厚生労働省は19日、働く人が介護休業を取りやすくするため、休業の対象となる要介護状態の判断基準に関する有識者研究会の報告書をまとめました。
報告書では、介護が必要な状態の基準を明確化し、要介護度が低くても一定の介助が必要であれば介護休業をとれるように緩和するものとなっており、厚労省は通達を近く改正し来年1月から施行されます。
介護休業における要介護状態の判断基準は介護保険制度の要介護認定とは異なり、約30年前の特別養護老人ホーム入所措置の基準が参考とされています。現行の基準は分かりづらく、在宅介護の増加を踏まえた基準の見直しが求められていました。今回の報告書では、判断基準を「要介護2以上」と明確化され、要介護1以下でも次の12の項目を判断基準とすることとされています。
【要介護状態の判断基準】
(1)10分間1人で座っていられる
(2)5メートル程度の歩行
(3)ベッドと車いすなどの乗り移りの動作
(4)水分・食事摂取
(5)排せつ
(6)衣類の着脱
(7)意思の伝達
(8)外出すると戻れない
(9)物を壊したり衣類を破くことがある
(10)周囲の者が何らかの対応をとらなければならないほどの物忘れがある
(11)薬の内服
(12)日常の意思決定
これらのうち、全面的介助が必要な項目が一つ以上ある、または一部介助・見守りなどが必要な項目が二つ以上あり、その状態が継続すると認められれば要介護状態に当たり休業の対象となります。
介護休業は、2週間以上にわたり常時介護を必要とする状態の父母や配偶者などがいる場合、対象家族1人につき最長93日取得できる制度ですが、家族を介護する労働者の介護休業取得率は、2012年でわずか3.2%にとどまっています。
制度についてのわかりづらさや、取得しやすい制度とするため、公明党では法改正などを推進してきており、様々な制度の変更が実施・予定されています。
○介護休業の対象家族を「同居・扶養していない祖父母、兄弟姉妹および孫」まで拡大(2017年1月~)
○93日の介護休業を最大3回まで分割して取得可能に(2017年1月~)
○介護休業中に支給される介護休業給付が賃金の40%から67%に引き上げ(2016年8月~)
