海外の状況は?

しかし海外では、消費税(付加価値税)を導入している多くの国で、食料品などを対象に軽減税率が実施されており、制度として既に定着しています。
例えば、フランスでは標準税率20%に対し、食料品は5・5%、新聞は2・1%などと細かく分類されています。ドイツでは標準税率19%に対して食料品は7%、イギリスでも標準税率20%に対し、食料品は非課税扱いです【表参照】。
日本政府は軽減税率の導入について、「(海外では)適用税率の線引きの問題を乗り越え、制度として定着し円滑に運用されている」との見解を示しています。軽減税率は「世界標準」の制度であり、日本でも定着可能ということです。
公明党は2014年に、一部の食料品などで非課税措置を実施している韓国を調査し、混乱なく運用されていることを確認しました。
政府に対しても、10月実施の軽減税率が円滑に制度として定着できるよう、要望するなど力を注いでいます。
軽減税率Q&A

Q 今、消費税率を引き上げて大丈夫なのか。
少子高齢化が進む中で、年金、医療、介護、子育てといった社会保障制度を維持し、安心の生活を守るには、消費税率の引き上げが、どうしても必要です。
社会保障費は毎年膨らみ続けていますが、保険料だけでは賄えず、国の借金に頼らざるを得ないのが実情です。借金を増やせば、それだけ子どもや孫たちにツケを回すことになります。こうした負担の先送りは絶対に避けなければなりません。
Q なぜ財源として消費税を活用するのか。
年金や医療、介護、子育て支援は、景気の良しあしに関係なく、制度を維持していく必要があります。だからこそ、その財源には、経済状況に左右されず、税収が安定している消費税が適切です。所得税や法人税などは景気が良ければ、税収が上がりますが、景気が悪くなると落ち込む不安定な財源です。
Q 増収分は何に使われるのか。
今回の消費税率引き上げに伴い、社会保障制度が子どもからお年寄りまで「全世代型」へと大きく変わります。消費税の使い道について、これまで4対1だった借金返済と社会保障制度の維持・充実の割合を1対1とし、社会保障の充実に多くを充てます。
その最大の柱となるのが幼児教育・保育無償化です。子育て支援に手厚く充て、消費税の使い道を高齢者への支援とともに若い世代にも還元します。
Q 軽減税率の対象を飲食料品などに絞ったのはなぜか。
軽減税率の対象を酒類と外食を除く飲食料品としたのは、全ての人にとって「毎日の生活に欠かせないもの」だからです。
消費税には、所得の低い人ほど負担感が重くなる逆進性の問題があります。特に、所得が低い人ほど支出に占める食費の割合が高く、買い物のたびに感じる痛税感も大きいものです。
今回、軽減税率を実施するのは、その逆進性と痛税感を緩和するためです。手続きが不要、その場で軽減が実感できる上、恒久的な制度として今後も続いていくので、そのメリットは大きいと言えます。
Q 紙おむつなどの日用品も対象に加えるべきだという声もあるが。
紙おむつや生理用品は乳児や女性にとっては毎日の必需品です。ただ、飲食料品のように、全ての人にとって毎日必要なものとは言い切れません。電気やガス、水道といった光熱費も軽減税率の対象にすべきとの意見がありますが、例えば、水道水は工業用水などに使われることもあり、軽減税率の対象に加えるのは難しいと考えています。
こうしたことを踏まえ、「せめて食料品だけでも……」という切実な声を受け、軽減税率は酒類と外食を除く飲食料品を対象にしたのです。
Q 外食かどうかの線引きが複雑で、混乱するのではないか。
店員が、販売時にイートイン(店内飲食、税率10%)か持ち帰り(税率8%)か、口頭で確認すれば済むようにしました。その上で、レジ前などに「イートインの場合はお申し出ください」といった貼り紙を出せば、わざわざ店員が口頭で確認する作業を省くことができます。
公明党は2014年、標準税率が10%で一部の食料品などは非課税となっている韓国で実態調査を行い、混乱なく定着していることを確認しました。政府も国会答弁で、諸外国の例を挙げて、制度として定着していると明言しています。日本でも軽減税率は定着し、多くの消費者から喜ばれると確信しています。
Q 軽減税率は金持ち優遇ではないか。
その指摘は全く当たりません。金持ち優遇と言われるのは、軽減税率による負担軽減の「金額」が所得の高い人ほど大きいからです。そもそも所得の高い人ほど消費額が大きいのですから、負担軽減額も大きくなるのは当然です。
しかし、大事なことは、所得に対してどの程度の負担が軽減されるかの「割合」です。総務省の家計調査を基に試算すると、軽減税率の実施によって所得の低い人ほど、その割合が高くなっています。この点からも、軽減税率が逆進性対策として有効であることが証明されています。
家計への影響は?

日銀が昨年発表した経済・物価情勢の展望(展望リポート)によると、消費税率10%への引き上げによる直接的な家計負担は約5・6兆円になると予測。一方で、軽減税率などの対策によって、その負担額は約2・2兆円にとどまると分析しています【図参照】。前々回が約8・5兆円、前回が約8兆円だったと試算されていることから、負担額は約4分の1に抑えられる計算です。
特に軽減税率は恒久的な制度であり、負担軽減の効果が大きいと指摘されています。また消費税は、所得の低い人ほど負担が重くなる傾向があるため、痛税感の緩和に効果を発揮します。
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10月1日の消費税率10%への引き上げと同時に、日本で初めて軽減税率が実施されます。制度のポイントを随時解説します。
赤羽国交相が早速始動

赤羽国交相は、台風15号による公共インフラの被害状況を調査するため、横浜市の南本牧はま道路を訪れ、関係者と意見を交わした。公明党の上田勇神奈川県代表(前衆院議員)、佐々木さやか、三浦信祐の両参院議員のほか、地元の県議、市議が同行した。
南本牧はま道路(約2・5キロ)は、横浜港の南本牧ふ頭と首都高速道路湾岸線を結ぶ、コンテナ輸送のための重要な物流道路。台風15号の強風によって流された貨物船の衝突で、道路の橋(約610メートル)が約130メートルに渡って損壊。橋桁や照明灯が大きな被害を受けた。現在も通行止めとなっており、輸送に大きな支障を来している。
国交省の担当者は、復旧に向け、「損壊した部分の詳細調査のほか、橋脚や(転落防止の)高欄など他の部分の損傷状況を把握する必要がある」と説明。具体的な復旧工事まで時間がかかることなどを報告した。
視察後、赤羽国交相は、経済活動を支えるコンテナ輸送の重要性を指摘し、損壊した橋の早期復旧に向けて専門家らの技術検討委員会(仮称)を立ち上げる考えを表明。「被災状況を迅速に把握して、コンテナ物流の交通網を一日も早く回復させていく」と語った。
このほか、赤羽国交相らは、台風被害で営業停止を余儀なくされている、本牧ふ頭の海釣り施設でも関係者から話を聞いた。
口から始まる心身の衰え

「滑舌が悪くなった」「食べこぼしたり、むせたりするようになった」――。最近、口の衰えが気になることはありませんか。もしかしたら、オーラルフレイルのサインかもしれません。
ささいな症状ともいえるので、“年齢のせい”と見過ごしてしまいがちですが、実はオーラルフレイルが、その先のフレイル、要介護・寝たきり状態への進行を早めるとともに、死亡リスクを高める重大な原因になります。オーラルフレイルの高齢者は、健康な人に比べて、4年後に要介護になる確率が2・4倍、総死亡リスクは2・1倍に跳ね上がるという研究結果が出ています。
オーラルフレイルの自己チェックリストを紹介します。▽半年前と比べて硬い物が食べにくくなった▽お茶や汁物でむせるようになった▽1日2回以上は歯を磨く――など、8項目をチェック。4点以上の場合は、危険性が高いとされています【イラスト参照】。
■予防・改善も可能
オーラルフレイルは、早めに異変に気付き、適切に対応することで予防・改善が可能です。小原専門副部長が3カ月間行った調査によると、2週間に一度、90分間の口腔の健康教室に通った人には、▽唾液分泌量が増えた▽味を感じやすくなった▽嚥下機能が改善した――といった、顕著な効果が出ました。
その上で、自分で実践できる改善プログラムもあります。ポイントは、口や舌の筋肉を意識して鍛えることです。一つが、「舌圧訓練」。むせやすい人に特に効果的で、(1)舌を左の頬の内側に強く押し付ける(2)自分の指で口の中の舌先を、頬の上から押さえる(3)それに抵抗するように、舌を頬の内側にゆっくり10回押し付ける(4)右頬でも同じことを繰り返す――という内容です。
小原専門副部長は「舌を動かすことで唾液の分泌量が増えます。唾液が多くなれば、飲み込む機能も向上します」と強調します。
滑舌が悪いと指摘された人には、「マカト」など、意味を持たない言葉を連続して言うと効果があるといいます。意味のある言葉は無意識に発することができますが、意味のない言葉は、意識して口を動かさないと話せないからです。
■家族らの“気付き”が重要
「滑舌の悪さなどは人に指摘されて初めて意識するため、家族など周囲の人が気付くことが必要」と小原専門副部長。その上で、「予防・改善は継続して行い、自分の歯を守るためにも、地域でかかりつけの歯科医を持ちましょう。気になることがあれば、歯科医に相談し、定期的な検診を心掛けてください」と語っていました。














