【主張】国際社会の安定に責任を 五輪開催通じて日本の存在感示せ
「令和」初の新年を迎えた。今年も激動の1年になると思われるが、国民生活に安心感を広げ、日本が国際社会で責任ある立場を果たしていきたい。
2020年代も国際情勢の激化が予想される。その初年において最も注目されるのが、11月の米国大統領選である。長丁場の選挙戦で米国の内向き志向が強まれば、自由貿易や核軍縮などを巡る国際協調の枠組みを一段と揺るがしかねない。
1993年の発足以来、版図を広げてきた欧州連合(EU)も、英国の離脱によって歴史的な転換点を迎える。協調の流れに逆行するような動きにEUの混乱は当分収束しそうにない。
今春には公明党の政党外交も実り、中国の習近平国家主席の国賓来日が予定されている。過去には日中共同宣言などにより、時代に応じた両国関係のあり方が確認されてきた。今回も日中関係の新たな時代が開かれることを期待したい。
昨年12月には米中間の貿易協議で「第1段階」の合意がなされ、激化していた経済摩擦が一段落しつつある。このタイミングを捉え、日本は中国との関係深化の機運を生かしながら、米中両大国の橋渡し役として、アジアをはじめ国際社会の平和と安定に向けた役割を担っていくべきだ。
公明党は昨年末、党独自のアジア外交としてミャンマーに山口那津男代表を団長とする訪問団を派遣し、政府要人らと会見を行った。2020年代はこれまで以上にアジアと日本との関係を深めていきたい。
国内に目を向けると、団塊の世代が75歳以上の後期高齢者となる「2025年」が眼前に迫る。その先には現役世代1.5人で高齢世代1人を支える「2040年」の山がそびえ立つ。「人生100年時代」を見据え、社会保障制度を全世代型に転換し、あらゆる改革を前に進めねばならない。
その大前提となるのが「政治の安定」である。
既に、自公連立政権は12年12月の再発足から8年目に入った。この間、公明党は国の根幹に関わる重要方針だけでなく、生活現場の「小さな声」から生まれた実績まで、政策実現の党として力を発揮してきた。公明党の存在が政権に幅と深みを持たせ、主要国でもまれに見る長期政権につながっている。その公明党の原動力が「大衆とともに」の立党精神と「現場第一主義」の政治姿勢であることは言うまでもない。
夏には東京五輪・パラリンピックの開催を控える。ホスト国として成熟国家・日本の存在感を内外に示す好機となろう。
聖火リレーが福島県のサッカー施設「Jヴィレッジ」から出発する今大会は、東日本大震災からの復興五輪の意義も込められており、熊本地震など全国の被災地もランナーが駆け巡る。復興の加速化へ各地に勇気と元気を送り届けてほしい。
他にも、深刻な人手不足への対応や地域の活性化、激甚化する自然災害への防災・減災対策の強化など政治が向き合うべき問題は枚挙にいとまがない。
これらの解決へ向けた確かな処方箋を示していくことが、政治の役割として求められている。衆望に応える闘いを今年も公明党が展開していこうではないか。
公明新聞2020年1月1日付け
