一層気を引き締め、政策実現
岸田文雄首相(自民党総裁)と公明党の山口那津男代表は1日午後、国会内で会談し、衆院選の結果を受け、自公連立政権の継続を確認した上で、改めて連立政権の合意文書にそれぞれ署名した。=2面に連立政権合意の全文
連立政権合意では、前文で「一層気を引き締めて、国民の声を聞き、謙虚な姿勢で真摯な政権運営に努めていかなければならない」と明記。「選挙戦を通じて寄せられた民意を深く胸に刻み、コロナ禍から国民の命と健康、雇用と暮らしを守るとともに、一日も早い日本の再生に向け全力で取り組む」とした上で、10月1日に自公両党が結んだ連立政権合意に明記された10項目の政策目標を掲げた。
会談で自公党首は、衆院選で得た連立政権の強い基盤を生かして、選挙戦で訴えた政策を具体的に仕上げ、国民の期待に応えていく方針を確認した。
経済対策に関しては、与党間で合意して仕上げていくための体制を整えていく考えで一致。経済対策を決めた上で、その財源となる補正予算の編成を進めていく方針も申し合わせた。
党首会談後、記者団に対し山口代表は「『一層気を引き締めて』という言葉が、衆院選の結果を受けた自公連立政権の心構えだ。内外の方に、この連立政権合意の精神を伝えていきたい」と語った。
一方、党首会談に先立ち自公両党の幹事長は、国会内で会談し、首相指名選挙を行う特別国会を10日に召集する方針を確認した。
自由民主党・公明党連立政権合意(全文)
自由民主党と公明党は、第49回衆議院議員総選挙において改めて国民の皆様の負託を受け、引き続き政権運営の重責を担うこととなった。
この結果を踏まえ、我々は、一層気を引き締めて、国民の声を聞き、謙虚な姿勢で真摯な政権運営に努めていかなければならない。
選挙戦を通じて寄せられた民意を深く胸に刻み、コロナ禍から国民の命と健康、雇用と暮らしを守るとともに、一日も早い日本の再生に向け、以下の諸施策に全力で取り組むことを改めて確認する。
<コロナ対策>
○新型コロナウイルス感染症から国民の命と健康を守るため、病床・医療人材の確保や療養体制の整備、適切な治療の提供など国民が安心できる医療提供体制の再構築を進めるとともに、ワクチン接種を着実に推進する。また、国産ワクチン・治療薬の開発体制を抜本的に強化する。
<経済再生>
○コロナ禍から産業と雇用を守り、生活を支える支援策に万全を期すとともに、影響を受けた事業の立て直しや消費の回復を後押しする強力な対策を講ずる。
○ポストコロナに向け、デジタルやグリーンをはじめとする新たな成長の源泉となるイノベーションへの投資を強力に進め、雇用・所得の拡大や中小企業の生産性向上につなげるとともに、国際競争力の向上を図る。
<子育て・教育>
○深刻な少子化の克服と、日本の未来を担う人材を育てるため、子育て・教育に係る財源を確保しつつ各種の施策を拡充するとともに、長期化するコロナ禍の影響から子どもたちを守る緊急の支援を実施するなど、安心して子どもを産み育てられる社会の構築に国を挙げて取り組む。
○女性や高齢者を含めた学びの機会を充実するため、職業訓練やリカレント教育などを推進する。
<社会保障・共生社会>
○人生100年時代を見据えた安心できる社会保障制度を構築するため、年金・医療・介護などの充実・機能強化と持続可能性の確保に取り組む。
○コロナ禍で浮き彫りとなった生活困窮者や孤独・孤立に苦しむ方を支える体制を強化するとともに、女性や若者が抱える課題を解決し、誰もが希望の持てる社会の構築をめざす。
<防災・減災、国土強靱化>
○激甚化する自然災害等から国民の命と暮らしを守るため、「防災・減災、国土強靱化のための五か年加速化対策」を着実に実施するとともに、あらゆる感染症に対応するために公衆衛生の強靱化を図る。また、東日本大震災からの復興、福島の再生に引き続き取り組むとともに、すべての自然災害からの復旧・復興に全力で対応する。
<脱炭素社会>
○2050年カーボンニュートラル、2030年度温室効果ガス削減目標の確実な達成と、国民生活と産業の基盤であるエネルギーの安定的・低コストでの確保に向けた取り組みを加速し、あらゆる施策を総動員することで、持続可能で強靱な脱炭素社会の構築を進める。
<地方創生>
○都市部への人口集中を是正するため、デジタル技術を活用し、ヒューマン、グリーンの視点で、地方への人の流れをつくり、地方が主体的・自主的に取り組む活力ある地方創生を推進する。
○国民が求める多様な農林水産物の生産拡大を進め、食料自給率・食料自給力の向上と農山漁村の所得増大に努める。
<外交・安全保障>
○日米同盟を基軸とした揺るぎない安全保障体制を構築し、国民の命と財産を守るとともに、自由・民主主義・人権・法の支配などの普遍的価値を共有する国々との連携強化、平和外交を推進し、世界の安定と繁栄に貢献する。
○国際社会との連携を強化し、北朝鮮による拉致問題と、核・ミサイル問題の解決に向けた取り組みを進める。
<政治改革>
○政治の信頼回復を図るため、当選無効となった議員の歳費返納等を義務付ける法改正の速やかな実現等、不断に政治改革に取り組む。
<憲法改正>
○衆議院・参議院の憲法審査会の審議を促進することにより、憲法改正に向けた国民的議論を深め、合意形成に努める。
令和3年11月1日
公明新聞2021年11月2日付け

