
■(感染拡大防ぐ)医療提供体制、万全期す/自治体事業の後押しに1.5兆円追加
第3波ともいわれる新型コロナの感染拡大に伴い、逼迫する医療現場などへの支援が急務です。公明党は医療機関への支援体制強化のほか、感染状況が地域によって異なることを踏まえ、自治体が使いやすい交付金の拡充などを訴えてきました。
経済対策では事業規模6兆円の感染防止策を実施します。具体的には、医療提供体制に万全を期すため、都道府県向けの「緊急包括支援交付金」を増額。重点医療機関の病床や軽症者の宿泊療養施設の確保につなげます。介護・障害福祉施設などでの物品の購入も引き続き支援します。
自治体独自の事業を支援する「地方創生臨時交付金」は1・5兆円追加。営業時間の短縮要請に応じた飲食店に支払う協力金などの財源に活用されます。
検査体制については、抗原検査キットを国が買い上げ、増産を支援。地方衛生研究所などへのPCR検査機器の設備整備を進めます。今後、入国者の増加が見込まれることから、空港での入国者検査など水際対策も強化します。
海外で実用化が進むワクチン接種の準備も急ぎます。政府は、来年前半までに全国民分のワクチンを確保することにしています。その際、希望する国民が迅速に接種できるよう、自治体の体制整備を手厚く後押しします。
■(生活、雇用守る)雇調金、特例貸付を延長/脱炭素化、2兆円基金で技術開発促す
依然として厳しい経済状況が続く中、公明党の推進により生活や雇用を守る支援策が継続されます。
生活に困窮する人への支援では、緊急小口資金や総合支援資金の特例貸し付けの申請期限を今年12月末から来年3月末まで延長。住居確保給付金の支給期間も最長9カ月から同12カ月に延ばします。雇用調整助成金の特例措置は現行水準のまま今年12月末から来年2月末まで延長。ひとり親家庭などへの臨時特別給付金は年内に再支給します。
来年1月末までの観光需要喚起策「Go To トラベル」や、同3月末までの飲食業支援の「Go To イート」の食事券利用は、来年6月末まで期限を延ばし個人消費を支えます。
コロナ禍の収束後を見据えた施策にも重点的に投資します。脱炭素化と経済成長を両立する「グリーン社会」の実現へ、次世代蓄電池など革新的な技術開発を継続して支援する2兆円の基金を創設します。
経済構造の転換に向け、新規事業に進出する中小企業などに設備投資費を含め最大1億円補助する「事業再構築補助金」を創設。自治体の情報システムの標準化や共通化を進め、デジタル改革も加速させます。
■防災・減災加速、5カ年で/不妊治療、氷河期支援手厚く
防災・減災については、①激甚化する風水害や巨大地震への備え②予防保全に向けた老朽化対策の加速③国土強靱化を効率的に進めるデジタル化の推進――を柱とする「防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策」(2021~25年度、事業規模15兆円)が11日に閣議決定されました。それに先立ち、経済対策には、同5カ年対策の初年度分を含む5・9兆円規模の事業が盛り込まれています。
このほか、公明党が訴えてきた、不妊治療の助成拡充については、夫婦合算で730万円未満としていた所得制限を撤廃。2回目以降の助成額の上限も1回目と同様の30万円(最大6回)に引き上げます。
また、30代半ばから40代半ばの「就職氷河期世代」への支援では、相談、就職から職場定着までの“伴走型支援”の柱となるハローワークの専門窓口を拡充。同世代向けの国家公務員の中途採用試験も集中的に実施します。

■脱炭素、デジタル化促進も
21年度が3年に1度の評価替えの年に当たる固定資産税は、納税額が上がる土地を20年度と同額に据え置いて増税を回避する。対象を巡っては、公明党が強く主張していた商業地や住宅地、農地など全ての土地を含めることとなった。
燃費性能が良い自動車を対象に、初回車検時の自動車重量税を減免するエコカー減税は2年間延長。新車の約7割が減免対象となる現行水準を維持する。自動車取得時に車体価額の3%を課す「環境性能割」も、非課税となる割合を現行の約5割で保ち、21年3月末までとしてきた1%分の臨時的軽減措置は、9カ月間延長する。
住宅ローン減税は、控除を通常より3年長い13年間受けられる特例措置において、原則20年末までの入居期限を22年末に延長。世帯の多様化に合わせ、対象の床面積を50平方メートル以上から40平方メートル以上に要件を緩和する。
子育て支援に関しては、地方自治体が設けているベビーシッターの利用助成金や産後ケア事業について、所得税や消費税の非課税措置を導入。中小企業の生産性向上に向けた支援では、企業の統合・再編のための投資に税優遇する。
また、ポストコロナを見据えた経済成長を促すため、脱炭素化やデジタルトランスフォーメーション(DX)を支援する設備投資減税も行う。
記者会見で公明党の西田実仁税制調査会長は、「感染拡大を踏まえた“守り”と、(コロナ禍を契機に)日本も世界も大きく変わっていくことに対応した“攻め”の税制が必要だ」との認識を示し、「両者が相まった税制改正大綱をまとめることができた」と述べた。
提言では、雇用環境の悪化をはじめ、DV(配偶者などからの暴力)や自殺者の増加、緊急事態宣言を受けた休校・休園による家事・育児の負担増といった問題を踏まえ、就労支援や相談体制の強化などを求めている。
研究会は公明党の提案で9月末に設置された。政府は今回の提言を具体的な支援策作りに生かしてほしい。
提言で注視すべきは、コロナ拡大は「特に女性への影響が深刻」と分析し、女性の雇用環境の悪化に警鐘を鳴らしていることだ。
実際、コロナ禍は飲食業や小売業など女性の就業者が多い業種を直撃している。
4月には女性の就業者数が非正規雇用を中心に前月比で約70万人も減少した。実に男性の2倍以上である。また、女性の完全失業者数は8月に88万人を記録し、2015年10月以降で最多となった。
まずは、休業支援金や住居確保給付金といった支援策が確実に届くようにしたい。とりわけ提言が指摘しているように、母子家庭が多い、ひとり親世帯へのきめ細かい支援が欠かせない。国や自治体は、制度の周知徹底に一層努めてほしい。
離職した女性の再就職支援も重要だ。提言では、デジタルや福祉など成長分野への転職に向けた人材育成、就労支援を訴えている。新たな技能を身に付ける職業訓練やリカレント教育(社会人の学び直し)の機会を増やす必要がある。
雇用の受け皿となる事業者への手だても考えたい。山形県では、離職した県民を正社員として雇い入れた事業者に奨励金を支給している。こうした取り組みが参考になろう。
このほか提言では、テレワークの普及を訴えている。突然の休校や休園は働く保護者に大きな負担となるだけに、官民挙げて柔軟な働き方を進めるべきだ。

「地域とともにある学校」への転換をめざし、学校運営協議会を設けて住民や保護者が公立学校の運営に参画する「コミュニティ・スクール」が、公明党の国会・地方議員の推進もあり、毎年増えている。7月現在、全国の公立学校の27・2%に当たる9788校(前年度比2187増)に上り、1万校に迫った。文部科学省が先月、発表した。
2017年4月施行の改正地方教育行政法では、同協議会の設置が努力義務化された。これを契機に大きく増加し、17年4月時点と比べて2・7倍になった。
内訳は幼稚園237園(同40増)、小学校5884校(同1266増)、中学校2721校(同622増)、小中一貫の義務教育学校76校(同26増)、中高一貫の中等教育学校3校(同増減なし)、高校668校(同161増)、特別支援学校199校(同72増)。
コミュニティ・スクールは04年に制度化。地域住民らが参画する学校運営協議会は、①校長が作成する学校運営の基本方針を承認する②学校運営について市区町村の教育委員会または校長に意見を述べることができる③教職員の任用(人事)に関しても同委員会に意見を述べることができる――の三つの機能を持つ【図参照】。
公明党は、国主導の画一的な教育からの変革に向け、地域の創意工夫のある学校運営制度の導入を国政選挙の公約などで提案し、04年にコミュニティ・スクールの制度化を実現。その後も、国会・地方議員が連携し、普及を強力に推進している。






















