皆様もニュースや新聞報道などでご存じのように、2017年4月の消費税10%への引き上げにあわせて、軽減税率制度がスタートします。
公明党は2012年の民主党、自民党との協議の中で、低所得者対策の選択肢の一つとして軽減税率を検討することを3党合意に盛り込ませました。そして、その後の国政選挙でも軽減税率導入を公約に掲げ、一貫して推進をしてきたことが今回自民党との合意に達し、国民の皆様との約束を実現することとなりました。
この軽減税率について様々な報道がされる中、より理解しやすいよう公明新聞に掲載された「軽減税率 理解のために」を3回シリーズでお伝えします。
その1=制度の仕組みなど
その2=Q&A(1) ←今回
その3=Q&A(2)
公明新聞2015年12月20日付け
『Q1 なぜ軽減税率を導入するのか』
『A 消費税の逆進性を和らげ、国民の痛税感を軽くします』
消費税は、商品やサービスを購入する際、所得に関係なく、すべて同じ税率がかかります。その結果、所得が低い人ほど、税負担が重くなる「逆進性」の問題が生じ、買い物のたびに税の負担を感じる「痛税感」を伴います。
これらを緩和する対策として、軽減税率が最も優れています。特に食料品は、日々の生活で人間が生きていくために必要不可欠です。諸外国でも消費税(付加価値税)を導入している国の多くで軽減税率が採用されており、食料品への適用は、「世界の常識」です【表参照】。
低所得者に直接給付する制度が望ましいとする意見もあります。しかし、そうした制度を実施するには、個人の所得だけでなく資産も正確に把握できなければ不公平ですが、それは困難です。
さらに、実際の消費支出とは関係なく給付が行われるため、消費税の痛税感の緩和には全くつながりません。
『Q2 なぜ消費税率を引き上げる』
『A 暮らしを守る社会保障制度を維持し充実させるために必要です』
公明党は民主党政権下の2012年、民主党、自民党とともに「社会保障と税の一体改革」の協議を行い、消費税率を引き上げた分の税収すべてを年金、医療、介護、子育て支援のみに使うことで合意。将来にわたって持続可能な社会保障の制度づくりに全力を挙げてきました。
急速に進む高齢化で、毎年約1兆円ずつ社会保障給付費の国の負担分が増える中、国民の命と暮らしを守るため、社会保障と税の一体改革を着実に推進しなければなりません。その一環として消費税率10%への引き上げは避けて通れません。「軽減税率を導入するくらいなら、消費税率の引き上げをやめればいい」などという意見は、あまりにも無責任です。
とはいえ、「生活に必要な食料品だけでも税率を軽くしてほしい」というのが庶民の切実な意見です。この思いに応えたのが軽減税率の導入です。
『Q3 加工食品まで対象にしたのはなぜ』
『A 国民の食生活に即して負担軽減の実感を広げるためです』
当初、与党内の議論では、軽減税率の対象を野菜や肉、魚など生鮮食品に限定する案もありました。しかし、私たちの食生活は、納豆やのり、パン、総菜など加工食品に大きく依存しています。
また、低所得者ほど加工食品を購入する割合が大きく、生鮮食品以上に逆進性は高いと指摘されています。単身世帯を含む全世帯の食料支出の内訳に関して、生鮮食品の割合は約3割にとどまる一方、加工食品は約5割、外食は約2割というデータもあります。実際、スーパーやコンビニの売り場では、加工食品の方が圧倒的に多いことでも分かります。
消費税のもつ「逆進性」や「痛税感」を緩和するという軽減税率の目的にかなうようにするには、食生活の実態に即して加工食品も含む食品全般(酒類・外食を除く)にまで対象を広げる必要があったのです。
