森田実氏の投稿❗
森田実氏の投稿に感動したので、全文を紹介します。
「森田実 世界研究室通信 272」
2021年1月2,3日の箱根駅伝における創価大学の大健闘を喜ぶ――
1月2・3日の箱根駅伝で「創価大学に優勝してほしかった」との王貞治さんの発言に共感!!
「さすが、王さん!」と感じた
「スポーツとは、人間の諸性能の分析と、その組織的な刺激とを基礎として、人間をある典型に向かって発達せしめて行く、正真正銘の行為の倫理学なのである。よって我々は一見逆説的に、スポーツとは反射作用の組織的な教育であると定義することができる」(ヴァレリー「知性に就て」)【『ちくま哲学の森 別巻定義集』より引用】
去る1月2,3日、久しぶりにテレビに釘付けになった。大学箱根駅伝(日本テレビ)である。往路で劇的なことが起きた。私が、毎年、「現代マスコミ論」講義に訪れる創価大学がトップで往路を制したのである。2日間、私は、創価大学の選手を熱烈に応援した。3日の復路でも創価大学の勝利を信じて応援しつづけた。大学スポーツ界に新しいスポーツ有力校が登場する! この期待をこめて、あまりに熱心に応援したので、終わった時には疲れ果てた。私は、いま88歳。翌日の1月4日は一日休養した。
休んでいる間に頭を支配したことは、創価大学の最終ランナー小野寺勇樹君へのシンパシーだった。
私は数年前から、一年に一回、創価大学で「現代マスコミ論」講義をしている。学生は皆、勉学に熱心である。真っ直ぐである。私の講義をしっかりと受け止めてくれる。愛すべき大学生である。学生の真面目さに感心して「創価大学ファン」になった。箱根を走ったランナーの中に私の講義を聴いてくれている学生がいるかもしれない。最終ランナー小野寺君も、もしかしたらその一人かもしれない。そんなことを考えながら、できることなら彼を慰めたい、励ましたいと思いつづけた。
その時、思い出した言葉がある。ヘルマン・ヘッセの言葉だ。——「人生の屈辱に対抗する最善の武器は勇気とわがままと忍耐である」
勇気は「強い心」を、「わがまま」は「ユーモアと自由な精神」を、忍耐は「落ち着き」を——意味する。この三つの武器で乗り切ってほしいと願う。
創価大学最終ランナー小野寺勇樹君にお願いする。今回のくやしさを来年への飛躍のバネにして、前進してほしい。「不屈の楽観主義」でチームの先頭に立ってほしいと願う。そして、勝利の人生を勝ち得てほしい。
王貞治さんは偉大な紳士である。神仏のごとき人格者である。世界一のホームラン王の実績を達成しながら、つねに謙虚な姿勢を貫き、スポーツ界の大先輩として、世の中を明るくするために常に努力している。私が王さんと初めて話をしてから30年になる。最近は、二階俊博さんの会で会うが、偉大な人格者である。王さんに会う人は、皆、王さんの高潔な人格に魅了されファンになる。
王貞治さんが「創価大学に優勝してほしかった」と言ったのは、日本のスポーツ界の発展のためには新しい有力校の登場が必要だと考えたからであろう。私も同じ気持ちである。
創価大学一期生の私の親友は「結果的には二位で良かったのです。来年への課題ができました。来年の優勝のためにこれから一年間頑張ってくれると思います。他の運動部にも励みになるでしょう」と語った。OBの親心を知り、感動した。来年、また全力で応援したい。
スポーツは、人間の理想への挑戦である。人格を磨く修業の手段でもある。スポーツの根底にあるのは人間尊重の理想主義である。創価大学の運動部の諸君、すべての分野で頑張ってほしい。創価大学のスポーツでは、硬式野球と駅伝が有名だが、それ以外にも数多くの運動部・同好会が活動している。OB・OGの皆さんが、今回の箱根駅伝の大活躍に接し、他の地味な運動部にも温かい支援を寄せているのが創価大学だ。
創価大学の運動部の皆さん、日本の大学スポーツの牽引役になって下さい。全力で応援します。とくに小野寺君、強靭な精神力で来年の箱根駅伝、そして人生の勝利に向かって、前進してください。