鈴鹿市 池上しげき

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コロナ新薬

未分類 / 2020年4月22日

新型コロナ感染症
治療薬開発の見通しは
日本感染症学会・舘田一博理事長にインタビュー
 新型コロナウイルス感染症による肺炎などから命を救うため、治療薬の研究開発が急ピッチで進められている。既存薬の活用も含め、政府の「新型コロナウイルス感染症対策専門家会議」のメンバーで日本感染症学会理事長の舘田一博・東邦大学教授に話を聞いた。

■救命優先の対応、世界で/副作用なければ既存薬も活用

――治療薬の開発に期待が集まっている。

感染症対策で治療薬はとても重要だ。例えばインフルエンザの場合、「タミフル」や「リレンザ」といった薬があるおかげで、それほど混乱なく対処できる。

しかし今回の新型コロナには、まだ治療薬もワクチンもない。今は感染を抑えるという一点に力を集中しているが、治療薬が出てくれば、より効果的に感染を抑えながら、重症化も防げる。

――開発には、どれくらいの時間が必要か。

新しい薬が開発されるには1年から2年かかる。それは待てないから、今使える薬の中から効果が高いものを見つける研究が世界で進められている。

治療薬の完成時期は見通せない。現在は臨床試験の途上だが、まだ信頼できる報告は出てきていない。

――期待できる既存薬は。

インフルエンザの治療薬「アビガン」、ぜんそく薬の「オルベスコ」、あるいは抗マラリア薬「ヒドロキシクロロキン」などがある。抗HIV薬の「カレトラ」、リウマチに使われる「トシリズマブ」という薬も候補に挙がり、有効性が検討されているところだ【左上表参照】。

――日本政府はアビガンの備蓄を進めている。

アビガンは、ウイルスの遺伝子を複製するRNAポリメラーゼ(酵素)を阻害することで増殖を抑える薬剤【右図参照】。RNAウイルスであるインフルエンザやエボラ出血熱に有効で、今回の新型コロナにも効くのではないかと開発が進められてきた。

その有効性は、もう少し臨床試験を進めないと何とも言えない。胎児への催奇形性もあるため、より副作用の少ない、優れた薬が見つかることが望ましい。

――アビガンの他に、国内で期待される薬は。

ぜんそくに用いられる吸入ステロイド薬のオルベスコには、抗ウイルス作用もあり、過剰な免疫反応を抑える効果があるのではないかと思われる。副作用も少ない。

もう一つは、トシリズマブ。重症化の一因と考えられる、タンパク質「インターロイキン6」の過剰な働きを抑える効果が期待されている。

――治療薬の開発を進める上で重要なことは。

まずは効果が期待されている薬剤の有効性を試していくことだ。もう時間がない。副作用が認められないなら、それを積極的に投与して、患者さんを助ける。命を救うという視点で対応していくことが重要だ。世界でそれを進める必要がある。