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  予防接種法が改正され、本年4月から、ヒブ・小児用肺炎球菌ワクチンとともに、子宮頸がん予防ワクチンが定期接種化されることとなりました。
  しかし、子宮頸がんワクチンを接種した女子中学生に重い副反応(副作用)が出たとの報道があり、ワクチン接種に対する不安の声もあります。
  まず、今回報道された事例は、手足や肩の痛みなどがみられる「複合性局所疼痛症候群(CRPS)」といわれるもので、注射等の刺激がきっかけとなって発症すると考えられており、ワクチンの成分によって起こるものではないということです。
 副反応(副作用)の報告事例として失神がありますが、多感な10代の女性では献血や採血などでも起きる場合があり、緊張による血圧低下が主な原因です。
  失神はどんなワクチンでも起こることで、10万人に1人くらいの割合で発生しております。(子宮頸がんワクチン特有の副反応ではなく、ワクチンの成分が原因でもありません。)
  厚生労働省も「注射針を刺すことが影響している可能性がある。」との見解です。
  国内では、2種類のワクチン(サーバリックスとガーダシル)を接種しておりますが、「複合性局所疼痛症候群(CRPS)」の発症例は併せて3例が報告されております。 (発症頻度は極めて稀といえます。)

「複合性局所疼痛症候群(CRPS)」発症率0.000036% = 発症例3件 ÷ 累計接種回数830万回

医療機関から報告された重い副反応発生率0.0012% = 発生件数101件 ÷ 累計接種回数830万回

  子宮頸がんは、ワクチン接種によって約7割が予防可能となり、定期的に検診を受けることで100%近くまで予防することが可能となります。

  ワクチンの定期接種化によって、万が一ワクチン接種が原因と認められる健康被害が発生した場合には、手厚い補償給付の対象となります。

  どんなワクチンでも全くのノーリスクということはありませんが、予防接種により多くの命が救われることを認識した上で、正しい情報の収集に努めて対応していくことが大事であると考えます。
(厚生労働省のホームページに副反応事例が公開されております。)

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鈴鹿市 藤浪清司
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