ここが知りたいQ&A/駅のホームドア
視覚障がい者の転落・死亡事故を受け、国交省検討会が設置前倒しの議論開始。20年五輪に向け主要駅での整備急ぐ。
Q 鉄道駅へのホームドア設置が加速すると聞いたが。
A その通りだ。石井啓一国土交通相(公明党)は24日、東京メトロ・銀座線の青山一丁目駅で起きた視覚障がい者の転落・死亡事故を受け、銀座線のホームドア設置計画の前倒しや駅の安全強化策を検討する方針を表明した。これを受け、鉄道会社などで構成する同省の検討会は26日に初会合を行い、具体策の議論を開始。年内にも中間取りまとめを行う。
Q ホームからの転落事故は、どのぐらい起きているのか。
A 国交省によると、2014年度は視覚障がい者の転落事故が80件で、障がいのない人も含めると3673件起きている。
ホームドアの設置駅数は、今年3月末で665駅となっており、07年3月末の318駅から2倍以上に増えている。ただ、ホームドアの設置には1駅当たり数億から十数億円が必要とされる。また、鉄道各社の相互乗り入れが増えたことで、乗降扉の位置や数が異なる車両への対応が求められることもあり、全国一律で導入するのは難しく、鉄道各社は重要度の高い駅から整備を進めている。
国交省は、1日に10万人以上が使う都心部の駅では特に必要性が高いことから、東京五輪・パラリンピックが開催される20年までに優先的に設置するよう鉄道各社に求めている。20年には、全国約9500駅のうち主要800駅で設置される見通しだ。
Q 公明党の取り組みは。
A 公明党の国土交通部会と障がい者福祉委員会は銀座線の事故後、直ちに現場を調査し、東京メトロと意見を交わした。同社は、大規模改修を予定する渋谷駅と新橋駅を除く銀座線全駅に18年度末までにホームドアを設置すると説明した上で「より早期に着工できるよう努力したい」と述べている。また、高木美智代障がい者福祉委員長(衆院議員)らは「再発防止に向け、ハード面での安全対策に加え、障がい者への声掛けなどソフト面での対応策にも全力を注ぐ」と語っている。
公明党は、これまでも「交通バリアフリー法」(00年)や「新バリアフリー法」(06年)の制定を主導するなど、障がい者や高齢者が移動する際の妨げをなくすバリアフリー化を進めてきた。引き続き、障がい者らが安心して暮らせる環境の整備に全力で取り組んでいく。
公明新聞2016年08月29日付け
