、遺児育英資金支給、子ども医療費助成、学校給食費軽減、不妊治療助成

b)質疑応答
Q.組織体制を変えたメリットや効果は?
A.複合的な課題がある子ども・家庭の場合でも、担当や役割を明確に決めることができ、対応も早くなった
Q.2係で対応するには業務量が多くはないか?
A.課内のグループ意識が強く、職員が協力連携して業務が行われており問題はない
Q.生活環境や学校生活など、他課に関わる相談などもあるのでは?
A.よくある、そのような場合は情報共有会議を開き役割分担、情報共有の体制を確認している
Q.ワンストップで相談を受けることの市民への周知は?
A.広報やホームページで案内したとともに、相談室を庁舎1階に設けることで周知できている
Q.不妊治療助成事業の成果は?
A.道の特別不妊治療の上乗せ事業は昨年度11名に助成し7名が妊娠した。市単独事業の一般不妊治療女性は9名に助成し3名妊娠。
 
(2)ほくと療育カルテについて

a)取り組みの概要
・市内に障がい者施設群があり社会的関心が高かったなどの背景があった
・南北海道圏域で一貫、継続した支援の取り組みとしてグループ研究が行われ作成された
・母子手帳のように、切れ目なく正しい情報の元に支援が行われるよう公的な制度と位置づけ
・ライフステージごとの情報の引き継ぎが効率的に行え、他の二次的効果もある
・家族が積極的に活用しないと効果は限定的になるといった課題もある

b)質疑応答
Q.療育カルテ作成には専門的見地も必要ではなかったか?
A.グループ研究には保護者、保健、療育、教育、福祉など多職種のメンバーで検討された
Q.個人情報の保護については?
A.療育カルテは保護者が作成、管理することとしている
写真 2017-08-09 11 34 39 写真 2017-08-09 11 35 42
 

【所感】

子育て支援窓口のワンストップ化は、もともと職員数が少ないことで職員間の風通しがよく、情報共有もしやすい環境にあったところに、より市民へわかりやすくするため組織改編を行ったものであった。所管業務を見る限りかなり少ない職員数での対応のように思えたが、実際には問題なく行えているとのことであった。子ども子育て支援課がワンストップで受け、必要に応じて他部門と連携していくとのことで、小回りが利き、風通しのよい職場風土も制度が活かされる要因であると感じた。
ほくと療育カルテは、進級進学などのライフステージの変化時に大きく役立っているものと思う。本人がコミュニケーション手段を持つ場合には療育カルテの必要性が理解されにくいとの課題もあるとのことで、立川市で導入するには関係機関を含めたカルテ自体の認知や理解を深める基盤づくりから検討していく必要があると感じた。

なお、今回の視察においては北斗市議会の池田達雄議長、文教厚生常任委員会の渡野辺秀雄委員長(公明党)にもご同席いただき、議会側からの取り組みや意見・感想なども適宜ご説明いただいたことで、より充実した内容の把握をすることができました。ご多忙の中ご同席いただきましたお二人に心より感謝申し上げます。

写真 2017-08-09 11 55 08
写真)左から3人目=池田議長、4人目=渡野辺委員長

8月8日(火)、北海道室蘭市で立川市議会公明党会派行政視察を行いましたのでご報告します。

視察先: 室蘭市役所
調査項目:がん対策推進条例について


写真 2017-08-08 14 27 32がんは国民死亡原因の第一位であり、国を始め各自治体においてもその対策がおこなわれてきている。平成19年以降、市町村でがん対策に関する条例を制定する動きがあり、室蘭市では平成27年4月1日に条例が施行された。条例制定までの状況や取り組み、施行後の状況を調査することにより、立川市におけるがん対策推進の参考とするため視察をおこなった。
  

【調査概要】

室蘭市役所において、市保健福祉部健康推進課から取り組みに関する説明をいただいた。

1)条例制定の必要性
がん患者支援のためのリレー・フォー・ライフが道内で唯一継続して開催されており市民の関心が高かった。しかしがん検診の受診率は低く、市だけでなく医療機関や事業者等とも一体となってがん対策を実効性のあるものにする必要があった。

2)条例の主旨
市、教育関係者、医療福祉関係者、事業者、市民が適切な役割分担の下で一体となって施策を推進することを目的とする。
それぞれの責務、役割については「市」「教育関係者」「市民」「保健医療関係者」「がん診療拠点病院等」「事業者」の別に第2条から第7条に規定している。
また、がん対策に関する施策は「予防の推進」「早期発見の推進」「情報の収集および提供等」の3項目を、第8条から第10条に規定している。

3)具体的な対策
予  防:がんに関する健康教育、啓蒙普及
早期発見:検診受診率向上、受診勧奨
情報共有:市から各機関へ情報提供および問題点の共有
<具体的事業>
リーフレット配布、検診勧奨、学校でのがん教育、検診実施体制の把握、小中学生向けパンフレット作成、ピロリ菌検査実施、市民講演会、がんフォーラムなど
 

【質疑応答】

Q.中学生のピロリ菌検査の詳細は?
A.平成28年度に中学2・3年生を対象に実施。今年度以降は中学2年生を対象とする。全員を対象とするが検査の実施については個人の判断としている。学校検診で他の検査に使用するため採取した尿を使用しての検査のであり、受診者も特別な手間や負担はない。検査代は医師会の協力によりぎりぎりの価格としてもらっており、全額(756円/1人)市が負担している。導入前に各学校で保護者説明会を開催したが、参加者は少なく、不安など反対の意見はなかった。
Q.学校でのがん実施について、教育現場の反応は?
A.当初は学校側もあまり積極的ではなかったが、1度開催すると大変反応がよく、今は理解が深まって継続できている。医師やがんサバイバーの方に来てもらうことで、子どもたちも大変理解を深めている。
Q.がんフォーラムの詳細は?
A.市、患者や住民、医療機関、企業、メディアなどが協力してがん対策をすすめる取り組み。これまでに9回のフォーラムを開催。各団体等への事務連絡は行政が行うが、フォーラムの開催については参画団体が持ち回りで行っており、市の予算計上もない。様々なジャンルの団体が入ることで異なる視点があること、団体間のネットワークができ友好的な交流ができていることで、今後のがん対策の様々な取り組みにもいい影響を与えると考えられる。
 

【所感】

写真 2017-08-08 13 22 10市と医師会がともに市内の将来的ながん患者を減らしたいという思いで協力し、条例制定はもとより様々な施策が展開され、さらにそれが事業者等にも広がっていることを感じた。道でもすでに条例があり、市で条例制定する意味、理念条例で終わってしまわないか、との意見も条例案検討段階ではあったようであるが、そのような心配は今では全く感じないような施策展開がされていると感じた。立川市におけるがん対策の取り組みとして大変参考となった。

8月7日(月)、北海道函館市で立川市議会公明党会派行政視察を行いましたのでご報告します。

視察先: 函館市役所
調査項目:
(1)公共事業の適正化に向けた取り組みについて
(2)地域交流まちづくりセンターの取り組みについて


写真 2017-08-07 16 17 33立川市においては水道談合事件以降、入札等監視委員会を設置し、公共事業の入札が厳正に行われるよう徹底した入札制度改革をおこなってきた。そのような中、入札不調や、市内業者から様々な意見が寄せられており、公共事業の受発注や入札制度などについての他市の取組みを学ぶことで、本市における公共調達の考え方などの参考とするため視察を行った。
かつて百貨店であった施設を改修し、市民活動の支援や市民の交流、情報提供・発信の場などとして地域交流まちづくりセンターが設置されており、その役割や運営体制などを学ぶことで、本市の取り組みの参考とするために視察を行った。
 

【調査概要】

(1)公共事業の適正化に向けた取り組みについて

函館市役所にて、公共工事を担当する土木部、入札・契約を担当する財務部の職員より、主に入札制度についての取り組み状況を説明いただいた。

a)市発注公共事業の主な留意事項(工事)
・地元業者、地元資材を積極的に活用し、雇用の安定と就労の促進を図ることを基本的な考え方とする
・毎年度設計労務単価を明示し、適正な賃金の支払いに配慮するよう求める
・下請け代金の支払いは原則現金とし、労務費については必ず現金での支払いとする
・建設工事について、社会保険等未加入業者との下請け契約を禁止する
・下請けを含めた建設業退職金共済制度の証紙貼付実績書の提出を求める

b)質疑応答
Q.市内業者を優先する考え方は?
A.①市内に本社がある、②市内に支店がある、③市外業者。原則発注は①を基本とし、条件を満たす業者のいない発注について②、③とする
Q.予定価格の公表の時期、電子入札なのか?
A.予定価格は事前公表、入札は郵便による
Q.入札不調は多いのか?
A.ほとんどない(年に1回あるかないか)
Q.落札率は?
A.平均94%程度で、北海道全体の率とほぼ同様
 
(2)地域交流まちづくりセンターの取り組みについて
現地施設を訪問し、指定管理者職員より施設内および事業等の説明をいただいた。

a)施設と事業の概要
・センターは旧百貨店を改修し市の施設として指定管理者が運営
・指定管理者は公募により、現在の「NPOサポートはこだてグループ」が1期目から指定を受けている
・事業の内容は「市民活動支援」「社会参加促進」「移住サポートデスク」「総合窓口」などの8事業
・現指定管理期間(平成27年度~31年度)の収入は、市からの管理委託料が約2億1千7百万円、会議室やコピー機等による利用料金が約3千8百万円、合計約2億5千5百万円となっている。一方支出は人件費が約1億4千9百万円、維持管理費が約5千5百万円、ほか事業費や光熱水費などを含めて総額が約2億5千5百万円となっている。

b)質疑応答
Q.指定管理公募の状況は?
A.1期目(3年間)応募2者、2期目(5年間)応募2者、3期目(5年間)応募1者
Q.設備や機器など高額の修繕対応は?
A.20万円以上については市が対応する
Q.指定管理者としての苦労は?
A.施設の管理を取れないとNPOは解散するしかなく、雇用という面では不安定である。しかし、利用料金制を導入してもらっており、使用料収入をあげることで実績と事業等に活用できる財源を確保することができ、職員のモチベーションになっている。
 

【所感】

入札制度については地元の雇用などにも配慮した制度、下請けまでの実態を把握するなど、配慮が見られた。自治体財政の厳しい中、調達価格と地元業者の保護・育成のバランスをどのように整合させていくのか引き続き調査や議論が必要であると感じた。
地域交流まちづくりセンターは、事業運営に様々な創意工夫が取り込まれ、職員が一丸となって事業の目的に邁進している様子を感じることができた。また、深夜早朝の貸館など指定管理者としての柔軟性を発揮した施設運営にも感心させられることが多かった。

写真 2017-08-07 14 38 51 写真 2017-08-07 13 37 26 (1)

8月2日(水)、平成29年度第1回立川市議会議員研修会が開催されました。

毎年度2回様々なテーマで開催されている研修会ですが、今回のテーマは「地方公会計制度導入について」でした。講師に監査法人トーマツの宗和暢之氏をお招きし、統一的な基準による地方公会計の整備経緯や、複式簿記の概念、財務諸表、公会計のチェックポイントなどを、わかりやすくご説明いただきました。

これまでの官公庁会計は単式簿記・現金主義会計で現金の収入・支出を主に管理していることから、資産・負債の一覧管理ができず、減価償却費や退職給付引当金繰入額などの現金支出を伴わない支出は認識されず、フルコストの把握ができませんでした。一方、複式簿記・発生主義会計では、現金以外の費用・収益も計上するなど経済的価値の増減に着目し、フルコストを適時に把握することができます。

公会計制度が導入されることにより賃借対照表や行政コスト計算書、純資産変動計算書などの財務諸表が示されるようになり、これらの公会計情報は歳入歳出決算書では得られない補足情報としても利用することができます。今後、市財政の状況をしっかりとチェックしていく上でこれらを使いこなせるかどうかが大事なポイントになってくると思います。今回の研修会は基礎的なところからでしたので、引き続きしっかりと勉強をしていきたいと思います。

写真 2017-08-02 10 04 33 写真 2017-08-02 10 01 06
※右写真は挨拶する伊藤幸秀議長(公明党)

瀬のぶひろ X
サイト管理者
立川市 瀬順弘
se_nobu@yahoo.co.jp