7月28日に、北海道岩見沢市で会派行政視察を行いましたのでご紹介します。

視察先:岩見沢市自治体ネットワークセンター・会議室
調査項目: ICT利活用によるまちづくりについて


IMG_8241 岩見沢市は、全国の地方自治体に先駆けて高度ICT基盤を整備し、教育・福祉・医療など幅広い分野における利活用を進めるとともに、新たなビジネスの創造、雇用創出にも成果が見られています。また、ICTの活用により、市民や地元企業が恩恵を実感する施策が展開されていることから、本市におけるICT活用の参考とするため調査を行うこととしました。
 
【調査概要】

 岩見沢市では、平成5年から当時の市長の強いリーダーシップによってICT施策が推進され、国の省庁などによる様々な助成・補助・モデル事業などを活用している。

【ICT基盤】
平成18年の光ネットワーク整備開始時点では、民間事業者によるFTTH・xDSLによるネットワーク環境の世帯カバー率は93.37%であったが、自営光ファイバの敷設し、特区特例を受けて5GHz帯無線アクセスポイント22箇所を行政が整備することにより、平成21年度には世帯カバー率100%を達成した。また市内幹線ネットワークは、主要公共施設、医療福祉施設、文教施設等の104施設に接続され、市内総延長は146kmになる。施設整備も進め、平成9年以降、自治体ネットワークセンター、テレワークセンター、新産業支援センター、ITビジネスセンターを整備、平成25年度には環境配慮型クラウドデータセンターが稼働開始している。

【利活用事例】
写真 2015-07-28 10 12 24◆教育分野
衛星回線と光ファイバ網を組み合わせた双方向遠隔学習システムを展開。独自の番組制作や、外部講師等の授業中継なども行っている。
◆医療分野
札幌市にある北海道大学病院と市立病院を自営光ファイバ網で繋ぎ、画像診断専門医による遠隔診断を実施。現在は、遠隔放射線治療支援システム、病診連携システムも稼働させている。
◆安全安心
平成19年度より総務省モデルとして電子タグを利用した登下校情報配信を開始。高齢者支援では、遠隔健康相談や特定保険指導などにもICTを活用する取り組みを大学や民間事業者と研究・開発に取り組んでいる。
◆農業
市の基幹産業である農業においても、気象システム・高精度測位情報・ビッグデータ活用などを進めている。気象システムでは市内13箇所に設置した気象観測装置のデータから、農業生産を効率化させるために必要な情報を提供している。利用する農家が使用料を運営会社へ支払うことで、市の予算はない。また高精度測位情報では、市がGPS補正用基地局を整備し、そのデータを活用してトラクターの自動操縦をさせる取り組みが進められている。効率の向上はもとより、未熟練者でも正確な作業が可能となることから、後継者の確保の一助としても期待される。

【主な質疑】

●ICTに力を入れることとなったきっかけは?
当時の市長が人口減少対策としてICTを活用することを提案したことがきっかけ。

●担当する部署と体制は?
情報化推進係の7名が担当している。

●今後の展開は?
基盤整備が完了しているため、様々な展開のアイデアを実現しやすい。この利点を活かして今後も積極的にICT活用を進めていく。農業分野で研究が進んでいるトラクターの自動操縦技術を除雪車に応用する研究も進めている。
※雪が高く積もると熟練した除雪車でないと、標識や構造物を破損したり、側溝に脱輪することもあるそうで、効率面と合わせて自動操縦はかなり期待されているようでした

【所感】

市長のリーダーシップによってICT利活用が進められて、多くの分野に展開、実現していることは大変に興味深かった。また市の情報化推進係(室長含め7名)が、庁内各部署のICTに関する事項の窓口となり、業者提案の検討など、所管部署との調整・アドバイスをすることで、様々な分野でのICT化が進んでいるのがわかった。また、現在様々な展開ができる大きな要因は基盤整備ができているということで、これが無くては進んでいなかったかも知れないとのことであった。本市においても、多分野でのICT活用を進める上で調整担当を担う部署の位置付けが必要ではないかと感じた。


【おまけ】

写真 2015-07-28 12 15 57岩見沢駅に到着し、その洗練された建築に驚きました。函館本線と室蘭本線が乗り入れるこの駅は、かつては幌内炭鉱や空知炭鉱など空知地方の石炭を港へ運ぶ貨物列車が往来したそうで、広い駅構内がかつての繁栄を想わせてくれます。
2000年に漏電による火災で駅舎が全焼、新駅舎が市施設・自由通路併設型として計画されたことから岩見沢市とJR北海道では、駅舎として全国で初めての試みとなるデザインの一般公募がおこなわれました。駅舎が全国初の公募型コンペでデザインを選定し、2009年度グッドデザイン賞大賞を受賞した事で広く知られるようになったそうです。

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