公明、政府に経済対策提言
収入減の人に10万円
事業継続へ 社会保険料の延滞金も減免
公明党の新型コロナウイルス感染症対策本部(本部長=斉藤鉄夫幹事長)と政務調査会(石田祝稔会長)は31日、首相官邸に安倍晋三首相を訪ね、新型コロナの影響を踏まえた政府の経済対策取りまとめに向けて、現金給付や資金繰り対策強化といった家計、企業への大胆な支援策などを盛り込んだ経済対策の提言を手渡した。斉藤本部長は「リーマン・ショック時を超える国費20兆円、事業費60兆円以上の対策を措置すべきだ」と要請した。安倍首相は「(対策の)方向性は公明党の考えと同じだ」と応じた。
| 提言のポイント
一、収入が大幅に減少するなど深刻な影響が生じている人に1人当たり10万円給付 |
公明党の提言は、党対策本部を中心に全議員が総力を挙げ、さまざまな分野の企業・団体、個人から聞いた声を基にまとめた。対策の柱には、(1)家計を支えるための生活支援(2)事業継続を確保するための支援(3)非正規やフリーランスを含む雇用の維持・確保のための支援(4)景気全体を浮揚させるための対策――の四つを据えた。国民に安心と希望を届けるため、大胆な支援策の実施を求めている。
具体的には、新型コロナの影響で仕事がなくなり収入が大幅に減少するなど、家計に深刻な影響が出ている人々の暮らしを守るため、1人当たり10万円の現金給付を要望。公共料金や社会保険料などの納付が困難な人の支払い猶予や、延滞金の免除・軽減などを訴えた。
収益減など打撃を受けている企業の事業継続支援では、政府系金融機関だけでなく、民間金融機関の融資においても実質無利子化を促す支援策を要請。中小企業・小規模事業者対策では、資金繰り支援の拡充とともに、フリーランスなど幅広い職種を対象にした給付金制度の創設を提唱した。
雇調金 最大9割補助
雇用の維持・確保に向けては、企業が従業員に払う休業手当などの一部を補助する「雇用調整助成金」(雇調金)の助成率を中小企業で最大10分の9まで引き上げるとともに、教育訓練費を最大6000円まで増額するよう制度の拡充を要望。文化芸術・スポーツなどのイベント自粛要請に伴う対応について、収入減となった団体やフリーランスといった個人に対する支援策を求めた。深刻な雇用不安を招かないよう、内定取り消しや派遣切り、雇い止め防止対策も併せて訴えた。
景気の浮揚策に関しては、旅行商品の割引など需要回復キャンペーンの実施を提案。旅行業や飲食業、イベント業などを中心に、幅広く使えるクーポン・商品券の配布で消費を活性化するよう要望した。さらにサプライチェーン(物品供給網)の再構築支援に向けて、生産拠点の多元化への支援を求めた。
このほか、感染拡大防止のための当面の対応として、治療薬・ワクチンの研究開発への支援をはじめ、医療提供体制の整備、オンライン診療やテレワークの導入支援なども盛り込んだ。
公明新聞2020年4月1日付け
困っている人へ支援 迅速に
経済対策で斉藤幹事長
公明党の斉藤鉄夫幹事長は27日午前、国会内で記者会見し、新型コロナウイルスの感染拡大に対応する新たな経済対策で来週にも政府に提出する党の提言について、「今、本当に困っている人のための生活支援が大事だ。その柱は迅速性を考えると現金給付であり、1人当たり10万円の現金給付が、われわれの提言の柱になる」と強調した。
その上で、給付対象について「公明党として団体ヒアリングをしたところ、幅広い分野、業種であすの事業、生活が成り立たないと考えている人がいる。そうした人に広く行き渡るように、政府・与党で考えていく」と力説した。
また、新たな経済対策の規模では、昨年末に決定した経済対策(事業規模26兆円)を含めず、リーマン・ショック時の対策(同56兆8000億円)を超えることが与党の認識だと述べた。
新型コロナウイルスの爆発的な感染拡大を防ぐため、東京都などが不要不急の外出自粛を要請したことに対しては「東京は都道府県で最も感染者数が多く、危機感の表れだ。国と地方自治体が情報を共有し、同じ危機感に立って対応することが大事だ」と指摘した。
改正新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づく政府対策本部が設置され、「緊急事態宣言」の発令が可能になったことには「きょう、あすにでも緊急事態宣言を発令する状況ではないが、感染拡大を防ぐために必要という判断が政府の諮問会議でなされれば、あり得る」との認識を示した。
一方、斉藤幹事長は、26日に都内の国立国際医療研究センターで感染の有無を迅速に判定できるPCR検査機器を視察したことに触れ、「迅速に検査ができる機器の開発を公明党が応援してきた。早く現場で運用され、拡大防止に役立つようにしたい」と語った。
公明新聞2020年3月28日付け
相談センターに連絡した上で
「接触者外来」を受診
保健所通さず検査可能に
6日から保険適用 医師が必要と判断すれば

新型コロナウイルスの感染が疑われ、医療機関を受診する目安について厚生労働省は、風邪症状や37.5度以上の熱などの症状が4日以上続く(高齢者や持病のある人、妊婦は2日程度)、強いだるさや息苦しさがあるなどとしています。こうした状況のときは「帰国者・接触者外来」を受診することになります。
同外来は設置済みの全国860カ所に加え、順次増設されますが、どこが同外来かは公開されていないのが現状です。特定の医療機関に患者が殺到して重症者に対応できなくなることなどを避けるためです。当面はまず、保健所などに設置されている「帰国者・接触者相談センター」に連絡し、そこから同外来を紹介してもらうとスムーズです。
これまで、受診先でウイルス検査が必要とされた場合、保健所を通じて、各都道府県の地方衛生研究所などに依頼し、患者から採取した検体を持ち込む「行政検査」のルートだけでした。
しかし、6日からは、公明党も推進し、ウイルスを検出するPCR検査に公的医療保険が適用されたことから、医師が保健所を通さず、医療機関内の施設や民間の検査機関で検査できるようになりました。検査費用は公費で補助され、無償となります。院内感染の防護措置などに万全を期す必要があるため、検査を実施できる医療機関は当面、「帰国者・接触者外来」やそれと同様の機能を持つ機関に限定されます。
保険適用前は、一般の医療機関の医師が、風邪などで受診した人について、症状などからウイルス検査が必要と判断しても、保健所が検査を断るケースも見られました。しかし、適用後は検査を実施できる件数の増加が見込まれ、一般の医療機関でウイルス検査が必要と判断された場合にも、検査を受けられるようになりました。この場合、帰国者・接触者外来に連絡し、検査の場所・日時の調整を行うことになります。
検査を実施できる件数を増やすには、従来は4~6時間かかる検査時間の短縮も重要です。公明党は、検査時間を大幅に短縮できる新しい機器の導入を提案。これを受け厚労省は、3月中の医療現場での利用開始をめざすとしています。
公明新聞2020年3月13日付け
誰も置き去りにしない復興へ
きょう東日本大震災から9年を迎えました。犠牲となった方々に哀悼の意を捧げます。発災以来、公明党は徹して現場の声を聴き、住民の生活再建と被災地の再生へ総力を挙げてきました。
住宅や公共インフラ整備などは最終局面に差し掛かり、まさに復興は総仕上げの段階に入りました。その一方で、いまだ約4万8000人が避難生活を余儀なくされ、被災者が抱える悩みや課題は一層、個別化、複雑化し“一人”に焦点を当てた支援が不可欠となっています。
また、地域間で復興の進展に格差が生じることがないよう、きめ細かな対応が求められています。公明党は「全議員が復興担当」との決意も新たに、被災3県の議員の担当制を強化、充実し、現地のニーズ(要望)に応えてまいります。
このほど、福島の双葉、大熊、富岡の3町の一部地域で避難指示が解除されましたが、原発災害からの復興・再生には中長期的な対応が欠かせません。東京電力福島第1原発の廃炉と汚染水対策については、安全確保を最優先に、地元と国際社会への理解を形成しながら進めることを求めていきます。
特に魚介類の出荷制限が解除された福島県沖での本格操業への歩みを止めることのないよう、科学的根拠に基づく安全性の周知と風評の払拭を推進。農林漁業の再生を着実に進めるとともに再生可能エネルギーなど新産業創出を柱とする「福島イノベーション・コースト構想」の具現化に努めます。
今夏には東京五輪・パラリンピックが開幕し、これに先立ち、聖火リレーが被災地を駆け抜けます。「復興五輪」を好機として、被災地が復興へ歩む姿を世界に発信するとともに、風評の解消、訪日外国人客(インバウンド)の拡大に取り組みます。
被災地は、人口減少・少子高齢化が顕在化した「課題先進地」といわれています。公明党は、この課題に立ち向かい、誰もが生まれ育った地で人生設計ができるまちづくり、それぞれの地域が自立し、持続可能な社会の構築へ挑みます。
公明党が主張してきた復興庁の延長が実現する方針が固まり、2031年3月末まで設置される見通しです。各地で地震や豪雨の災害が相次ぐ中、復興庁で培った東日本大震災の経験と教訓を防災、減災に生かせる仕組みづくりを進めます。
復興・創生期間も残すところあと1年。公明党は被災者が「心の復興」を成し遂げるその日まで、誰も置き去りにしない「人間の復興」へ闘い続けることを誓います。
2020年3月11日
公明党
公明新聞2020年3月11日付け
病床確保、治療法開発急げ
不安解消へ十分な情報発信を
衆院予算委で伊佐氏
衆院予算委員会は17日、安倍晋三首相らが出席して新型コロナウイルスへの対応など内外の諸情勢に関する集中審議を行い、公明党の伊佐進一氏が相談・治療の態勢強化や情報発信などに万全を期すよう訴えた。また、観光業など従業員の休業を余儀なくされる事業者への支援策として公明党が求めていた「雇用調整助成金」の支給要件緩和について、伊佐氏の質問を受け、稲津久厚生労働副大臣(公明党)が政府の対応を説明した。

相談について伊佐氏は、全国に設置されている電話相談窓口の「帰国者・接触者相談センター」が全て24時間対応となるよう国の取り組みを促した。稲津厚労副大臣は、24時間対応の都道府県が16日時点で43あるとして「引き続き自治体と連携し、適切な相談態勢の確保に努める」と答えた。
また、治療薬・治療法の開発を巡り伊佐氏は、今後の見通しをただした。稲津厚労副大臣は、抗ウイルス薬やワクチンなどの開発の早期着手に関し「現在、官民連携した研究体制の構築について関係者と調整を進めている。できるだけ早い実現に努める」と述べた。
医療の提供態勢についても伊佐氏は、感染拡大期に対応できるよう要請した。稲津厚労副大臣は、感染疑いのある人を診察する「帰国者・接触者外来」が既に726カ所設置されており、800カ所程度をめざすと説明した。また、感染症患者用の病床を全国で1800床以上整備するとともに、やむを得ない場合は同病床以外でも入院可能であることを自治体に通知したと報告。今後も「機動的かつ柔軟に対策を講じる」と答えた。
さらに伊佐氏は、対策の全体像や国民が不安に思う事項への対応について「首相から、分かりやすい会見を」と提案した。安倍首相は「私自身が先頭に立って不安解消に全力を挙げる。さまざまな手段を今、考えている」と応じた。
このほか伊佐氏は、海外への情報発信が不十分であるなどの課題を挙げ「米国の疾病対策センター(CDC)のような専門家機関が必要だ」と主張した。安倍首相は「今般の対応を検討する中で考えたい」と答弁。その上で、海外への発信に努めるほか、17日からテレビCMなどによる情報発信を始めると表明した。
雇用調整助成金 支給要件 緩和
影響確認を1カ月に短縮など
稲津厚労副大臣が説明
新型コロナウイルスによる感染症の拡大に伴って観光業などを中心に経済的な打撃が広がる中、政府は公明党の主張を受け、経営が悪化しても雇用を維持する事業者に休業手当などを一部補助する「雇用調整助成金」の支給要件を特例で緩和した。衆院予算委員会では、伊佐氏の質問に答える形で稲津厚労副大臣が特例措置について説明し、企業に活用を呼び掛けた。
特例の対象は、中国人観光客の急減による宿泊やツアーのキャンセルなど経済上の影響を受けた旅館やホテル、観光業者など。売上高などの生産指標が前年同期比で10%以上減少した場合に適用され、休業手当などの負担額のうち中小企業で3分の2、大企業で2分の1が補助される。
質疑で稲津厚労副大臣は特例措置について、今年1月24日以降の休業などから適用されると表明。通常は事前提出が必要な休業等計画届は、3月末まで事後提出が可能だとした。生産指標の確認対象期間も通常の「最近3カ月」から「同1カ月」に短縮したと説明。最近3カ月の雇用指標(雇用保険被保険者などの雇用量)が対前年比で増加していたり、事業所設置後1年未満であったりしても助成対象になると述べ、今後も「状況を注視し、必要な対策を講じる」と訴えた。
公明新聞2020年2月18日付け
公明党の主張が反映
自然災害からの復興や防災・減災対策、経済活力の向上などを柱とする2019年度補正予算が、1月30日の参院本会議で自民、公明の与党両党などの賛成多数により可決、成立しました。公明党の主張が随所に反映された同予算には、各方面から期待の声が寄せられています。
防災・減災・復興 河川復旧や内水氾濫で対策
昨年の台風15号、19号など自然災害からの復旧・復興や河川の堤防整備など防災・減災対策に2兆3086億円が計上されました。
このうち、復旧・復興の加速に6907億円を充て、昨年の災害で被災した河川や道路などの本格的な復旧とともに防災力を向上させる「改良復旧」を進めます。被災した中小企業の再建を後押しする「グループ補助金」も盛り込まれました。
防災・減災、国土強靱化には8557億円を確保。氾濫が発生しやすい危険な区域で洪水時の水位を下げるための河道掘削や堤防のかさ上げなどを行います。
大雨で排水処理できない雨水が側溝などからあふれて街が浸水する「内水氾濫」の被害を防ぐため、雨水の貯留、排水設備を全国で整備するほか、既存施設の補修や改修も支援します。
河道の掘削など心強く
埼玉県東松山市長 森田光一氏
昨年の台風19号による記録的な豪雨で、東松山市を流れる都幾川や越辺川など4河川で7カ所の堤防が決壊し、600棟以上の家屋が浸水する大きな被害が発生しました。
同じ地域で二度と氾濫を起こさないための対策が求められる中、今回の補正予算で河道掘削で河川を強化することは大変心強く、市民にとっても大きな安心につながるでしょう。
一方で、災害は年々激甚化しており、今回氾濫しなかった河川も含めた総合的な治水対策が欠かせません。整備計画の見直しなど一層の対策強化を期待します。
高齢者の事故防止 安全運転サポート車普及へ補助
高齢ドライバーの事故防止に向けた「安全運転サポート車(サポカー)」の普及へ、購入費を補助する事業に約1139億円が計上されました。
サポカーとは、衝突の危険がある場合に自動ブレーキが作動したり、アクセルをブレーキと間違えて踏み込んだ際に急加速を抑える機能を持った自動車です。
補助金は、65歳以上のドライバーが対象で、自動ブレーキと急加速抑制装置を搭載した自動車を購入する際、普通車で10万円(自動ブレーキのみの場合6万円)、軽自動車で7万円(同3万円)、中古車で4万円(同2万円)が支給されます。
既に購入済みの車に急加速抑制装置を後付けする場合も助成されます。障害物検知機能付きで4万円、同機能なしで2万円が補助されます。
移動手段の確保可能に
国立長寿医療研究センター 老年学・社会科学研究センター長 島田裕之 氏
高齢ドライバーによる交通事故が社会問題になっています。しかし、移動手段の選択肢が少ない地域にとって自動車はなくてはならない存在です。高齢者の移動手段を現実的に確保しつつ、すぐに打てる対策として、購入費助成制度によるサポカー普及に期待します。
高齢ドライバーが起こす事故で多いのはペダルの踏み間違いなどによる運転ミスです。各地では高齢者講習など「事故を起こしにくい運転手」の教育に力が注がれています。こうした取り組みと併せ、サポカーの導入推進は事故防止に有効です。
「就職氷河期」支援 職業訓練の交通費支給も
政府は、今後3年間で650億円超の財源を確保し、30代半ばから40代半ばの「就職氷河期」世代を集中的に支援します。
このうち、19年度補正予算で66億円を措置。自治体の先進的な取り組みを後押しする交付金の創設に30億円を充てました。職業訓練に参加する際の交通費の支給や、地元企業への就職を前提とした奨学金の返済支援などが可能になります。
20年度予算案にも199億円が計上され、自立相談支援機関の機能強化などが盛り込まれています。
目を見張る公明の提案
認定NPO法人・育て上げネット理事長 工藤啓 氏
対策実施まで長い時間を要しましたが、正社員になりたくてもなれなかった人に機会が与えられたことは、大きな意義があります。
就職活動で重い負担となっている交通費が支給されることで、経済的余力のない人が動きやすくなることは間違いありません。支援を確実に届けるため、今後は各自治体における交付金の運用努力が重要になります。
今回、財源の基金化など公明党の提案には目を見張るものがありました。政権与党の中で社会的弱者の視点を重視する公明党の存在を心強く思います。
公明新聞2020年2月2日付け
教育、子育て支援幅広く
通常国会召集 公明が両院議員総会
防災・減災、経済力強化へ 予算早期成立に全力
山口代表、斉藤幹事長が力説
第201通常国会が20日、召集された。会期は6月17日までの150日間。公明党は20日午前、国会内で衆参両院議員総会を開き、山口那津男代表、斉藤鉄夫幹事長は、2020年代が幕開けし、次代の希望を開く上で、「30年に向けた大きな取り組みが日本や国際社会の将来を決定付けていく。今国会で公明党の力を大いに発揮して国民の期待に応えていこう」と力説。通常国会では、まず防災・減災・復興や全世代型社会保障制度の構築、経済力強化に向けた19年度補正予算案と20年度予算案の早期成立に全力を尽くすと強調した。西田実仁参院会長、石田祝稔政務調査会長、高木陽介国会対策委員長があいさつした。
山口代表は、19年度補正・20年度予算案について「全世代型社会保障の構築へ昨年10月にスタートした幼児教育・保育の無償化が20年度から平年度化されるなど『教育無償化・元年』に当たるのが今年だ」と強調。その上で、教育も含め、「子どもを産み、育てる環境を整える幅広い政策の推進が必要だ」と力説した。
経済力の強化に向けては海外発のリスクなどを踏まえ、「特に東京五輪・パラリンピック後の需要の動向が注目されていく中、予算案の早期成立で昨年末に決定した事業規模26兆円の経済対策を確実に実行することが経済社会に先の見通しを示していく上で重要だ」と述べた。
30年に向けた取り組みでは、国連が示した「持続可能な開発目標(SDGs)」と20年以降の新たな温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」の目標達成へ「10年間の取り組みの初年度に当たる本年の出発をしっかり形づくっていきたい」と語った。
一方、19日に改定から60年を迎えた日米安全保障条約に触れ、「当時の首相が内閣退陣と引き換えに同条約を成立させ、その後の首相が掲げた所得倍増計画の下、高度経済成長が始まった。この取り組みが今の日本の経済基盤をつくっている」と語った。
外交課題では、新時代にふさわしい日中関係や、日韓の交流拡大、緊迫化する中東情勢に対する日本の対話外交など「課題を一歩一歩、乗り越えながら、自由で公正な貿易ルールを進め、対話と協調の国際社会をリードするわが国の役割をしっかり果たせるように、国会の論戦を進めていこう」と訴えた。
未婚ひとり親 復興庁延長 あおり運転
生活密着の法案審議に万全尽くす
斉藤幹事長は、公明党が取り組んできた未婚のひとり親支援や、来年3月に迎える復興庁の設置期限延長、各地で相次ぐ危険な「あおり運転」をなくすための法改正に触れ、「国民生活に関わる重要な法案の審議をしっかり進めていく」と力説した。
高木国対委員長は、今国会の新規の政府提出法案が52本、条約が16本になる見通しを報告。また、復興庁の設置期限延長について「次の段階の手を打つための法改正だ。公明党は全議員が最後まで被災地に寄り添いながら復興に取り組んでいきたい」と語った。
公明新聞2020年1月21日付け
【主張】国際社会の安定に責任を 五輪開催通じて日本の存在感示せ
「令和」初の新年を迎えた。今年も激動の1年になると思われるが、国民生活に安心感を広げ、日本が国際社会で責任ある立場を果たしていきたい。
2020年代も国際情勢の激化が予想される。その初年において最も注目されるのが、11月の米国大統領選である。長丁場の選挙戦で米国の内向き志向が強まれば、自由貿易や核軍縮などを巡る国際協調の枠組みを一段と揺るがしかねない。
1993年の発足以来、版図を広げてきた欧州連合(EU)も、英国の離脱によって歴史的な転換点を迎える。協調の流れに逆行するような動きにEUの混乱は当分収束しそうにない。
今春には公明党の政党外交も実り、中国の習近平国家主席の国賓来日が予定されている。過去には日中共同宣言などにより、時代に応じた両国関係のあり方が確認されてきた。今回も日中関係の新たな時代が開かれることを期待したい。
昨年12月には米中間の貿易協議で「第1段階」の合意がなされ、激化していた経済摩擦が一段落しつつある。このタイミングを捉え、日本は中国との関係深化の機運を生かしながら、米中両大国の橋渡し役として、アジアをはじめ国際社会の平和と安定に向けた役割を担っていくべきだ。
公明党は昨年末、党独自のアジア外交としてミャンマーに山口那津男代表を団長とする訪問団を派遣し、政府要人らと会見を行った。2020年代はこれまで以上にアジアと日本との関係を深めていきたい。
国内に目を向けると、団塊の世代が75歳以上の後期高齢者となる「2025年」が眼前に迫る。その先には現役世代1.5人で高齢世代1人を支える「2040年」の山がそびえ立つ。「人生100年時代」を見据え、社会保障制度を全世代型に転換し、あらゆる改革を前に進めねばならない。
その大前提となるのが「政治の安定」である。
既に、自公連立政権は12年12月の再発足から8年目に入った。この間、公明党は国の根幹に関わる重要方針だけでなく、生活現場の「小さな声」から生まれた実績まで、政策実現の党として力を発揮してきた。公明党の存在が政権に幅と深みを持たせ、主要国でもまれに見る長期政権につながっている。その公明党の原動力が「大衆とともに」の立党精神と「現場第一主義」の政治姿勢であることは言うまでもない。
夏には東京五輪・パラリンピックの開催を控える。ホスト国として成熟国家・日本の存在感を内外に示す好機となろう。
聖火リレーが福島県のサッカー施設「Jヴィレッジ」から出発する今大会は、東日本大震災からの復興五輪の意義も込められており、熊本地震など全国の被災地もランナーが駆け巡る。復興の加速化へ各地に勇気と元気を送り届けてほしい。
他にも、深刻な人手不足への対応や地域の活性化、激甚化する自然災害への防災・減災対策の強化など政治が向き合うべき問題は枚挙にいとまがない。
これらの解決へ向けた確かな処方箋を示していくことが、政治の役割として求められている。衆望に応える闘いを今年も公明党が展開していこうではないか。
公明新聞2020年1月1日付け
政府は、バブル崩壊後の不況期で就職難だった「就職氷河期世代」の就労支援を本格化させます。同世代の現状と、国の支援策をまとめました。(イラスト・福山英治)
就職氷河期世代とは、バブル崩壊による不景気で就職が厳しかった1990年代半ばから2000年代初頭に高校・大学などを卒業した世代です。1991年に2.86倍だった大卒の求人倍率は0.99倍まで急落し、未就職や非正規雇用になる人が増えました。
2018年時点で35歳から44歳の人は約1689万人。アルバイトなどの非正規社員は約371万人、このうち不本意ながら非正規で働く人は約50万人に達します。他世代と比べ、給与にも差が生じています。大学・大学院卒業者の10年から15年までの現金給与の推移を年齢別で見ると、同世代に当たる年齢の区分はマイナスです。バブル期に就職した人が多く、昇給がなかったとの指摘があります。
就労環境が改善していない実情を重くみて、政府は支援を本格化させています。「経済財政運営と改革の基本方針2019」(骨太の方針)では今後3年間で、同世代の正規雇用者を30万人増やす目標を掲げました。今年度補正予算案と来年度予算案で、ハローワークへの専門窓口の設置や企業への助成金の拡充など施策を前に進める方針です。
公明党はこれまで、就職難の若者の支援につなげるため実態調査を実施したほか、「ジョブカフェ」の設置も進めました。2月には党「就職氷河期世代」支援検討委員会を設置。5月には政府に提言を行い、同世代への支援強化を訴えてきました。
公明新聞2019年12月27日付け
2020年度予算案、19年度補正予算案のポイント
公明の主張が反映
政府が13日と20日に閣議決定した2019年度補正予算案と20年度当初予算案は、今年相次いだ自然災害からの復旧・復興加速や、海外経済の減速による景気の下振れ対策に重点を置くなど、国民の暮らしに安全・安心を届ける内容となっています。公明党の主張が数多く反映された両予算案のポイントを紹介します。
教育
給付型奨学金が大幅拡充
生産性向上へ過去最高額の補助金も
公明党の強力な推進で来年4月から、私立高校授業料の実質無償化と、大学や専門学校など高等教育の無償化が始まります。
私立高校授業料の実質無償化は、年収590万円未満の世帯が対象。現在、私立高校生がいる世帯に支給されている国の「就学支援金」を、私立高校授業料の平均水準まで引き上げることで実現します。
高等教育の無償化については、所得の低い世帯の学生を対象にした返済不要の「給付型奨学金」と「授業料減免」の二つの制度を大幅拡充する形で実施します。最大で全学生の2割に相当する75万人程度が対象となる見込みです。
高齢者
高齢ドライバーの事故が相次いでいることから、公明党は安全運転機能を持つ車の購入支援を訴えてきました。
19年度補正予算案には、65歳以上の高齢者を対象に、衝突被害を軽減する自動ブレーキや、アクセルを踏み間違えた時に急加速を抑制する装置などを搭載した安全運転サポート車について、購入を支援する予算が盛り込まれました。車種や機能によって最大10万円が補助されます。
また、現在乗っている車に急加速抑制装置を後付けする場合にも、最大4万円が補助されます。
防災・減災
近年、自然災害が頻発していることを踏まえ、引き続きインフラの老朽化対策など、防災・減災対策に力を入れていきます。
特に、9月の台風15号被害からの復旧・復興に関しては、公明党の強い主張で、「一部損壊」住宅の修理費も国の支援対象に。その後、斉藤鉄夫幹事長が「恒久化も含めて検討すべきだ」と国会で訴え、安倍晋三首相がその実現を約束。これにより、全壊や半壊に加え、今後は一部損壊のうち、損害割合が10%以上の場合は恒久的に支援を受けられるようになりました。
中小企業
日本経済の“屋台骨”を支える中小企業の支援策として、ロボット導入など設備投資に活用できる補助金を過去最高規模となる3600億円確保し、中小企業の生産性向上を強力に後押しします。
また、事業承継を円滑に進めるため、一定の要件を満たした場合は個人保証を不要とする新たな信用保証制度も創設。このほか、被災した複数の中小企業が連携して事業に取り組む際に申請する「グループ補助金」については、19年度からほぼ倍増となる140億円を計上しました。
就職氷河期世代の支援
バブル崩壊後の不況期で就職難だった「就職氷河期世代」の就労支援に向けては、今後3年間を集中期間として取り組みます。
具体的には、ハローワークに専門窓口を設置し、生活設計の相談や職業訓練のアドバイス、就職後の職場定着まで一貫した支援を実施。氷河期世代の失業者を正社員として雇用した企業への助成金も拡充します。また政府は、国家公務員の中途採用枠を積極的に活用し、重点的に採用する方針も示しています。
農業
日米貿易協定や環太平洋連携協定(TPP11)への対策としては、果樹・野菜の生産基盤強化や、和牛の輸出促進に向けた増産体制の整備を進めます。
また、水田の畑地化や大区画化を進めて、高収益化を推進するなど、農林水産業の成長産業化と輸出力強化を加速。ASF(アフリカ豚コレラ)など、家畜伝染病の予防対策も盛り込みました。
災害対策など力強く
斉藤幹事長 早期成立で期待に応える
今回の予算編成は、19年度補正予算と20年度予算を一体で考える「15カ月予算」とし、災害対策や全世代型社会保障の構築、経済対策に取り組みます。自公政権の発足以来、当初予算としては8年連続で国債発行額を減額し、財政再建との両立を図ったのも特徴です。
まずは相次ぐ自然災害からの復旧・復興とともに、「改良復旧」へと進化させなければなりません。また、全世代型社会保障の実現へ、来年4月からは、第一段階として低所得世帯を対象に、大学など高等教育の無償化が始まります。公明党の長年の主張である「教育の無償化」が大きく前進します。
さらに、世界経済の下振れリスクや、来年の東京五輪・パラリンピック後の景気減速に備え、個人消費の活性化策などを切れ目なく打っています。このほか、国宝や文化財の防火対策を進めるとともに、10月に焼失した沖縄の首里城を再建するための予算も確保しました。来年の通常国会では、これら予算案の早期成立で国民の期待に応えてまいります。
公明新聞2019年12月22日付け









