編集メモ
共産、「記事削除」のお粗末ぶり
共産、「記事削除」のお粗末ぶり
参院広島再選挙
日本共産党の機関紙「赤旗」は、広島市繁華街での街頭演説を報じた19日付1面の見出しと記事を削除する訂正記事を翌20日付で掲載した。ニュース記事の削除とは非常に珍しいことだが、訂正記事からは、その理由は分からない。何とも不可解だ。19日付の記事を見ると、共産系列の団体が17、18の両日、25日投票の参院広島選挙区再選挙に出馬する立憲民主党など推薦の候補を「応援しよう」と街頭で宣伝を行い「選挙に行こう」と呼び掛けたという内容。「●●候補ぜひ」との見出しと、横断幕を掲げてマイクで演説している人たちの写真も一緒に掲載していた。記事中に「●●さんに入れます」との聴衆のコメントが紹介されており、同候補への投票を熱心に呼び掛ける様子が、読み取れる紙面だった。
そんな見出しと記事を、訂正記事は“なかったことにする”というのである。
何か都合の悪いことでもあったのか。そう詮索しながら公職選挙法をひもとくと、選挙運動のためにする街頭演説は、選挙管理委員会から交付された標旗を掲げなければ行うことができないとされている。
削除された記事を読むと、街頭で演説していた共産系列の団体は、立憲など推薦候補を自主的に支援しているに過ぎず、そこに選管から交付された標旗があったとは考えにくい。紙面で生々しく報じられた街頭演説の様子は、標旗なしの“選挙違反”と疑われる事例を世間に知らしめてしまったということか。
広島再選挙を含む25日投票の衆参3選挙において、立憲は“野党統一候補”として公認・推薦候補をそれぞれ擁立するものの、特異な政策を掲げる共産党のカラーを薄めようとしているとされる。このため、共産は「選挙戦の現場では『共産隠し』とも言える屈辱的な扱いを受けている」(19日付「読売」)という。
それでも共産が系列団体まで動員して熱心に支援し、機関紙で1面で大々的に報じた揚げ句、見出し・記事の削除となった。「統一候補への支援は自身の存在をアピールする絶好の機会になる」(同)どころか、とんだ墓穴を掘ってしまったようだ。