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◯篠原委員 公明党福岡市議団を代表して、通学路の安全対策とゾーン30及び自殺対策について質問する。まず通学路の安全対策とゾーン30について、警察庁の統計では、児童生徒の2011年の交通事故死者数は155人、死傷者数は2,485人に上っており、登下校中に限ったデータは正確に把握されていないが、学年別の数字で見ると、低学年になるほど事故に遭いやすい傾向となっている。公明党には通学路安全対策をリードしてきた歴史がある。原点は、平成3年に公明党の呼びかけで実施した愛知県内の全小学校での子どもの目線の高さから見た通学路総点検が反響を呼び、全国に拡大し、安全対策が進んだ。さらに、国にも総点検実施を働きかけ、平成7年から全国約2万4,000の小学校で通学路安全点検調査も実現した。しかし、平成24年4月23日、京都府亀岡市で集団登校中の児童と保護者の列に無免許運転の軽自動車が突っ込み、3人が死亡、7人が重軽傷という痛ましい事故が発生するなど、その後も同様の交通事故が各地で起きている。また、千葉県館山市、茨城県古河市、愛知県岡崎市の事故現場では、路肩に白線が引いているだけで歩道がなかった。特に最近の事故の多くは、児童には何の落ち度もなく、運転手の不注意、モラルの欠如から発生しているものである。国は平成24年5月30日付で「通学路の交通安全の確保の徹底について」との通知を出し、通学路の安全にかかわる文部科学省、交通労働省及び警察庁の3省庁が密に連携し、全国の公立小学校と公立特別支援学校小学部の通学路における緊急合同点検の実施を決定した。本市においても、平成16年には、小学4年生が通学路で車にはねられ死亡する事故が発生し、それ以降も小中学校の通学路における登下校中の事故が19年度から23年度までの5年間で43件発生しているが、通学路の安全対策が必要な箇所について、現在に至るまでどのような対策をとってきたのか尋ねる。

△教育長 通学路の安全対策については、各学校において、保護者や地域と連携し、スクールガードによる通学路の見守り活動などを行っているほか、通学路マップの作成や交通安全教室の実施などを通して、児童生徒の交通安全教育に取り組んでいる。

◯篠原委員 通学路の安全対策費の25年度予算額は幾らか。

△道路下水道局長 通学路の安全対策費に係る25年度の当初予算額は9億3,000万円余となっている。

◯篠原委員 国の通知を受け、本市では、いつ、どのように緊急合同点検を実施したのか。あわせて、緊急合同点検を実施した学校数、箇所数及び対策が必要な箇所数を尋ねる。

△教育長 緊急合同点検については、平成24年7月から8月にかけて、各学校から報告された危険箇所について、教育委員会が主体となって、学校、地域、道路管理者、警察が連携、協働して実施し、その結果を踏まえ、教育委員会、道路管理者、警察の3者で対策必要箇所と対策案を検討した。点検を実施した学校数は152校、点検実施箇所及び対策必要箇所はともに434カ所である。

◯篠原委員 本市は、今回の緊急合同点検を受けて、今後どのような対策を講じるのか。

△教育長 緊急合同点検の結果を受けて、教育委員会、道路管理者、警察の3者で協議を行い、児童への安全指導、登下校の見守り活動、路側のカラー化、信号機の設置など具体的な対策を分担して行っている。

◯篠原委員 緊急合同点検は平成24年8月に終わったとのことだが、点検終了後、実際に何カ所整備が済んだのか。

△教育長 対策必要箇所434カ所のうち、教育委員会、学校が対応する40カ所については全て対策済み、道路管理者が対応する220カ所については対策済みが37カ所、警察が対応する143カ所については対策済みが12カ所、残り31カ所については対策が未定となっている。

◯篠原委員 大きなランドセルやかさばる学習教材、雨の日の傘などにより歩道はより狭く感じる。また、災害時には、地域の学校が避難所になるため、通学路は即避難路になるなど、通学路は、地域住民の生活に密着し、大事な通路であるにもかかわらず、行政の縦割りや複雑な利害関係が絡み合い、危険箇所とわかっていながらも対策がおくれていることが多いのではないか。先ほどの答弁で、対策が立てられない危険箇所が31カ所あるとのことだが、その理由と今後どのように対応していくのか尋ねる。

△教育長 対策が未定となっている原因については、対策を決定するに当たり、道路の大規模改修や歩道を設置するための用地買収などが想定され、地域住民との意見調整や警察との協議が必要になるためである。今後、学校は、児童生徒が対策未定箇所を通らなくてもいいように、通学路を変更することも含めて検討し、速やかに対策が決定するよう調整をしていく。

◯篠原委員 いろいろな事情があることはよくわかるが、通学路の安全は誰が責任を負って進めるのか。

△教育長 通学路の安全確保については、学校、地域、保護者、道路管理者、警察がそれぞれの役割について責任を持った取り組みを進めていくことが重要であると認識をしており、教育委員会としては、ハード、ソフトの両面から関係者が一体となって取り組みを進め、通学路の安全確保が図られるよう、進捗状況を確認するなど主体的に調整をしていく。

◯篠原委員 緊急合同点検において、対策必要箇所の優先順位はどのように決めているのか。

△教育長 対策必要箇所については、全ての危険箇所において対策が必要であると考えており、地域住民の理解が得られるなど具体的に対応の準備ができたところから、学校、道路管理者、警察のそれぞれで順次対応を進めていく。

◯篠原委員 教育委員会、学校が対応する対策箇所が全て対策済みになっているが、その内容を尋ねる。

△教育長 教育委員会、学校による対策箇所は、新たに歩道や信号機が設置できないなど道路管理者や警察によるハード面での対応が困難なため、各学校が地域、保護者、警察と連携して見守り活動を行うなどソフト面での対応を強化している。

◯篠原委員 通学路の安全を確保するためには、大人や子どもの目線から、さまざまな意見を集め、より充実した安全マップをつくる必要があり、マップを学校に張り出したり家庭に配付するなどして、子どもや保護者の意見を集約してはどうかと考えるが、所見を伺う。

△教育長 安全マップの作成については、学校、地域、保護者による点検だけでなく、児童生徒が日ごろから危険を感じている箇所やフィールドワークで学習した内容などを安全マップに反映させ、より充実したものとなるよう努めていく。

◯篠原委員 通学路の安全確保のためには、道路管理者との連携も大変重要である。先ほどの答弁で、本市の道路管理者による対策箇所220カ所のうち、対策済み37カ所とあるが、残りの未対策箇所については、いつまでにどのような形で通学路の安全対策を進めていくのか。

△道路下水道局長 通学路の安全対策については、今回の点検結果を受け、対応が必要な箇所220カ所について、現地の状況に応じ、歩道の設置、路側のカラー化、交差点部における注意喚起の路面標示、カーブミラーの設置などの対策を図ることとしており、近々、半数を超える121カ所の対策を完了させる予定である。残りの箇所についても速やかに対応していく。

◯篠原委員 ドライバーに注意を促す効果的な取り組みとして、千葉県船橋市の本中山地区では、生活道路が幹線道路へ接続する部分で、横断歩道を少し盛り上げることでスピードを減少させるハンプを敷設していたが、本市はハンプの設置についてどのように考えているのか。

△道路下水道局長 本市においては過去に南区でハンプを設置したところ、段差による走行車両の損傷や、騒音や振動に対する苦情、自転車やバイクの走行に対する危険性などといった課題が生じたため撤去した事例があり、現在は活用していない。また、ハンプと類似の効果を有するイメージハンプという立体的に見える路面標示を用いて速度低下を促す手法は本市にも設置例があるが、運転者が見なれると効果がなくなるという一面もあると聞いている。今後とも、効果的な速度抑制対策について、交通管理者とも協議し、検討していきたいと考えている。

◯篠原委員 ぜひ協議されたい。通学時間帯の渋滞に抜け道を通る車がふえ、通学路などの生活道路が危険にさらされており、通学路の安全対策においては、自動車の速度を落とすことが重要だと考える。その対策として、警察は、平成24年9月、自動車の速度低減エリアを指定して最高速度を30キロ以下に制限するゾーン30の取り組みを始めている。千葉県船橋市の本中山地区は、平成21年3月に国土交通省と警察庁からあんしん歩行エリアに指定され、地元代表、学校、警察、学識経験者、市役所の警察関係部署等で安全対策について協議会を設立し、ゾーン30が整備されたことによりドライバーの意識向上と交通事故の減少につながっているとのことであるが、ゾーン30の福岡県内設置箇所数と本市内設置箇所数及び25年度設置目標箇所数を尋ねる。

△道路下水道局長 ゾーン30については、平成24年春に県内で初めて博多区板付で実施されている。県警に確認したところ、設置箇所数は、現在、県内で9カ所となっており、そのうち7カ所は本市内に設置されている。25年度の福岡県内における設置箇所数は、35カ所程度を目標にしているところであり、今後とも県警と連携して取り組んでいく。

◯篠原委員 25年度のゾーン30の設置目標数は35カ所とのことだが、そのうち通学路を含んでいる箇所は幾つあるのか。

△道路下水道局長 ゾーン30の市内の既存7カ所については、全て通学路を含んでいる。25年度実施予定の35カ所については、ゾーン30は生活道路の交通安全を目的としているため、通学路の有無は未確認とのことであるが、道路の性格から、ほとんどが子どもの利用が多く含まれるものと考えている。

◯篠原委員 危険度の高いところについては特段の対策をとるべきではないかと考える。以前にも、ゾーン30の質問をしたが、これは通学路の安全対策としても大変有効な対策であり、通学路において重点的な安全対策が必要と認められる区域に仮称セーフティスクールゾーンとしてゾーン30の指定を検討すべきと思うが所見を伺う。

△教育長 ゾーン30については、歩車分離のカラー舗装など、子どもたちにとって安全上の効果は高いと認識をしている。今後も、学校、地域、道路管理者、警察と交通安全対策の進捗状況について協議しながら、必要に応じてゾーン30などの指定についても県警に要望するなど、通学路の安全確保に努めていく。

◯篠原委員 今回の緊急合同点検は、通学路の安全にかかわる全ての機関が参加して実施され、対応策まで協議されたという点では、通学路の安全確保と関係機関の連携体制の構築につがなる大きな前進であったと考えており、子どもたちの安全確保につながる対策の継続的な実施を図るべきと考える。最後に、通学路の安全確保はぜひとも教育委員会が主体的に取り組むべきと考えるが、教育長の決意を伺う。

△教育長 児童生徒の尊い命を守り、安全で安心な学校生活を送るためには、通学路の安全を確保することが大変重要であると認識をしている。教育委員会としては、学校、地域、道路管理者、警察とこれまで以上に連携をし、よりよい交通安全対策が実施されるよう、主体的に調整を行い、通学路の安全確保に努めていく。さらに、学校は、児童生徒が危険性を予測し、みずから身を守ることができるような交通安全教育を推進していく。

◯篠原委員 ぜひ教育委員会が主体的に取り組まれたい。次に自殺対策について尋ねる。我が国の年間自殺者数は、平成10年に急増して以降、14年間連続して3万人を超えていたが、国を挙げての取り組みもあり、警察庁の統計によると、平成24年には2万7,858人と15年ぶりに3万人を下回っている。しかし、世界に目を向けると、日本の自殺死亡率は人口10万人当たり男性31.1人、女性13.1人で、アメリカの2.2倍、イギリスの3.5倍に当たり、世界第8位の自殺率となっている。本市の自殺対策に対する24年度、25年度の予算額を尋ねる。

△保健福祉局長 自殺対策の予算額は、24年度1,679万円余、25年度2,094万円余となっている。

◯篠原委員 自殺者の多くは、倒産や失業、多重債務や長時間労働、介護疲れ、いじめなどさまざまな要因により、職場や家庭で居場所がなくなり、誰からのサポートも得られず、心理的に追い込まれた末に自殺している。また、長期の経済停滞が招いた格差の拡大や雇用の悪化、死を安易に考える社会風潮なども自殺の要因と考えられるが、本市の平成20年から平成24年までの5年間の自殺者数の推移を尋ねる。

△保健福祉局長 厚生労働省の人口動態統計によると、平成20年329人、平成21年307人、平成22年341人、平成23年328人となっている。平成24年の自殺者数については、人口動態統計は現在公表されておらず、警察統計によると375人となっているが、この警察統計は、外国人が含まれるなど統計方法の違いから、人口動態統計より毎年30人から50人程度多くなっている。

◯篠原委員 本市では毎日1人の人が自殺によりそのかけがえのない命を落としていることになる。市自殺対策総合計画では、平成17年の自殺者数321人を平成28年までに20%減少させ256人以下にすることになっているが、平成23年には逆に328人と増加をしている。平成24年の警察庁の統計を見ても、本市では自殺者が減少していないが、その理由についてどのように分析をしているのか。

△保健福祉局長 自殺の原因は、健康問題や生活問題、家庭問題など複雑多岐にわたり、自殺者数も各年により変動があるため、現状でははっきりした原因を特定することは難しい状況ではあるが、本市においては、人口が増加していること、また、厳しい経済状況が続いていることなどが要因となっていると考えている。

◯篠原委員 国がまとめた自殺総合対策大綱では、自殺について3つの基本認識が示されており、1つ目はその多くが追い込まれた末の死である、2つ目はその多くが防ぐことのできる社会的な問題であり、社会の努力で避けることができる、3つ目は自殺を考えている人は何らかのサインを発していることが多いとされている。このため、周囲が気づき、予防につなげていくことが重要である。3月は自殺対策強化月間である。啓発ポスターの記載にあるように自殺を防ぐためには、周りの人が気づき、寄り添い、特定機関または知人友人等につなぎ、ひとりぼっちにさせないということが大事だと思う。ただいまの答弁で、本市の自殺者が減っていない理由について、はっきり特定することは難しいとのことだが、本市における自殺予防に関する取り組みは具体的にどのようなことを行っているのか。

△保健福祉局長 まず、うつ病対策としてうつ病予防教室やうつ病予防のパンフレットの配付といった市民への普及啓発とともに、かかりつけ医うつ病対応力向上研修などを実施している。自殺に関する普及啓発としては、9月の自殺予防週間にあわせた自殺予防フォーラムや、こころと借金の電話相談の実施、相談窓口を紹介したリーフレットの配布などを行っている。さらに、自殺未遂者支援や自死遺族支援も行っており、自殺対策に取り組まれている、いのちの電話を初めとする民間団体や大学、医療関係者などと自殺対策協議会を組織し、協力しながら自殺対策に取り組んでいる。

◯篠原委員 厚生労働省では、地域医療の基本方針となる医療計画に盛り込むべき疾病としているがん、脳卒中、急性心筋梗塞、糖尿病の4つに加え、新たに精神疾患を加えて5大疾病としており、医療提供体制の充実を図るよう指示している。うつ病などの健康問題は、自殺の要因として最も多く、うつ病と思われる人の中で実際に医療機関等に受診、相談した割合は3割程度と言われており、かかりつけ医と精神科医の連携により、地域におけるうつ病に対する医療支援体制を強化することが大切である。未受診の人を医療に結びつける先進的な取り組みを行っている富山市では、かかりつけ医と精神科医が年3回の定期的な連絡協議会を開催し、マニュアルをつくり、かかりつけ医がうつ病患者を発見したときは、その情報と課題を精神科医と共有し、今後のあり方を検討するようになっており、医師会主導での連絡協議会では、実例の検討会などを通し、先生方の専門分野もわかり、お互いに顔が見えるようになり、紹介しやすくなったとのことである。本市においても、富山市のようなシステムをつくるべきと考えるが、所見を伺う。

△保健福祉局長 内科などかかりつけ医によるうつ病の早期発見や精神科への早期受診の勧奨は重要であると考えており、21年度より、医師会と連携して、かかりつけ医うつ病対応力向上研修を実施しているところである。連携システムづくりについては、医師会、精神科病院協会、精神・神経科診療所協会などと協議しながら、前向きに検討していきたいと考えている。

◯篠原委員 例えば、医師会などと協議し、一つの区を決めてモデル的に富山市と同様のシステムを検討するよう提案する。次に、現在策定中の次期市自殺対策総合計画案では、本市は自殺者数の減少が見られないことから、特に重点的に推進する3つの重点項目として、1、若年層、児童生徒への自殺予防に資する教育の実施、2、自殺未遂者、自死遺族支援の強化、3、地域の実情に応じたゲートキーパーの育成とその支援が取り上げられているが、それぞれの施策について順次尋ねる。初めに、若者、特に児童生徒に対する自殺予防の取り組みについて尋ねる。内閣府の平成24年版の自殺対策白書の中に、児童生徒の自殺予防教育の実施及び啓発活動の推進とあり、また、自殺総合対策大綱によると、中高年の自殺が減少しているにもかかわらず、若年層の自殺は増加傾向にあり、対策の必要性が指摘されている。北九州市では、23年度、臨床心理士会が作成したリーフレットなどを使って、37の小中学校が自殺予防の道徳教育に取り組んでおり、まず教師が自殺予防対策を学び、教育現場で継続可能な取り組みを進め、精神保健福祉センターなどと連携して、教師を対象とした研修会を実施し、授業のマニュアルづくりも積極的に進めており、本市でも取り入れてはどうかと考えるが、本市の自殺に関する教育推進の取り組みについて所見を伺う。

△教育長 本市においては、学校教育全体を通し、命を大切にすることや個性の伸長を図り、自分のよさを実感できる道徳教育を推進している。また、学校においては、文部科学省が21年度に作成した「教師が知っておきたい子どもの自殺予防」を使い、全ての教職員が参加する研修を実施している。今後も児童生徒の自殺予防につながる教育の内容や方法について早急に検討していく。

◯篠原委員 自殺予防教育の内容や方法について早急に検討していくとのことだが、ぜひ1日も早く取り組まれたい。次に、本市では、ハイリスク者と言われる自殺未遂者、また、自死遺族への支援についてどのように取り組んでいるのか、所見を伺う。

△保健福祉局長 自殺未遂者への支援としては、現在、モデル事業として、救急救命センターに搬送された自殺未遂者への精神科スタッフによる支援と、借金等の経済問題がある方へは司法書士によるベッドサイド法律相談を実施している。また、自死遺族支援としては、自死遺族の集いを開催している自死遺族の会に対する支援や法律相談などを実施している。自殺未遂者や自死遺族への支援は重要であると考えており、今後さらに精神科医や司法書士、弁護士などと連携し、効果的な支援方法について検討を進めていく。

◯篠原委員 自殺により大切な人を亡くしたとき、家族や親しい人は、その衝撃や悲しみ、とめられなかったことへの自責の念などから極度の心的ストレスにさらされがちである。自死遺族の痛みは沈黙の悲しみと表現され、語られることなく心の奥深くに沈んでいる思いはどれほどの重荷となっているかはかり知れない。私たちはもっと自殺未遂者や自死遺族に目を向けなければならず、さらなる強化を要望する。次に、現在策定中の市自殺対策総合計画の中で中心的な取り組みになっている地域の実情に応じたゲートキーパーの育成とその支援について尋ねる。孤立、孤独を防ぐことが自殺対策の有効な手段であり、私たち一人一人が悩んでいる人に気づき、声をかけ、話を聞いて必要な支援につなげ見守ること。ゲートキーパーとは決して特別な存在ではなく、身近な人を大切に、悩む人の声に耳を傾け、必要な支援につなげていく存在と考えるが、その役割についてどのように考えているのか。あわせて、どのような人を想定しているのか尋ねる。

△保健福祉局長 ゲートキーパーの役割としては、自殺の危険のある人を早期に発見し、その方を見守り、必要に応じて自殺予防情報センターなど専門機関につなぐことを考えている。ゲートキーパー養成の対象者としては、行政、医療、福祉などにおいて直接市民と接する方や、家族、友人、職場の同僚や地域役員など身近な人の悩みに気づく方々など、幅広く想定している。

◯篠原委員 地域の実情に応じたゲートキーパーの育成とあるが、地域によって自殺者の特徴があるのか。そうであれば、その特徴に応じたゲートキーパーの育成をどのように行っていくのか、所見を伺う。

△保健福祉局長 地域による自殺者の特徴については、平成17年から平成21年までの自殺者についての実態調査によると、中央区では20歳代の男性、南区、城南区では30~60歳代の男性、博多区では70歳以上の男性の自殺率が相対的に高いなど、各区で年代などによる特徴が見られる。また、自殺率の高かった地域の特性として、若者の単身生活者の多い地域やマンションが多く近所づき合いが少ない地域などが指摘されている。このような地域の実情に応じたゲートキーパーの養成については、若者の多い地域では、賃貸住宅の管理者や大学等の関係者、また、高齢者の多い地域では、地域役員や老人クラブ、地域サークルの関係者などを対象にゲートキーパーの養成を行っていきたいと考えている。

◯篠原委員 ゲートキーパーには誰でもなることができると思われる。私もさまざまな方々から相談を受けており、ぜひゲートキーパーの研修を受けて、そのような方に寄り添い合いたいと思う。富山市では、ゲートキーパーの取り組みについて、理容室、美容室で働く人が講習会を受け、自殺予防の知識を学び、お客との会話で癒しやリフレッシュ感を感じてもらうメンタルヘルスの技能を習得しており、講習会参加店にはメンタルサポート協力店と位置づけ、店の待合室には常に市の相談窓口紹介ガイドを置くなど、取り組みを推進している。このような取り組みのきっかけは、全国理容衛生同業組合連合会がゲートキーパー宣言を発表したことであるが、本市には何店舗の理容室、美容室があり、そのうちゲートキーパー宣言をしている店舗はあるのか。

△保健福祉局長 23年度末現在で、理容所1,059店舗、美容所2,478店舗が開業しており、ゲートキーパー宣言をしている店舗については把握していないが、これまでに理容所、美容所のスタッフを対象としたゲートキーパーの養成研修は実施していない。

◯篠原委員 理容室、美容室など人と接する機会が多い職業の人など、地域の中でも誰もがなじみのある場所や人に目を向けることで、市民の生活により近いところで支援の輪を広げていくことができると思う。本市においても、富山市のように理容室、美容室のスタッフの方々にゲートキーパーとして活躍してもらいたいと考えるが、所見を伺う。

△保健福祉局長 ゲートキーパーには1人でも多くの市民になってもらいたいと考えており、理容所、美容所のスタッフで積極的に取り組む意欲のある方にゲートキーパーになってもらうことは有意義と考えているので、今後、関係団体等と協議していく。

◯篠原委員 ゲートキーパーの活動を支えるバックアップ体制も重要だと思うが、現在策定中の市自殺対策総合計画案において、本市が新しく設置することとしている自殺予防情報センターについては25年度予算案にも計上されているが、その役割を尋ねる。

△保健福祉局長 自殺予防情報センターの役割については、ハイリスク者や関係者からの相談対応等に取り組むとともに、ゲートキーパーの養成やゲートキーパーからの相談への対応、自殺予防に関する啓発など、本市の自殺対策の中心的な役割を担うセンターとして、関係機関との連携強化を図りながら対策を推進していく。

◯篠原委員 ハイリスクの方やゲートキーパーからの相談を受けるということだが、うつ状態の方や悩みを抱えた方への支援では、丁寧なアウトリーチ、訪問支援の充実が重要になり、自殺予防情報センターにその機能を持たせるべきと考えるが、所見を伺う。

△保健福祉局長 アウトリーチの機能については、現状においては自殺予防情報センターが直接実施することは考えていないが、現在、各区の保健福祉センターにおいて、本人や家族から自殺の危険が予想される相談があれば、必要に応じて訪問等で対応しており、今後は、自殺予防情報センターに相談を寄せた方についても、保健福祉センターとの連携を強めて、保健福祉センター等が中心となって訪問支援を行っていく。

◯篠原委員 自殺予防情報センターの役割として、現状ではアウトリーチを直接実施することは考えていないとのことだが、直接実施すべきであると考える。自殺予防情報センターの体制はどうなっているのか。

△保健福祉局長 自殺予防情報センターについては、精神保健福祉センター内に設置することとしており、現在の担当係長1人に加えて、新たに嘱託の臨床心理士1人、精神保健福祉士1人を配置し、3人の専任スタッフでスタートしたいと考えている。

◯篠原委員 やっとの思いで相談に来た方を救うためには、丁寧な対応や支援が必要であり、ハイリスク者への支援やゲートキーパーの育成など自殺予防対策の中核として、自殺予防情報センターがたったの3人体制ということだが、これで本当に機能するのか。体制が弱いと思うが、所見を伺う。

△保健福祉局長 自殺対策については、自殺予防情報センターの専任スタッフを初め、精神保健福祉センターや各区保健福祉センターの精神保健担当スタッフが協力して取り組んでいくこととしている。自殺予防情報センターは25年度から新たに始める事業であるので、事業を推進していく中で、今後の体制について検討していく。

◯篠原委員 ぜひ検討されたい。自殺予防情報センターを設置して、ハイリスクの方を支援する体制をつくることは評価できるが、一人でも多くの命を救うため、十分な体制をとるよう強く要望する。本市の自殺者は減少しておらず、次期計画も策定中とのことであるが、全市を挙げて自殺対策に取り組んでほしいと思うが、最後に高島市長の決意を伺う。

△市長 自殺は、本人にとってはもちろんであるが、家族や友人など周りの人にとっても大きな悲劇であり、また、社会全体にとっても大きな損失である。本市においては、平成20年に策定した市自殺対策総合計画により、自殺対策協議会を中心とした関係者と一緒に取り組んできたが、現在第2期の計画を策定中であり、今後さらに積極的に取り組んでいきたいと考えている。特に、25年度には、自殺対策の中核となる自殺予防情報センターを新たに設置することにしており、これを十分に機能させていくとともに、関係者、団体との連携体制、また、より多くの方にゲートキーパーになってもらうなど、市民の協力を得ながら、しっかり対策に取り組んでいきたいと考えている。

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福岡市 篠原達也