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◯篠原委員 次に、サービス介助士の拡充の取り組みについて質問していく。超高齢社会を迎えた日本では、65歳以上の高齢者は約3,514万人と、総人口の4分の1以上を占めており、20年後には3分の1の人が65歳になると推計されている。このような状況の中、本市は2011年からユニバーサル都市・福岡を目指し、みんながやさしい、みんなにやさしいを合い言葉に、さまざまな取り組みを展開してきた。各区役所では、区の特性を生かしたまちづくりを進める区の魅力づくり事業において、介護が必要な人へのサポートを充実させる取り組みや外国人への通訳サービス、案内サインの改善など窓口サービスの改善に向けたさまざまな取り組みが行われていると聞いている。初めに、28年度の各区の事業のうち、区役所への来庁者を対象とした窓口サービスの改善を目標とした主な事業と決算額を尋ねる。

△市民局長 28年度に区役所で実施した窓口改善の主な事業については、城南区において業務別に案内表示を色分けし、目的の窓口が一目でわかるよう改修したことや、東区において各課の繁忙期に合わせてフロアマネジャーの増員を図ったことなどがある。また、市民局が所管する区の魅力づくり事業の7区合計の28年度決算額は1億4,977万円余となっている。

◯篠原委員 窓口サービスの向上のため、区役所への来庁者の声を聞くアンケートなどは実施したか。実施したのであれば、障がい者や高齢者から、どのような改善を求める声が上がっているのか尋ねる。

△市民局長 区役所来庁者アンケートについては、25年度に市民局において、全区役所の来庁者実態調査を実施している。各区においては、26年度は東区、27年度は早良区、28年度は博多区、中央区、城南区が来庁者アンケートを実施している。それらのアンケートにおける障がい者や高齢者からの意見としては、話すときは相手の顔を見て声の大きさや会話の速さを調節するなど配慮してほしい、専門用語が多いため、わかりやすく説明してほしいなど応接に関する意見があった。

◯篠原委員 人間は加齢に伴い、内臓や器官の衰えに伴う体力の減退による身体の老いとともに、心のバランスがとれなくなる精神の老いを迎える。若いころは、特段、いちいち考えなくても、普通にできていたことが、いつしか頭ではできているのに体が言うことを聞かなくなり、そのジレンマに悶々とするというのは、よく聞く話である。自身ではどうしようもない老いに対し、どう向き合い、これからどんな準備をしなければならないのか、そのような課題が自分だけでなく、社会にも突きつけられていると思えてならない。サービス介助士という資格があるが、これはどのような資格なのか。概要と資格の取得方法について尋ねる。

△市民局長 サービス介助士の資格は公益財団法人日本ケアフィット共育機構が認定を行っており、資格取得に当たっては、例えば段差で困っている車椅子利用者や視覚障がい者への介助など、高齢者や障がい者が安心して社会参加できるよう、おもてなしの心と介助技術を習得するための講座の受講と実技教習を修了し、検定試験に合格することが必要とされている。

◯篠原委員 サービス介助士とは、今、答弁にあったように、高齢者や障がい者が安心して社会参加ができるよう、段差を越えられずに困っている車椅子使用者や道に迷っている視覚障がい者に声をかけ、手伝いをするなど、おもてなしの心と介助技術を学び、相手に安心してもらいながら手伝いができる人のことをいう。本市では、城南区役所の職員によるサービス介助士の資格取得が話題となったが、どのようなきっかけで資格の取得が始まり、どのようなサービス提供がなされていたのか。

△市民局長 城南区では25年度に窓口サービス向上の取り組みを推進するため、職員による検討チームとして接遇向上委員会を立ち上げている。この接遇向上委員会の中で、障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律が成立したことを踏まえ、障がいのある人などへの介助サービスの充実を図ることとし、サービス介助士の資格を職員に取得させることとしたものである。この資格の取得により、車椅子利用者の介助や目が不自由な人の誘導といった手伝いや介助などに積極的に取り組んでいる。

◯篠原委員 城南区では、障害者差別解消法が成立したことを踏まえ、庁内に委員会を設置し、職員の人的サポートによるサービス向上に取り組み始めており、若手職員を中心にサービス介助士資格の取得を促し、平成26年7月に全国で初めて区役所の全17課に資格を持つ職員が配置されたと聞いた。城南区役所でサービス介助士の資格を取得した職員数と取得経費について尋ねる。

△市民局長 サービス介助士の資格取得には、1人当たり約4万円の経費がかかっており、25年度が9名で約37万円、26年度が10名で約41万円となっている。

◯篠原委員 その後、サービス介助士の配置を全区に展開しているが、その経緯と配置状況、また、資格取得の経費について尋ねる。あわせて、城南区役所で資格を取得した職員が、実際にサービスを提供し、どのような感想を持ったのか尋ねる。

△市民局長 サービス介助士の全区配置については、城南区における取り組みを踏まえ、ユニバーサル都市・福岡を推進する取り組みの一つとして、来庁した高齢者や障がいのある人などに必要とされる手伝いや介助を行うなど、サービス介助士が中心となって、さらなる窓口サービスの向上を図ることを目的として27年度から実施している。配置状況は、全ての区役所の全課126課に137名を配置し、資格取得の経費は約484万円となっている。また、資格を取得した城南区の職員からは、車椅子利用者の介助など、高齢者や障がいのある人たちに対して落ち着いて自信を持って対応できるようになったなどの意見があった。

◯篠原委員 おもてなしの心、介助技術を学ぶことで、自信を持って対応することができるようになったとのことである。全区役所における28年度の配置数と今年度の現状について示されたい。

△市民局長 28年度は全区役所の全課に139名の資格を有した職員を配置しているが、29年度は9月30日現在で全区役所、全課126課のうち、110課に123名を配置している。

◯篠原委員 28年度に比べて現時点での区役所におけるサービス介助士の配置数が減っているが、その理由、また、補充は考えているのか尋ねる。

△市民局長 人事異動などにより資格を有する職員が異動したため、配置する課が減っているが、職員が資格取得のための講座を受講中であり、10月中には全区、全課で配置できる見込みである。

◯篠原委員 サービス介助士の取り組みは、大変すばらしいものである。ぜひ、資格者を増員してほしいが、このサービス介助士の資格を取得することで、職員の意識や行動はどのように変化してきたのか。

△市民局長 資格取得による職員の意識や行動の変化については、相手の立場になって考えることができるようになった、積極的に声をかけることができるようになった、簡単な手話を覚え、手話で円滑なコミュニケーションをとることができ、自信を持って対応することができたといった変化があったと聞いている。

◯篠原委員 本市では、城南区役所に先駆け、市営地下鉄において、いち早くサービス介助士が導入をされたようだが、いつから、どのように取り組んでいるのか尋ねる。

△交通事業管理者 地下鉄では、おもてなしの心と安全な介助技術を身につけ、体の不自由な方や高齢者などが気軽に、安心して利用できる地下鉄を目指すことを目的として、24年度からサービス介助士の資格取得を開始しており、勤務助役の中から、毎年6名の職員が取得している。28年度末までに、30名が取得しており、今後も毎年6名が取得していく予定である。また、この資格取得者が、研修などで他の職員を指導することにより、技能を広げているところである。

◯篠原委員 市営地下鉄では、指導的立場にある駅の助役が、サービス介助士の資格を取得していることは大きな意味があると思う。今後とも継続的に研修等を行い、他の職員を指導していくよう要望しておく。サービス介助士の資格を取得して地下鉄の現場で働いている職員の声を尋ねる。

△交通事業管理者 サービス介助士の資格を取得した職員からは、正しい知識を得ることで、介護が必要な方へ積極的に対応ができるようになった、資格を取得したことで、今まで以上に利用者の立場に立って考えることができるようになり、細やかな声かけや適切な対応をすることができるようになった、研修や実際の駅等での介助の際に、他の職員に対して適切な指導ができるようになったなどの声が上がっている。

◯篠原委員 より多くの高齢者の社会参加は、極めて重要な今後のテーマである。バリアフリーの理念によるスロープやエレベーター、駅のエスカレーターの普及やデジタルサイネージ、視覚障がい者誘導ブロック等の情報提供の充実により、高齢者も障がい者も外出しやすい環境が徐々に整備されつつあるが、まだ不十分と考える。また、長年の劣化で角がめくれた点字ブロックで高齢者がつまずきやすくなるなど、町なかのちょっとした変化により早く対応するためにも介助する人の視点は大切ではないか。サービス介助士の資格を取得することによって初めて気がついた弱者への配慮や視点を、ハード整備に生かす方策を検討するよう要望しておく。全区役所、全課にサービス介助士を配置しており、多くの職員にサービス介助士の資格を取得してもらいたいところであるが、費用もかかり、難しい面もあると思う。サービス介助士の資格期限は3年間と聞いているが、更新費用は1人幾らかかるのか。あわせて、今後の取り組みはどのように考えているのか。

△市民局長 サービス介助士の資格更新費用は、1人当たり約2,000円となっている。今後の取り組みについては、各区役所におけるサービス介助士の配置の効果や課題を検証するとともに、高齢者や障がいのある人を初めとした来庁者へ心のこもったサービスが、さらに広がりをもって提供できるよう、検討していく。

◯篠原委員 ここで、サービス介助士を導入している民間企業、団体の取り組みを紹介する。障害者差別解消法では、民間事業者による違反があり、自主的な改善が期待できない場合などには、担当大臣が民間事業者に対して報告を求めることができるようになっている。今後、より高齢者の気持ちや身体的な特徴を理解して、安心、安全でホスピタリティあふれる対応が多くの企業、団体で求められるようになる。このような社会的背景の変化もあり、現在では、鉄道、航空などの交通機関、宿泊施設、デパート、飲食店、金融機関など1,000社の企業、団体と14万5,000人以上のサービス介助士の導入が進み、活躍している。ある大手自動車企業では、社長以下、全社員がサービス介助士の資格を取得している。取得者からは、人として何が必要なのか理解できた、おもてなしの心、介助技術を十分に学んだ、高齢者疑似体験や車椅子体験を通して優しい気持ちが芽生えたと思う、自信を持って自然に対応できるようになった、との話を聞いた。本市でも、さらなる組織的な取り組みが必要と考えるが、市民にもっと身近な区役所として、どのように取り組んでいくのか尋ねる。

△市民局長 サービス介助士の精神をさらに広げていく取り組みについては、介助マニュアルを作成し、周知を図るとともに、資格を持った職員による課内研修や講師を招いた研修会などを実施しているところであり、今後とも各区において、窓口サービス向上のための取り組みを組織的に進めていく。

◯篠原委員 町なかや自分たちの身近なところで困っている様子の人がいればそっと見守り、必要であればさりげなく声をかけ、手伝いができる人たちが当たり前にいるまちづくりが大切ではないか。先ほど、区役所としてしっかり取り組んでいく旨の答弁があった。市長が掲げるユニバーサル都市・福岡の推進のためには、区役所の職員が習得したおもてなしの心と介助の知識と技術を異動した後の職場でも生かし、広げていくことで区役所にとどまらず、公民館や市民センター、美術館、博物館、図書館など本市の全ての職員、全ての施設に広げていくべきと考えるが、それらの実現に向けた市長の決意を尋ね、質問を終わる。

△市長 本市においては、みんながやさしい、みんなにやさしいユニバーサル都市・福岡をまちづくりの目標像として掲げ、市政の柱の一つとして推進している。その取り組みの一つとして、27年度から全ての区役所の全課にサービス介助士の資格を有する職員を配置し、高齢者や障がいのある人を初め、全ての来庁者に心のこもった手伝いや介助ができるよう窓口サービスの向上に努めている。指摘のように、おもてなしの心や、正しい介助技術を職員全体に広める取り組みをさらに広げていくことは大変有意義と考えており、まずは区役所のサービス介助士の資格を有する職員を中心として、研修や介助の講習会を実施するなど全ての人が安心して利用しやすい窓口や施設となるよう、ユニバーサル都市・福岡の実現に向け、しっかりと取り組んでいく。

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福岡市 篠原達也