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◯篠原委員 次に、防災、減災の強化について尋ねる。初めに、広島市の土砂災害、御嶽山の火山災害、及び台風18号の災害で多くの方々が尊い命を落とされた。心より御冥福をお祈りし、被災された皆様方に衷心よりお見舞いを申し上げるとともに、いまだ行方不明の方々が一日も早く発見されるよう祈念申し上げる。ことしの夏は、豪雨による洪水や土砂崩れが猛威を振るい、多くの大切な命と平穏な暮らしが一夜にして奪い去られた。8月に発生した広島市の土砂災害は多くの犠牲者を出し、住宅被害は約5,000棟に及ぶ大災害となった。今回の台風18号では、関東、東海地方の自治体は相次いで避難勧告を出し、全国で200万人を超える過去最大規模のものになった。これは、広島市の土砂災害で避難勧告がおくれ、74人が犠牲となったことが背景にあると思われる。このように、広島市などの土砂災害や、戦後最悪の犠牲者を出した御嶽山の噴火災害などもいつ起こるかわからない。災害は起こるという前提のもとに対策をとるべきである。御嶽山では、噴石から登山者の身を守る退避ごう、シェルターはなく、噴火から登山者の身を守るための防災の視点がなかったと言われている。登山者もヘルメットやマスクなどの防護対策を心がけるべきである。備えが万全であれば何人の命が助かったのかと思うと残念でならない。国土面積当たりの自然災害の発生件数は1900年から現在まで、日本はフィリピンに次いで世界で2番目に多い国とのことである。豊かな自然と背中合わせの災害が宿命だとすれば、この国の自然条件や社会的条件を知り尽くして備えることが、最も重要であると考える。初めに、本市の防災対策について、25年度の市民局所管の災害対策費決算額を項目別に尋ねる。

△市民局長 25年度の市民局所管の災害対策費の決算額については、1億5,800万円余となっている。その内訳は、防災訓練、研修に要する費用、災害対策に係る時間外勤務手当などの経費が6,990万円余、防災行政無線や防災気象情報システムの維持管理費などが4,720万円余、自主防災組織の活動支援や土砂災害ハザードマップの作成検討などに要した経費が4,080万円余となっている。

◯篠原委員 ゲリラ豪雨などの異常気象で都市部の大規模な浸水被害に悩まされている本市は、地中に雨水だけを流す下水管を埋め、公園の地下に貯水池を設けるなど、あの手この手で対策を進めてきたが、近年は想定を超えるゲリラ豪雨が頻発している。平成21年7月には1時間に116ミリを記録し、天神地区が冠水し、都市部の治水対策の難しさを浮き彫りにした。25年度の本市災害対策本部の設置回数及び動員職員数、並びに26年度を含む過去5年間で最も多かった災害対策本部の設置回数及び動員職員数を尋ねる。

△市民局長 25年度の災害対策本部設置回数は6回、延べ動員職員数は3,023人となっている。26年度を含む過去5年間で最も多かった災害対策本部の設置回数は、26年度の8回、延べ動員職員数も同じく26年度の3,872人となっており、26年度は9月末までで過去4年の年間実績を既に上回っている。

◯篠原委員 本市では、平成11年6月の豪雨でJR博多駅近くのビルの地下が水没し1人が死亡したが、その年の災害対策本部設置回数は8回、動員職員数は延べ約4,100人であった。平成15年7月には博多区を中心に2,900戸の家屋が浸水し、その年の災害対策本部設置回数は6回、動員職員数は延べ約4,600人である。本市は、この災害を受け、水害に強いまちを目指し、16年度から博多駅周辺地区の浸水対策、雨水整備レインボープラン博多に着手してきた。また、同様に、天神地区においても21年度から雨水整備レインボープラン天神に取り組んでいるが、それぞれの概要と事業費及び進捗状況について尋ねる。また、雨水整備レインボープラン博多では、近くを流れる御笠川沿いの山王公園に雨水調整池を整備しているが、稼働実績及び整備効果についてあわせて尋ねる。

△道路下水道局長 雨水整備レインボープランについては、平成11年及び15年の甚大な浸水被害を踏まえ、都市機能が集積し、地下街を有する都心部において、従来の流下型施設に加え、貯留施設や浸透施設の整備を進めている。レインボープラン博多については、対象区域約430ヘクタール、全体事業費約353億円で、16年度から着手し、24年度に主要施設が完成した。また、レインボープラン天神については、21年度から30年度までを第1期事業として、対象区域約100ヘクタール、全体事業費約139億円で整備を進めており、25年度末の進捗率は37.5%である。次に、レインボープラン博多の主要施設の一つである山王雨水調整池については、事業費約26億円で、約2万8,000立方メートルの雨水を貯留する機能を多目的グラウンドの地下と野球場に整備しており、平成18年の供用開始後、平成21年に2回、24年に1回、25年に1回の計4回稼働し、特に平成21年7月の中国・九州北部豪雨においては、1時間当たり116ミリの降雨があったが、山王雨水調整池に約2万立方メートルの雨水を貯留したことにより、その流域での浸水被害はなく、大きな効果があったものと考えている。

◯篠原委員 もし調整池がなかったら博多駅周辺に水があふれていたと予想できる。特に水災害に関しては、台風時期でもあり、河川流域の住民は不安に思っている。那珂川、樋井川では平成21年7月の中国・九州北部豪雨による浸水被害を受け、現在、県事業として床上浸水対策特別緊急事業が進められているが、改めて、当時の降雨の状況及び整備の目的を尋ねる。あわせて、26年度完了と聞いているが、現在の見込みについて尋ねる。

△道路下水道局長 那珂川及び樋井川の流域における平成21年7月の降雨状況については、那珂川流域の那珂川町小川内観測所で1時間当たり82ミリ、樋井川流域の南区柏原観測所で1時間当たり91ミリの降雨が観測されており、那珂川流域では301戸、樋井川流域では410戸の浸水被害が発生している。この浸水被害を受け、再び災害が発生しないよう治水対策を目的として、福岡県において22年度から緊急かつ集中的に河川改修が実施されており、26年度完了見込みと聞いている。

◯篠原委員 都市部の浸水対策について、さらなるインフラの充実と強化に取り組まれたい。次に、土砂災害について、広島市の土砂災害で、被害の大きかった安佐南区は、昭和40年の人口はわずか5万6,000人であったものが、その後、広島市最大の23万人の人口を抱える地域になった。区内に実際に人が住める面積は37%しかなく、山際に家屋が張りついている。土砂災害の危険箇所が多いこともわかっていたが、警戒区域や特別警戒区域の指定がおくれていた。理由として、特別警戒区域に指定されると建築制限がかかり、建てかえや新築が規制されること、住民の同意がないと避難計画に支障が出ることもあることなどが考えられるが、さらに住宅地の資産価値が下がることへの住民の抵抗感などから、客観的に見て、本来指定されるべき区域の指定が難しいという現状もあると聞いている。本市の土砂災害警戒区域及び特別警戒区域は何カ所あるのか。また、避難所の指定箇所の総数、並びに、そのうち警戒区域及び特別警戒区域内にある避難所の数をあわせて尋ねる。

△市民局長 平成26年3月末現在の市内の土砂災害警戒区域等の指定箇所数は1,785カ所で、うち1,548カ所が土砂災害特別警戒区域になっている。また、市内の指定避難所の総数は、公民館などの一時避難所と小中学校などの収容避難所等を合わせて422カ所となっている。土砂災害警戒区域等の中にある避難所数は46カ所となっており、このうち18カ所が特別警戒区域内にある。

◯篠原委員 本市内に1,785カ所もの土砂災害警戒区域などがあり、区域内の住民が安全な地域に住むことは必ずしも容易ではない。災害時にはこうした区域内の住民が避難所に身を寄せることになる。避難所そのものが土砂災害警戒区域内に指定されている箇所があるとのことだが、このような避難所について、今後どのように取り組むのか。

△市民局長 災害時の避難所については、災害対策基本法改正に伴い、平成25年10月に示された安全性等の基準に基づき、地震、風水害、土砂災害、津波などの災害種別に応じて、あらかじめ緊急避難場所として指定することとされており、現在、災害種別ごとの指定に向けて、市内の避難所等の適合性調査を行っているところである。土砂災害警戒区域等に含まれる指定避難所についても、この適合性調査を踏まえて避難所の指定について判断していきたいと考えている。なお、災害時における避難所の開設については、状況に応じ、指定避難所だけではなく、近隣施設など、適宜、開設を行っているところであり、今後も安全な避難所の確保に努めていく。

◯篠原委員 警戒区域及び特別警戒区域内にある46カ所の避難所については早急に調査されたい。土砂災害警戒区域の指定に当たり住民説明会を実施したようだが、多くの校区住民から不安であるとの声を聞いた。大事なことは、不安におびえる方へ正確な情報を迅速に届け、一人一人の心に寄り添った適切な避難アドバイスなど実施し、不安を取り除くことである。このような災害警戒区域については、平時の対応としてどのような対策を行っているのか。

△市民局長 土砂災害対策については、土砂災害のおそれがある区域の周知を図り、災害時における適切な避難行動につなげることが大変重要であると考えている。そのため、区域指定後も出前講座や市政だよりなどにより、土砂災害に関する知識や避難時の心得など周知を図っているところであり、小学校区ごとに作成した区域指定図についても、市のホームページにも掲載している。さらに、土砂災害ハザードマップの作成に取り組んでおり、現在、地域住民の意見も聞きながら、27年度の配布に向け、準備を進めているところである。今後とも、平常時から土砂災害へしっかりと備えてもらえるよう、地域住民への啓発に努めていく。

◯篠原委員 城南区の土砂災害警戒区域内に住む高齢者から、ことし8月の豪雨の際、行政はパトロールに来ていないようだが、裏山は大丈夫だろうかと電話があり、大変におびえていたが、災害時のパトロールはどのように実施しているのか。

△市民局長 災害発生時は、気象状況や河川の水位などの情報をもとに、市域内に被害が発生するおそれがあると判断される場合には、配備体制を強化するとともに、パトロールを実施している。具体的には河川等の危険箇所の監視、市民からの通報を受けての現地確認、必要な応急措置など、状況に応じた、適切なパトロール活動を行っている。

◯篠原委員 全国で災害が起こるたびに、もっと早く避難を呼びかけることはできなかったのかと同じ言葉を何度も耳にする。熊本市では、平成24年7月の九州北部豪雨で災害情報の電話が殺到し、緊急性の高いものが膨大な量の情報に埋もれてしまい、対応が後手に回った経験を踏まえ、平成25年から医療や消防の現場で負傷者の重症度を識別するトリアージを災害情報に取り入れている。災害情報トリアージとは、緊急性が高い条件を漏らさず、迅速に対応するために、危険度の高いほうから、Aは赤色、Bは黄色、Cは白色の3段階に色分けをして、人命の危険、冠水や河川の氾濫、大規模な崖崩れなど、最も危険度が高いAランクを赤とし、それに満たない小規模な崖崩れ、床下浸水などの情報をBランクの黄色、Cランクの白はその他の軽微な情報に区分される。災害情報を伝える市民からの電話に対応する職員が、発生場所や被害状況などを聞き取り、トリアージの判定をし、それらを入力することにより、情報が一目で判別できるようになっている。災害対応の職員にはトリアージ判定に関する10日間の研修を実施し、電話対応においては、相手の要望をきちんと聞き取ることにより、緊急度をはっきり判定することができるとのことであった。本市の災害発生時の対応について、災害情報の電話対応及び通報を受けた情報の処理はどのように実施しているのか尋ねる。

△市民局長 災害発生時の電話対応については、電話を受けた区役所などの職員が発生場所や被害状況などを詳しく聞き取り、指定の災害情報受信票に記入することとしており、この情報をもとに担当職員が速やかに現場に向かい、応急処置など必要な対応を行う。また、災害情報受信票の情報を初め、現場で得た被害情報や対応状況、避難所情報などを適宜、入力担当職員が福岡市災害対応支援システムに速やかに入力することで、庁内で情報を共有する仕組みになっている。

◯篠原委員 災害に対して、日ごろから一人一人が意識を高めて取り組むことが重要になってくる。さらなる取り組みとして、新潟県見附市では、災害パトロールの際、職員がスマートフォンを使って冠水した道路や土砂崩れなどの災害現場を撮影し送信すると、全職員がアクセスできる災害対応管理システムの地図上で写真や位置が一目でわかる仕組みになっている。本市でも災害時に、より的確な対応を行うために、このように画像を使って災害状況を迅速かつ正確に情報共有することで、より的確な対応をとるべきと考えるが、所見を伺う。

△市民局長 福岡市災害対応支援システムにおいては、各被害情報に写真の添付を行うことができる仕組みを取り入れていることから、必要な災害現場の画像等の情報は、このシステムを使い、的確に庁内で共有している。なお、現在及び過去の河川水位の画像を確認できるシステムや消防ヘリなどの映像が災害対策本部室や各区役所に配信されるシステムを運用して、災害情報の共有を図っている。

◯篠原委員 次に、地下空間の浸水対策について尋ねる。天神地下街及び博多駅地下街の各延べ面積、店舗数、1日の通行者数を尋ねる。

△市民局長 天神地下街については、延べ面積が約5万3,000平方メートル、店舗数は152、博多駅地下街は、延べ面積が約9,000平方メートル、店舗数は55である。また、1日の通行者数は、平成24年3月に住宅都市局が実施した歩行者交通量調査によれば、7時から20時までの地下街の出入り口の総出入り者数は、天神地下街が平日約37万人、休日約44万人、博多駅地下街が、平日約19万人、休日約14万人となっている。

◯篠原委員 地下鉄の駅や建物の地下空間などに直結、または地下道を介して接続する地下空間については、地上とは異なる浸水リスクがあると思うが、認識を尋ねる。あわせて、避難場所及び避難経路はどのようになっているのか、尋ねる。

△市民局長 地下空間の浸水リスクについては、地上の状況を把握しにくい、避難経路が限定される、浸水開始後時間の猶予が少ないなど、地上部とは異なる特性があると認識している。浸水時には地上に避難することが最優先であり、避難経路については、地上部につながる避難可能な階段へ誘導することとなっている。避難場所については、周囲の状況等により、最寄りの指定避難所へ誘導することとなっている。

◯篠原委員 地下街を有する各地域でも独自の対策が進められている。先日視察した、1日当たり40万人が利用する大阪梅田の地下街、ホワイティうめだでは、地下空間の浸水対策に積極的に取り組んでいた。管理する大阪地下街株式会社は地下街と接する20のビルの管理者らと協議会を設置し、同社が主体となって作成した梅田地下空間避難確保・浸水防止計画は改訂を重ね、現在、最大5メートルの洪水、津波を想定した内容となっている。浸水や南海トラフ巨大地震などが発生した場合には各店舗の従業員らが利用客を地下街から接続するビルの3階以上の高いところへ避難させる役目を担い、ホワイティうめだでは、従業員を対象に初期消火や避難経路の確認、避難誘導、土のう積み、止水板の設置など多岐にわたる訓練を定期的に行っている。安全管理室長によれば、テナントや従業員の入れかわりが激しく、防災教育が十分浸透しないという課題もあるとのことであったが、最優先すべきはお客様の安全確保であり、そのためには早期避難を可能にする防災訓練が欠かせないと強調していた。天神地下街と博多駅地下街の従業員やテナントの防災教育と訓練の現状について、あわせて地下街と隣接する事業所は避難確保・浸水防止計画を作成するようになっているが、状況を尋ねる。

△市民局長 天神及び博多駅地下街においては、浸水時の避難確保計画を作成し、従業員やテナントに対して、避難経路や止水板設置場所などの周知を図るとともに、毎年、梅雨前には各地下街と接続するビル管理者が共同して、止水板や土のうを実際に設置するなどの訓練が実施されている。また、地下街及び接続するビル管理者による避難確保計画及び浸水防止計画の作成状況について、避難確保計画については、計画作成の対象となる天神及び博多駅地下街の37事業所のうち26事業所で作成が完了している。浸水防止計画については、平成25年の水防法改正において新たに義務化されたものである。現在、各事業所において作成に取り組んでいるところであり、現時点で天神地下街の2事業所で作成が完了している。引き続き、早期作成に向けて働きかけていく。

◯篠原委員 避難確保・推進防止計画の作成が完了していない事業所に対しては、早期に作成できるよう、サポートされたい。ことしはきょうまで19個の台風が発生しており、いつ危険が発生してもおかしくない。現行の災害対策基本法は、災害対応の基本を災害発生後の対応としていることに大きな課題がある。事前の防災対応の必要性について所見を伺う。

△市民局長 事前の防災対策は、災害による被害を最小限に抑制するための重要な取り組みであると認識している。このため本市では、台風や大雨など災害が予測される場合は、事前の情報発信と情報共有を図るとともに、気象台からの注意報発表にあわせて情報収集体制をとり、さらに警報発表にあわせて災害対策本部を設置するなど、早目早目の体制整備を行っている。また、必要に応じて災害予防対策会議を開催するなど、全庁的に災害の発生に備えることとしている。

◯篠原委員 タイムラインとは、災害が想定される数日前から行動を起こし、その後の対応まで、さまざまな機関が、災害時にいつ、誰が、何をすべきかを、時間を追って整理した事前防災行動計画のことであり、アメリカのニュージャージー州危機管理局が2011年のハリケーン・アイリーンの事後検証を行い、それに基づき制定されたものである。2012年に発生したハリケーン・サンディで初めて活用し、早目の避難が功を奏し、一人の犠牲者も出さずに済んだとのことである。この話に興味を持ち、タイムラインを研究している東京の環境防災総合政策研究機構を視察してきた。センター長によれば、早目早目の防災行動は減災につながると、アメリカでの現地調査で痛感したとのことであった。また、アメリカの危機管理について、災害は起こるという前提で防災対応計画が立てられている点が我が国と大きく異なるとも言われており、先を見越して早目の防災対応を行い、被害の最小化を実現させることの重要性を再認識したと言及されていた。本市の防災対策において、タイムラインをどのように位置づけているのか。また、どのような災害に対応するのか。

△市民局長 本市地域防災計画の中には予防計画はあるが、行政のみならず、関係機関や地域住民への対応などもあわせて、それぞれ時間軸に沿って整理した、タイムラインと呼ばれる防災行動計画は作成していない。タイムラインは地震などの突発的な災害ではなく、大型台風による風水害など、事前にある程度予測が可能な災害に有効であると認識している。

◯篠原委員 タイムラインについて国はどのような取り組みをしているのか、あわせて自治体が取り入れた事例はあるのか。

△市民局長 国における取り組みについては、国土交通省において、先行的な取り組みとして、首都圏や中部圏において、洪水や高潮を想定したタイムラインの策定が進められている。また、国が管理する河川を対象に、避難勧告等の発令に着目した簡易なタイムラインを作成の上、普及、検証を行うこととなっている。自治体における事例としては、三重県の紀宝町と東京都の大島町で、台風による水害や土砂災害等を想定したタイムラインの策定に向けて取り組みを進めていると聞いている。

◯篠原委員 平成26年9月16日付の日刊建設工業新聞で、太田国土交通大臣は、防災・減災対策について、大事なことは、河川改修などのハード面だけではなく、ソフト面での政策も総動員することであり、特に時系列に沿って、住民の具体的な行動を定めたタイムライン策定などに力を注ぐと述べている。このタイムラインは、災害発生時を「ゼロアワー」と呼び、住民はもちろん、行政当局や消防関係など全ての人員の避難を完了させることが目標とされる。防災タイムラインの要素を取り込むことによって、具体的に何がどう変わるのか。

△市民局長 本市においては、先ほど答弁したとおり、災害が予測される場合は早目の態勢整備と対応を行っており、また、平常時から水門などの防災設備の点検を行い、災害予防に努めているところである。タイムラインを作成し、関係機関と共有することは、よりきめ細かで効率的な対応につながるものと考えている。なお、災害も多様化していることから、タイムラインの作成に当たっては被害の想定が難しいという課題がある。

◯篠原委員 本市においてもタイムラインを取り入れ、災害から151万市民の命を守るべきと考えるが、局長の見解を伺う。

△市民局長 本市の防災対策については、これまでの災害や、今後想定される災害などを踏まえ、毎年、地域防災計画を見直し、必要な対策の充実強化を図っている。タイムラインという時間軸に沿った計画とはなっていないが、台風や大雨などの際には、災害発生前から災害対策本部を設置し、適宜、情報発信や避難所の準備などを適切に行うなど、タイムラインの要素である状況に応じた早目の防災行動を実施しているところである。タイムラインの導入については、災害種別や地域特性を踏まえて、被害の想定などを行っていく必要がある。今後、先行して取り組みを実施している国や他都市の状況等も調査しながら検討を行っていく。

◯篠原委員 自然現象としての台風や地震などは完全に防ぐことはできない。発生時の被害をでき得る限り抑え、被害の最小化をどう実現するかが重要である。そのため一人でも多くの市民に防災、減災について関心を持ってもらい、地域の人たちが自分の身は自分で守るという自助の意識を高めておく必要がある。我が国は過去60年、外国からの武力攻撃によって失われた人命がゼロであるのに対して、自然災害による犠牲者は8万人を超えている。とうとい人命を自然災害から断固として守るべき高島市長の防災、減災の取り組みについて、決意を伺う。

△市長 本市においては、東日本大震災の教訓を踏まえ、災害時の被害を最小化する減災の考え方や、たとえ被災したとしても人命が失われないことを最重視した避難対策の充実強化などを基本とした地域防災計画の点検、見直しを進めてきたところである。また、複雑化、広域化、深刻化する災害に備えるために、ハード、ソフト両面から各種対策を着実に積み重ねていくことが重要であると考えている。委員の御指摘のとおり、過去の災害において、人命を守るために自助、共助が大きな力を発揮したことを踏まえ、さまざまな機会を捉え、自分の命は自分で守るという自助の意識を高める啓発にも力を入れているところである。今後とも、市民のとうとい命とその財産を守ることを第一に、自助、共助、公助、それぞれの防災力を結集した防災体制の構築など、本市の災害への備えが万全なものとなるよう取り組んでいく。

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福岡市 篠原達也