就労通じて社会参加「シルバー人材センター」

収入を得ることもできますが、多くの会員が、入会理由に生きがいや社会参加を挙げています。これまで培った経験や技術を生かしながら、就労を通じて仲間をつくり、地域に貢献することに喜びを感じているようです。
シルバー人材センターの仕事といえば、清掃や駐輪場の管理などが思い浮かびますが、職種は多彩です。例えば、空き家管理の仕事。空き家急増が社会問題化する中、自治体と連携して会員が見回りや除草などを行い、安全・安心のまちづくりに貢献しています。空き家見回りサービスを、ふるさと納税の返礼品にしている自治体もあります。
子育て支援でも、活躍の場が広がっています。子どもの一時預かりや登下校の見守り、保育士の補助業務のほか、育児相談にも対応しています。政府も、放課後児童クラブの担い手確保に向け、シルバー人材センターの会員を活用するよう促しています。
高齢者宅での家事援助サービスや、認知症カフェをシルバー人材センターが運営するケースもあります。高齢化が進む中、重要な役割を果たしてきました。
地域の特色を生かした職種もあります。兵庫県姫路市では、会員が姫路城の観光ガイドを担うなど、観光地ならではの仕事も。会員が生産したジャムなど特産品を販売する地域も増えています。また、会員は働くことで、高い健康水準を維持していることも判明しています。
■会員数100万人達成をめざす
シルバー人材センターの課題は、会員数の減少です。2018年度末の会員数は約72万人です。公益社団法人全国シルバー人材センター事業協会の今野文平事務局長は、「清掃など従来の仕事はもちろん、時代の変化に伴い、シルバー人材センターへのニーズは増えている。高齢化社会の重要な担い手として会員数の拡大に取り組みたい」とし、24年度中に会員数100万人の達成を掲げています。
女性会員の拡大も課題です。現在、全体の約3割にとどまっていますが、女性の特性を生かせる仕事も増えていることから、PR活動に力を入れているセンターもあります。
“人生100年時代”といわれる今、定年後の人生を充実させたいと思う人は、地域のシルバー人材センターに問い合わせてみてはいかがでしょうか。