幼児教育支援の充実について (平成27年6月 第2回定例会 代表質問)
平成27年 6月 定例会(第2回)-06月10日-07号
質問の第8は、幼児教育支援の充実について伺います。
まず1点目の質問は、私立幼稚園の預かり保育推進補助金の充実についてです。
これまで我が会派は、私立幼稚園と区立幼稚園の保護者負担の格差是正を訴え、教育委員会としても公私格差の是正は大切な課題と認識し、入園料や保育料補助金の増額について検討し、所得制限の緩和についても対象を拡大するために引き上げるなどの取り組みを行ってこられました。
そしてこのたび、私立幼稚園で実施している預かり保育の実施日数や実施時間の拡大を図るため、新たに区内私立幼稚園が実施する預かり保育事業の人件費等に対して、支援充実を行うこととしています。
今回の人件費等の支援充実により、どの程度の預かり保育の利用人数増が見込まれるのか、また、事業の性質からしても継続した区の支援が求められます。この点、教育委員会の認識を伺います。
2点目の質問は、多様な幼児教育の支援充実についてです。
新宿区次世代育成支援計画(第三期)新宿区子ども子育て支援事業計画には、社会環境の変化に応じた幼児教育環境づくりが示され、幼稚園に対する保護者の期待が高まっていることが明らかになっています。幼稚園が学校教育施設として小学校就学に向けての重要な役割を担っていると再認識されたことや、女性の社会進出が一般的になり、幼稚園等に預けながらパートなどの就労を希望する保護者が多くなり、幼児教育と子育て支援を両立させる施設としての幼稚園の役割が求められていることが考えられるとしています。
今後は、これまで以上に区立幼稚園のみではなく、私立幼稚園の魅力や特徴など保護者の皆様によく知っていただけるよう、園の紹介や交流の機会をふやすなど教育委員会としての取り組みをさらに推進すべきと考えますが、御所見を伺います。
3点目の質問は、区立幼稚園の預かり保育についてです。
平成24年に取りまとめた「区立幼稚園のあり方の見直し方針(案)」は、その後、人口推計から明らかとなった幼児人口の傾向やニーズ調査の結果を踏まえて、区立幼稚園が果たすべき役割など、区立幼稚園をめぐる大きな状況変化が認められたことから、平成27年3月に「区立幼稚園のあり方の見直し方針(素案)」を示しました。
今年度施行する区立幼稚園2園の預かり保育の試行園は、市谷幼稚園と西戸山幼稚園とし、平成27年9月からとしていますが、利用人数はそれぞれの園でどの程度見込んでいるのか、また保護者への説明を丁寧に行う必要がありますが、この点もあわせて伺います。
4点目の質問は、区立幼稚園の3年保育への対応についてです。
区は、平成28年度から現在運営している区立幼稚園全14園で3年保育を実施するとし、新たに津久戸幼稚園と早稲田幼稚園、余丁町幼稚園の3園で、3歳児学級を新設することが今回示されました。また、定員も1学級17人から20人にふやすこととしています。この取り組みを評価いたしますが、定員を増加した分の幼児教育の質の担保についてはどのように考えるのか、また、来年度の3歳児学級の定員充足率についてはどの程度見込んでいるのか。保護者への周知ときめ細やかな説明などが大事ですが、この点の考えについても伺います。
以上、御答弁願います。
◎教育長(酒井敏男) 幼児教育支援の充実についてのお尋ねです。
初めに、私立幼稚園の預かり保育推進補助金の充実についてです。
今後増加が見込まれる幼稚園における預かり保育ニーズに対しては、公私立幼稚園の連携により対応していくことが求められています。このため、預かり保育推進補助金を拡充し、区内私立幼稚園における預かり保育利用人数枠のさらなる拡大を図ってまいります。
具体的には、預かり保育の実施日数や実施時間の補助金区分を細分化し、私立幼稚園の預かり保育の実施日数等の拡大に応じ、補助金交付額を増額いたします。これにより、預かり保育推進補助金が最大限に活用された場合、年間の延べ利用人数枠を1万800人分ふやすことが可能となります。
預かり保育推進補助金の拡充に要する経費については、今定例会に補正予算案を上程していますが、将来的な預かり保育ニーズを踏まえ、今回拡充する補助金については、今後も継続してまいります。
次に、多様な幼児教育の支援充実についてのお尋ねです。
新宿区次世代育成支援計画及び子ども・子育て支援事業計画では、保育を必要とする保護者のうち、幼稚園の利用を希望する方の割合が幼稚園利用希望者全体の約1割を占めています。
こうした幼稚園における子育て支援のニーズに対しては、公私立幼稚園が緊密な連携のもとに対応していくことが重要です。
今後は、公私立幼稚園がそれぞれで子育て支援機能の充実を図るとともに、保護者の就学前教育・保育施設選択の幅を広げるため、私立幼稚園に関する情報を区ホームページや教育委員会広報紙などにより積極的に発信してまいります。
次に、区立幼稚園の預かり保育についてです。
平成27年3月に公表しました「区立幼稚園のあり方見直し方針(素案)」では、平成28年度から区立幼稚園において預かり保育を本格的に実施すること及び運営上の課題などを検証するため、平成27年度中に預かり保育を試行することをお示ししました。
試行に要する経費については、今定例会に補正予算案を上程していますが、試行は、平成27年9月から市谷幼稚園、西戸山幼稚園の2園で実施します。1園当たりの利用定員は、区立幼稚園定員のおおむね3分の1となる25人を設定いたします。
なお、試行に先立ち、6月に市谷幼稚園と西戸山幼稚園で保護者への説明会を開催します。利用方法等に関し、スライドやフローチャートなどを用いたわかりやすい説明を行い、9月から始まる預かり保育の利用促進を図ってまいります。
最後に、区立幼稚園の3年保育への対応についてです。
区立幼稚園の3年保育については、平成28年度から新たに津久戸、早稲田、余丁町幼稚園に3歳児学級を新設し、定員は20名とします。また、現在、3年保育を実施している区立幼稚園全11園の3歳児学級定員を17人から20人に拡大します。
幼児教育の質の担保についてですが、子ども・子育て支援新制度において国が定める幼稚園教諭の配置基準は、3歳児20人に対し教諭1人となっています。したがって、今回の定員増については、1人の担任が十分に対応できる範囲と考えています。
3歳児学級の定員充足率については、3年保育の高いニーズを踏まえると、多くの園で定員20人を満たし、区立幼稚園全体でも100%近くなるものと考えています。
今回の3年保育の充実については、10月から配布する平成28年度園児募集パンフレットや区ホームページで詳しくお知らせいたします。また、区立幼稚園で開催している未就園児の会などで丁寧な説明を行い、就学前の教育・保育施設を選択する保護者への情報提供に努めてまいります。
以上で答弁を終わります。