「基本法」に基づき、今後5年の方針・重要事項定める
子ども・若者の権利を保障
今後5年程度の子ども政策の基本方針となる初の「こども大綱」が年内にも決定されます。こども家庭庁がこのほど示した大綱案の内容を解説するとともに、同大綱の意義や公明党の取り組みについて、党少子化対策・子育て支援本部の山本香苗本部長(参院議員)に聞きました。

コロナ禍で一層進んだ少子化に加え、貧困や虐待、いじめ、不登校など子どもや子育てを取り巻く問題は深刻化、複雑化しており、子どもと家庭を社会全体で支える取り組みが求められています。
こうした課題に対応するため4月に施行された「こども基本法」では、国を挙げて取り組む子ども政策の基本理念や国、自治体の責務のほか、今後5年程度の政策の方向性を示す「こども大綱」の策定を定めています。
こども大綱は、従来の「少子化社会対策大綱」「子供・若者育成支援推進大綱」「子供の貧困対策に関する大綱」の各大綱を一元化して策定されます。策定に際して政府は、こども家庭審議会に諮問。同審議会で議論を重ね、子どもや若者、子育て当事者など約4000件に上る幅広い意見を聴取し、今月1日に盛り込むべき内容を政府に答申しました。これを受けて政府は大綱案を示しており、年内にも閣議決定する予定です。
貧困対策、体罰・虐待の防止など柱
大綱案では、全ての子どもや若者が幸福な生活を送ることができる「こどもまんなか社会」の実現をめざす姿勢を鮮明にし、こども基本法や子どもの権利条約(児童の権利に関する条約)の理念に基づく政策の基本方針を6点示しています。
具体的には①子どもや若者の権利を保障し、最善の利益を図る②子どもや若者、子育て当事者の意見を聴き共に進める③ライフステージに応じて切れ目なく支援④貧困と格差の解消⑤若い世代の生活基盤の安定、若い世代の視点に立った結婚・子育ての希望の実現⑥施策の総合性の確保――を掲げています。
その上で、施策の重点項目を子どもや若者のライフステージ別に記載。例えば▽子どもの貧困対策▽障がい児や医療的ケア児などへの支援▽校則の見直し▽学校での体罰や不適切な指導の防止――などを明示しています。特に、学校生活に関する取り組みは既存の大綱で言及が少なく、今回の特徴の一つと言えます。
このほか大綱案では、「こども政策に関して自身の意見が聴いてもらえている」と思う子ども・若者の割合を70%(2023年20.3%)に引き上げるなど、子どもや若者の意識面に関する数値目標を12項目掲げています。
公明新聞2023年12月17日付け


