新宿区議会議員 野もとあきとし(野元明俊)

区民相談第一! 一人の声に真剣!

人にやさしい道づくりについて 平成29年第3回定例会 一般質問

一般質問 議会質問 / 2017年9月21日

平成29年  9月 定例会(第3回)-09月21日

議会での質問の様子

議会での質問の様子

◆10番(野もとあきとし) 公明党の野もとあきとしです。

 人にやさしい道づくりについて、一般質問をいたします。

 最初に、高齢者にやさしい道づくりについて伺います。

 区は、第一次実行計画(素案)で、戸山地区と百人町地区において高齢者が安全・安心に通行できる環境づくりを推進し、高齢者の休憩場所として利用できるよう、歩道に腰かけ防護柵等を設置することを示しています。我が会派にも、同地域の御高齢の方より、買い物などの坂道の途中で休憩できるように椅子を設置してもらいたいとの要望をたくさんいただいております。地域住民の御意見、御要望を受けとめて、歩道上の休憩場所設置を価値的に進めるべきと考えます。

 そこで、2点伺います。

 1点目は、これまで区内に設置した腰かけ防護柵の設置状況について伺います。また、どのような場所に設置したのか、あわせてお聞きします。

 2点目は、情報提供の場としての休憩所について伺います。

 御高齢の方でパソコンやスマートフォンなどを使われていない場合、区の広報紙や町会掲示板などは大変重要な情報源となります。そこで、休憩場所としての腰かけ防護柵に区政情報を発信する工夫はできないでしょうか。例えば、高齢者総合相談センターのロゴつきの連絡先や、新宿区コールセンター、あるいは熱中症や振り込め詐欺などの注意喚起など、防護柵にシールやステッカーなどで情報を提供することは、区民サービスの向上にもつながります。または、町会掲示板の近くに腰かけ防護柵を設置することも効果的であると考えます。区の御所見を伺います。

 次に、補助72号線の道路整備についてです。

 都市計画道路補助72号線は、新宿駅東口広場から新目白通りまでの区間2,822メートルの路線で、JR山手線に並行し、新宿、新大久保、高田馬場の各駅を結ぶ南北の補助幹線道路です。現在、大久保通りから職安通りの整備工事を行っており、平成31年度までの完成を目指しています。また、区は、「歩道の整備」や「無電柱化整備」、「自転車通行帯の整備」などを整備計画で示しています。我が会派も、バリアフリー化を加速し、「無電柱化」で災害に強いまちづくりを推進しています。補助72号線の早期完成を期待し、2点伺います。

 1点目は、道路標識についてです。

 第一次実行計画素案では、観光案内標識の整備促進が行われることとなっています。補助72号線の沿線では、新宿駅や高田馬場駅、新大久保駅などで標識の更新や新設が行われます。また、道路の改良として、ユニバーサルデザインのまちづくりに配慮した整備を行うこととしています。72号線において、駅までの距離などを表示した道路標識を設置することは、「歩きたくなるまち新宿」のさらなる推進のためにも重要であると考えます。区の御所見を伺います。

 2点目は、補助72号線の道の名称についてです。

 これまで区は、地域に親しまれる道路となるよう、区道に通称名をつけるなど取り組みを行ってきました。都市計画道路補助72号線の完成に伴い、「道路の通称名」を決めていくお考えがあるのか、伺います。

 以上、答弁願います。

 

◎みどり土木部長(田中孝光) 野もと議員の御質問にお答えします。

 人にやさしい道づくりについてのお尋ねです。

 初めに、区内に設置した休憩所としても利用できる腰かけ防護柵の設置状況についてです。

 これまで区では、歩道の幅員が十分確保されている補助72号線や、神田川沿いの遊歩道に休憩用の腰かけ防護柵等を60カ所設置してきました。今後の高齢社会の進展を踏まえ、第一次実行計画では、御高齢の方が気軽にまち歩きを楽しめる快適な道路空間づくりを目指し、休憩場所としても利用できる腰かけ防護柵等の設置に計画的に取り組んでいきたいと考えております。

 また、御提案の腰かけ防護柵を活用して区政情報を発信することについては、内容も含め、今後どのような工夫ができるか検討してまいります。

 次に、補助72号線の道路整備についてです。

 補助72号線は、大久保通りから職安通りまでの352メートルの工事に着手しており、平成31年度の開通を目指しております。この区間が開通すると、高田馬場駅から新宿駅東口が結ばれ、周辺道路の混雑緩和や生活道路への車両の流入を減少させるだけでなく、快適な歩行空間が創出されます。

 今後とも、多くの方が新宿に訪れることを見据え、誰もが安心して自由に歩けるわかりやすいまちづくりを推進する観点から、お尋ねの最寄り駅までの距離などを表示した道路標識については、道路整備にあわせて設置することを検討していきます。

 次に、補助72号線の道の名称についてです。

 新宿駅東口広場から新目白通りまでの補助72号線全線の開通を目指し、区は、昭和63年及び平成6年に、事業が完了していない職安通りから諏訪通りまでの区間1,244メートルについて都市計画事業の認可を受け、事業を進めてきました。区として都市計画道路の築造に初めて取り組んだ事業で、今日まで29年の歳月を要しており、携わった先人の思いが詰まった道路でございます。

 補助72号線が開通した際には、地域に喜ばれ、長く親しんでいただけるよう、道路の通称名について地域の方々の意見も伺いながら検討してまいりたいと考えております。

 以上で答弁を終わります。

 

◆10番(野もとあきとし) ただいまは、みどり土木部長より丁寧な御答弁をいただき、ありがとうございました。

 腰かけ防護柵等といいますと、非常に行政用語っぽいなというふうに思います。何かいい呼び方がないかななんて思っておりますので、ぜひネーミングは研究していただきたいと思います。

 人にやさしい道づくりのさらなる推進をお願いして、私の一般質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)

2015年11月 第4回定例会 一般質問「東京五輪に向けた多文化共生の推進について」

一般質問 多文化共生 総務区民委員会 議会質問 / 2015年11月27日

平成27年 11月 定例会(第4回)-11月27日-15号

◆10番(野もとあきとし) 公明党の野もとあきとしです。私は、東京五輪に向けた多文化共生の推進について質問いたします。

東京都は、2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向け、外国人と日本人がともに活躍する新しい社会を描き、そのビジョンとなる(仮称)多文化共生推進指針を策定するために、多文化共生推進検討委員会を開催しています。年内には最終報告の検討が行われると聞き及んでいます。同指針の策定後は、東京都との一体的な取り組みをさらに前進するチャンスでもあると思いますが、区の現状認識を伺います。

次に、第三国定住支援についてです。

国は、平成26年1月に第三国定住に関する有識者の報告書を公表しました。同報告書によれば、「この事業は、地域レベルで国際的な人道政策に貢献することができるという意義を有している」との記述や、「受け入れにより発生したさまざまな問題を解決することを通じ、国、地方自治体、NGO、地域社会等のさまざまな経験が蓄積・共有され、多文化共生社会の構築に向けたモデルとなり得る」など、事業の必要性について報告されています。

区は、これまでの第三国定住事業の支援について、総括的にどのように認識されているのか伺います。

次に、多文化共生と観光施策の推進について伺います。

近年、インドネシアやマレーシアなど東南アジアからの訪日旅行者が増加し、また、東南アジアにはムスリムが多いことから、観光庁では「ムスリムおもてなしガイドブック」、東京都では「ムスリム旅行者おもてなしハンドブック」を作成しています。今後、ムスリム旅行者への相互理解を促進するために、新宿区はどのようにお考えか伺います。

また、例えば、しんじゅく多文化共生プラザなどで観光庁や東京都が発行している関係パンフレットを置くなど、工夫をしてみてはいかがでしょうか。

最後に、ハラールの情報提供と認証取得支援について伺います。

ハラールとは、イスラム法において「合法」、「許可された」という意味であり、生活全般にかかわる言葉です。食においては、イスラムの教義にのっとって食べることが許可されたものをいいます。区内においても、JR新大久保駅周辺にパキスタン、バングラデシュ、インド、ミャンマーなどの外国人経営者によるハラール食品店、レストランがあり、ムスリム観光客も日常的に訪れています。今後増加が予想されるムスリム観光客の受け入れ環境を整備するために、区も商店等の御意見を伺いながら対応を検討すべきと考えますが、いかがでしょうか。

また、現在、徳島県や熊本県などではハラール対応の牛肉を輸出し、イスラムの食市場に進出するための取り組みが行われていますが、国内のムスリム観光客などの需要もあることから、新宿区内のハラール食品店やレストランなどと情報共有ができれば、新たな地方創生の流れが見込まれます。区の御所見を伺います。答弁願います。

 

 

◎地域文化部長(加賀美秋彦) 野もと議員の御質問にお答えいたします。

東京五輪に向けた多文化共生の推進についてのお尋ねです。

初めに、多文化共生に関する区の現状認識についてです。

東京都は、本年度中に多文化共生社会推進のために必要となる基本的な考え方や施策の方向性を示した(仮称)多文化共生推進指針を策定する予定です。このために設けられた委員会には、区の多文化共生推進課長も副会長として出席し、区の現状も挙げながら検討を重ねているところです。

今年度、区では、地域の実情や区民ニーズを的確に把握するために多文化共生実態調査を実施しています。今後、その結果を踏まえながら、東京都が策定する指針に基づく多文化共生施策と連携し、多文化共生のまちの実現に取り組んでまいります。

次に、第三国定住事業支援についてのお尋ねです。

本事業は、現在、外務省の委託を受けた公益財団法人アジア福祉教育財団難民事業本部RHQ支援センターが定住プログラムを西早稲田で行っています。新宿区では、この事業に協力し、地域の町会行事への参加や区立幼稚園、小学校への体験入学を通じて、日本の生活になれていただくよう支援しています。区が協力している事業については、難民の方にも大変喜ばれており、地域の方々にも地道な国際支援を経験する大切な機会とされています。

日常生活習慣や語学の習得等を内容とする定住プログラムの半年間が過ぎると、難民の方々はプログラムに従い地方都市に引っ越しされます。今後も、区に在住している間は、少しでも日本になれていただくために区としても可能な範囲での支援を継続していきたいと思っております。

次に、ムスリム旅行者への相互理解を促進することについてのお尋ねです。

訪日ビザの緩和や格安航空会社の就航、経済発展などを背景に、ASEAN各国からの訪日客は急増しています。また、和食が世界遺産に認定され、日本の食を旅行の楽しみの一つとして新宿にも多くのムスリム観光客が訪れています。

新宿を訪れたムスリム観光客に旅行を楽しんでいただくためには、ムスリムについて多くの方々に理解をしていただくことが必要です。そのためには、御指摘のように、多文化共生プラザなどの窓口でおもてなしガイドブックなどを配布してまいります。また、ムスリム観光客へは、区内でハラール認証を取得している飲食店等の情報を新宿観光振興協会と連携し、観光案内所等で御案内するなど、滞在期間中、快適に過ごしていただけるよう努めてまいります。

最後に、ムスリム観光客の受け入れ環境整備についてです。

ムスリム観光客を受け入れるため認証取得などを考えている商店等へも、新宿区商店街連合会などの御協力をいただき、ガイドブックの配布や、認証取得を支援している機関の情報提供を行い、商店街の活性化に寄与するとともににぎわいの創出につなげてまいります。

以上で答弁を終わります。

 

 

◆10番(野もとあきとし) 丁寧な御答弁をいただきありがとうございました。

東京都の多文化共生推進指針でございますが、さらに前進するチャンスと申し上げましたのは、東京都もこれまで多文化共生に熱心に取り組んでおりますが、さらに進んでいくのではないか。具体的には安全・安心のため、警察との連携がさらにできる。また、防災対策、生命を守る対策、外国語対応も含めて消防との連携もさらに進めることができる。また、教育でいいますと、小学校、中学校、さらには高校との連携ができる。こういったこともございますので、新宿区の多文化共生をさらに前進させていただきたいと思います。

以上で私の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手)

 

2015年9月 第3回定例会 一般質問 「防災対策の推進について」

一般質問 特別委員会 議会質問 防災等安全対策特別委員会 / 2015年9月16日

平成27年  9月 定例会(第3回)-09月16日-12号

 

◆10番(野もとあきとし) 公明党の野もとあきとしです。

私は、防災対策の推進について質問いたします。

本年7月14日の朝、出火報は7時45分、百人町で爆発による火災がありました。この爆発による火災で複数の方が負傷し、付近の木造共同住宅が全焼と半焼し、区立住宅では玄関天井が落下、自動ドア、窓ガラス、外壁、自転車置き場などが破損、近隣の建物にも被害がありました。

最初にお伺いしますが、区は、この爆発による火災被害についてどのように受けとめておられるのか。また、類似火災を防止するために、再発防止に向けた危険物の取り扱いを含めた防災対策をどのようにお考えかお聞きします。

次に、災害時の情報提供についてお伺いします。

災害時の支援は、被害を証明するためのり災証明の発行を初め、お見舞いの支給、旅館のあっせん、災害時居住支援、資金貸し付け、粗大ごみの処分などがあり、申請窓口は消防署や特別出張所、生活福祉課、社会福祉協議会、住宅課、新宿清掃事務所など窓口が複数にわたります。そのため、特に高齢者や障がい者の方には、支援制度の説明や申請用紙の記入方法を含め、申請窓口の場所を丁寧に御案内することが大事であります。

そこで、お伺いします。

災害時の支援制度は、「新宿区くらしのガイド」の43ページや新宿区ホームページでも見ることができますが、制度のさらなる周知と、これまで以上に被災者に寄り添った支援を推進していくことが大事であります。区はどのようにお考えかお伺いします。

最後に、災害時のタブレット端末の有効活用についてお伺いします。

タブレット端末は、情報伝達のツールとして携帯性や視覚的にもすぐれているなど、多くのメリットがあります。災害の現場では、被災者情報を現場から発信し、関係部署間で共有することや、災害現場の状況を写真などもあわせて瞬時に伝えることが可能になります。また、災害時の支援制度の詳細な内容について、タブレット端末を活用しながら被災者にわかりやすく情報提供することができます。さらには、首都直下地震が発生し、情報拠点ともなる避難所が開設された際に情報伝達に有効に活用できるなど、災害時のさまざまな状況の中での活用が実現できるのではないでしょうか。

このように、災害時のタブレット端末の活用について、現在の検討状況など区のお考えをお聞かせください。答弁願います。

 

 

◎区長室長(村上道明) 野もと議員の御質問にお答えいたします。

防災対策の推進についてのお尋ねです。

初めに、百人町での爆発火災についてです。

火災について、現在、新宿消防署で原因を調査中ですが、塗料を貯蔵していた木造住宅が全焼し、区施設を含む周囲の建物にも大きな被害が出ました。さらに、爆風により広範囲の建物や車両等に被害が出ました。朝の通勤時間帯であったにもかかわらず、けが人3人のみであったことは不幸中の幸いでしたが、一歩間違えれば大惨事につながる災害であったと受けとめております。区としても被害情報の収集や被災者への対応など、迅速に初動体制をとったところです。

再発防止対策についてですが、危険物の取り扱いに関する指導・監督は東京消防庁が行っており、管轄の新宿消防署では、既に注意喚起のために危険物取扱施設等への文書の配布やホームページに記事を掲載するなど、再発防止に取り組んでいます。

区といたしましても、新宿区内各消防署と連携し、地域防災協議会の場を活用して注意喚起を行うなど、類似火災の再発防止に努めてまいります。

次に、災害時のタブレット端末の活用についてのお尋ねです。

御指摘のとおり、タブレット端末などの携帯情報端末は、そのメリットを活かして災害時のさまざまな場面での活用が考えられます。現状においては、消防署の消防活動の現場において、被災状況の把握や情報収集に活用されているところです。

一方、避難所における避難者の方々への情報提供はとても大切な課題であり、区立小・中学校の体育館や教室に整備されている教育活動用のコンピュータネットワークを災害時に活用することとあわせて検討中です。今後、情報セキュリティの確保や運用規約の整備について、教育委員会と連携しながら進めてまいります。

 

 

◎地域文化部長(加賀美秋彦) 次に、災害時の支援制度の周知と支援の推進についてのお尋ねです。

災害時の支援制度の周知については、特別出張所の職員が被災された方のところに直接お伺いしてお見舞金をお渡しするとともに、各種支援制度を記載したチラシをもとに必要な支援や制度の御案内及び相談に努めております。また、被災された方の状況に応じて関係各課に連絡の上、連携して支援を行っています。引き続き、被災された方の立場に立ったきめ細やかな支援を推進いたします。

以上で答弁を終わります。

 

 

◆10番(野もとあきとし) 私の質問に対し、丁寧な御答弁をいただき、ありがとうございました。

以上で質問を終わります。(拍手)

障がい者・高齢者福祉の充実を (平成26年 新宿区議会 第3回定例会 一般質問)

一般質問 福祉健康委員会 議会質問 / 2014年9月17日

平成26年9月17日、新宿区議会第3回定例会の一般質問に立ちました。

質問内容は下記のとおりです。

 公明党の野もとあきとしです。私は、障がい者・高齢者福祉の充実について、一般質問をいたします。

 私は先月、JR大久保駅南口の近くにある手話居酒屋を経営しているマスターからお話を伺いました。マスターは、3歳の時に耳が聞こえなくなりました。どうして聴こえなくなったかは、病気が原因なのか、はっきりしないそうです。聾学校の幼稚部、小・中学部、高等部専攻科で学び、「耳が聴こえないのは一つの個性。聴者も聾者も関係ない。みんなが自然に触れ合うことができる環境を作り上げたい」との思いで頑張ったそうです。高等部の2年生の時からは、中華料理店で皿洗いのアルバイトをしながら努力を重ねてこられました。

高等部専攻科を卒業後は、自動車メーカーの塗装技術者として、聾学校出身者の道を開くとの思いで、信頼関係の構築に力を入れ23年間働きました。この時、会社は不況のため売り上げが低迷し、所属していた事業所が無くなり、会社は自主退職の希望者を募りました。マスターは東京で店を開く決意をして、会社を自主退職しました。

そして、2000年10月に、ご家族の協力も得て、大久保駅南口の近くの店舗で、串揚げ居酒屋をオープンさせました。串揚げの味やメニューを工夫し、店は聾者だけではなく、手話ができない一般の方も気軽に食事をしていただけるように、筆談やご家族が丁寧に説明するなど努力するなか、開店後1か月が経った時に、NHKからの取材依頼が入ったそうです。「耳が聴こえなくてもお店の経営が出来るという話は全国の聾者にとって励みになるから是非出演して欲しい」との出演依頼を受け、考えた結果出演を引き受けました。この反響はとても大きく、番組が放送された後には、「店主が聾者で手話を交わしながらコミュニケーションを取れる店などない」と、全国からお客さんが来店するようになったそうです。

私が店にお伺いした時には、外国人の7・8人のグループが食事をしており、外国手話を使ってコミュニケーションをしていました。マスターは日本手話だけでなく、外国手話も勉強しており、外国人のお客さんともコミュニケーションを楽しくしていました。私は、国際的な店であることに驚き、マスターが料理を作る合間を見て、積極的に話しかける姿勢に感動しました。また、マスターの話では、お店で出会って結婚されたカップルは6組いらっしゃるそうです。まさに、交流の場、出会いの場としても、多くの方が国内だけではなく、世界中から店に集います。

マスターは、聾者と聴者が隔たりなくコミュニケーションを取れる場を提供したいという思いから、2号店目の開店を目指しています。ニューヨークも候補地の一つであると話していました。

私は、マスターから障がいを個性の一つと捉え、目標に向かって挑戦することや情熱を持ち続けることの大切さを学びました。これらのことを踏まえ、3点質問いたします。

1点目は、視覚・聴覚障害者の交流支援の充実についてです。平成24年5月に高田馬場1丁目の新宿区社会福祉協議会1階に視覚・聴覚障害者交流コーナーが開設されました。このコーナーは、NPOやボランティアの方々との交流の拠点として、支援や協力の輪を広げることを目的の一つとしています。また、誰もが気軽に交流コーナーに立ち寄ることができ、障がい理解を促進することができます。

我が会派としても、交流コーナーにおける活動を高く評価しており、サークルやイベントの開催だけでなく、関係機関とも積極的に連携し、代読代筆サービスをはじめ、生活全般にわたる相談にもきめ細かな対応を行っていただいていると伺っています。また、2020年の東京オリンピック・パラリンピックにむけた障がい者スポーツの推進のPRのコーナーとしても重要であると考えます。

これらのことを踏まえて、お伺いします。視覚・聴覚障害者交流コーナーが開設してから2年が経過しましたが、利用状況をご説明下さい。また、今後の取り組みについての課題や目標などがあれば併せてお伺いします。

2点目は難聴者支援についてです。

世界保健機関(WHO)の分類では、聴力レベルが26から40デシベルを軽度難聴、41から55デシベルまでは中等度難聴、56から70デシベルがやや高度難聴、71から90デシベルが高度難聴、91デシベル以上が重度難聴となります。

高齢者の加齢に伴う聴力の低下による難聴者の比率は着実に高まっており、65歳以上の4人に1人は、補聴器が必要な難聴といわれていますが、実際に補聴器をつけている人は、必要な人の半分にも満たない状況との報告もあります。難聴は周囲から「見えない」障がいであり、徐々に進行するため、本人も気付きにくく、会話が成立しないことで、抑うつ傾向が高まり、放置すると認知症の危険因子になると指摘されています。特に、障害者手帳の交付対象にならない聴力レベルの方への支援をこれまで以上に力を入れるべきであります。

区は難聴者への支援についてどのような認識を持ち施策を推進しているのか、また、今後の超高齢社会に伴う支援のあり方についてご所見をお伺いします。

3点目は、障がい者や高齢者を災害から守る施策の充実についてお伺いします。新宿区地域防災計画には、「災害時において、高齢者や障害者等の災害時要援護者が正しい情報や支援を得て適切な行動がとれるとともに避難生活等を送るためには、防災区民組織や近隣住民等による協力が必要であり、そのための救護活動等の支援体制づくりを推進する」とあります。

具体的な施策としては、災害時要援護者の事前把握や消防のふれあいネットワークづくりの推進、緊急通報システムの整備等があります。また、施策を推進するために、防災意識の普及・啓発を進め、災害時要援護者防災行動マニュアルや外国語によるパンフレットの作成、防災訓練の充実を同計画に示しています。

新宿区視覚・聴覚障害者支援コーナーには、災害時の防災行動マニュアルや視覚障がい者のためのCD版があり、啓発に力をいれています。また、聴覚障がい者のために、災害時に活用できるバンダナの紹介があり、このバンダナは、墨田区の聴覚障害者団体が作成したもので、「耳がきこえません」や「手話ができます」など、聴覚障がい者・健聴者共に使用できるデザインとなっています。支援コーナーでの防災対策の推進をさらに充実させるためにも、地域防災計画にある災害時要援護者を対象とした防災訓練の実施は大切な施策であると考えます。

毎年、9月1日の防災の日には、全国各地で地域をあげて災害に備えようと、さまざまな取り組みを行っています。なかでも最近広がっているのが「防災運動会」です。岐阜県のある地域では、2007年から障がい児・者が主体の防災運動会を行っており、健常者、障がい児・者の双方が災害時における避難や避難所などで、どんな助けを必要とするのかを理解し合います。

新宿区においても地域と連携した防災キャンプや教育委員会と社会福祉協議会等との連携による障がい理解教室の推進など、先駆的な取り組みを行っていることを評価します。 

ここでお伺いします。障がい者や高齢者を守るための、災害時要援護者を対象とした防災訓練の実施について、現在の訓練状況をご説明ください。また実施にあたり、障がい者や高齢者の声を今まで以上に防災対策に反映させる仕組みを構築することが大事であります。区のお考えをお伺いします。

補助犬の理解と普及啓発の促進について (平成25年第2回定例会一般質問)

一般質問 常任委員会など 福祉健康委員会 議会質問 / 2013年6月11日

 

平成25年  6月 定例会(第2回)

 公明党の野もとあきとしです。私は、補助犬の理解と普及啓発の促進について一般質問をいたします。
 平成14年5月に身体障害者補助犬法が成立して11年を迎えました。補助犬とは、視覚障がい者の歩行を助ける盲導犬、肢体不自由者を手助けする介助犬、視覚障がい者に音を伝える聴導犬の総称であります。この法律により、障がい者の自立や社会参加を促すための交通機関や飲食店などでの補助犬を受け入れること、さらに平成19年11月の法改正では、民間職場への受け入れも義務化されています。
 私は先月、聴導犬を育成するNPO団体に視察に行き、聴導犬のトレーニングや普及啓発活動について伺ってきました。この団体の代表は、23年ほど前から聴導犬の育成に取り組んでおり、活動を始めるに当たってのきっかけは、学生時代からの友人の一声があったそうです。お互いに結婚して子育てをしているときに再会、その友人から「一度でいいから子どもの声を聞きたい」との話を伺い、この一言を心に深く感じ、今日の活動の原点となっているそうです。学生時代は、その友人が聴覚障がい者であることは知っていたものの、手話を使わない口話法によるコミュニケーションをしていたこともあり、聴覚障がい者であることを余り感じなかったそうです。しかし、友人の話は、自分も子育ての経験があることから、自分の子どもの声が聞こえないということが母親にとってどれほどつらいか、また、一度でいいから聞いてみたいとの思いがどれほど切実なものであるか、自分は聴覚障がい者への理解ができていたのだろうかと痛感したそうです。
 その後、この団体の代表は、イギリスに留学している友人から、イギリスでは聴導犬の育成が確立され、社会に広く知られていることを知ります。そして、何か自分ができることはないかを考え、聴導犬の育成支援のために募金活動や手話の勉強を始めました。それから23年たち、この団体からは3頭の聴導犬の実働犬が誕生しました。
 現在、全国の聴導犬の実働数は四十数頭であり、まだまだ知らない方も多いのではないでしょうか。聴導犬の活動としては、例えば、朝起きるときに目覚まし時計の音を聞き、前足でユーザーの体をタッチしたり、小型犬であればベッドにジャンプして登り、ユーザーの体の上に乗っかって起こします。また、ファックスの音や玄関のチャイム、外出の移動中には自転車のベルや車のクラクションの音などをユーザーに伝えます。聴導犬のユーザーは、外出等の不安を軽減できるため、外出もこれまで以上に積極的に行い、地域社会とのつながりを広げ、障がい理解の輪は着実に広がっていると伺いました。
 また、先ほどの代表の活動の原点ともなった子どもの声ですが、例えば赤ちゃんが泣いて何らかの異変を伝えようとしているときに、聴導犬は声を聞いてユーザーである保護者に伝えます。聴導犬の障害者福祉における役割は、ユーザーへの生活、移動、就労支援を初め、町会、自治会の活動や障害者団体などのイベントへの参加、学校の教育現場における障害理解教室など多岐にわたります。今後の区の障害者福祉施策の中に補助犬の理解と普及啓発の促進を位置づけ、障害者福祉計画にも具体的に明記することは、事業の促進のために必要であると考えます。
 これらのことを踏まえ、最初に3点お伺いします。
 1点目は、身体障害者補助犬法について、区の認識をお伺いいたします。
 2点目は、補助犬の相談業務についてお伺いします。
 現在、区では、障害者福祉課において補助犬の給付相談業務を行っています。相談に来られた区民に具体的にどのような御案内をしているのかお伺いします。また、補助犬をパートナーとして一緒に生活するまでのプロセスを区民にわかりやすく御説明ください。
 3点目は、区民や商業施設、飲食店、事業者等に対する周知についてです。
 補助犬法が施行され11年がたちますが、いまだに一部の飲食店等での補助犬の受け入れ拒否があるそうです。区としても、補助犬の理解啓発のために機会を捉えてPRすべきと考えます。御所見を伺います。
 最後に、教育委員会にお伺いします。
 障害者福祉計画には、障害理解教育の推進として、小・中学校の総合的な学習の時間等で障害者自身や家族の協力を得て体験学習や福祉教育活動の交流、ボランティア体験を充実させ、心の触れ合いによる児童・生徒の障害理解を推進することを計画に示しています。現在、区の小・中学校においてどのような障害理解教育を行っているのか、現状と今後の取り組みについてお伺いします。
 また、補助犬法を踏まえ、教育現場においても、これまで以上に学習の場を設けることが大切であると考えますが、御所見をお伺いします。答弁願います。

福祉部長(小栁俊彦) 野もと議員の御質問にお答えいたします。
 初めに、身体障害者補助犬法に対する区の認識についてのお尋ねですが、この法律は、平成14年の施行から11年が経過しています。平成25年5月1日現在の東京都における身体障害者補助犬数は、盲導犬が101頭、介助犬が7頭、聴導犬が7頭です。新宿区では盲導犬が2頭でございます。
 補助犬に関しては、厚生労働省がホームページやパンフレットなどで周知に努めており、街でも盲導犬を見かけるようになるなど徐々に周知が進んでいると思われますが、さらに進めていく必要があると考えております。
 次に、相談に来られた区民への具体的な御案内についてのお尋ねです。
 補助犬給付事業は、東京都が所管し、区では障害者福祉課で給付相談及び申請受け付けを行います。なお、介助犬、聴導犬は、半年から1年以上の訓練期間を要するため、申請前にあらかじめ訓練事業者に御相談、お問い合わせいただくよう御案内しております。
 次に、補助犬と一緒に生活するまでのプロセスについてです。
 区及び都での申請審査の後、適性調査を行います。その後、都が委託した訓練事業所で訓練指導が行われ、訓練終了後、申請者と補助犬が一組で認定試験に合格すると補助犬が給付されます。盲導犬は4週間の宿泊訓練、介助犬は40日以上、聴導犬は10日以上の合同訓練を受けることになっております。
 次に、区民や商業施設、飲食店事業者等に対する周知についてのお尋ねです。
 御指摘のように、いまだに一部の飲食店等での補助犬の受け入れ拒否については報道されております。区では、現在、補助犬について区ホームページや障害者の手引に掲載し、窓口にパンフレットを置いて区民に周知していますが、区内の飲食店等にパンフレットを配布すするなど、より積極的な周知について検討していきたいと考えております。
教育委員会事務局次長(小池勇士) 障害理解教育の現状と今後の取り組みについてのお尋ねです。
 障害に対する差別や偏見をなくし、障害の有無にかかわらず、ともに生活できる社会を実現していくためには、障害に対する理解の促進を図ることが不可欠です。小・中学校においても、総合的な学習の時間や学校の教育活動全体を通して人権教育の視点を踏まえた体験学習や交流学習などを行い、児童・生徒の障害理解を推進しているところです。例えば、多くの学校が聴覚障害者との交流による手話の体験学習や、身の回りのバリアフリーを調べる学習、福祉施設でのボランティア体験などに取り組んでいます。
 次に、身体障害者補助犬法についてのお尋ねです。
 幾つかの学校では、視覚障害者や盲導犬との交流を通じて、身体障害者補助犬が果たす役割の重要性について学習を行っていますが、今後は、身体障害者補助犬法の趣旨を踏まえ、教育委員会としてもリーフレットの配布や関係機関との連携を進めていくなど、学校における障害理解を推進する取り組みを支援してまいります。
 以上で答弁を終わります。
◆10番(野もとあきとし) ただいまは、福祉部並びに教育委員会から丁寧な御答弁をいただき、ありがとうございます。特に教育委員会からは、未来ある新宿区の児童・生徒に人権教育ですとか、また障害理解教育ですとか、さまざまな形で行われているということを改めて確認をさせていただきました。これからもよろしくお願いいたします。
 以上で私の一般質問を終わります。御清聴ありがとうございました。

地域社会における高齢者福祉の充実について (平成24年第4回定例会一般質問)

一般質問 環境建設委員会 福祉健康委員会 議会質問 高齢者福祉 / 2012年12月3日

新宿区議会の第4回定例会(平成24年11月30日から12月11日までの12日間)が行われました。私は、12月3日の一般質問に立ち、「地域社会における高齢者福祉の充実」というテーマで質問を行いました。

質問と答弁の主旨は下記の通りです。

高齢者の見守り・安否確認の強化を!

都営百人町アパート(戸山団地)は、高齢化率が高いため、新聞やテレビなどで報道されてきました。

東京都は、都営住宅における24時間の安否確認を行うための体制整備や団地内に若い世代とともに居住できるように、若年ファミリー向け募集の拡大を行ってきました。

新宿区も地域住民や関係団体とともに、情報誌「ぬくもりだより」の訪問配布や「ほっと安心カフェ」の定期的な開催など、積極的に取り組んでいます。

今回、野もとあきとし は、見守り・安否確認の充実のために、具体的な例として、新聞販売店の早朝・夕方の配達や毎月の集金などの業務を紹介し、地域社会と深く関わっていることに注目。これからの取り組みとして、新聞や乳製品などの民間事業者との協力体制を推進するべきと訴えました。

福祉部長は、民間事業者との連携は、高齢者の見守りネットワーク構築のために重要と認識。区は平成24年9月に、高齢者の生活に身近な新聞販売店、生活協同組合、牛乳販売店等、民間事業所の協力を得て「高齢者見守り登録事業」を開始し、高齢者を見守るネットワークを強化しています。今後は、東京都牛乳商業組合新宿支部、郵便事業者及び宅配便事業者とも手続きを進め、見守りの輪をさらに強化し、その取り組みを区民に幅広く周知していくと述べました。

 

公園のバリアフリー化と健康遊具を充実し、高齢者の利用促進を!

神田上水公園(北新宿4丁目)は、4月上旬にソメイヨシノが満開となり、多くの人々が訪れます。また、健康増進のための遊具が整備され、地域の方々に利用されています。

野もとあきとしは、公園の利用者からの様々な声、例えば、「休憩用のイスの増設」、「暗い場所の街路灯設置」、「歩道の水はけの改善」などを紹介し、新宿区の公園の更なる公園の整備推進を訴えました。

みどり土木部長は、これまでに16か所の公園トイレについて整備を行ってきたこと、健康遊具については、神田上水公園などをはじめ22公園89基を整備してきたことを述べました。さらに、今年度に改修を行っているかば公園(下落合2丁目)に、地域の要望を受け、健康遊具を3基設置し、今後も公園がより多くの高齢者に利用していただけるよう充実に努めると答弁しました。

だれもが安心して生活できる国際都市新宿の構築について (平成23年第4回定例会の一般質問)

一般質問 総務区民委員会 議会質問 / 2011年12月1日

平成23年12月1日、新宿区議会第4回定例会の一般質問に立ちました。

テーマは、「だれもが安心して生活できる国際都市新宿の構築について」です。

質問と答弁は下記の通りです。

公明党の野もとあきとしです。
 私は、だれもが安心して生活できる国際都市新宿の構築について一般質問いたします。
 第1の質問は、国際都市新宿の多文化共生についてであります。
 新宿区では、平成23年4月に自治基本条例が施行されました。条例の前文には、「私たちは世界からこの地に集う人々とともに互いの持つ多様性を認め合う多文化共生の実現をめざす」と、多文化共生の実現について示されております。
 区長は、本年2月17日に外務省、上智大学、新宿区、国際移住機関(IOM)共催による第2回「外国人の受入れと社会統合のための国際ワークショップ」において、多文化共生について基調講演を行っています。このワークショップでは、新宿区は基礎自治体として多文化共生施策の実現に向けて可能な限りの対応を行っていることを述べています。その上で、国に対して総合的な体制整備を求めています。
 そして、総務区民委員会では、本年10月に多文化共生施策を推進している浜松市と大阪市を視察しました。浜松市は、平成2年の出入国管理及び難民認定法改正後に南米日系人を中心に急増した地域であり、大阪市は約12万人の外国人登録者のうち約7万8,000人が韓国・朝鮮籍です。それぞれの市の特徴を踏まえて多文化共生施策の推進を行っておりました。私は、視察3日目に、愛知県豊田市の保見ヶ丘にある保見団地に行きました。保見ヶ丘は、外国人比率が50%近くに達しており、特に日系ブラジル人が多く居住しています。保見団地にはポルトガル語の駐車場案内やごみ出しのルールなどの標識があり、食材店にはブラジル産の食品が豊富にあり、ポルトガル語の話し声が聞こえてきます。まるでブラジルに来ているような店の雰囲気に驚きました。
 この視察で、グローバル化の波とともに、日本全国の至るところで多文化共生施策の推進が行われていることを確認し、新宿区も人口の約11%が外国人という実態から、さらに国際都市に発展するための多文化共生施策の推進の必要性、重要性について改めて実感しました。
 そこで、まず伺いますが、区長は、国際都市新宿の多文化共生の将来ビジョンをどう描いておられるか、区民にもわかりやすく御説明ください。
 2点目は、何に重点を置いて共生施策に取り組んでこられたか。また、その成果については、どのように総括しておられるのか。
 3点目は、平成24年度では何を目標に取り組もうとされているのか、御説明ください。
 第2の質問は、多文化共生による秩序あるまちづくりについてです。
 大久保地域は連日韓流ブームに乗って全国からファンが押し寄せ、テレビや新聞などでもたびたび取り上げられ、一大観光地として紹介されております。大久保通りと職安通りに挟まれた大久保地域では、住宅街の奥まで韓国系の店舗が進出し、住宅地域としてのコミュニティを寸断しています。突如として出現した店舗がにぎわい、静ひつな居住環境が損なわれ、涙ながらに転居を余儀なくされているのが実情です。この地域のまちの様相は急テンポに変化をしています。例えば、細街路に飲食店が軒を連ねており、火災でも発生すれば類焼は免れず、最悪な場合、大火災となることが懸念されています。確かに土地の売り買いは民民の問題で区が規制できるものではないことは承知しておりますが、外国人と日本人が共生できる秩序あるまちの発展を期することはできないものでしょうか。
 連絡会をつくって日常的な課題解決に取り組むことも大事ですが、外国人との共生を目指す新宿区として、今の大久保地域をどのようなまちにしていくのかというまちづくりの将来ビジョンや指針を明確にするべきと考えます。そのための庁舎内に関係部署によるプロジェクトチームを立ち上げ、それと地域の町会、商店会などの協議を早急にスタートすべきと考えます。御所見をお聞かせください。
 2点目は、大久保地域において、新大久保駅前や大久保通りは狭隘な歩道に連日人があふれ、特に高齢者や障がい者など地元住民が安全な通行ができず、私のもとにも何とかしろ、このまま放置しておくのかといった苦情が多く寄せられています。多分、区のほうにもそういった声が寄せられていると思います。大きな事故が起きてからでは遅いわけで、何とか安全対策を考えるべきと思いますが、御検討されているのか伺います。
 3点目は、まちづくりに当たっては安全・安心のまちという視点も不可欠です。先日、大久保一丁目の老朽木造共同住宅で4名の方が亡くなるという痛ましい火災が発生いたしました。大久保地域は、細街路に多くの木造住宅が密集する地域で、震災・火災に弱い防災面で課題のあるまちと言えます。区は、この大久保地域についてどのような認識をお持ちなのか、お聞かせください。
 大久保地域が抱えている課題について取り上げましたが、いずれも先送りできない問題です。区の積極的な取り組みをお願いします。
 第3の質問は、地域社会への外国人参加の促進についてです。
 3月11日の東日本大震災では、災害時には自助・公助・共助の取り組みが重要であることを改めて確認いたしました。特に、外国人住民がまとまって住む地域においては、日本語によるコミュニケーションの課題などもあり、日ごろからの顔と顔が見える関係づくりは不可欠であります。外国人住民の町会や自治会、商店会などによる催しへの地域参加の促進について、区のお考えをお聞かせください。
 第4の質問は、外国にルーツを持つ子どもへのサポートについてです。
 区は、平成23年度に外国にルーツを持つ子どもの実態調査を行い、平成24年度に具体的な施策を検討するとしています。特に、文化の違いなどから発生する不就学や日本での生活支援が大切であります。区の取り組みは、全国のモデルケースとしても注目されているところです。平成24年度に向けた事業推進についてどのように考えておられるのか、その決意とともに事業内容を御説明ください。
 第5の質問は、第三国定住支援についてであります。
 今、第三国定住制度という新たな難民支援策により、タイの難民キャンプで暮らすミャンマー難民が来日しています。新宿区で約半年間の日本語教育、生活ガイダンス、職業紹介等の自立支援プログラムを行うものであります。
 我が党は、日本がアジア初の試みとして同制度の実施する意義は大きいと考えており、難民鎖国のイメージを払拭し、世界に冠たる人道先進国建設の一歩であると認識しております。日本は昭和56年の難民条約加盟以来、約30年をかけて受け入れてきた難民の認定数は、平成22年度までの総数で570人を数える程度であります。公明党の推進により、平成16年の出入国管理及び難民認定法が改正されましたが、毎年数千から数万人規模で受け入れている欧米諸国とは大きな開きがあります。
 現在、パイロットケースとして行われている第三国定住支援は2年目を迎えておりますが、新宿区の持つ力を十分に発揮できているのでしょうか。新宿区は、世界に冠たる国際都市であり、115カ国からの外国人住民がおり、ミャンマー国籍の方も約1,200名が居住しています。新宿区の都市の力をもっと活かすべきであると考えます。第三国定住支援が国の事業であることは承知しておりますが、新宿区として平成24年度どのような対応を考えているのか、お聞かせください。
 また、第三国定住支援の連携強化についてですが、国を挙げてのこの事業は受け入れ自治体や自立支援プログラム運営団体だけでなく、地域社会や難民を支援するNPO・NGO団体、東京都や国などとも今以上に連携を図るべきと考えますが、区の御所見をお伺いします。答弁願います。

地域文化部長事務代理(加賀美秋彦) 野もと議員の質問にお答えいたします。
 まず、国際都市新宿の多文化共生の将来ビジョンについてのお尋ねです。
 多くの外国人が住み暮らす新宿ならではの多様性を尊重しながら、日本人と外国人がお互いの文化的違いを認め合い、外国人も地域住民の一員としてルールやマナーを守りながら生活していく多文化共生のまち新宿を将来ビジョンとしてまいります。
 次に、これまでの多文化共生施策において、何に重点を置いて取り組んできたのかのお尋ねです。
 区では、平成17年9月にしんじゅく多文化共生プラザを設置し、ここを拠点とした日本語学習の支援やネットワークづくりに重点的に取り組んでまいりました。その成果として、プラザの開設からこれまで約3,000人の外国人が生活に必要な初級程度の日本語を習得したほか、新宿区多文化共生連絡会が主体となったイベントの実施や先輩外国人のアドバイスを取り入れた新宿生活スタートブックの制作を行ってまいりました。
 次に、平成24年度の取り組み目標についてのお尋ねです。
 平成24年度は、これまで以上に日本人と外国人が相互に協力し合い、課題解決に向け努力する地域づくりを目標に取り組んでまいります。そのため、日本人と外国人がともに区政の課題について話し合い、施策に反映する仕組みとして(仮称)新宿多文化共生推進会議を設置します。また、外国にルーツを持つ子どもを地域で支えサポートしていくため、今年度実施している外国にルーツを持つ子どもの実態調査の結果に基づき、具体的施策を検討してまいります。
 次に、多文化共生による秩序あるまちづくりについてのお尋ねです。
 御指摘のとおり、大久保地域は深夜の騒音やごみの不法投棄、歩道の混雑などの問題により地域住民から日々の生活への支障が指摘されています。こうした問題を解決するために、地域や警察、東京都第三建設事務所などと連携してパトロールを行い、ルールを守らない店に対して注意するなどの対策を講じてまいりました。また、新宿韓人発展委員会による定期的な清掃活動や在日韓国人連合会の地域パトロールへの参加など、地域に暮らす韓国の方も住みよいまちにするため努力をしています。
 今後も庁内の関係部署との連携を強化するとともに、地域や警察、東京都第三建設事務所などと情報を共有してまいります。また、地域と外国人のコミュニティ団体が話し合う場を設けるなどの地道な対応により、人に優しい多文化共生のまちづくりを実現してまいります。
 次に、新大久保駅前や大久保通りの歩道における歩行者の安全対策についてのお尋ねです。
 御指摘のとおり新大久保駅前や大久保通りの歩道は、通り沿いの韓国料理や韓国グッズの店を目的に訪れる観光客などにより人があふれ、通行に支障を来しております。区では、警察や東京都第三建設事務所と連携して、「車に注意して歩行してください。」「歩道では通行に支障がないよう、立ち止まるときは気をつけてください。」等の看板を複数設置し、注意喚起する対策を進めております。
 また、限られた歩道空間を確保するため、放置自転車の撤去、啓発等を行うほか、町会や警察、東京都第三建設事務所と協力して、歩道に置かれた看板、商品等の是正指導を行っています。
 今後も粘り強く指導を行い、だれもが安心して歩ける歩道空間となるよう努力してまいります。
 次に、大久保地域について防災面で区はどのような認識を持っているかとのお尋ねです。
 大久保地域は、幹線道路沿いには耐火建築物が立ち並んでいるものの、その内側は細街路が多く、木造建築物が密集し、防災面で課題のある地域と認識しております。
 11月6日の火災に対する緊急対策として、老朽木造アパートの実態を把握し、消防、警察等の関係機関と連携を図りながら、避難経路の確保などに関する啓発などを早急に行っていきます。
 あわせて区では、細街路拡幅整備事業や建築物等耐震化支援事業を進めていますが、今後も建築物の建て替え更新や耐震改修の機会をとらえ、セットバックによる道路拡幅や建築物の不燃化、耐震化を図りながら防災性の高いまちづくりに取り組んでまいります。
 次に、地域社会への外国人参加の促進についてのお尋ねです。
 御指摘のとおり、外国人が地域で日本人とともに暮らしていくためには、お互いの顔の見える関係づくりが重要です。とりわけ震災時には、日本人と外国人が協力して避難所の開設、運営に取り組む必要があります。そのためには、外国人も町会や商店会に加入して地域の行事に参加するなどの関係を日ごろからつくっておくことが必要です。
 このような認識のもと、外国人登録窓口で配布している新宿生活スタートブックや生活情報紙に、町会・自治会の紹介や加入を勧めるページを設け、外国人への周知・啓発に努めております。こうした啓発活動を今後も行いながら、互いに顔の見える関係づくりを一層進めてまいります。
 次に、外国にルーツを持つ子どもへのサポートについてのお尋ねです。
 新宿区において、外国にルーツを持つ子どもたちが日本語を十分習得できないため、学校や地域で孤立するケースがふえています。このため、今年度は小学校1年生から中学校3年生までの子どもを持つ外国籍等の家庭を対象としたアンケート調査とインタビュー調査を進めているところでございます。
 この調査の結果を的確に分析し、保護者のニーズや子どもの日本語習得状況、日常の生活状況などを把握して施策の検討に活かしてまいります。
 そして、平成24年度は子ども家庭部や教育委員会、ボランティアなどと連携し、サポート事業を検討する会議を立ち上げ、効果的でトータルなサポートに結びつくようしっかりと施策の検討を行ってまいります。
 次に、第三国定住支援についてのお尋ねです。
 昨年度から、ミャンマー難民を3年間で90人受け入れる第三国定住による難民の受け入れに関するパイロットケースが、政府の事業としてスタートいたしました。昨年度は難民の方が新宿区にある自立支援のための施設で研修を受けた後、定住先に移りました。研修期間中は新宿区内の小学校で学校生活を体験してもらうなどの支援を行ってまいりました。また、しんじゅく多文化共生プラザの見学や町会・商店会との交流を通じ、新宿の持つ力を発揮してサポートいたしました。
 平成23年度も同じ施設で研修を受けております。区としては、この制度の円滑な実施のために、ミャンマーのコミュニティやNPOなどと連携して難民の方の不安や悩みを取り除いていくことが必要と認識しており、こうした意見を政府に述べ、要望してまいりました。
 第三国定住難民の受け入れが成功するためには、地域、支援団体、自治体の連携や協力が欠かせません。研修期間中は、難民の方の状況に応じたサポートを行い、次のステップへつなげていけるよう今後も政府と協力してまいります。
 以上で答弁を終わります。
 野もとあきとし ただいまは丁寧な御答弁をいただきありがとうございました。
 今、国ではTPP協定の締結という議論が交わされています。また、東京都ではアジアヘッドクォーター特区を国に申請しており、新宿区も新宿駅周辺地域が総合特区の予定エリアとなっています。国や都による政策による規制緩和や撤廃が行われ、金や物だけではなく、人も国境を越え自由に行き来することになります。大きな時代の転換期の中で、生活者レベルの視点、特に外国人住民の生活や社会保障、子どもの教育などについてはだれが責任を持って取り組んでいくのでしょうか。この取り組みをこれまで熱心に取り組んできてくださったのが地域の住民であり、ボランティアの皆さん、そして中山区長であります。
 我が会派は、中山区長の取り組みを高く評価しております。これから10年後、20年後、どのような新宿になっていくのでしょうか。どのようにグローバル化が進んでいくのでしょうか。私は20年後、58歳です。10年後、20年後のさらなる国際都市新宿の構築を目指し、私も世界市民の一人として本日より新たな決意で働かせていただきます。
 御清聴ありがとうございました。

人にやさしい多文化共生のまちづくりについて (平成22年11月 第4回定例会 一般質問)

一般質問 多文化共生 議会質問 / 2010年11月30日

平成22年11月30日、第4回定例会の一般質問に立ちました。

質問のテーマは、「人にやさしい多文化共生のまちづくりについて」です。

質問と答弁は下記の通りです。

◆3番(野もとあきとし) 野もとあきとしです。私は、人にやさしい多文化共生のまちづくりについて一般質問いたします。
 平成22年、新宿区の統計によれば、新宿区の外国人登録人口は、平成17年1月1日現在、2万8,272人、平成22年1月1日は3万5,211人で、この5年間で約7,000人増加しています。特に、区内の出張所管内別外国人登録人口では、平成22年1月1日現在、大久保特別出張所管内には、25.9%の方が外国人登録をされており、区内の外国人登録人口の33.4%が集中しています。
 この大久保についての記事が、本年4月から日本経済新聞の夕刊で、毎週土曜日に全12回にわたり掲載され、全国的にも注目を集めています。テーマは「アジア人が集う街 東京『オオクボ』に住んでみる」で、記者が大久保に1カ月住み、取材を行い、さまざまな角度から大久保のまちを紹介しております。
 記事には「コリアンタウンと呼ばれる大久保。だが、この街の魅力は韓国料理や韓流スターのグッズだけではない。アジアを中心に多様な国の人々が集い、学び、働き、暮らす。ここは異文化の宝庫だ。大久保にいれば、世界が見える。そう言っても過言ではないほど、いろいろなことを知り、刺激を受けた1カ月間だった」とあります。
 私も日常的に大久保地域で活動していますが、記事の内容については、新たな発見が多く、大久保のまちの持つ魅力や可能性を再認識いたしました。
 また、今年度、日本で初めての第三国定住による難民の受け入れが始まりました。この秋来日した難民の方々は、新宿区内にある定住支援施設で6カ月間にわたる日本語学習や生活指導といった定住のためのプログラムを受講されていると聞いています。先日は、国連難民高等弁務官が新宿区長を表敬訪問し、新宿区の受け入れについて謝意を表明されました。
 パイロットケースであるこの事業は、政府が今後しっかりと事業を遂行するとともに、その結果を検証していくことが必要と認識しておりますが、新宿区で難民の方々が生活を営み、日本での定住を目指して努力されていることは、外国人を受け入れる新宿区の懐の深さと地域における理解のたまものと改めて思います。
 こうしたことは、区長が多文化共生のまちづくりを常に念頭に置いた区政を運営されているあかしであると高く評価するとともに、今後も多文化共生施策をさらに推進していくべきとの思いを強くしています。
 このことを踏まえて、最初に多文化共生について3点お伺いいたします。
 1点目は、ネットワーク事業の推進についてです。
 しんじゅく多文化共生プラザ条例第3条では、プラザが行う事業として「多様な文化を持つ人々がともに生きる地域社会の形成に資する活動を行う団体及び個人のネットワークづくりの推進に関すること」を規定しています。
 そうしたネットワークの推進のために、平成17年度にしんじゅく多文化共生プラザを設置した後、町会や商店会、プラザ利用団体、外国人支援団体、行政などをメンバーとするネットワーク連絡会を立ち上げ、多文化共生に関する情報の共有や地域課題の解決に尽力されてきたと思います。
 今年度は、この連絡会をどのように運営され、その成果はどのようなものであったのか、また、これからの連絡会をどのように発展させていこうとお考えかお聞かせください。
 2点目は、多文化共生のビジョンについてお伺いします。
 区長は、区長就任に当たっての所信の中で、区政への取り組みの原点の一つに、新宿のまちの多様性・多文化共生で切り開く持続可能な都市新宿と述べております。また、外国人が多く住み暮らすことを新宿の特性として積極的にとらえ、互いに理解し合い、ともに生きる多文化共生のまちづくりを進めるとして、具体的な施策を示しています。
 最終的に区長の言われる多文化共生のまちづくりとは、どんなまちを目指しているのか、区民にわかりやすく御説明ください。
 3点目は、しんじゅく多文化共生プラザの機能強化についてお伺いします。
 先月、私は、長岡市国際センター「地球広場」の視察を行いました。地球広場は建物の1階にあり、だれもが気軽に入場できるようなオープンスペースで、さまざまな工夫を凝らした展示がありました。
 センター長の羽賀智信氏は、世界各地で国際協力に携わってきた経験を活かして、積極的に地球広場の運営に携われており、特に日本語学習支援では、一人ひとりの日本語の習得状況に合わせた個別の支援を行い、きめ細やかに取り組まれていることや、長岡市は中越大震災の経験から、災害などの緊急時にラジオ放送のスイッチが入り、市役所からFMながおかを通じて直接放送する仕組みがあり、長岡に住む外国人のための多言語放送がいかに重要であるかを説明していただきました。私は、長岡市の地球広場における多文化共生への先駆的な取り組みに感動いたしました。
 国際都市新宿は、しんじゅく多文化共生プラザを中心拠点として、新宿区未来創造財団の多文化交流や国際相互理解の事業なども積極的に行っており、全国をリードするものと評価しております。
 現在、しんじゅく多文化共生プラザの設置から5年が経過し、さらなる機能強化を図るときが来たと考えますが、これまでの取り組みをどのように分析し、今後、どのような機能強化をお考えか伺います。
 最後に、外国にルーツを持つ子どもたちの進学について、教育委員会にお伺いします。
 区長は、所信表明で、外国にルーツを持つ子どもに日本語等学習支援とあわせて、子どもの成長を地域ではぐくむ生活支援に取り組むことをうたっています。
 新宿区は、諸外国から多くの外国人が移り住むまちです。保護者とともに移り住んできた子どもたちは、日本の学校生活に適応することや日本語を習得しなければならないという現実に向かい合わざるを得なくなります。新宿区の日本語サポート指導は手厚く、その充実ぶりには目を見張るものがあります。
 教育センターで行われている日本語サポート教室を30時間、さらに学校での日本語サポート指導を中学生は60時間を上限に受けることが可能です。加えて、初期個別補充指導や放課後日本語学習支援も受けられると聞いています。
 ただ、これだけの手厚い日本語サポート指導の体制をもってしても、中学校3年生においては、日本語の習得が不十分であるがゆえに、進路が限定されたり、文化的な背景の違いから、保護者が高校進学について理解が進まないなどの問題もあるのではないでしょうか。
 そこで、教育委員会に伺います。
 外国にルーツを持ち、日本語の習得が十分でない生徒に対して、進学は重要な問題です。さまざまな習慣や考え方が異なる文化の中での外国人生徒に対する進路指導についてお聞かせください。
 また、今後、外国人が多くなることにかんがみ、日本語サポート指導を一層充実させる必要があると考えますが、御所見をお聞かせください。答弁願います。
◎地域文化部長(酒井敏男) 野もと議員の御質問にお答えいたします。
 まず、ネットワーク事業の推進についてのお尋ねです。
 多文化共生のまちづくりを進めていくためには、外国人と日本人、団体などの相互のネットワークづくりが重要と認識しています。平成17年度に設置したネットワーク連絡会は、多文化共生に関する情報を共有し、地域課題の解決のために役割を果たしてきましたが、今年度はこの連絡会をさらに活性化するために、6月の全体会で会則を定め、新宿区多文化共生連絡会と名称を変更し、会長、副会長、ファシリテーターの役割分担を行いました。
 その上で、「しんじゅく多文化共生プラザのあり方検討」「外国にルーツを持つ子どもの学習支援」「外国人の災害支援ネットワーク」という課題別の分科会を設置し、それぞれ検討を行い、中間のまとめを作成しました。その結果を10月の全体会に諮り、連絡会として承認されました。
 今後は、引き続き各分科会の議論を深め、年度末までに今後の方針を固め、区の施策に反映させていきます。
 また、さまざまな国籍の外国人や地域団体にも積極的に声をかけ、新たな課題に対応するための分科会を立ち上げるなど、これからも一層の活性化を図ってまいります。
 次に、多文化共生のまちづくりについてのお尋ねです。
 外国人登録者数が約3万5,000人、区民の9人に1人が外国人という新宿のまちは、多いときで119カ国の国籍の外国人が住み暮らしています。多文化共生のまちづくりは、こうした新宿ならでは多様性を尊重しながら、日本人と外国人が互いの文化的違いを認め合い、地域の中で協力しながら生活していくことを基本として進めていくことが大切と考えています。
 他方、地域においては、言葉や生活習慣の違いによるコミュニケーション不足から誤解やトラブルを生じることも少なくありません。
 こうしたトラブルを未然に防ぎ、地域で日本人と外国人がともに生活していくためには、コミュニケーションの基本となる日本語学習の充実はもちろんのこと、地域で生活する上で、当然守るべきルールとマナーの周知を図ります。
 具体的には、「新宿生活スタートブック」を改訂するとともに、生活情報紙や外国語版広報紙の配布場所の拡大、外国語ホームページの活用によるルールとマナーの周知徹底に努めてまいります。
 今後とも、新宿に集い、暮らす日本人と外国人が互いに顔の見える環境を築きながら、理解し合える多文化共生のまち新宿をつくってまいります。
 次に、しんじゅく多文化共生プラザのこれまでの取り組みと今後の機能強化についてのお尋ねです。
 しんじゅく多文化共生プラザは、平成17年9月の開設以来ことしの8月末で、利用者数が11万人を超えるなど、日本人と外国人の交流拠点として活用されてきたと認識しています。
 また、日本語学習支援や情報提供の中心的役割も果たしており、現在もほぼ毎日、日本語ボランティアがプラザで日本語を教えています。英語、中国語、ハングル、そのほかタイ語、ミャンマー語の相談員を置くなど多言語での外国人相談も充実させ、同じフロアにある入国管理局が管轄する外国人総合相談支援センターとタイアップして、在留資格から生活相談までワンストップでの外国人相談にも対応しています。
 これまでは、プラザの存在を広く知ってもらうこと、プラザを拠点に外国人施策を展開することを主眼に取り組んできましたが、今後は、より積極的なコーディネーターとしての役割が必要と認識しています。
 プラザの機能強化を図るため、今年度設置した新宿多文化共生連絡会に「しんじゅく多文化共生プラザのあり方検討」という分科会を立ち上げ、中間のまとめをつくりました。中間のまとめでは、「プラザをより利用しやすい施設にするために、親子での利用を促進する」「プラザの存在を知らない日本人に向けたPRを積極的に行う」「外国人コミュニティに声かけを行い活性化を図る」などの意見がありました。今後は、分科会でさらに議論を深め、ホームページの充実や利用者アンケート、利用者懇談会によるニーズの把握、プラザを知ってもらうためのイベントの実施など具体的な施策を熟考する中で、機能強化に取り組んでまいります。
◎教育委員会事務局次長(蒔田正夫) 次に、外国人生徒に対する進路指導についてのお尋ねです。
 国籍にかかわらず、中学生に対して、自己の個性や能力・適性を発揮できるような進路を選択する力を身につけさせることは、極めて重要な指導です。特に、外国人生徒への進路指導については、入試の仕組み、成績のつけ方などを十分に理解していないことが多いため、まず初期日本語サポート指導の中で、日本語指導だけでなく、高校進学に関するガイダンスを行えるようにしています。
 また、本年6月には、新宿未来創造財団が主催する「外国人・帰国子女のための高校進学ガイダンス」に、教育委員会職員及び中学校の進路指導主任が出席し、卒業後の進路や入試の手続などについて説明をしています。
 さらに、各学校では、進路に関する三者面談において、要望に応じ通訳が同席するなどの対応をしています。
 今後も、外国人生徒が適切な進路選択を行うことができるよう、きめ細かな対応に努めてまいります。
 次に、日本語サポート指導の充実についてのお尋ねです。
 外国から移り住んだ子どもたちが、日本で自立し、多文化共生のまちづくりの担い手となるためには、言葉の習得と異文化の理解が必要です。そのため、教育委員会では、教育ビジョンの基本施策に「外国籍等の子どもへの日本語サポート体制の充実」を掲げ、日本の学校生活への適応と日本語の初期指導に積極的に取り組んでいます。
 とりわけ、中学生の日本語サポート指導については、平成21年度から放課後の日本語学習支援を実施し、日本語指導のみならず、教科の補充学習にも取り組んでいます。
 今後、現在の日本語学習支援をより効果的に各教科の指導に結びつけるための方策を日本語学級の設置も含め、検討するなどして、日本語サポート指導の充実を図ってまいります。
 以上で答弁を終わります。
◆3番(野もとあきとし) ただいまは丁寧な御答弁をいただき、ありがとうございました。
 我が会派は、多文化共生について、日本人だから、外国人だからというのではなく、ともに喜び、ともに悲しみ、連帯していくことが大切であると考えています。今後も人にやさしい多文化共生のまちづくりのさらなる推進をお願いして質問を終わります。
 御清聴ありがとうございました。(拍手)

にぎわいと安全、安心のまちづくりについて(平成22年第3回定例会 一般質問)

一般質問 環境建設委員会 議会質問 防災等安全対策特別委員会 / 2010年9月17日

平成22年9月17日、新宿区議会第3回定例会の一般質問に立ちました。

テーマは、「にぎわいと安全、安心のまちづくりについて」です。

 (質問と答弁の趣旨)

質問 持ち家や民間賃貸住宅におすまいの方への防犯性の高い鍵や補助錠の取り付けをはじめ、防犯に有効な対策について支援すべきでは。

区長室長 区内四警察署と十分な連携をとりつつ、町会・自治会の各種会合や重点地区活動団体の連絡会等の機会を活用し、防犯用具の性能や取り付け方法を紹介するなど、積極的な普及・啓発に努めます。

質問 新大久保駅のバリアフリー化を要望する利用者の声は日ごとに高まっております。今後、実現に向けてどのように取り組まれるお積りか。

都市計画部長 より安全で快適に利用できるよう、エレベーター等の設置による早期バリアフリー化実現をJR東日本に引き続き働きかけます。

質問と答弁は下記の通りです。

 

野もとあきとし 区議会公明党の野もとあきとしです。
 私は、にぎわいと安全、安心のまちづくりについて一般質問いたします。
 最初に、歌舞伎町地域についてお伺いします。
 平成13年9月1日未明、歌舞伎町で、死者44名、負傷者3名のビル火災が起こりました。この建物は、地上5階、地下2階、延べ床面積500平方メートルで、屋内階段1本の雑居ビルであり、建物の防火管理に法令違反があったとされています。また、平成20年10月1日、大阪市の雑居ビル個室ビデオ店の火災や平成21年11月22日の杉並区高円寺南の飲食店における火災があり、全国的にも雑居ビルへの防火体制の強化が求められています。区は、平成16年2月から歌舞伎町地域の安全で安心な建築物づくりを推進するための一斉立入検査を実施しており、平成21年12月には、区内の歌舞伎町だけでなく、重点地区の合同一斉立入検査を行っています。
 まず初めに、今回の合同立入検査で課題が浮き彫りにされたのか、どのような成果があったのか、また検査の結果、不適合の項目に対して改善指導が行われたと思いますが、アフターチェックを厳しく実施されたのかお伺いします。
 また、今回、一斉立入検査が区内重点地域まで広げて行われましたが、継続した取り組みが大事で、今後、計画的な立入検査を実施すべきと考えますが、御所見をお伺いします。
 次に、防犯対策の強化についてお伺いします。
 警視庁によれば、平成14年2月27日から歌舞伎町の街頭防犯カメラシステムの運用が行われました。ドームカメラ36台、固定カメラ18台、高感度カメラ1台の計55台で、各カメラが撮影した映像は新宿警察及び警視庁本部に送られています。新宿区も、東京都の補助金を活用して町会や商店会などを主体とした防犯カメラの設置を推進し、区内では222台が稼働しております。
 そこで、伺います。
 防犯カメラの設置によりどのような防犯対策効果があったのか。また、防犯カメラについてはプライバシーの侵害などの課題がありますが、安全性とのかかわりをどのように認識され、プライバシー保護のハードルをどのようにクリアされているのかお聞かせください。
 あわせて、持ち家や民間賃貸住宅などへの個別の防犯対策についてお伺いします。
 繁華街や商店街、町会単位の防犯対策については、防犯パトロール、民有灯の照度アップなど、地域が主体となった防犯対策が着実に成果につながっており、安全・安心のまちづくりが推進されていることを高く評価しております。さらに、防犯対策を推進するためには、自分の命は自分で守るという各家庭での防犯対策の強化も重要であります。
 そこで、持ち家や民間賃貸住宅にお住まいの方への防犯性の高いかぎや補助錠の取りつけを初め、防犯に有効な対策について区としても支援すべきと考えますが、御所見を伺います。
 続いて、歌舞伎町ルネッサンス事業の推進と歌舞伎町タウン・マネージメントの取り組みについて伺います。
 我が会派は、歌舞伎町の再生に対して、規制と監視の強化も必要であるが、歌舞伎町に若者文化を導入することによって、歌舞伎町に新しい風を送り、新たな文化の構築が大切であると訴えてきました。区も、吉本興業誘致や大久保公園を活用したシアターパークの推進など、積極的に若者文化の導入を行っており、高く評価するものです。
 しかし、一方でコマ劇場や映画館が相次ぎ閉館する状況の中、私のところには厳しい声が届いているのも事実です。区は、こうした声に対し、歌舞伎町ルネッサンス事業を推進し、これまで成果を上げてきたということをもっと情報発信し、理解していただくことが重要であると考えますが、この点についての御所見を伺います。
 また、歌舞伎町ルネッサンスでは、これまでに相当額の予算が投じられ、インフラ整備が進められてきましたが、今後、将来にわたり限られた財源の中、どのように歌舞伎町ルネッサンス事業を推進していくお考えなのか伺います。
 そして、歌舞伎町ルネッサンス事業の経験や歌舞伎町タウン・マネージメントの手法を活かし、例えば外国人が多く生活する多文化共生のまちづくり、あるいは大学や教育機関が集中する文教地域や、新宿区の記憶が残る歴史や文化を活かしたまちづくりに応用し、展開していくことが重要であると考えますが、御所見を伺います。
 最後に、新大久保駅周辺地域についてお伺いします。
 区は、平成17年4月に策定した交通バリアフリー基本構想に基づき、鉄道駅のエレベーターの設置に対して補助を行い、積極的にエレベーター設置を進めております。本年3月中旬には大久保駅にエレベーターが設置され、特に高齢者や障害者の方から喜びの声が寄せられています。しかし、第一次実行計画に示された平成21年度の新大久保駅のバリアフリー化はいまだ実現されておりません。新大久保駅は、改札口が1カ所であり、ピーク時は2カ所ある階段を上りと下りの通行で大変な混雑となっております。そのため工事計画や設置場所の確保が難しい状況であると聞き及んでいます。バリアフリー化を要望する利用者の声が日ごとに高まっており、私のところにも多くの声が寄せられています。今後、実現に向けてどのように取り組まれるおつもりかお聞かせください。
 また、補助72号線が諏訪通りから大久保通りまで整備されることにより、新大久保駅周辺地域の対策が重要となります。区は、7月26日に大久保地域センターで補助72号線の工事説明会を開催し、整備内容や工事の進め方、質疑応答を行っています。説明会では、補助72号線と大久保通りの交差点改良工事について、交差点部の塗装工事や横断歩道と信号機の新設や移設、バス停の移設や統合の説明がありました。安全対策については、警視庁との協議を行いながら進めているとのことでした。
 中でも、バス停の移設、統合は新大久保駅前付近を予定しているとのことですが、駅前はさらに人が行き交う場所になります。駅のガード下の歩道は狭く、交差点の信号待ちの人が滞留すると、歩道の通行が困難になります。車や自転車、人が安心して通行できるように、まちづくりの観点から新大久保駅周辺の安全と安心の確保が求められます。どのような駅周辺整備をお考えか伺います。
 以上で質問を終わります。

都市計画部長(鹿島一雄) 野もと議員の御質問にお答えいたします。
 初めに、平成21年12月の雑居ビルに対する合同立入検査で課題が浮き彫りにされたのか、どのような成果があったのか、検査の結果についてアフターチェックを実施したのか、また今後、計画的な立入検査を実施するのかとのお尋ねです。
 平成21年11月に発生した杉並区高円寺南の飲食店火災は、死者4名、負傷者12名を出すという痛ましい事故でした。そこで、区では、同様な事故を防止するため、平成21年12月から翌年1月にかけて、新宿駅周辺や高田馬場駅周辺、歌舞伎町地区などの繁華街を重点地区と位置づけて、消防署と協議が調った94棟の雑居ビルについて、消防署との合同による立入検査を実施しました。
 この立入検査では、94棟のうち不適合を指摘したものが85棟あり、その不適合内容は、非常用照明や火災の拡大を防止するための防火区画についての不適合が多数あるという課題が明らかになりました。不適合を指摘した雑居ビルのうち、21棟については改善されるという成果もありました。また、未改善のものに対しては、アフターチェックとして文書や現地調査による改善指導を続けて行っているところです。
 計画的な立入検査の実施については、現在、警察署の風俗営業許可に伴う建築指導課への通知制度において、許可する場合には消防署及び警察署との合同による立入検査を行うことになっていることから、年間約400棟の雑居ビルについて計画的な検査を実施しています。
 今後も、引き続き明らかになった課題を重点に、雑居ビルの防災体制の強化に取り組んでいきます。
 次に、新大久保駅のバリアフリー化にどのように取り組んでいくかについてのお尋ねです。
 区では、エレベーター設置補助による駅施設のバリアフリー化促進を図っており、新大久保駅は第一次実行計画に位置づけた最後の1駅となりました。現在、JR東日本がエレベーター設置に向けた取り組みを進めているところですが、御指摘のとおり、新大久保駅は駅施設が大変狭く、用地確保が必要であることから、エレベーターの設置場所の選定や工事方法など、困難な課題を抱えていると聞いています。
 区としては、新大久保駅が駅利用者にとってより安全で快適に利用できるよう、エレベーター等の設置による早期のバリアフリー化実現を同社に引き続き働きかけていきます。
 次に、補助72号線の整備に伴う新大久保駅周辺の安全と安心の確保についてのお尋ねです。
 区の都市マスタープランにおいては、新大久保駅周辺を生活交流の心と位置づけ、住機能と近接する地域の生活中心として、歩道やオープンスペースなどの整備を進めることとしています。
 補助72号線の整備に伴い、新たに大久保通りとの交差点が設置されますが、これにより、横断歩道や信号機の新設、バス停の移設、統合が必要となります。このため、駅周辺の人の流れや交通量、バスの乗降客などの調査を行いました。この結果に基づき、現在、駅前の歩行者が滞留せず、安心して歩けるよう、横断歩道の幅や信号機の点灯時間などについて関係機関と調整しています。
 また、補助72号線の無電柱化やバリアフリー化などの沿道整備を行うとともに、駅周辺の細街路の拡幅整備を進めながら、にぎわいあふれる安全・安心のまちづくりを進めてまいります。

 

区長室長(寺田好孝) 続きまして、防犯対策の強化についてのお尋ねにお答えをいたします。
 初めに、防犯カメラの効果についてです。
 防犯カメラの設置による犯罪抑止等の効果を正確に把握することは困難ですが、防犯カメラに記録された映像が資料となって事件が解決したという報道や、防犯カメラの設置が随所に表示されることにより、相当程度の犯罪抑止効果があると認識しております。また、平成19年度から平成21年度の区政モニターアンケートでは、安全・安心のまちづくりに有効であるものとして、住民一人ひとりの防犯意識の啓発に次いで、防犯カメラの設置が上げられていることからも、防犯カメラは地域の方々に安心感を与え、体感治安の向上に有益なものと考えております。
 次に、防犯カメラとプライバシーの保護についてでございます。
 防犯カメラを設置する際には、設置団体ごとに運用要綱の作成を義務づけ、設置場所、設置台数、映像データ保管の方法や期間、データの提供制限などを定め、運用管理体制の厳格化を図っているところでございます。
 さらに、カメラの運用開始前には、区職員が、直接、モニターや映像保存機器の設置場所を検査し、運用要綱に基づく管理体制の確認を行ってございます。
 次に、持ち家や民間賃貸住宅など、各家庭の防犯対策についてのお尋ねでございます。
 安全で安心なまちづくりを進めていくためには、一人ひとりが日ごろから防犯意識を持ち、防犯性の高い地域社会を構築していくことが何よりも重要と考えております。
 現在、新宿区民の安全・安心の推進に関する条例に基づく安全推進地域活動重点地区は68地区となり、また防犯ボランティアグループは39グループを数えております。さらに、しんじゅく安全・安心情報ネット登録者約2,850名の方々には、ひったくり、振り込め詐欺及び不審者情報などを提供しています。
 御提案の各家庭での防犯に有効な対策につきましては、区内4警察署と十分な連携をとりつつ、町会・自治会の各種会合や重点地区活動団体の連絡会等の機会を活用いたしまして、防犯用具の性能や取りつけ方法を紹介するなど、積極的な普及、啓発に努めてまいります。
 次に、歌舞伎町ルネッサンスについてのお尋ねでございます。
 区は、平成17年1月に歌舞伎町ルネッサンス推進協議会を立ち上げ、歌舞伎町をだれもが安心して楽しめるエンターテインメントのまちへ再生することを目標に掲げ、これまで路上清掃や防犯パトロールなどの安全・安心事業、シネシティ広場や大久保公園などの公共空間を活用した地域活性に向けたイベントなど、さまざまな事業を推進してまいりました。
 この結果、区が毎年実施しております区政モニターアンケートでは、「歌舞伎町に対するイメージが向上した」「まちが安全になった、きれいになった」との回答が平成17年度の約20%から平成21年度では約30%に上がるなど、歌舞伎町ルネッサンスに対する評価をいただいているところでございます。
 しかし一方で、「歌舞伎町ルネッサンスを知っていますか」という問いに対する「知っている」との回答は約13%であり、その認知度はいまだ十分とは言えません。区は、こうしたことも十分踏まえながら、区や歌舞伎町タウン・マネージメントのホームページ、地域ポータルサイトであるしんじゅくノート、歌舞伎町タウン・マネージメントが発行する地域情報誌を活用し、歌舞伎町ルネッサンスの取り組みや成果について、よりわかりやすく積極的に今後とも情報発信してまいります。
 次に、今後の歌舞伎町ルネッサンス事業の推進についてのお尋ねでございます。
 区は、これまで歩道の拡幅及び違法駐車対策としての花道通りの整備や、車両の相互通行を確保するために西武新宿駅前通りの整備を行うとともに、本年6月には、大久保公園を新たな文化の発信とにぎわい創出の拠点となるシアターパークとしてリニューアルいたしました。
 今後は、コマ劇場跡地など、シネシティ広場を中心とする地域に民間による再開発が想定されるところでございます。そうした変化への的確な対応とともに、歌舞伎町の持つエンターテインメント性を持続していくためにも、これまでの取り組みに加え、シネシティ広場や大久保公園などの公共空間を積極的に活用し、スポーツイベントや農山村とのふれあいキャンペーンなどの事業を継続的に展開し、多くの方が来て楽しむことができるよう、歌舞伎町ルネッサンスを推進してまいります。
 最後に、歌舞伎町ルネッサンス事業の経験や歌舞伎町タウン・マネージメントの手法を活かしたまちづくりについてのお尋ねでございます。
 歌舞伎町ルネッサンス事業は、清掃活動や防犯パトロールなどを行うクリーン作戦プロジェクト、シネシティ広場や大久保公園などでイベントを実施し、にぎわいづくりを行う地域活性化プロジェクト、歌舞伎町まちづくり誘導方針により、まちづくりを進めるまちづくりプロジェクト、そして空き室や公共空間に歌舞伎町再生の担い手を誘致する喜兵衛プロジェクトの4つのプロジェクトを中心として展開しております。
 また、平成20年4月には、歌舞伎町タウン・マネージメントを設立し、地元の事業者や地域の住民が主体となって、これらのルネッサンス事業を進めているところでございます。
 これまでの実績には、シネシティ広場における音楽と踊りを通して民族文化を紹介した「ボリビア デ フェスタ」や東京工芸大学などと連携したアートイベント「トレジャー・シティ」、また旧コマ劇場の工事の仮囲いを利用し、新宿区の歴史を紹介したウォール・ギャラリーの実施などがございます。歌舞伎町ならではの特性を活かしたこうした取り組みの中には、他の地域のまちづくりにも活用可能なものがあると考えてございます。
 既に歌舞伎町タウン・マネージメントが実施している本庁舎前での音楽のイベントや、新宿の歴史をたどるアートイベントなどのルネッサンス事業を区の文化ロードの一環として位置づけ、新たな文化の創造と発信に役立てております。
 こうした取り組みを踏まえまして、今後は、歌舞伎町ルネッサンス事業や歌舞伎町タウン・マネージメント独自の取り組みを幅広く展開していく中で、その経験や実績の応用、また展開可能な事例について検討してまいります。
 以上で答弁を終わります。
野もとあきとし 大変御丁寧な御答弁、ありがとうございました。
 まちが安全であること、安心であることは何よりも大切と思います。また、世界じゅうから人々が集う国際都市新宿がさらににぎわいのある魅力的な都市となるよう、施策の推進をお願いします。
 私は決算特別委員会に参加の予定ですので、詳しくは改めて質問させていただきます。
 ありがとうございました。

若者が夢と希望を持てる社会の構築について (平成22年第1回定例会の一般質問)

一般質問 総務区民委員会 議会質問 / 2010年2月26日

若者が夢と希望を持てる社会の構築について、新宿区議会第1回定例会で一般質問しました。

公明党の野もとあきとしです。
 「若者が夢と希望を持てる社会の構築」について一般質問いたします。
 最初に、薬物乱用防止対策についてお伺いします。
 最近、芸能人や教育、警察関係者まで広がる薬物乱用事件が世間を騒がせていますが,区内で若年者の薬物乱用防止に献身的な取り組みをなされているある婦人団体の会長に、区内の状況と薬物乱用防止への課題などを伺いました。私は大変感動いたしました。
 会長は、かつてヘレンケラー女史に二度お会いしたときに、聴力と視力を失ったヘレンケラー女史の生き方に感銘を受け、私も人のためにお役に立ちたいとの志を持ち、今日まで活動してこられたそうであります。
 この婦人団体の薬物乱用防止活動については、毎年行われる世界麻薬乱用防止デーに伴う活動や、薬物乱用防止キャンペーンへの協力、区内地域センター祭りでの広報、中学校への出前講座の開催など、薬剤師、保護司会、警察少年係、民生児童委員、町会などの協力関係団体とともに取り組みをされているということであります。
 薬物乱用は、現代社会の価値観が多様化する中、言葉巧みに安価で簡単に購入できるということもあって、我々の日常生活に忍び寄ってきています。こんなところにまでと耳目を疑うような大きな広がりを持ち、特に乱用が低年齢化しているのが極めて深刻であると会長は指摘されていました。
 東京都では、平成20年度から24年度までの5年間の計画として、東京都薬物乱用対策推進計画を策定しました。その3つの柱として、啓発活動の拡大と充実、指導、取り締まりの強化、薬物問題を抱える人への支援があり、新たな新規事業も含めた取り組みを示しています。
 このことを踏まえて、4点にわたり伺います。
 1点目は、まず、これに対し、新宿区はどのような方針のもとに薬物乱用防止に向けて取り組んでいるのか、今年度と来年度の具体的な取り組みとこれまでの成果を御報告ください。
 2点目は、学校教育による薬物乱用防止対策についてです。
 先ほどの会長の話によると、個人団体の取り組みである中学校への出前講座については、子どもたちに薬物は怖いものということを伝えるのが大変重要であると話しておりました。その取り組みの成果としても、区内の若年者の覚せい剤取り締まり件数は減少しているとのことです。
 薬物乱用は身体だけでなく、人生をもむしばむものであり、最重要課題として取り組むべきであります。特に薬物乱用が低年齢化している現状から見て、小・中学校でこの問題をどう理解させ、乱用防止につなげるかが重要であると考えます。教育委員会として、現状をどのように認識され、今後どのように薬物乱用防止に向けて教育指導していくか、お考えを伺います。
 3点目は、啓発活動の拠点づくりについてです。
 同会長の取材の中で、特に歌舞伎町の対策が本当に大変であり、対策強化を急がなければならないと強調されていました。徘徊している未成年の少女に対し、我が子のように心配して手を差し伸べたり、相談相手になるなどの活動を通して、大変な危機感を持っておられました。
 未成年の少女がどうして歌舞伎町に訪れるのか。それは、何不自由ない経済的に恵まれた家庭に育っても、家庭や学校等で存在感を実感できない喪失感にさいなまれることが大きな原因であると指摘していました。
 歌舞伎町では、自分を相手にしてくれる優しい人がいるといった、誤った先入観を持って訪れる少女が多くいて、そのいい人、親切な人から「やせるのにいい薬」などと言って、薬物を勧められるケースが多いということです。さらに進んで、国際的にも問題になっている人身売買まで発展しかねない現状もあるとの話でした。このような歌舞伎町が抱える若者の実態を区長は御存じだと思います。
 都の薬物乱用対策推進計画においては、学校現場の教育だけではなく、学校に通っていない有職少年・無職少年への啓発を推進しており、計画の5年間で都内に100カ所の拠点を設け、啓発を行う目標としています。
 新宿区には、青少年が集う場所が多く存在します。そこで、区としても積極的に啓発のための拠点づくりをするべきと考えます。カラオケ店やインターネットカフェ、ゲームセンターやスポーツセンター等に協力を求め、啓発の拠点としていくことは大変重要であると思いますが、いかがお考えでしょうか。
 4点目は、相談業務に携わる人材の育成についてです。
 都の推進計画では、精神保健センターにおいて、医師、保健師、福祉及び心理の専門職員等、相談に応じる職員に対し、薬物問題研修を実施し、都保健所においても都民及び精神保健福祉にかかわる関係機関の職員を対象に講演会等を計画しています。
 区長は、ことしの新年のあいさつの中で、「現場現実を最も把握し、総合的に解決できる基礎自治体こそが地域のことを責任を持って決定できる主体であるべきと考えています。今、地方自治制度も大きな転換期にあります」と述べております。
 基礎自治体である新宿区が先頭に立って、薬物によるさまざまな問題の研修や講演会等を実施して、区民及び職員の人材育成に努めるべきであると考えます。この点については、どのようなお考えでおられるか、お聞かせください。
 次に、若者の就労と自立支援について伺います。
 新宿区では、平成20年3月に「新宿区若年者就業状況調査」をまとめられました。この調査は20~30歳の若年層の就業状況や意向、親の意見などを調査することで、若年者の就労における実情や支援施策への要望を明らかにすることを目的として実施したものと承知しています。
 区は、その施策の方向性として、多様で変化が大きい若年者、就労経験がない者への支援、職期間の長さに対応した支援、仕事に不安のある層への支援、就業していない若年者の親への支援の5つの視点を見出しています。
 公明党は、昨年12月に党青年局を中心に、若者の雇用緊急一斉総合点検を行いました。その結果、2015年までに若年失業率の半減、新たな就労活動支援体制の構築、ニートや引きこもりなどへのきめ細かな支援メニューを提供という3つの柱を掲げ、具体的にはジョブカフェと大学との連携を強化し、ジョブカフェ大学出張所の設置促進や、合宿を通してニート支援を行う若者自律塾の発展的な事業継続と利用者の費用負担の軽減など、9項目の施策の実現を目指しています。
 これらのことを踏まえ、2点にわたりお伺いします。
 1点目は、夢と希望が持てる勤労観と職業観の確立についてです。
 これは教育現場で、キャリア教育として行われています。新宿区では具体的にどのような取り組みをしているのか。キャリア教育をどのようにお考えか伺います。
 2点目は、就職活動の支援策についてです。
 先日、ある本で紹介されていましたが、大学を卒業したKさんは、一昨年の春に大学を卒業して就職をしたものの、希望と違う配属先にされてしまったのを理由に1週間でやめてしまったそうです。Kさんは、父親からしかられ、現実の厳しさから逃げていたことを痛感し、再度就職活動を開始します。片っ端から企業に履歴書を送り、ほとんどは書類審査で落ち、面接を受けても不採用の通知が続きました。それでもあきらめず就活を続け、7カ月後、53社目にデザイン会社に就職が決まったそうです。
 厳しい経済状況、雇用環境の中で若者は夢に向かってネバーギブアップの精神を大いに発揮し頑張っているんだなと、この本を読んで胸に刺さる感動を覚えました。
 このように、若者が就労し自立するためには、何といっても就職活動を成功させなければなりません。その際、交通費や履歴書作成などの費用は、時に大きな負担になると言います。公明党青年局の総点検の際にも多く寄せられた要望です。
 夢多き若者の就職活動ができるように新宿区において、若者の就職活動に対して何らかの経済的な負担軽減策を、区独自で創設すべきと考えますが、御所見を伺います。
 以上で質問を終わります。御清聴ありがとうございました。

健康部長(八十恒人) 野もと議員の御質問にお答えします。
 薬物乱用防止対策についてのお尋ねです。
 平成20年の薬物乱用状況を見ますと、前年より若干減っておりますが、都内では2,867人、全国では1万4,720人が検挙されています。このため、厚生労働省及び東京都の麻薬取締部局が行っている違法薬物取り締まりなどに際し、新宿区保健所薬事監視員も薬事法に基づく調査への協力、そして連携を行っております。
 さらに、区では、東京都薬物乱用防止新宿地区協議会の事務局として、薬剤師会、保護司会、青少年育成会などと連携して、薬物乱用防止の普及啓発活動を行っています。
 今年度の普及啓発キャンペーン事業としては、昨年6月に東京都の共催で、「国際麻薬乱用撲滅デー都民の集い」を新宿駅西口広場において実施し、薬物乱用防止の講演、展示のほか、リーフレットの配布を行いました。
 また、昨年11月には、東京都薬物乱用防止新宿地区協議会と協働で、新宿駅東口広場において街頭キャンペーンを開催し、約1,500人の方に薬物乱用防止の意識啓発パンフレットを配布しました。
 来年度についても、東京都薬物乱用防止新宿区地区協議会に加盟している各団体と協働で薬物乱用防止活動を積極的に展開してまいります。
 次に、啓発活動の拠点づくりについてのお尋ねです。
 東京都薬物乱用対策推進計画にもあるように、学校教育での啓発と並んで、青少年の集う場所を拠点とした啓発が必要であると考えております。
 歌舞伎町などの繁華街を抱える新宿区といたしましては、今後、東京都や警察ととも連携し、カラオケ店、ネットカフェなどの若者が集まる施設に対して、ポスターへの掲示やパンフレットの配布など協力を求めてまいり、薬物乱用防止意識の一層の普及啓発を図ってまいります。
 次に、相談業務に携わる人材の育成についてのお尋ねです。
 東京都中部総合精神保健福祉センターでは、保健福祉関係職員向けに「薬物依存の理解と対応方法について」の研修を実施しましたが、区としても職員に研修受講を促してまいりました。
 また、区では、ことしの1月に、薬物依存を中心とした「やめたくてもやめられない!依存症」というテーマで、区民や支援者等を対象に精神保健福祉講演会を実施しました。特に相談業務に携わる区の職員及び区内関係施設従事者に参加を呼びかけ、区民や相談機関の職員が受講しました。
 今後も、職員に研修を積極的に受講させるとともに、区として講演会等を実施し、人材育成に努めてまいります。

教育委員会事務局次長(小柳俊彦) 教育委員会への御質問にお答えします。
 学校教育における薬物乱用防止対策についてのお尋ねです。
 薬物乱用が低年齢化している現状を踏まえると、小・中学校で薬物に関する正しい知識や、乱用による健康や社会への影響等について指導することは極めて重要であると考えます。
 学校では、小学校6年生と中学校3年生の保健の授業において、ビデオソフト等の資料やロールプレイングの手法を活用しながら、薬物を乱用することの危険性などについて指導しています。
 また、外部人材を招いて児童・生徒を対象とする薬物乱用防止教室を開催するとともに、保護者や地域の方々にも参加を求め、薬物乱用防止の意義と必要性を積極的に啓発している学校もあります。
 教育委員会では、来年度、すべての学校で警察職員や薬剤師等の専門家を招いた薬物乱用防止教室を実施することとし、学校が家庭・地域と連携し、教育活動全体を通して、児童・生徒の薬物乱用防止に関する意識や実践力を一層高められるよう働きかけてまいります。
 次に、勤労観、職業観の確立のための教育現場におけるキャリア教育に関するお尋ねです。
 新宿区教育ビジョンの中では、キャリア教育を「社会の一員であることを認識し、自己の個性を理解し、最も合った進路を主体的に選択できるよう」にするものとしています。
 義務教育段階において働くことのとうとさや創造する喜びを体得することは、望ましい勤労観・職業観をはぐくむ上で重要なことであり、すべての小・中学校において自己の役割と責任を果たすことの大切さを学ぶ等、発達段階に応じた内容を行っています。
 小学校の具体的な取り組みの例としては、児童が地元の商店街の協力を得て、「弟子入り体験」と称して職場体験をしたり、働く人へのインタビューなどを行っています。中学校では、進路指導を生徒の生き方の指導であるととらえ、1年生で職場訪問、2年生で職場体験、3年生でみずからの将来を念頭に置いた上級学校訪問や卒業生の話を聞く会などを体系的に行っています。中には、「校内ハローワーク」と称して、さまざまな職種の方々を学校に招き、その仕事の内容ややりがい、苦労などのお話を直接聞く機会を設けている学校もあります。
 教育委員会としましては、今後の各学校が充実したキャリア教育を進められるよう支援してまいります