就労支援策❗
雇用悪化、就労支援策を急げ
2020/12/09 2面
新型コロナウイルス感染拡大の影響で、職を失ったり休業を余儀なくされたりする女性が増えている。支援を急ぐべきだ。内閣府の有識者会議「コロナ下の女性への影響と課題に関する研究会」は、コロナ禍で困難に直面する女性を支えるための緊急提言を行った。
提言では、雇用環境の悪化をはじめ、DV(配偶者などからの暴力)や自殺者の増加、緊急事態宣言を受けた休校・休園による家事・育児の負担増といった問題を踏まえ、就労支援や相談体制の強化などを求めている。
研究会は公明党の提案で9月末に設置された。政府は今回の提言を具体的な支援策作りに生かしてほしい。
提言で注視すべきは、コロナ拡大は「特に女性への影響が深刻」と分析し、女性の雇用環境の悪化に警鐘を鳴らしていることだ。
実際、コロナ禍は飲食業や小売業など女性の就業者が多い業種を直撃している。
4月には女性の就業者数が非正規雇用を中心に前月比で約70万人も減少した。実に男性の2倍以上である。また、女性の完全失業者数は8月に88万人を記録し、2015年10月以降で最多となった。
まずは、休業支援金や住居確保給付金といった支援策が確実に届くようにしたい。とりわけ提言が指摘しているように、母子家庭が多い、ひとり親世帯へのきめ細かい支援が欠かせない。国や自治体は、制度の周知徹底に一層努めてほしい。
離職した女性の再就職支援も重要だ。提言では、デジタルや福祉など成長分野への転職に向けた人材育成、就労支援を訴えている。新たな技能を身に付ける職業訓練やリカレント教育(社会人の学び直し)の機会を増やす必要がある。
雇用の受け皿となる事業者への手だても考えたい。山形県では、離職した県民を正社員として雇い入れた事業者に奨励金を支給している。こうした取り組みが参考になろう。
このほか提言では、テレワークの普及を訴えている。突然の休校や休園は働く保護者に大きな負担となるだけに、官民挙げて柔軟な働き方を進めるべきだ。
