参院選の争点❗
消費税率は10月に8%から10%に引き上げられる。これに対して野党は、凍結や反対を主張している。
言うまでもなく消費税率の引き上げは、社会保障の機能強化が目的だ。10月の税率引き上げによる増収分の一部は、教育無償化をはじめ全世代型社会保障の推進に充てられる。
高齢化の進展に伴って社会保障費が年々増加する中、安定した財源を確保する必要がある。この点、消費税収は景気や人口構成の変化に左右されにくく、安定性に優れている特徴がある。
ただ、消費税には所得の低い人ほど負担割合が高くなる「逆進性」の問題がある。そこで公明党の提案により、10%引き上げと同時に飲食料品(酒、外食は除く)などの税率を8%に据え置く軽減税率が実施される。また、低所得者や子育て世帯向けのプレミアム付き商品券の発行なども行われる。
軽減税率の円滑な実施に向け、8%と10%の複数税率に対応したレジの購入についても、公明党の推進により、軽減税率対策補助金が導入されている。
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一方、野党の主張の決定的な問題点は、消費税率の引き上げに代わる財源案があいまいであることだ。
例えば立憲民主、共産の両党は財源策として企業や高所得者への課税強化を挙げている。
しかし、これらは景気動向に左右されやすく、安定財源にはならない。マスコミからも「膨らむ社会保障費を、それで賄い切れるのか」(5日付「朝日」)、「消費税に代わって恒久的な安定財源となり得るか」(4日付「毎日」)などと批判を浴びている。
そもそも、10月からの消費税率引き上げは、当時の政権与党だった旧民主党の呼び掛けで自民、公明両党と合意した「社会保障と税の一体改革」に基づくもの。ところが、今になって「あの判断は間違っていた」(立憲民主党の枝野幸男代表)などと開き直っている。マスコミからは「人ごとのような発言は理解に苦しむ」(11日付「読売」)と厳しく指摘されている。
■(年金制度)共産案では「減らない」どころか減額の恐れも
年金制度についても、野党の無責任さがあらわになっている。
公的年金は老後の生活の大きな柱だ。制度が揺るぎなく運営されていくことで老後の安心が確保される。
公明党が主導した2004年の年金制度改革により、保険料の上限が固定化され、基礎年金の2分の1の公費負担が実現。現役人口の減少や平均余命の延びに合わせて年金水準を調整する「マクロ経済スライド」も導入した。
また、年金水準が下がり過ぎないよう、現役世代の平均手取り賃金額との比較(所得代替率)で50%以上(サラリーマンと専業主婦のモデル世帯の場合)を確保すると法律に明記。さらに、年金積立金を充てることで少子高齢化でも確実に支給されるよう設計されている。
しかも、自公政権の経済運営によって年金財政は強化されている。
380万人以上も雇用が増え、6年連続で賃上げが実施されたことにより、保険料収入が増加。年金積立金は、その一部を株式で運用しているが、6年間で運用益は53兆円増えた。年金の持続性は揺るがない。
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ところが野党は、現行の年金制度を批判。とりわけ共産党は「マクロ経済スライド」の廃止を掲げているが、「年金財政は厳しくなり、将来世代が受け取る年金の減額などにつながる可能性もある」(6月20日付「朝日」)と指摘されている。
これでは、同党が主張する「減らない年金」とは正反対の「減る年金」が実現しかねない。
マクロ経済スライドの廃止に代わる財源案も裏付けのない皮算用が目立つ。
例えば、高所得者の厚生年金保険料の引き上げで1兆円規模の“財源”を生み、厚生年金だけでなく国民年金にも活用するとしているが、マスコミからも「現実的だろうか」(7日付「産経」)と疑問視されている。事実、厚生年金の保険料を、国民年金のみに加入している人の給付に充てることは法律上できない仕組みになっている。
















