新宿区議会議員 野もとあきとし(野元明俊)

区民相談第一! 一人の声に真剣!

平成28年第一回定例会 代表質問

代表質問 議会質問 / 2016年2月25日

IMG_0715平成28年2月 新宿区議会第1回定例会

◆10番(野もとあきとし) 平成28年第1回定例会に当たり、新宿区議会公明党を代表して、区長並びに教育委員会に質問いたします。誠意ある御答弁をよろしくお願いします。

 平成28年度は、第三次実行計画がスタートします。そして、現在の総合計画の仕上げを行い、平成30年度からは、新たな総合計画をもとに区政運営が行われます。2020年、平成32年には東京五輪があり、2025年、平成37年には団塊の世代の皆様が75歳に達することなど、10年後、20年後を見据えた取り組みが大切であります。

 また、国内だけでなく、変化し続ける国際情勢など、これからの政治の役割はますます重要になってきます。今回の代表質問のキーワードには、高度防災都市や女性の活躍を初め、地域づくり、社会参加、生きがいづくりなどがあります。これらは法律や制度を整備するとともに、動機づけが大事になります。

 特に、地域づくりについてですが、地域をよい方向に変えていくためには何が必要か。私は、その一つに情熱を持つことが大事であると考えます。不安をあおる声や反対ばかりの声では、地域はよくなりません。私は不安や反対などの声を大きく包み込む太陽のような情熱を持ち、どんな困難があっても、転んでは立ち上がる、七転び八起き、いや七転び九起き、十起きで頑張っていく姿勢が政治に求められているのではないかと考えます。

 私たち公明党は、大衆とともにという民主主義の基本とも言うべき立党精神を胸に、区民の皆様の期待に応える政治の実現に全力を傾けてまいる決意を申し上げ、質問に入ります。

 質問の第1は、区政の基本方針と平成28年度予算についてです。

 区長は、平成28年度区政の基本方針説明で、区政運営の基本的な認識を述べ、5つの基本政策と主要事業の概要を示しています。

 また、基本政策のもとで第三次実行計画を着実に推進し、平成30年度から始まる新たな総合計画の策定に向けて、区政運営の強化を行うために、本年4月から副区長を2名体制とし、組織改正を行うことを述べています。

 平成28年度の予算編成並びに第三次実行計画の策定は、吉住区長の就任後における本格的な取り組みであり、大いに期待するものであります。

 最初に、平成28年度の区政運営体制の強化について、区長のお考えをお聞かせください。

 次に、基本方針説明の中から主要事業について3点伺います。

 1点目の質問は、公有地等の活用と施設整備について伺います。

 平成28年度は、西落合都有地を活用した認知症高齢者グループホーム等の開設、平成29年度には、中央図書館跡地や旧戸山第三保育園を活用した小規模多機能型居宅介護の整備、平成30年度には、大久保特別出張所跡地を活用した認知症高齢者グループホームや高齢者地域交流スペースの整備を予定しています。

 高齢者介護施設の整備に当たって、今後の公有地活用について、区長はどのようにお考えか伺います。また、現在、区内の特別養護老人ホームは、区内8所、定員615人--小規模特養1所29人を含む、となっていますが、特別養護老人ホームのニーズや区内の整備バランスなどから、富久町国有地の整備をどのようにお考えか伺います。

 2点目の質問は、安心できる子育て環境の整備についてです。

 区は、待機児童の解消に引き続き積極的に取り組むだけでなく、保育人材の確保、育成並びに保育園の適正な運営のための支援体制の充実も取り組むとしています。これは、保育施設数が飛躍的に拡大する状況において、保育環境充実のため、大変重要なことと考えます。この保育園への運営支援について、具体的にはどのように行っていくのか、お聞かせください。

 また、地域における子育て支援の充実として、平成28年度から新たに要支援家庭を対象としたショートステイ事業や、夜間に生活指導、食事の提供を行うトワイライトステイ事業を実施することとしていますが、この事業を始めるに当たり、区長はどのように現状を認識されているのか、事業推進に当たり、何を重要とお考えか伺います。

 3点目の質問は、本年7月から開設予定の「(仮称)しんじゅく平日夜間子ども診療室」についてです。この事業は、平日の夜間における子どもの発熱や腹痛などの小児科診療に対応するものであります。これまで区民の方から、子どもが休日や夜間に病気になったときに病院に行くと、時間外選定療養費などがあり、家計の負担が大きいとの声をいただいておりました。土曜や休日であれば、医師会区民健康センターの休日診療を御利用いただけますが、平日夜間も必要であるとの声をいただいておりました。

 今後、休日診療とあわせた周知に当たっては、利用される方への丁寧な説明が大切です。広報やホームページ、しんじゅくコールセンターによる御案内についてもきめ細かにお願いしたいと考えますが、御所見を伺います。

 次に、教育委員会に3点お伺いします。

 1点目の質問は、幼児教育の段階的な無償化についてです。

 これまで我が会派は、繰り返し要望してまいりました。平成28年度からは新たに多子世帯とひとり親世帯等に、保育料軽減策を区独自に拡大することとしています。具体的な取り組みと幼児教育無償化を推進する意義について、教育委員会のお考えを伺います。

 2点目は、私立幼稚園等への支援についてです。

 平成28年度からは、私立幼稚園の事業助成や就園奨励費補助金、保護者負担軽減補助金など、私立幼稚園等への支援が拡充されます。特に健康管理や安全・安心に対する助成は大きく拡充されますが、我が会派がこれまで要望してきた私立幼稚園保護者の経済的な負担の軽減について、教育委員会の御所見を改めてお伺いします。

 3点目の質問は、英語キャンプの実施について伺います。

 平成25年の第4回定例会の代表質問で、外国語教育は早い時期からの基礎的な英語になれることが大事であり、就学前教育からの外国語教育の必要性を訴えました。また、委員会等でも学校の授業以外で日常的に外国語になれることができる環境の大切さを求めてまいりました。平成28年度から、区立の小・中学校では、新たに英語キャンプを実施し、2泊3日で児童・生徒が英語でのコミュニケーションの楽しさを体験できる事業がスタートします。

 ここで伺います。

 この英語キャンプに参加する児童・生徒が経済的な理由で、参加を辞退することのないように十分な配慮をすべきと考えますが、教育委員会のお考えを伺います。また、2泊3日のキャンプを効果的な事業とするためにも、キャンプ前の事前学習とキャンプ後のフォローアップが大事であります。単なるキャンプにならないようにすべきです。この点もあわせてお伺いします。

 最後に、平成28年度予算について伺います。

 区長は、予算編成の基本的な考え方をもとに、基本政策や予算の重点配分等を踏まえ、区民視点による行財政改革と持続可能な行財政の確保に努め、健全な財政運営の確立や行政評価の反映、事務事業の見直しなど、多くの角度から予算編成に取り組まれています。

 ここで2点お伺いします。

 1点目の質問は、地方消費税の引き上げによる区の取り組みについてです。

 社会保障・税一体改革に伴う制度改正等への対応としては、平成28年度の地方消費税引き上げ相当分を33億円と見込み、予算案の概要に地方消費税引き上げ分に係る主な使途について、詳細を示しています。超高齢社会における医療・介護や、待機児童解消のための子育て支援経費など、これまでの社会保障経費の推移と今後の予測については、どのように分析されているのか、また、地方消費税引き上げ分に伴う財政運営について、区のお考えをお聞かせください。

 2点目の質問は、2020年東京オリンピック・パラリンピックを見据えた取り組みについてです。

 具体的な事業として29事業、平成28年度予算額として17億2,300万円余となっています。この中には教育の推進やユニバーサルデザインまちづくり、商店街振興などが大きく含まれており、オリンピック・パラリンピックを好機とした事業が大きく前進します。区長は、基本方針説明の中で、オリンピック・パラリンピック開催後も見据えて取り組むとしていますが、開催までの見通しと開催後に区長が描く新宿区のまちのあり方についてどのようなビジョンを描いておられるのか伺います。

 答弁願います。

 

◎区長(吉住健一) 野もと議員の御質問にお答えします。

 区政の基本方針と平成28年度予算についてのお尋ねです。

 初めに、区政運営体制の強化についてです。

 今回の組織改正は、第三次実行計画の着実な推進と新たな総合計画の策定に向けて、行政の効率化、情報化、総合化を一層進めるとともに、区政課題に的確に対応できる組織体制を整備し、区民サービスのさらなる向上を図ることを目的として実施するものです。

 こうした認識のもと、新宿の高度防災都市化や地域特性を活かした各地区のまちづくりをこれまで以上に加速度をつけて推進していくため、副区長2人制を導入し、トップマネジメントの補佐機能を強化いたします。

 また、組織体制については、現在の地域文化部を改組し二分することにより、主に「暮らしやすさ1番の新宿」の実現に向けて取り組む地域振興部と「賑わい都市・新宿の創造」に向けて取り組む文化観光産業部に執行体制を整備します。

 地域振興部では、地域の課題を共有し、コミュニティ活動を支援することで、地域の実情に合った区政運営の推進を図ります。

 一方、文化観光産業部では、魅力ある商店街の活性化に向けた支援、まちの歴史、文化、芸術など多様な魅力によるにぎわいを創造します。さらに、2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催に向けて、担当部を新設することにより、全庁挙げて機動的な対応を図るほか、危機管理担当部を新設し、災害に強い体制づくりや暮らしやすい安全で安心なまちの実現に向けた取り組みを強化します。

 あわせて福祉部、子ども家庭部、健康部及び都市計画部においても、現下の課題解決と将来施策の構築を目指すため、課を新設・再編するなどの組織の見直しを図ります。

 今回の組織改正により、第三次実行計画を着実に推進する組織体制を整備するとともに、課題を整理しながら、新たな総合計画の策定に臨むことで、持続的に発展し続ける新しい新宿のまちの創造に向けて、全力で取り組んでまいります。

 次に、高齢者介護施設整備に当たっての今後の公有地の活用についてのお尋ねです。

 区有地については、行政需要や地域需要に基づき、中央図書館跡地や大久保特別出張所跡地への高齢者介護施設整備などの活用方針を決定し、有効活用を図っています。

 また、都有地については、都有地活用による地域の福祉インフラ整備事業制度に基づき、西落合都有地への認知症高齢者グループホーム等の整備に取り組んでいます。さらに、国有地については、富久町国有地の活用に関する国からの照会に対し、区として特別養護老人ホームの必要性についての意見を述べ、同地での整備を進めるなど、活用を図っています。

 今後も、国や都に対し、土地に関する情報提供を求める一方、国が行う介護離職ゼロ対策における初期投資負担軽減策を活用するなど、国や都と十分な連携を図りながら、公有地の活用に引き続き取り組んでまいります。

 次に、特別養護老人ホームのニーズや区内の整備バランスなどから、富久町国有地の整備をどのように考えるかとのお尋ねです。

 第6期介護保険事業計画では、区の人口推移と将来推計について、平成27年から平成37年までに特別養護老人ホームへの入所要件である要介護3以上の方は1,371人増加すると予測しています。この中には、在宅生活が困難な方もいらっしゃるため、この方々の生活を支える特別養護老人ホームがさらに必要であることから、富久町国有地での整備を進めるものです。

 整備バランスについては、特別養護老人ホームは、地域密着型サービスのような東、中央、西の3圏域ごとの整備はしておりませんが、今回の整備により各圏域に3所ずつとなることから、バランスがとれたものになっていると考えています。

 次に、安心できる子育て環境の整備についてのお尋ねです。

 初めに、保育園への運営支援について、具体的にはどのように行っていくかについてです。

 昨年施行された子ども・子育て支援新制度において、区は給付や事業の実施主体として位置づけられ、地域型保育事業の認可や、保育・教育施設に対する指導検査の権限が付与されました。区は、この5年間で1,200名以上の保育定員を確保し、今後も拡大を計画しています。

 このような状況において、保育の質の維持・向上を図るという責務の重要性は、より高まっています。区では、新制度の施行に先駆け、平成26年度に保育施設に対する指導・助言を行う専門の係を設置し、質の面からの支援にも力を入れてきました。さらに、平成28年度からは新たに保育指導課を設置し、体制をより一層強化します。

 具体的な取り組みとしては、公認会計士を巡回指導の担当に加え、会計面の指導検査を強化するほか、臨床心理士が保育士からの相談に対応する体制を整え、保育に関する助言や保育士のメンタルケアを行うことで、働きやすい職場環境づくりを支援します。

 さらに、保育内容についても、子ども一人ひとりの発達に合わせた保育計画の作成と実践、その評価が適切に行われるよう、引き続き園長OBを含めた区職員が指導・助言を行うなど、専門的な知識を有する職員と一体となり、適正な運営の支援に取り組んでいきます。

 また、保育士等の育成支援では、これまでの集合研修だけでなく、11時間開所と延長保育を行っている施設の状況に配慮し、区職員や専門講師を施設に派遣する体制を整えることで、各施設のニーズにきめ細やかに対応し、研修や実技指導の実効性を高めていきます。

 区は、こうした取り組みを進めることで、保育の質の向上を図り、保護者が安心できる子育て環境を整備してまいります。

 次に、要支援家庭を対象としたショートステイ事業とトワイライトステイ事業についてのお尋ねです。

 区では、これまで主に保護者が出産や看護等の事由で、子どもを一時的に養育できない場合に、小学生までの子どもを対象とした子どもショートステイ事業を行ってきました。しかし、最近の子ども家庭支援センター等での相談状況等を見ると、保護者に強い育児疲れや育児不安があったり、虐待のおそれがあるなど、生活の場を一時的に家庭から移して、養育環境の改善を図ることが望ましいと判断される家庭がふえています。

 このような状況を踏まえ、こうした要支援家庭の就学前の子どもを対象に、生活指導や発達・行動の観察を行うとともに、保護者への助言等により、子どもの養育環境向上を図るショートステイ事業を開始することとしました。

 また、保護者が夜遅くまで就労しているなど、子どもにとって夜間適切な環境が確保されない家庭も増加していると考えています。そのため、食事や入浴を含めた生活全般の支援ができるトワイライトステイ事業を小学生までの子どもを対象に新たに実施することとしました。

 これらの事業の推進に当たっては、子ども家庭支援センターを初めとする各相談機関等が個々の家庭状況を的確に把握し、必要な支援をきめ細かく提供することにより、全ての子どもたちが健やかに成長できる環境を整えていくことが重要であると考えています。

 次に、「(仮称)しんじゅく平日夜間子ども診療室」に関するお尋ねです。

 この事業は、平日の夜間に子どもの発熱や腹痛など、入院を必要としない程度の小児科急患に対する診療を実施するものです。

 現在、土曜日夜間や日曜、祝日、年末年始については、医師会区民健康センターで実施している休日診療を御利用いただいています。平日夜間に、本来は重症患者を受け入れる救急病院を軽症者が受診した場合は、平成25年度より時間外選定療養費がかかるケースもあり、区民から費用負担や平日夜間の診療について御意見、御要望をいただくこともありました。

 このため、月曜日から金曜日の午後7時から10時まで、国立国際医療研究センター病院内で、小児平日夜間診療事業を実施することとしました。事業開始は、本年7月1日を予定しています。

 区民がわかりやすく利用しやすい事業となるよう、医師会区民健康センターで実施している休日診療とあわせ、広報及び区ホームページへの掲載、しんじゅくコールセンターで案内するほか、周知用チラシを作成し、区の掲示板への掲示や関係機関への配付などにより、丁寧な周知を図っていきます。

 次に、社会保障経費の推移と今後の見通しについてのお尋ねです。

 社会保障制度の一環として支出される扶助費については、介護保険制度が創設された平成12年度決算では194億円でしたが、以降、一貫して増加し、平成26年度決算では427億円と、平成12年度決算の2.2倍の規模となっています。特に、リーマンショック発生後の平成21、22年度の生活保護費の伸びは、毎年度10%を超える大きな伸びとなりました。

 このほか、障害者総合支援法へと移行した、障害者自立支援給付費や待機児童解消に伴い、児童福祉費の分野でも大きな規模となっています。

 また、医療・介護保険などの特別会計への繰出金は、平成12年度決算82億円から、平成26年度決算では1.5倍となる119億円となっています。

 本年1月に策定した新宿区人口ビジョンでは、団塊の世代が前期高齢者から後期高齢者に至る平成27年から37年までの高齢化率はおおむね20%で推移するものと見込んでいますが、高齢者数は一貫して増加するため、医療・介護にかかわる経費や生活保護費などの社会保障経費の伸びは避けられないものと考えます。また、年少人口も平成37年まで増加するものと見込んでおり、保育委託費などの児童福祉費も、ここ数年は伸びていくものと想定しています。

 社会保障制度の持続可能性を確保するためにも、社会保障・税一体改革を確実に進め、社会保障における次世代への負担の先送りを拡大させない取り組みが重要と考えます。

 次に、消費税率引き上げに伴う財政運営についてのお尋ねです。

 引き上げ分にかかる地方消費税交付金を平成28年度は33億円、消費税率が10%となる平成29年度では41億円、引き上げによる影響が平年度化する平成30年度以降では54億円程度と試算しているところです。

 引き上げ分については、法の趣旨に基づき、介護保険料等の軽減措置や子ども・子育て支援給付、障害者福祉サービスの利用者負担軽減等に充てることとしています。

 消費税率の引き上げは、区の歳出面にも大きな影響を及ぼします。平成28年度の影響額は9億円、消費税が8%から10%に引き上げられる平成29年度以降の影響を15億円程度と見込んでいます。

 国は、地方消費税率の引き上げにより、地方団体間の財政力格差が広がるとして、法人住民税の国税化をさらに拡大することとしています。しかし、本来、社会保障制度の充実と安定化のために使われるべき消費税の増収分が、偏在是正を理由に奪われかねない国の措置を見過ごすことはできません。

 貴重な財源である消費税の増収分については、区の社会保障施策に有効に活用するためにも、地方が担う権限と責任に見合う地方税源の拡充に向け、全力で取り組むとともに、今後の社会保障・税一体改革の動向を注視し、的確に対応してまいります。

 次に、2020年東京オリンピック・パラリンピックを見据えた取り組みについてのお尋ねです。

 オリンピック・パラリンピックの開催は、都市基盤整備の充実や一層の国際化の進展、にぎわいや活力の創出ととともに、雇用の創出やスポーツ活動による健康促進、障害者の社会参加、ボランティアによる社会貢献意識の高まりなど、区の持続的な発展に大きく寄与する起爆剤となるものと期待しています。

 このため、オリンピック・パラリンピックの開催に合わせて整備されたインフラや、実施される事業が開催後も活かされるよう、戦略的に取り組んでいくことが必要です。

 こうした観点から、第三次実行計画や新たな総合計画においては、文化、観光、都市基盤整備、ユニバーサルデザイン、教育、産業振興などの施策を総合的に推進し、オリンピック・パラリンピックのレガシーを区民と共有し、愛着と誇りの持てる新宿のまちの将来像を描いてまいります。

 

◎教育長(酒井敏男) 教育委員会への御質問にお答えします。

 幼児教育の段階的な無償化についてのお尋ねです。

 現在、衆議院で審議中の平成28年度一般会計予算案では、多子世帯の保護者負担の軽減について、年収約360万円未満世帯に対し、多子計算に係る年齢制限を撤廃し、第2子半額、第3子以降無償化を完全実施するとしています。

 また、ひとり親世帯等の保護者負担の軽減については、非課税世帯を無償とし、年収約270万円以上360万円未満の世帯は、第1子半額、第2子以降を無償とするとしています。

 区では、国の動きに先駆けて私立幼稚園保護者に対する補助金制度の充実を図り、現在、年収約360万円未満の世帯では、第2子、第3子はもとより、第1子から保育料の無償化を既に実現しています。これに加えて、平成28年度から、多子世帯及びひとり親世帯を支援する区独自の取り組みを実施いたします。

 多子計算に係る年齢制限の撤廃については、世帯年収を約360万円未満とする国基準を大幅に引き上げ、年収約600万円未満の世帯を対象といたします。

 また、ひとり親世帯などについても、同じく年収約600万円未満の世帯まで、第1子半額、第2子以降を無償といたします。あわせて、区立幼稚園の入園料・保育料に関しても、平成28年度から同様の取り組みを実施してまいります。

 幼児教育の無償化については、全ての子どもが質の高い幼児教育を受けることができる環境整備の観点から、教育委員会としても、その重要性を認識しております。今後も、こうした認識のもと、国の動向を踏まえた上で、幼児教育の無償化について着実に取り組んでまいります。

 次に、私立幼稚園などへの支援についてのお尋ねです。

 現在、教職員研修事業費補助金及び預かり保育推進補助金の交付により、区内私立幼稚園の事業実施を支援しています。平成28年度からは、教職員研修事業費補助金を現行の年額90万円から150万円に拡充するとともに、健康管理補助金及び安全安心補助金制度を新設いたします。

 健康管理補助金は、幼稚園医、歯科医、薬剤師の報酬やAEDの賃貸料など、園児の健康の保持・増進に要する経費を対象としています。安全安心補助金は、園児の保護者などに対し、不審者情報や防災情報などをメール配信するシステムの利用に要する経費を対象としています。

 こうした私立幼稚園に対する新たな補助金に加え、多子世帯やひとり親世帯などへの補助金を増額することにより、私立幼稚園保護者の経済的負担の軽減を図り、幼児教育施設について保護者の選択の幅を広げてまいります。

 次に、英語キャンプについてのお尋ねです。

 この英語キャンプでは、小学校5、6年生及び中学校1、2年生の希望者を対象に、英語だけの環境に身を置く宿泊型の体験を通して、英語教育を推進し、外国人との交流や異文化に対する理解を深め、児童・生徒の英語によるコミュニケーション能力や表現力を向上させることを目的として実施します。

 現在、教育委員会では、英語キャンプの企画運営について十分ノウハウのある事業者を選定するため、プロポーザル方式による選定会の実施を予定しています。

 英語キャンプに参加する児童・生徒が経済的な理由で参加を辞退することのないような配慮をすべきとのことについてですが、夏季施設などにおける費用補助と同様に、就学援助の制度を活用できるようにいたしました。

 また、英語キャンプを効果的にするため、事前学習として、現時点では必要に応じて保護者と児童・生徒を対象とした事前オリエンテーションを実施する予定です。

 さらに、英語キャンプ後のフォローアップについては、ただ実施するだけにとどまらず、職場体験の通訳業務などの英語力の発揮の場や、大学や企業などのフォローアップ事業の検討、新宿未来創造財団の新宿シティハーフマラソン、国際交流ひなまつりなどでの受付や運営ボランティア体験、外国人との交流会への参加、中央図書館での外国語による読み聞かせなどでの活躍の場を確保しながら、英語キャンプが効果的な事業となるよう、取り組んでまいります。

 

◆10番(野もとあきとし) 質問の第2は、災害に強い高度な防災機能を備えたまちづくりについてです。

 まずは、国難とも言われた東日本大震災から間もなく5年という節目を迎えます。復興については、風化と風評被害と闘い、引き続き住宅や生活の再建、「人間の復興」を成し遂げていかなければなりません。他方、新宿区の首都直下地震の対策としては、複雑な権利関係や一致しない利害関係が伴うことから、特効薬はありません。しかし、停滞は区民の死に直結する、まさに時間との勝負である課題であります。ですから、どんな困難な問題があったとしても絶対に諦めることなく、限りある予算を最大限有効に活用し、対策を講じていかなければなりません。

 そして、区議会公明党としては、この5年間、無接道敷地や道路突出の耐震化支援、不燃化特区の推進や、非構造部材の耐震化、また女性の視点を活かした避難所開設訓練や、福祉避難所の推進、避難所のトイレ問題、さらには中学生への防災用ヘルメットの設置や中学生と地域の防災訓練のカリキュラム化、危機管理課の権能の強化と、ハードからソフトまで細部に至るまで区民の安全・安心のため、課題解決に向けて区とともに取り組んでまいりました。

 このようなことを踏まえて、1点目の質問は、高度防災都市化の早期実現についてです。

 区長は、基本政策の第2に、高度防災都市化を掲げています。具体的には、細街路の拡幅、緊急輸送道路の沿道や、木造密集地域の建物が耐震化されることにより、発災時においても都市機能を維持し、建物等が継続して利用でき、火災の発生や延焼の心配もなく、救援救助活動が円滑に実施できるとともに、初動体制を強化するために、重層的な連絡体制を構築しますとの見解を示しています。

 それでは、私が考える高度防災都市とはどのようなものか、端的に申し上げますと、全ての被害を最小限に抑える都市だと考えます。

 そこで質問ですが、3.11からこれまでの5年間、区が進めてきた震災対策を吉住区長はどのように総括しているのか、今後の課題についてもあわせてお聞かせください。

 2点目の質問は、木造住宅密集地域の耐震化についてです。

 区の被害想定では、区内の8割が震度6強の揺れに見舞われ、死者293人、負傷者6,792人、全半壊家屋5,743棟、自力脱出困難者2,606人となっています。そして区は、耐震改修促進計画において、住宅の耐震化を平成25年3月までに88.2%達成し、今後の目標としては平成27年度末までに90%、平成32年度末までに95%を掲げています。

 また、平成23年度から耐震化支援事業の重点地区を対象に、啓発や事業の利用促進のため、耐震モデル地区事業を実施してきました。さらに、区内の住宅戸数は約18万戸であり、毎年おおむね1%に当たる約2,000戸が建てかえ、新築、耐震改修工事により耐震化されていると推計されています。

 そこで質問ですが、区全体に重点地区の面積の占める割合は約44%にも及びます。この重点地区におけるこれまでの耐震化への成果とこれからの取り組みについてお聞かせください。

 また、耐震診断の実施からなかなか着工に至らない原因として、住みながらの工事、片づけなどが嫌であること、引っ越しの必要があり、費用の問題があったり面倒であること等の理由が挙げられます。

 このような倒壊する住宅との診断を受けているにもかかわらず、そこで生活し続けている方がいらっしゃるのは余りにも忍びないので、区がファミリー世帯に対し行っている転居助成のようなものを、耐震化される方で転居を伴う際にも拡充すべきと考えますが、区の見解をお聞かせください。

 3点目の質問は、木密地域の火災対策についてです。

 内閣府首都直下地震対策検討ワーキンググループ委員の明治大学大学院の中林特任教授は、首都直下地震における火災について、このように述べています。全部で811件の火災が発生すると想定したのですが、順番ではなく、全体の約3割が最初の15分間に起こることが問題です。火の手が回るのは予想以上に早く、直接炎や輻射熱に触れなくとも、数百メートル先まで飛んでいく火の粉が新たな火災を誘発します。

 最新の研究では、風に乗った火の粉は700メートル以上も飛んでいき、新たな火種をつくり出すという結果が出ました。その実験では、火の粉の生んだ火種が出火するまでに要する時間はわずか8分でした。さらに、大波のごとく一気に燃え広がる炎は高さ20から30メートルにも及び、その巨大な炎の放つ強烈な熱波に人々は追い立てられ、その目には見えない輻射熱でさえ、20メートル先の物を発火させてしまう力を持ちます。もし人が近寄れば、わずか5秒で着ている服が燃えてしまうほどである。もう一つ、地震の火災で注意すべきは、家が多く壊れた場所ほど火災が起きやすいということです。

 このように専門家の発言からも、発災時にどのようにして出火させないかが、被害を最小限に抑える肝であります。

 都の被害想定では、区内の出火件数は37件、焼失棟数は2,179棟となり、1件出火すると約59件に延焼することになります。

 このことを踏まえて、中林教授の話と都の想定を照らし合わせると、区内において発災から15分で約11件の火災が起きることになります。この段階で、消防の手は足りなくなり、そのとき、地域にいた方で初期消火をする以外にはありません。

 一方、阪神淡路大震災では、出火原因を特定できた火災のうち、最も多かったのが電気機器や配線に関する火災で、発災直後の広範囲が停電していた状態でも113件から出火しています。そして、このようなことを考慮し、平成25年12月に内閣府が出した首都直下地震における新しい被害想定では、最大被害となる都心南部直下地震において1都3県の死者を2万3,000人とし、その死亡原因を火災で7割、建物倒壊で3割としました。さらに、発災直後のおおむね10時間の対応を国の存亡に係る初動と位置づけ、感震ブレーカーの普及とともに適切な初期消火を行えば、焼失棟数や火災による死者を20分の1まで減らせるとしています。

 しかし、区の被害想定では約80%が停電しないとされており、通電状態となります。阪神淡路大震災では、電気を復旧した後、通電火災により92件が出火、この数は当日出火した44.8%に当たり、発災時に通電していると、いかに怖いかが理解できます。

 そこで提案ですが、自身で火の始末をきちんとすることが原理原則ではありますが、現在までの耐震化支援事業の進捗状況を鑑みると、耐震性が不十分な住宅をおおむね解消するには、あと10年かかります。火災旋風を誘発する広域火災を防ぐために、今できる対策としては、77ある重点地区に感震ブレーカーの助成等の支援を行うべきと考えますが、区の見解をお聞かせください。

 また、火の粉は瓦屋根のすき間に入り、新たな火災となります。さらに、瓦屋根は重く、重心が高くなることにより建物を大きく揺らし、倒壊に至ります。3.11の際には、区内でも多くの瓦が落ちたことを考慮すると、重点地区に関しては、ふきかえに対しても一定程度の助成をすべきと考えますが、あわせて見解をお聞かせください。

 4点目の質問は、スタンドパイプを活用した初期消火訓練についてです。

 発災時の最後のとりでが出火してしまった際の適切な初期消火です。区は、平成27年度までに防災区民組織に対し、スタンドパイプの配備を進めてきました。しかし、区内に209ある防災区民組織の中で、置く場所がない等の理由から、27組織が未配備となっております。

 そこで質問ですが、消火栓の傍らに街頭消火器とセットで保管用のボックスを設置することはできないでしょうか。また、スタンドパイプの実施訓練は、消火栓の場所やホースがどこまで届くのか等の確認ができ、極めて有効な訓練になると考えますか、現在まで何組織が実地訓練を行ってきたのか、今後の進め方についてもあわせて区の見解をお聞かせください。

 以上、御答弁願います。

 

◎区長(吉住健一) 災害に強い高度な防災機能を備えたまちづくりについてのお尋ねです。

 初めに、これまで5年間の区が進めてきた震災対策の総括と今後の課題についてです。

 区では、東日本大震災後に喫緊の課題に対応するため、3度にわたり新宿区地域防災計画を修正し、積極的に防災施策を推進してきました。

 具体的には、建築物の耐震化については、大地震などの災害が起こった場合、防災上重要である特定緊急輸送道路の沿道建築物については、建築物の所有者等に対し、耐震診断の実施の働きかけを行い、その結果、平成28年1月末時点で約98%の診断実施率となりました。

 木造住宅については、戸別訪問や地域ごとの説明会等を行う耐震モデル地区事業の実施や、無接道敷地の建築物や道路に突出した建築物への助成を開始するなど、助成事業の拡充を図ってきました。

 木造住宅密集地域の解消については、西新宿五丁目地区で都の不燃化特区の指定を受け、固定資産税等の減免制度の適用対象となったほか、市街地再開発事業等による面的整備を促進しました。

 また、木造住宅密集地域に多くある細街路の拡幅整備や、新たな防火地域の指定、地区計画の策定などにより、道路状空間を確保することや不燃化建てかえを促進することで、木造住宅密集地域の解消に取り組んできました。

 さらに、地域防災力の向上などソフト対策については、防災訓練を大規模な総合防災訓練にかえて、避難所ごとの訓練を充実し、実践力の強化に努めてきました。

 また、女性の視点を活かした避難所運営、災害用トイレを初めとした備蓄物資の充実、情報収集・伝達体制強化のための災害情報システムの再構築、初期消火のためのスタンドパイプの新規配備、身の安全を守るための家具転倒防止対策の推進、新宿駅を中心とした帰宅困難者対策など、震災対策に積極的に取り組み、着実に成果を上げてきたところです。

 間もなく5年が経過する中、区民の防災への関心の低下が懸念されます。東日本大震災の教訓を風化させず、ハード・ソフト両面から切迫する首都直下地震へスピード感を持って対応力を高めていくことが課題と考えています。

 次に、木造住宅密集地域の耐震化についてのお尋ねです。

 御指摘の重点地区は、木造住宅密集地域など地域危険度が高い地区であることから、耐震改修工事の助成上限額を高く設定するとともに耐震モデル地区事業を実施するなど、啓発活動を積極的に行ってまいりました。

 この結果、重点地区では、平成18年度から193棟の耐震改修工事が実施されました。来年度は重点地区で耐震モデル地区事業の対象戸数をこれまでの1,800戸から3,000戸に拡大します。また、木造住宅の耐震改修工事における助成対象を拡大するため、重点地区を含む区内全域で、所得制限要件を撤廃します。

 耐震化に伴う一時転居については、耐震診断等を利用した方より一時転居に負担を感じているとの意見を伺っていることから、一時転居に対する助成について、国や都の支援動向を注視してまいります。

 次に、77ある重点地区への感震ブレーカーの助成等の支援についてのお尋ねです。

 今年度、内閣府が世田谷区などを対象に感震ブレーカーの普及啓発に資する基礎資料を作成するために、感震ブレーカーの配布とアンケート調査をモデル事業として実施しています。

 感震ブレーカーには、さまざまなタイプがあり、作動の信頼性が低いものや、揺れと同時に全ての電源が遮断されて、在宅用医療機器や、避難に必要な照明などの電源が確保できないものもあることから、その特徴を十分に理解した上で設置する必要があります。

 したがいまして、今後、内閣府のモデル事業の検証結果や他自治体の動向などを注視し、77ある重点地区への感震ブレーカーの普及や助成等の支援について検討してまいります。

 次に、屋根のふきかえに対する助成についてです。

 瓦屋根を軽い不燃材料にふきかえることは、建築物の耐震性や防火性の向上につながることから、耐震化支援事業では、耐震改修工事とあわせて実施する場合に、助成の対象にしています。

 このため、耐震改修工事にあわせて、屋根の軽量・不燃化を実施するよう、積極的に周知、啓発をしてまいります。

 次に、スタンドパイプを活用した初期消火訓練についてのお尋ねです。

 御指摘のとおり、2月15日現在、27組織が未配備となっております。そのうち今年度中に受け取り予定の組織が7、配備を希望していない組織が11、保管場所がなく配備できていない組織が9となっています。

 区としましては、保管場所がなく配備できていない9組織について実地調査を行うなど、よりきめ細かい個別対応を行い、保管場所確保に向け支援してまいります。また、民地での確保が困難な場合は、一時的な保管場所として御提案の保管用ボックスを公園に設置するなどの代替措置を検討してまいります。

 スタンドパイプによる実際の消火栓を使用した放水訓練については、区内各消防署指導のもと、今年度は35自主防災組織が実施し、2カ所の避難所防災訓練でスタンドパイプを保管場所から運んで放水訓練を行うなど、いわゆる発災対応型の訓練を行う自主防災組織もふえています。

 今後は、こうした実践的な訓練事例を紹介するとともに、訓練の企画段階から自主防災組織と相談し、より実践的な訓練を推進してまいります。

 

◆10番(野もとあきとし) 質問の第3は、スポーツ施策についてお伺いします。

 昨年10月、スポーツ政策の司令塔となるスポーツ庁が発足しました。教育行政の一部であったスポーツの主管庁が誕生した意義は大きく、同庁の設置を推進してきた公明党としては、今後さまざまな役割を担うことができるものと期待します。スポーツ庁は、オリンピック・パラリンピックだけを見据えた組織ではなく、スポーツを普及させ、国民が健康に暮らせる環境づくりも大きく貢献すると期待します。

 新宿区においても、新宿区スポーツ環境整備方針の基本理念を持続的に推進していくために、地域スポーツ団体との連携を強化するとともに、区民に対しスポーツを楽しむ機会を提供し、2020年東京オリンピック・パラリンピックに向け、気運を醸成していくことが重要と考えます。

 新宿区では、このことを視野に入れ、来年度からスポーツの名称を入れた担当部署を設立し、より一層区民のスポーツ環境をよくすることに力を注いでいく姿勢があるものと考えます。

 1点目の質問は、スポーツの担当部署の設置については、これまで我が会派も設置すべきと主張してきたところであり、高く評価するものでありますが、改めてお聞きします。

 今後のスポーツ施策において、この部署はどのような役割を担い施策を推進していくのかお聞かせください。

 2点目の質問は、新宿区スポーツ環境整備方針の基本施策の一つに、「子ども、高齢者、障害者がそれぞれのライフステージ等に応じたスポーツを楽しめる場や機会を創出」が挙げられています。また、第三次実行計画では、スポーツコミュニティの推進として、ライフステージ等に応じたスポーツとして、さまざまな事業を展開するとありますが、平成28年度に実施する内容を具体的にお示しください。

 3点目の質問は、総合運動場の整備についてです。

 昨年の第3回定例会においてもお聞きしましたが、東京都は戸山公園多目的運動広場に隣接する国有地について、国との契約が済み、今年度中に取得するようですが、整備計画の調整時期や、どのように整備していくのかについて、現時点でどのようになっているのか、整備促進へ向けて、さらなる都への働きかけが必要と考えますが、お考えをお聞かせください。

 4点目の質問は、障がい者スポーツの推進についてです。

 平成26年度より障がい者スポーツ事業が厚生労働省から文部科学省に移管されました。これまでスポーツ関係者と障害者福祉関係者がおのおのでスポーツ活動を実施していたものを、今後はスポーツ関係者と障害者福祉関係者が各地域で連携・協働体制を構築し、障害の有無にかかわらず、スポーツの振興を一体的に図るとしています。

 障がい者スポーツに関しては、オリンピック種目に比べ、パラリンピック種目には余り知られていない競技があり、国の委託事業を受けて東京都は成功に向けた区市町村支援事業として、新年度予算で障害者スポーツ地域振興事業を拡充しました。

 新宿区においても、この事業を活用し、昨年からパラリンピック正式種目である「ボッチャ」の体験教室と指導員養成講座を実施、新年度はさらに種目を拡大し、ゴールボールの実施を取り入れるなど、障がい者スポーツの理解を深め、障がいのある人はもちろん、幼児から高齢者など、誰もが気軽に参加できるスポーツとして普及に努めていることは高く評価いたします。

 平成27年6月に行った世論調査では、成人の週1回以上のスポーツ実施率は40%となっていますが、平成25年11月に行った調査では、障害のある成人の週1回以上のスポーツレクリエーション実施率が18.2%と、かなり低い数値になっています。

 そこで、障がい者のスポーツ実施率を向上させ、また、障がい者スポーツに対する理解と普及を促進するために、スポーツとレクリエーションの祭典である新宿スポレクなどでの障がい者の参加率を向上させるなど、さらなる取り組みが必要と考えますが、お考えをお聞かせください。

 5点目の質問は、障がい者のスポーツ施設利用促進についてです。

 障がいをお持ちの方が個人で運動できる場として、新宿スポーツセンターや新宿コズミックスポーツセンターがあります。新宿コズミックスポーツセンターでは、「障害者スポーツデー」やハンディキャップスイムデーのように、障がい者が安価で気軽にスポーツを楽しめる機会を創出しています。

 施設の利用料金については、新宿区の受益者負担の考え方を適正なものと考えていますが、障がいをお持ちの方が少しでも運動できる機会をさらに創出していくために、また、障がい者の運動機能の維持・向上のために、陸上より負担の少ないプールを活用することが非常に有効と考えられます。よって、プール施設について障がいをお持ちの方が自主的かつ積極的に利用できるような支援が必要と考えますが、お考えをお聞かせください。

 答弁願います。

 

◎区長(吉住健一) スポーツ施策についてのお尋ねです。

 初めに、スポーツの担当部署の役割及び施策の推進についてです。

 平成25年2月に制定した新宿区スポーツ環境整備方針の基本理念を推進し、2020年東京オリンピック・パラリンピックに向けた気運を醸成していくためには、地域スポーツ団体との連携のさらなる強化が必要です。

 また、庁内の地域振興、公園管理、社会福祉・健康増進等の担当部署と緊密に連携し、総合的・一体的な取り組みを図り、区民に対し、スポーツを楽しむ機会を拡大していくことが重要と考え、来年度からスポーツの担当部署として、生涯学習スポーツ課を設置することとしました。

 この生涯学習スポーツ課は、健康寿命の延伸やスポーツコミュニティの醸成なども視野に入れ、区民のスポーツ実施率を向上させる取り組みを強化し、新宿区スポーツ環境整備方針のスローガンでもある「スポーツの力で新宿のまちを元気に!」のさらなる推進を図っていきます。

 次に、平成28年度に実施するスポーツコミュニティの推進の具体的な内容についてのお尋ねです。

 第三次実行計画にも掲げたスポーツコミュニティの推進として、ライフステージに応じたスポーツを楽しめる場や機会の創出を推進してまいります。

 まず、子どもを対象にさまざまな種目のスポーツを体験できる新宿スポーツ環境推進プロジェクトを引き続き実施します。平成28年度は、体験だけでなく、指導者、保護者向けのセミナーを実施し、子どもたちの持つ可能性をさらに広げられるように展開します。

 また、成人及び高齢者を対象に、身近で手軽にできるスポーツを紹介、体験するイベントを通じ、自分に合ったスポーツを見つけることができるように、成人・高齢者向けスポーツ体験を実施します。

 このほか、障害のあるなしにかかわらず、区民が気軽に楽しめる競技であるボッチャに加え、新たにパラリンピック正式種目であるゴールボールを普及してまいります。

 ゴールボールについては、競技体験だけでなく、ことし開催されるリオデジャネイロパラリンピック出場予定チームの壮行会を兼ねた練習を、新宿コズミックスポーツセンターで実施する予定です。区民の皆様が実際のプレーを見学し、パラリンピックに向けて気運醸成できるようなイベントを計画しています。

 また、東京都パラリンピック体験プログラム「NO LIMITS CHALLENGE(ノー・リミッツ、チャレンジ)」を新宿スポーツセンターにおいて、ふれあいフェスタと同時開催すべく調整をしているところです。

 このほか、コズミックスポーツセンターでは、パラリンピック種目を紹介するパネル、パンフレットの作成、新宿スポーツセンターでは、障害児水泳教室を開始するなど、障害者スポーツへの理解及び普及促進についての事業を実施してまいります。

 次に、総合運動場の整備についてのお尋ねです。

 総合運動場の整備については、従前から東京都と定期的に連絡をとり、状況把握に努めています。

 昨年12月に、東京都が国からの用地取得の契約をしたことから、区では平成28年2月に戸山公園箱根山地区多目的運動広場活用検討委員会を立ち上げ、新宿区スポーツ環境整備方針に掲げている「総合運動場の整備検討」について、庁内連携を含めた取り組みを始めました。

 総合運動場の整備については、現在の機能を保ちつつ、子どもから高齢者まで、誰もがより快適に多種目、多目的に使用できる総合的な多目的運動広場として、さらに区民の皆様が利用しやすい場所となるようにしていきたいと考えています。

 整備計画の調整時期については未定ですが、東京都の動きを注視しながら、東京都建設局が平成9年に出した基本方針から約20年経過しているので、現在の区民ニーズを踏まえて、東京都へ積極的かつ迅速な働きかけをしていきたいと考えています。

 次に、障害者スポーツの推進についてのお尋ねです。

 御指摘のとおり、一般成人のスポーツ実施率に比べ、障害のある成人のスポーツ実施率は低い現状にあります。

 今年度、スポレク2015及び新宿ここ・からまつりでボッチャ体験を実施しましたが、障害者の参加率は低い結果となりました。来年度も引き続きイベントでの体験コーナーを実施していく予定ですが、少しでも多くの障害者の方が参加できるように、広報、ツイッターだけでなく、区内の障害者団体、養護学校等への積極的な働きかけを行うとともに、障害のある方でも参加できるイベント等を紹介している「TOKYO障スポ・ナビ」を活用し、周知についてさらに力を入れていきたいと考えています。

 次に、障害者のスポーツ施設利用促進についてのお尋ねです。

 新宿区の運動施設の利用料金については、減免制度を設けておりませんが、新宿コズミックスポーツセンターでは、指定管理者の提案により、次年度以降も引き続き障害のある方を対象とした、障害者スポーツデー及びハンディキャップスイムデーなど、安価でスポーツを楽しんでいただける場の提供を行ってまいります。また、新宿スポーツセンターでは、4月以降障害児向けの水泳教室を開始する予定です。

 このほかに、プール内にプールフロアを置き、ウオーキングコースを常設することで、水深を気にせず、気軽に水中でウオーキングができる環境を整備します。障害のある方が自主的に運動機能の維持・向上ができ、スポーツを楽しむ機会をふやすために、今後、障害者がプール施設を利用する際の減免制度を含めた料金設定について、積極的に検討してまいります。

 

◆10番(野もとあきとし) 質問の第4は、高齢者を地域で支えるしくみづくりについてです。

 高齢者を地域で支えるためには、医療・介護の連携や、高齢者総合相談センターの機能充実、地域の活力を活かすことなどが大切であり、区は第三次実行計画にも具体的な取り組みを示しています。

 特に、地域の活力を活かすためには、医療や介護の専門性だけではなく、地域コミュニティとのかかわりが大事であり、区長の目指す顔の見える関係を構築した地域づくりを推進するためにも、地域包括ケア推進課の人材が何よりも重要となってきます。

 数年で人事異動を行うのではなく、可能な限り同じ課で仕事ができるようにすべきであり、また、人事異動がある場合でも、介護、医療、福祉、地域等に関係する課での異動を行うべきであると考えます。新しく設置される地域包括ケア推進課の役割の重要性を述べ、以下4点にわたり質問いたします。

 1点目の質問は、地域づくりによる介護予防・日常生活支援総合事業についてお伺いします。

 高齢者保健福祉計画・第6期介護保険事業計画によれば、総合事業は高齢者の社会参加、社会的役割を持つことによる効果的な介護予防や生きがいづくりが大事であるとしています。

 また、ひとり暮らし高齢者や認知症高齢者等の増加により、生活支援の必要性が増加しているため、高齢者自身の自立意欲を尊重し、身体能力を活かしつつ、現行の介護予防訪問介護及び通所介護に相当するサービスや、住民等の参画による多様なサービスを組み合わせ、総合的に提供することを示しています。

 区は、平成28年度から介護予防・生活支援サービス事業の中で、生活援助サービスとミニデイサービス等を区独自の基準により開始するとしています。

 今後の介護予防・生活支援サービス事業のニーズがふえることを考えると、新たな担い手の確保とともに、支援の質を担保するための区独自の仕組みを構築することが大事であると考えます。区長の御所見を伺います。

 2点目の質問は、地域リハビリテーション活動支援事業について伺います。

 同計画では、社会参加や生きがいづくりを通じた効果的な介護予防への取り組みを進めるとともに、介護予防を機能強化する観点から、地域リハビリテーション活動支援事業を新たな取り組みとして位置づけています。

 我が会派は、介護予防の推進に向けて、地域におけるリハビリテーション専門職のかかわりが大変重要であると考えております。この事業では、リハビリテーション専門職が住民運営の通いの場等に関与することで、要介護状態になっても参加し続けられるような場を地域の中で展開する取り組みなどが想定されています。このように、リハビリテーション専門職が地域の中で効果的に活用されるために、住民等に対する事業周知をどのように行うのか、区長のお考えを伺います。

 3点目の質問は、地域を支える担い手の発掘と育成について伺います。

 この総合事業を成功させるためには、住民主体の助け合い活動をどこまで広げるかにかかっていると考えます。その意味で、助け合い活動を広げる力を持った生活支援コーディネーターと協議体のメンバーをどう選出するかが肝要であると考えます。公益財団法人さわやか福祉財団の堀田力氏は、選出の要件として、「その分野の関係者等から信頼され、助け合い活動の創出や活性化をリードできる人物」等を挙げられています。

 新宿区は、地域の活力を活かした高齢者を支える仕組みとして、区と区民が一体となって高齢者を見守り、支え合う仕組みの構築を推進しようとされていますが、その仕組みづくりに向けて、生活支援コーディネーターと協議体のメンバーをどのような基準で人選されるおつもりか、区のお考えをお聞かせください。

 また、助け合い活動の主体は、どこまでも地域住民です。平成25年度に実施した高齢者の保健と福祉の関する調査結果では、一般高齢者の4割強の人が地域活動やボランティア活動への参加意向があり、地域の担い手になる潜在的なニーズがあるとされています。こうした地域の潜在的な力を発掘し、区の事業に御協力をしていただくために、区はどのような取り組みを考えておられるか伺います。

 4点目の質問は、地域特性を把握するデータ分析の重要性と、その見える化について伺います。

 地域包括ケアシステムの実現に向けた施策を展開していくためには、人口構成や社会状況の変化を的確に捉え、地域ごとの介護ニーズや認知症高齢者等の状況を把握していくことが重要です。確かに、高齢者保健福祉計画・第6期介護保険事業計画では新宿区高齢者の保健と福祉に関する調査報告書をもとに、地域の活力を活かした高齢者を支える仕組みづくりや、地域における在宅療養を支える支援体制の充実等の施策を展開しています。

 しかしながら、基礎になるこの調査は、高齢者の健康や生活状態、介護保険サービス等について、区の全体像を把握する形で実施するため、地域ごとの特性は明確にはつかめません。限られた財源を有効に、また効率的に活用し、区民ニーズに応えた施策を展開していくためには、地域別の要介護認定者数や認知症高齢者数など、地域の特性を比較できるデータが必要です。

 さらに、地域ごとの状況の違いから見えてくる特性を明らかにするためには、新宿区が所有する介護保険や医療保険のデータを活用して、誰が見ても地域の特性が理解できるように、データの見える化が必要と考えます。

 次期の高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画の策定に向けては、高齢者保健福祉推進協議会等の検討の場において、そうした見える化したデータを提供し、区の全体像とともに、地域特性も把握した上で計画づくりを進めていくことが大切だと考えます。区長の御所見を伺います。

 答弁願います。

 

◎区長(吉住健一) 高齢者を地域で支えるしくみづくりについてのお尋ねです。

 介護予防・日常生活支援総合事業についてです。

 初めに、新たな担い手の確保と支援の質を担保する仕組みについてです。

 介護予防・生活支援サービス事業では、これまでの給付サービスの資格要件や人員基準等を区独自に緩和することで、既存の介護事業者だけでなく、社会福祉法人やNPO法人等も新たな担い手として確保してまいります。

 特に、生活援助サービスでは、資格や経験のない方でも、区が実施する研修を受講することで、サービスの担い手となれる仕組みをつくり、地域の人材を掘り起こしてまいります。

 また、この研修では、ホームヘルパー3級の養成研修を参考に組み立てた内容を実施するとともに、事業開始後も現在の給付サービスと同様に、区が継続して事業者への定期的な指導等を行うことで、質の確保及び向上に努めてまいります。

 次に、地域リハビリテーション活動支援事業の周知についてのお尋ねです。

 新たに位置づけられた地域リハビリテーション活動支援事業は、地域における介護予防の取り組みを機能強化するために、高齢者の自宅だけではなく、介護サービス事業者や地域ケア会議、住民運営の通いの場等へリハビリテーション専門職が出向き、リハビリテーション専門職の関与を促進する事業です。

 事業の周知については、広報を活用するとともに、地域センターや地域交流館等、高齢者が地域活動で利用する施設にチラシを配布していきます。また、高齢者総合相談センターが中心となり、区民やケアマネジャーへの相談支援業務の中で周知を図ります。さらに、民生委員や介護サービス事業所、社会福祉協議会等に対して説明会を実施し、効果的な事業運営に努めてまいります。

 次に、地域を支える担い手の発掘と育成についてのお尋ねです。

 生活支援コーディネーターと協議体のメンバーをどのような基準で人選するかについてです。

 生活支援コーディネーターと協議体の取り組みについては、平成28年度から新宿区社会福祉協議会に委託し、実施する予定です。生活支援コーディネーターは、地域における生活支援の体制整備に向けて、支え合い活動の充実や地域に不足するサービスの開発、既存の生活支援サービスの提供者同士のネットワークづくり等の役割を担うものです。よって、新宿区社会福祉協議会の職員のうち、地域活動への支援やボランティアの育成等を行った経験がある者を想定しています。

 協議体は、住民主体による支え合いの地域づくりに向けた検討等を行う場であることから、メンバーは高齢者の生活上の課題等を把握し、地域における福祉サービス等の社会資源に精通している方を想定しています。よって、社会福祉協議会が中心となって、高齢者総合相談センター、町会・自治会、地区協議会、民生委員・児童委員協議会の方々などに参加していただく考えです。

 次に、地域の潜在的な力を発掘し、区の事業に協力していただくための取り組みについてのお尋ねです。

 区では、生活支援コーディネーターや協議体の取り組みを通じて、多様なサービス提供主体への協力依頼等を行うとともに、区民等を対象とした支え合いの地域づくりに関する講座を区内3圏域で開催し、担い手の確保につなげていく考えです。

 また、地域人材の活動の場づくりや活動機会の創出のため、助成制度による住民等提案型事業を新たに実施し、住民主体の介護予防の担い手の発掘、養成に努めてまいります。

 次に、地域特性を把握するデータ分析の重要性と、その見える化についてのお尋ねです。

 高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画は、区全体の計画として策定するため、新宿区高齢者の保健と福祉に関する調査では、調査対象者を日常生活圏域ごとに、高齢者人口や年齢構成等、母集団に合わせて抽出し、区内全域を満遍なく調査します。

 あわせて、施策の展開には地域特性を踏まえることが必要なため、介護保険等のデータを加工し、「見える化」して、高齢者保健福祉推進協議会等に提示します。その上で、区の全体像や地域特性を反映したものになるよう、次期高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画の策定を進めていきます。

 

◆10番(野もとあきとし) 質問の第5は、環境基本計画についてお伺いします。

 昨年12月12日パリで開催された気候変動枠組み条約の第21回締約国会議、COP21で195カ国が地球温暖化対策に参加する歴史的な協定が採択されました。合意形成を図ることは困難を伴いましたが、温室効果ガスの排出量削減は待ったなしであり、京都議定書にかわる2020年以降の削減の道筋がようやく開かれました。

 国や住む町が違っても、自分の子どもや孫たちの世代によりよい環境を残したいという気持ちは世界共通なのではないでしょうか。改めて、このことを深く決意をして、以下、質問に入らせていただきます。

 平成28年度予算案の概要の中では、区が取り組む地球温暖化対策に第三次環境基本計画策定検討が盛り込まれています。第二次環境基本計画の期間は、平成25年度から平成34年度の10年間としておりましたが、社会経済状況の変化等を考慮して、5年を目途に計画の見直しを行うとのことで、今回新たな基本計画が策定されると拝察されます。

 1点目の質問は、区では「低炭素な暮らしとまちづくりに向けて~地球温暖化対策指針~」を策定いたしております。その中に、地球温暖化対策の先進的な都市となることを目標に、CO2排出量削減のための基本方針が設定されています。一方、第二次環境基本計画の計画の体系の中にも、地球温暖化対策の推進が盛り込まれています。

 こうしたことを踏まえ、新たに策定される第三次環境基本計画に地球温暖化対策の指針を加えて計画を策定するのが価値的だと考えますが、いかがでしょうか。

 2点目の質問は、新たな総合計画との関連についてお伺いします。

 平成30年度から新宿区は新たな総合計画がスタートいたします。この新総合計画に合わせた環境基本計画の関連についての考え方についてお聞かせください。

 3点目の質問は、環境基本計画の推進体制と各主体の役割についてお伺いします。

 計画を進めるには、区民、事業者、そして区の三者の連携が欠かせません。そこで今後、大規模建築や再開発をする事業者に対して、太陽光パネルや屋上緑化等を取り入れていただき、CO2の削減に対して協力を促していかなければならないと考えます。実効性を上げていくために、区はどのような取り組みをしていくお考えでしょうか、お聞かせください。あわせて、区民に対してはどのような対策を考えていくのでしょうか。

 答弁願います。

 

◎区長(吉住健一) 環境基本計画についてのお尋ねです。

 初めに、環境基本計画に温暖化対策指針を加えることについてです。

 平成25年2月に策定した新宿区第二次環境基本計画は、平成29年度が策定から5年目に当たることから、計画の見直しに取り組む予定です。

 一方、平成23年3月に策定した新宿区地球温暖化対策指針は、昨年12月のCOP21において、国が新たな温室効果ガス排出削減目標を提出したことなどから、現在、環境審議会での議論を踏まえて、見直しを検討しています。

 区では、総合的に温暖化対策を推進するためには、温暖化対策にかかわる計画を一本化することが効果的だと考えており、御指摘のとおり、環境基本計画の見直しに当たっては、環境基本計画に温暖化対策指針を統合する方向で、検討を進めています。

 次に、新たな総合計画との関連についてです。

 環境基本計画の上位計画である総合計画と連携を図りながら、新たな総合計画と足並みをそろえて、平成30年度からの10年間を計画期間とする第三次の環境基本計画を策定する方向で検討しています。

 最後に、計画の推進体制と各主体の役割についてです。

 御案内のとおり、温暖化対策を一層進める上で、区民や事業者との連携は欠かせないものと考えています。そこで大規模建築や再開発を行う事業者のCO2削減に向けた取り組みを促すために、新たな総合計画にあわせて策定を進めている新宿区都市マスタープランに都市の低炭素化について盛り込み、事業者の温暖化対策を効果的に誘導していく手法を検討していきます。

 さらに、家庭部門も住宅の省エネ化を推進するため、平成28年度から断熱窓改修補助を開始いたします。また、環境の保全においては、区民一人ひとりがライフスタイルを見直すことも大切です。このため、さまざまな機会を捉えて、環境保全意識の裾野が広がるよう努めてまいります。

 

◆10番(野もとあきとし) 質問の第6は、マンション施策の充実について伺います。

 このたび、区が策定した平成28年度予算案には、住宅マスタープランの策定として、分譲マンション実態調査を組み入れました。この調査は、今後の分譲マンション施策を検討するための調査として位置づけられ、マンションの実態について、正確なデータを収集するために行われるものです。

 これまでも私ども会派では、昨年の第3回定例会を初め、過去にも本会議や予算・決算特別委員会などさまざまな場を通じて、その必要性、重要性から、調査の実施を求めてきたものであり、予算化に対しては高く評価いたします。

 その上で、効果的に調査が行われ、結果を的確に反映させるため、マンション施策の充実について、以下3点にわたり質問いたします。

 1点目の質問は、分譲マンション実態調査の実施内容についてです。

 前回の調査実施から約8年が経過し、分譲マンションを取り巻く環境も大きくさま変わりしています。特に建物の老朽化、区分所有者・居住者の高齢化という2つの老いはさらに深刻化しており、また、社会環境の変化に伴い、新たな課題も発生してきています。

 そのため、調査では、実態を正確に把握することは当然として、住宅マスタープランで課題解決の施策も明記できるような聴取の仕方も工夫しなければなりません。

 また、前回の調査では、新宿区マンション管理士会--現東京都マンション管理士会新宿支部のマンション管理士の方々に御協力いただき、調査票の回収に努めてきましたが、調査票回収は実態調査の精度を高める上でも重要な作業であると考えます。

 そこで伺いますが、現時点で分譲マンション実態調査についてどのような実施内容を考えているのか、御説明ください。実態調査の効果を高める意味からも、調査票の作成や回収及び分析については、専門的な知見をいかに盛り込めるかがポイントになると考えます。この点についても、区の御所見を伺います。

 2点目の質問は、東京都の「良質なマンションストックの形成促進計画」との連動についてです。

 東京都は、昨年9月の東京都住宅政策審議会答申を踏まえ、安全で良質なマンションストックの形成を目指して、良質なマンションストックの形成促進計画(案)を策定、2月8日に公表し、同月22日までパブリック・コメントを募集、今年度末までには計画を策定する予定です。

 この計画(案)では、都と区市町村との役割分担と連携という項目を設け、区市町村に対しては、マンションの実態把握や組合への支援・指導、まちづくりへの取り組みなどを求めています。

 そこで伺いますが、都が求めている実態把握については、今回の分譲マンション実態調査がそれに当たると考えますが、組合への支援・指導、まちづくりへの取り組みについてはどのように考えていますか。

 特に、再開発による大規模化や外国人区分所有者の増加、またシェアハウスや民泊、さらには組合の脆弱化による防災や財政の不具合など新たな課題も踏まえ、都の計画(案)にある組合への支援・指導、まちづくりへの取り組みを住宅マスタープランに反映すべきと考えます。区の御所見をお聞かせください。

 3点目の質問は、平成30年度から始まる新たなまちづくりの指針となる都市マスタープランとの連動についてです。

 区は、平成30年度から始まる新しい総合計画の策定として、都市マスタープランの見直しを行います。

 これまでも都市マスタープランでは、住宅マスタープランの内容をまちづくり方針の一つ、住宅・住環境整備の方針として組み入れられていました。しかし、先ほども述べたようなマンションの新しい課題は、住宅・住環境整備の方針にとどまらず、土地利用や防災、さらには地域別など、さまざまな方針にも関連するものと思われます。

 そこで伺いますが、これから策定される都市マスタープランでは、同じく新たに策定される住宅マスタープランの内容をどのように組み入れようと考えていますか。

 都市マスタープランでは、住宅マスタープランの内容を一つの方針として当て込むだけでなく、関連するさまざまな方針にその内容を反映すべきと考えます。区の御所見をお聞かせください。

 答弁願います。

 

◎区長(吉住健一) マンション施策の充実についてのお尋ねです。

 初めに、マンション実態調査の実施内容についてです。

 区では、平成30年度からの10年間を計画期間とする第四次住宅マスタープラン策定に向け、マンションの課題を把握するとともに、耐震・防災等の施策に反映させるための基礎資料とするため、来年度にマンション実態調査を予定しています。

 区には、分譲と賃貸を合わせて約6,000棟のマンションがあります。このうち、区分所有者の組合が管理する分譲マンション約3,000棟に対しては、築年数、構造などの建物状況や、管理組合による運営状況、地域社会とのつながりなどについて、アンケート調査及び現地ヒアリングなどにより把握していきます。

 また、収益を目的に管理している賃貸マンション約3,000棟に対しては、区が保有する既存建築物台帳などのデータを活用し、建物状況などを把握していきます。マンション実態調査における調査票の作成や回収及び分析については、実態調査を委託する業者をプロポーザル方式で選定することで、委託業者の専門的知見による提案や、ノウハウを調査に活かしていきたいと考えています。

 次に、東京都の良質なマンションストックの形成計画との連動についてのお尋ねです。

 東京都が予定している促進計画(案)における区の役割は、個々のマンションの実態把握や管理組合への支援・指導、まちづくりの取り組み等については、原則として区市町村が主体となって行うこととなっています。区が来年度に予定している実態調査は東京都の促進計画(案)で、区市町村に対して求めている管理組合への支援・指導、まちづくりへの取り組みの前提となるマンションの実態の把握と同じ趣旨で実施するものです。

 御指摘の再開発による大規模化などを初めとする管理組合への支援・指導、まちづくりへの取り組みにおける新たな課題については、来年度予定のマンション実態調査の中で把握し、第4次住宅マスタープランの改定に反映してまいります。

 次に、新たなまちづくりの指針となる都市マスタープランとの連動についてのお尋ねです。

 現在の都市マスタープランでは、住宅マスタープランに関連する内容、部門別まちづくり方針の一つである住宅・住環境整備の方針に組み入れています。新たに策定する住宅マスタープランは、良好な住環境の実現に向けて、マンションの適正な維持管理及び再生への支援などを重点に検討してまいります。

 管理不全のマンションは、地域の住環境のみならず、市街地環境や防災への影響が懸念されることなどから、新たな住宅マスタープランは、都市マスタープランの中の複数の部門別まちづくり方針に関連します。

 こうしたことから、都市マスタープランの見直しに当たり、新たに策定する住宅マスタープランの内容については、住宅・住環境整備の方針に加え、市街地整備に関連する土地利用の方針や防災まちづくりの方針、地域の特性を踏まえた地域別まちづくり方針などへも反映していくことを検討してまいります。

 

◆10番(野もとあきとし) 質問の第7は、女性の活躍についてです。

 女性の職場における活躍を推進する女性活躍推進法、正式には、女性の職業生活における活躍の推進に関する法律が2016年4月1日にいよいよ施行されます。この法律は、常用雇用の301人以上の事業主に対し、自社の女性の活躍状況や課題分析、行動計画の策定及び公表などを義務づけています。無論、全ての地方公共団体においても同様な趣旨で特定事業主行動計画の策定が、本年3月末までに必要となります。

 策定に当たっては、組織のトップみずからが経営戦略として女性の活躍が重要であるという問題意識を人事担当者と共有し、組織全体で女性の活躍を推進していくという考え方を明確にする。また、組織全体に強いメッセージを発信しながら、組織のトップが主導的に取り組むことが求められています。

 1点目の質問は、新宿区は次世代支援法に基づいた特定事業主行動計画をつくられ、実施されています。このたびの女性活躍推進法による特定事業主行動計画の策定に当たり、吉住区長の大いなるリーダーシップを期待しています。新宿区における女性職員の活躍のための特定事業主行動計画について、区のお考えをお聞かせください。

 2点目の質問は、今回の計画は女性職員の活躍状況を把握・分析し、その結果を踏まえ数値目標を含んだ計画となります。新宿区の改善すべき事情を分析した上で、積極的かつ主体的に課題解決に向けた取り組みが重要と思います。

 現在策定中と思いますが、区の女性職員の活躍をさらに推進するための課題とは何か。計画の進捗の検討の方法、そして積極的な公表をどのように考えているのか、区のお考えをお聞かせください。

 次に、今回の女性活躍推進法の成立によって、我が国における男女共同参画社会の実現に向けた取り組みは、新たな段階に入りました。そうした中で、男女共同参画社会基本法ができて以来、その大前提である生涯にわたる女性の健康づくりを支援することこそが、区の最重要テーマと位置づけ、私ども公明党はさまざま推進してまいりました。

 1点目の質問は、女性の健康支援センターについてです。

 平成21年2月の第1回定例会で、女性の健康センターを女性の健康支援の拠点として区内に設置すべきと訴えました。そして、平成26年2月24日、四谷保健センター内に女性の健康支援センターがオープン、新宿区はこの間も妊婦健診の受診票14枚の配布、女性特有のがん検診クーポン券送付、食育まつりにおける女性の健康コーナーの運営、女性の健康週間イベント、乳がん触診モデルを用いた自己検診指導、女性の健康づくりガイドの配布、女性の健康専門相談の開始など、さまざまな女性の健康支援に尽力していただきました。

 現在、東京23区では、新宿区と板橋区の2区にしか、女性独自のセンターはありません。

 センター内は、体験、測定、情報コーナーが設けられています。そして図書やインターネット検索で、健康情報も得られます。また、女性医師による専門相談や、講義型・体験型の健康セミナーの開催など、さまざまな形で女性の健康づくりを応援しています。

 女性の健康週間に毎年開催されている、「なるなるフェスタ」は大変好評で、毎年たくさんの方が来館されています。ことしも3月5日の土曜日の10時から16時、全館で講演や体験、セミナーなどたくさんのイベントを開催します。

 このようにオープンから2年がたち、女性の健康支援センターは徐々に区民の皆さんに周知活用されています。また、センター内にある健康測定器は大変精密で、台に数秒上がるだけで、体重や体脂肪に加え、筋肉量、推定骨量、基礎代謝量、内臓脂肪と全身のチェックができる、とてもすばらしい測定器です。ほかにも、肌年齢測定器や心の健康測定器、血圧・血管年齢測定器などがあります。これらの機器は、民間の施設では有料扱いですが、このセンターでは全て無料となっています。

 気軽に美容や健康のチェックができることを、一人でも多くの方に知って利用していただけるよう、まずは毎月開催している健康セミナーに参加した方には必ず見学や体験をしていただけるよう工夫されてはいかがでしょうか。

 また、センター利用日が月曜日から金曜日の午前8時30分から午後5時までとなっているため、働く女性が利用できないとの声があります。今後、利用時間の延長や、土曜、日曜日の利用についても御検討していただけないでしょうか。区のお考えをお聞かせください。

 2点目の質問は、女性のための健康手帳についてです。

 新宿区では、平成22年に区のオリジナルの手帳を作成し、平成23年から配布し続けています。この手帳は、性差医療の権威である天野惠子先生の監修されたすばらしい手帳で、自身の健康について強く関心を持つきっかけづくりになりました。

 新宿区では、成人式のときに、また、乳がん・子宮がんの検診票と同封して送付していましたが、さらに広く区民の方に配布していただきたいと思いますが、区のお考えをお聞かせください。

 また、今まで新宿区版女性のための健康手帳を使われた方のお声を活かして、さらに活用しやすい内容へと、そろそろ検討されてはと思いますが、区のお考えをお聞かせください。

 3点目の質問は、女性特有のがん検診の推進についてです。

 近年、日本人女性の12人に1人が乳がんを発症し、30から64歳の女性の死亡原因のトップになっています。しかし、乳がんは早期に発見し早期に治療すれば、治癒率がとても高い、治るがんと言われております。自己触診とマンモグラフィーのダブルチェックで、早期発見がかなり効果的と言われています。また、子宮がんも20代から積極的に検診をすることにより、早期に発見できます。

 国はがん検診受診率50%を目標にしていますが、残念ながら新宿区はまだまだ受診率が低く、平成25年度の受診率を23区で比較すると、子宮がん21位、乳がん16位でした。新宿区でも啓発活動や女性の健康支援センターでの講演、また、ピンクリボンキャンペーンなど積極的に取り組んでいただいております。

 その結果、平成25年度の受診率、子宮がん15.6%、乳がん17.3%に対し、平成26年度は子宮がん17.9%、乳がん19.7%と、受診率が2ポイントアップしてきました。未受診の方から、「時間がない、面倒、検査方法を知らない」という声をよく聞きます。新宿区には、医師会、区民健康センターを初め、土曜、日曜に受診できる医療機関があります。このことを区民に周知することでさらに受診率アップにつながると思いますが、区のお考えをお聞かせください。

 また、個別に受診を進める「コール・リコール」の活用も効果は証明されています。子宮がん・乳がん無料クーポン券も、受診率アップの決定打として、平成28年度果敢にがん検診の啓発推進を行っていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。区のお考えをお聞かせください。

 答弁願います。

 

◎区長(吉住健一) 女性の活躍についてのお尋ねです。

 初めに、新宿区における女性職員の活躍推進のための特定事業主行動計画に関する区の考えについてのお尋ねです。

 女性活躍推進法は、働くことを希望する女性がその希望に応じた働き方を実現できるよう社会全体として取り組んでいくことや、女性の活躍推進の取り組みを一過性のものに終わらせることなく着実に前進させるために、民間事業者及び国、地方公共団体が果たすべき役割を新たな法的枠組みとして構築したものです。

 現在、区では、法の趣旨を踏まえ、女性職員活躍のための計画策定等検討委員会を立ち上げるなど、特定事業主行動計画策定に向けた準備を進めているところです。

 私は、この特定事業主行動計画を実効性あるアクションプランとして定めるとともに、女性職員がいきいきと活躍できるためのさまざまな取り組みを前に進めてまいります。そして、計画に掲げる目標を着実に達成するために、しっかりとリーダーシップを発揮してまいります。

 次に、区の女性職員の活躍をさらに推進するための課題についてのお尋ねです。

 現在、区では、正規職員のうち女性職員の割合が半数以上であるにもかかわらず、管理・監督職に占める女性職員の割合は約37%と低い水準となっています。

 こうした現状を見ると、女性職員がより活躍していくためには、出産や子育てを行いながら、管理職や係長として活躍することのできる職場環境の整備が最も大きな課題であると考えます。そのためには、女性職員の昇任選考の受験率の向上を図るだけではなく、例えば男性職員も育児休業を取得し、主体的に子育てにかかわる取り組みなどを同時に進めることが必要であると考えます。これらのことは、当事者である女性職員だけではなく、男性職員も含めた職員一人ひとりの意識を改革する必要があります。

 これまでも、区では職員の仕事と子育ての両立を支援する職場環境づくりを目指し、次世代育成支援対策推進法に基づく特定事業主行動計画を定め、さまざまな取り組みを進めているところです。

 女性職員の活躍をさらに推進するため、これまでの取り組みを検証するとともに、指導的立場で活躍する女性管理職と女性職員との意見交換を新たに始めるなど、職員研修を充実してまいります。

 また、職員向け庁内放送などの機会を捉え、女性職員のキャリアアップと、それを支える職場風土を醸成するため、全職員に向けて私のメッセージを発信していく考えです。

 次に、計画の進捗の検証方法と積極的な公表についてのお尋ねです。

 女性活躍推進法に基づく特定事業主行動計画は、次世代育成支援対策推進法に基づく特定事業主行動計画とともに、総務部人事課を継続的な推進体制の責任所管として位置づけ、両計画の進捗状況を総合的に検証することとします。

 さらに、両計画を新宿区第二次男女共同参画推進計画に基づく取り組みとして位置づけることにより、男女共同参画を推進するための庁内組織である男女共同参画行政推進連絡会議においても、進捗状況や課題等を確認してまいります。

 なお、女性職員の活躍に向けた取り組みの進捗状況の公表は、地域の女性活躍に向けた率先垂範の観点や、職員自身の意識改革を促す面からも、積極的に行うべきと考えています。今後、公表項目や公表の方法等を検討し、実行してまいります。

 次に、女性の健康支援センターについてのお尋ねです。

 初めに、健康セミナーの参加者が必ずセンターの見学や体験ができる工夫についてです。

 女性の健康支援センターについては、広報やホームページのほか、町会・自治会や民生・児童委員、女性の健康づくりサポーターなどの協力により、周知を図ってきました。

 センターをより多くの方に利用していただくため、毎月開催している女性の健康セミナーや健康専門相談などさまざまな事業の参加者へ、センター内の体験・測定・情報コーナーの利用案内も行ってきました。

 今後は、さらに健康セミナーのプログラムに測定コーナーの利用を組み込み、利用者の増加を図ります。

 次に、センターの利用時間の延長や土曜日、日曜日の利用の検討についてです。

 女性の健康支援事業を実施するに当たり、働く女性なども参加しやすいように、夜間や土曜日に健康セミナーを開催し、あわせてセンターの利用もできるようにしています。

 平成28年度からは、健康専門相談も夜間や土曜日に実施するなど、さらに多くの区民が利用しやすくなるよう工夫していきます。利用時間の延長や土曜日、日曜日の利用については、アンケート等でニーズを把握した上で検討していきます。

 次に、女性のための健康手帳についてです。

 初めに、手帳の配布についてですが、子宮がん・乳がん検診票発送時に同封するとともに、セミナーの開催時や地域センターまつりでのブース出展、イベント等、さまざまな機会を捉え配布しています。

 さらに、平成28年度は現在の配布方法に加え、女性の健康づくりサポーターを通じ、一言添えて地域の方へ配布していきます。

 次に、手帳の内容の検討についてです。

 現在の手帳は、作成してから5年が経過しており、さらに活用される手帳を目指し、ライフステージ別の主な健康課題を掲載するなど、内容の充実を図っていきます。

 平成28年度は、手帳の概要版として、一目で興味・関心が持てるよう、簡単でわかりやすい内容を掲載したリーフレット新たに作成し、検診票発送時に同封します。作成に当たっては、区民、医療機関、NPO、民間企業などのメンバーによる女性の健康支援ネットワーク連絡会で御意見を伺い、より多くの方に効果的に活用される手帳及びリーフレットを作成していきます。

 次に、女性特有のがん検診の推進についてのお尋ねです。

 子宮がん・乳がん検診の受診率については、さまざまな取り組みにより上昇傾向が見られますが、さらなる向上が必要であると認識しています。

 御指摘のとおり、平日に受診が困難な方に対し、休日等に受診できる医療機関を周知することは効果的と考えています。現在、医師会区民健康センターを含め、日曜日に受診可能な医療機関をがん検診案内冊子や区ホームページでお知らせしているところですが、今後、内容の充実を図っていきます。

 また、受診者の不安を解消するため、検査方法等についてもわかりやすい情報提供を行っていきます。

 次に、コール・リコールの実施とがん検診無料クーポン券の配布についてです。

 コール・リコールは受診率向上効果が期待できる方法の一つであると考えており、平成28年度より子宮がん・乳がん検診の未受診者に対し、再勧奨を実施します。その際、対象者の年齢階層に応じた勧奨方法を工夫していきます。

 また、子宮頸がん検診・乳がん検診の無料クーポン券は、平成28年度も継続して配布し、がん検診の普及啓発と受診率向上に努めていきます。

 

◆10番(野もとあきとし) 質問の第8は、新宿区の子どもの貧困対策についてです。

 平成26年8月、子どもの貧困対策に関する大綱が閣議決定されました。10の基本方針や子どもの貧困に関する27の指標も明確になり、全ての子どもたちが夢と希望を持って成長していける社会の実現に向かって、当面の重点施策がスタートしました。

 1点目の質問は、こうした国の動きを受けて、区は昨年10月に貧困対策検討連絡会議を発足させましたが、その後の検討状況を伺います。

 2点目の質問は、国全体の貧困率や各種指標など明らかになっていますが、区の特徴は把握できているのでしょうか。また、そうしたデータが区としてない部分について、今後新宿区の実態調査をすべきと考えますが、区のお考えをお聞かせください。

 3点目の質問は、平成28年度予算に計上されています子ども未来基金があります。新宿区版子供の未来応援基金のような基金設置の趣旨として理解していいのでしょうか。また、助成対象事業に想定しているのは、どのような方たちの活動を応援するのでしょうか。

 4点目の質問は、貧困の連鎖を断ち切る取り組みとして、子どもに対する学習支援や、相対的貧困率が高いと言われているひとり親家庭への支援の拡充が重要だと考えます。公明党として、母子保健部門との連携による「ゆりかご・しんじゅく」、妊婦さんになった段階から継続した支援を推進してきました。

 例えば、新宿の子育てママやパパに大変人気の高い、「はっぴー子育てガイド」のような冊子を、ひとり親専用バージョンとして作成していただければとのお声もいただいております。

 こうした御案内冊子など、具体的にはどのような取り組みをお考えでしょうか。区のお考えをお聞かせください。

 答弁願います。

 

◎区長(吉住健一) 子どもの貧困対策についてのお尋ねです。

 初めに、貧困対策検討連絡会議での検討状況と、新宿区の特徴についてです。

 昨年10月より、庁内関係部署の連携の仕組みとして子どもの貧困対策検討連絡会議を設置し、課題を整理しながら、貧困家庭の子どもの実態把握に取り組んでいます。

 国が指標としている生活保護世帯に属する子どもの進学率や就職率、母子世帯の母親の就業率のほか、教育委員会の就学援助の状況などを調べたところでは、区の数値は国の平均値よりは良好なものとなっていますが、特別区での比較ができる就学援助の受給率を見ると、小学校、中学校ともに、23区中の中位で推移しています。

 一方、数値としてあらわれにくい食事の問題や子どもの心の問題については、貧困対策連絡会議での情報交換や、区内で学習支援に取り組むNPO等にヒアリングを行うとともに、平成28年度に実施を予定している児童扶養手当を受給しているひとり親世帯へのアンケート調査等を通じて、実態の把握に努めてまいります。

 次に、「新宿区子ども未来基金」の設置の趣旨と助成対象事業についてです。

 今定例会に基金の設置条例案及び関係予算を上程させていただきました。

 基金設置の趣旨は、条例案第1条のとおり、未来を担う子どもの育ちを支援する区民等の自主的な活動への助成を行うことで、子育て家庭の福祉の向上を図るとともに、子どもたちの生きる力を育むことを目的としています。

 このように、子どもたちの未来のため、自主的な活動を行っている方々を助成の対象とする点で、国の子供の未来応援基金と共通するものと言えます。

 助成対象事業としては、子ども食堂や無料の学習塾などのように、社会的・経済的に困難を抱えた子どもや家庭を対象に継続的に行われる活動のほか、不登校などの問題で孤立しがちな子どもとその保護者の居場所づくり事業、また、スポーツや文化事業等への参加の機会を子どもたちに提供する事業なども想定しています。

 区には、子ども食堂などの活動をこれから始めたいという相談が、複数の個人・団体から寄せられています。また、区内で学習支援事業を行っていたNPOが新たに給食サービスを追加するなどの動きも出ています。

 こうした活動は、子どもの栄養改善や学習意欲の向上という効果に加え、孤立しがちな貧困家庭の身近な場所に安心できる居場所を提供するという、地域における支え合い活動の場としても、大変有意義なものであると考えています。

 一方で、これから活動を始めようとされている皆さんのお話を伺うと、活動場所の課題が挙げられます。活動場所としての区有施設の活用については、地域センター等で行われている高齢者への食事サービスや子どもの料理教室等も参考に検討していきます。

 また、食材等を提供してくださる方とのコーディネート、必要とする人に支援が届けられる仕組み等についても、庁内の関係部署による推進体制である子どもの貧困対策検討連絡会議で情報交換を行いながら、きめ細かく対応していきます。

 次に、貧困の連鎖を断ち切る取り組みについてです。

 次代を担う子どもたちが健やかに育つためには、貧困の連鎖を断ち切る取り組みは重要です。中でも、子どもに対する学習支援やひとり親家庭への支援は、特に重要であると考え、第三次実行計画事業に位置づけました。

 まず、親の経済状況等により家庭での学習環境が十分に整わない児童を対象に、今年度1カ所で試行実施していた小学校低学年向けの学習支援事業を、平成28年度は子ども家庭支援センターを含む3カ所で実施します。

 また、生活困窮者自立支援事業のメニューの一つである中学生対象の学習支援について、平成28年度は、これまでの生活支援相談窓口に加え、子ども総合センターやひとり親の相談窓口からも利用することができる仕組みとします。

 ひとり親家庭の生活向上支援としては、平日は仕事などで窓口に相談に来られない方のために、休日や夜間に相談会などを実施していきます。加えて、関係所管も含めて活用できるよう、ひとり親家庭への支援策や制度を一つにまとめて、個々の状況に応じて御案内できる「(仮称)ひとり親家庭支援ガイド」を作成し、わかりやすく利用しやすい相談体制の充実を図ります。

 さらに、「ゆりかご・しんじゅく」の所管である健康部と、ひとり親施策の所管である子ども家庭部との連携を強化することにより、未婚での出産予定の方の相談を早い段階から受けるなど、子どもの健やかな育ちのために切れ目のない支援をしていきます。

 これらの事業を総合的に推進することにより、子どもたちの未来が貧困で閉ざされることがないよう、個々の状況に応じたきめ細やかな対応と、継続した支援に取り組んでまいります。

 

◆10番(野もとあきとし) ただいまは公明党の代表質問に対し、区長並びに教育委員会より大変丁寧な御答弁をいただき、ありがとうございました。

 今回の代表質問で質問いたしました項目を含め、予算特別委員会において同僚議員から改めて質問させていただきますので、よろしくお願いいたします。

 以上で質問を終わります。御清聴ありがとうございました。