主張
コロナワクチン
海外調達、国内開発ともに総力を
2020/07/28 2面
 新型コロナウイルスのワクチン開発が世界中で進んでいる。早期の実用化を後押しするとともに、接種体制についても検討を急ぐべきだ。公明党の新型コロナウイルス感染症対策本部(本部長=斉藤鉄夫幹事長)と新型コロナウイルス感染症ワクチン・治療薬開発推進プロジェクトチーム(座長=高木美智代衆院議員)は20日、加藤勝信厚生労働相に対して緊急提言を行った。

提言では、ワクチン実用化へ最も先行する英オックスフォード大学と英製薬大手アストラゼネカの共同開発品について、確保に向けた交渉を急ぐよう求めている。共同開発品については20日、初期段階の臨床試験(治験)で有望な結果が得られたことが発表された。

厚労相は、弁護士などのチームを設け、同社を含め複数社と交渉する考えを示している。外国産ワクチンの調達は国際的にも競争が激しく、日本は後れを取っていると指摘されるだけに、強力に進める必要がある。

国内のワクチン開発を総力を挙げて支援することも提言の大きな柱だ。

先月末には大阪大学が、同大学発の創薬ベンチャー企業「アンジェス」と共同開発しているワクチンの治験をスタートした。塩野義製薬や田辺三菱製薬なども研究を進めている。

政府に求められるのは、生産量の目標や費用負担の考え方を示すことだ。開発・製造側には「大量に製造できても、在庫が余って赤字が生じる不安があれば、思い切って進めない」(森下竜一・大阪大教授=本紙5月30日付)との懸念がある。提言を受けて厚労相が意向を示したように、公費による買い上げなどを検討するべきだ。

ワクチンを確保した後の取り組みも忘れてはならない。

提言では、先行して接種する対象者を明確に示しておくことに加え、接種開始後も「有効性・安全性の調査を注意深く行う必要がある」と指摘している。副反応などに備えた健康被害救済制度創設の早急な検討や一元的な情報収集の仕組みも提案した。

コロナ禍収束の見通しが立たない中、政府にはスピード感を持った対応を求めたい。

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