新宿区議会議員 野もとあきとし(野元明俊)

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胃がんリスク(ABC)検診によるがん対策充実について(平成30年 第2回定例会)

一般質問 福祉健康委員会 議会質問 / 2018年6月14日

平成30年 第2回定例会

一般質問を行いました。

質疑内容は下記の通りです。

 

◆10番(野もとあきとし) 公明党の野もとあきとしです。

 私は、胃がんリスク(ABC)検診によるがん対策充実について一般質問をいたします。

 平成28年2月に厚生労働省は、がん予防重点健康教育及びがん検診実施のための指針を改正しました。がん予防重点健康教育の胃がん予防健康教育については、食生活の改善、禁煙、ヘリコバクター・ピロリの除菌等の一次予防と二次予防(検診)とがともに重要な役割を担うことから、胃がん検診の密接な連携が確保された実施体制を整備するなど、その効果的・効率的な実施に配慮することとしています。また、具体的な胃がん検診について対策型検診に胃内視鏡検査が選択肢として追加され、新宿区においても平成29年度から胃内視鏡検査が行われています。

 最初に、新宿区における胃内視鏡検査の受診状況と課題について伺います。

 我が会派は、平成27年第1回定例会の代表質問で、胃がん対策の充実をテーマに胃がんリスク(ABC)検診について質問しました。また、同年7月には、福井県坂井市の取り組みを視察し、胃がんリスク(ABC)検診の早期導入を求めています。

 胃がんリスク(ABC)検診は、胃がんのなりやすさを判定するものであり、胃がんかどうかを調べるものではありません。この検診は、徐々に運用の広がりを見せており、比較的低コストであることもポイントで、任意型検診の選択肢の一つとして注目されています。

 また、胃がんリスク(ABC)検診は、毎年行う定期的な検診ではなく、基本的に一人一度の受診で済むことからも、受診者の負担はより軽く、がん対策の意識向上にも資するものであります。

 区は、胃がんリスク(ABC)検診について、どのような認識をお持ちか伺います。

 次に、胃がんとピロリ菌との関係の周知についてです。

 ピロリ保菌者は上下水道の普及により減っていますが、普及途上に子ども世代だった50代以上の日本人の約70%から80%が感染していると言われています。平成25年には、ピロリ菌の除菌治療に胃潰瘍や十二指腸潰瘍に加えて、「慢性胃炎」も健康保険の対象となり、多くの方が治療を行っています。

 胃がんリスク(ABC)検診と胃内視鏡検査の実施は、ピロリ菌の除菌治療を行う観点からも重要です。また、特定健診と同時に胃がんリスク(ABC)検診を行った場合、採血が一度で済むというメリットもあります。

 国は、胃がんリスク(ABC)検診を判断する証拠が不十分なため、対策型検診として実施を進めていないのが現状です。今後も国のがん検診のあり方に関する検討会等の議論を注視することが大切です。

 しかしながら、胃がんリスク(ABC)検診を任意型検診として受診者へ適切な説明を行うなど、胃がんとピロリ菌との関係を周知していくことは、がん対策全体を充実させることにもなるのではないでしょうか。区の御所見を伺います。

 以上、答弁願います。

 

◎健康部長(髙橋郁美) 野もと議員の質問にお答えします。

 胃がんリスク(ABC)検診によるがん対策充実についてです。

 初めに、胃内視鏡検査の受診状況と課題についてのお尋ねです。

 平成29年度に導入した内視鏡による胃がん検診は、1年間で約4,000人が受診され、胃がん検診受診者全体の3割を超えています。

 課題としては、受診間隔が2年に一度であることの周知、受診率の向上、検診の質の確保である精度管理、安全管理の徹底などがあり、引き続きこれらの課題に取り組んでまいります。

 次に、胃がんリスク検診についてのお尋ねです。

 御指摘のとおり、この検診は胃がんの有無を直接調べるのではなく、血液検査で胃がんのリスクを分類する方法です。簡便である一方、死亡率減少効果は明らかになっておらず、まだ偽陰性・偽陽性・過剰診断等の不利益の可能性があり、自治体が提供する対策型検診としては推奨しないとされています。

 これを導入している自治体があることは承知しておりますが、区では科学的根拠に基づく対策型検診を推進しており、対策型検診以外の方法については、国による検討を引き続き注視してまいります。

 次に、任意型検診についての適切な説明や胃がんとヘリコバクター・ピロリ菌との関係の周知についてのお尋ねです。

 対策型検診と個人の責任において受診する任意型検診の違いを区民に周知することは大切であると認識しています。

 また、ヘリコバクター・ピロリ菌の感染のほか、喫煙や塩分の高い食品の摂取などの生活習慣が胃がんにかかわると言われており、がんのリスクや正しいがん予防法についても、さらなる普及啓発に努め、がん対策を推進してまいります。

 以上で答弁を終わります。

 

◆10番(野もとあきとし) 丁寧な御答弁をいただき、ありがとうございました。

 世界保健機関WHOの報告によると、胃がん患者の約8割はピロリ菌を保有しており、除菌で胃がんの発症を三、四割抑制できるとしています。

 区民の生命及び健康を守るために、これまで以上にがん対策の充実に取り組んでいただくようお願いして、私の質問を終わります。

 御清聴ありがとうございました。(拍手)