新宿区議会議員 野もとあきとし(野元明俊)

区民相談第一! 一人の声に真剣!

介護サービスによる地域密着型の充実について(平成24年2月予算特別委員会 総括質疑)

福祉健康委員会 議会質問 高齢者福祉 / 2012年2月28日

野もと あきとし 今から20年前の2月、私は、新宿区内にある新聞販売店に住み込みで働き始めました。この年の2月は、冷たい雨や雪が降り、仕事になれるまで大変な思いをしたことを覚えております。仕事を通して新宿区のさまざまな景色を見ることができました。
 特に、新宿御苑の向こうにそびえ立つ超高層ビルの谷間に沈む夕日は格別でした。雨の日、風の日、春の暖かな日、寝苦しい熱帯夜など、朝早くから深夜までの新宿区の姿を見て、新宿区の魅力に引かれ、新宿区が大好きになりました。
 私は、新宿区議会議員2期目として、区民の皆様の負託におこたえできるように、そして私にチャンスを与えてくれた新宿区に御恩返しできるよう一生懸命働かせていただきます。決意を述べて、質問に入ります。
 最初に、今日の新宿区を築いてくださいました人生の先輩の皆様が安心して暮らしていただくための高齢者福祉の推進についてです。
 平成24年度区政の基本方針では、新宿区の高齢者人口と介護需要の高い85歳以上人口の増加から、長寿化が急速に進行していることを示しています。
 全国的にも長寿化が進んでいますが、新宿区の長寿化の特徴をどのように分析しているのか御説明ください。

高齢者サービス課長 ただいま御質問がございました新宿区の長寿化の特徴でございますけれども、昨年度、平成22年10月の国勢調査では、65歳以上の高齢化率が19.1%、全国では23%でございましたから、高齢化率についてはそれほど高くはなくなっておりますが、ただ、依然として今後は高齢者数もふえますし、これから後の高齢化率は右肩上がりと考えております。
 その中で特に長寿化の新宿区の特徴としましては、一人暮らし高齢者の割合を見てみましたら、全国の一人暮らし高齢者率は16.4%、75歳以上でも18.4%のところ、新宿区では65歳以上で33.7%、75歳以上となりますと35.5%と、このように高齢者の10人に3人が一人暮らしというような特徴が見られてきます。さらに、そのうち男女比を見ますと、男性、女性で、女性が70%から80%。
 このような状況の中で、さらに年齢別の要支援・要介護状態は、先ほど副委員長も御指摘になりましたように、75歳から84歳ぐらいまでですと要介護認定率等については2割程度というんですが、85歳を超えますとここが数段上がって約6割以上になってくる。そして、認定を受けている方のまた2人に1人が何らかの認知症状があるというようなことで、今後、新宿区としては、一人暮らしで認知症状のある方等への支援がやはり高齢者施策の重要なかなめになってくるのではないかと考えております。

野もと あきとし よくわかりました。                                                              
 それでは、具体的な質問に入りたいと思います。
 最初に、介護サービスによる地域密着型サービスの充実についてお伺いします。
 高齢者保健福祉計画・第5期介護保険事業計画では、24時間体制で在宅生活を支える定期巡回随時対応型訪問介護看護を整備することとしています。平成23年度に行われたモデル事業について、現状を御説明ください。また、事業推進に当たりどのような課題が浮き彫りになったのか、あわせてお答えください。

介護保険課長 それでは、定期巡回随時対応型訪問介護看護、これは新サービスでの名称になりますが、まず平成23年度に実施させていただいたモデル事業の現状を説明させていただきます。
 利用実態としましては、現状8名です。当初10名を想定しておりまして、延べ10名の方の利用がございましたが、8月から今日に至るまで2名の方が亡くなられているという状況です。
 介護度の分布は要介護1から要介護5まで、満遍なくいらっしゃいますけれども、やはり4、5が多いと。性別はほぼ男女同数。それから、高齢者のみ世帯が6世帯、家族同居1世帯、独居世帯3世帯ということになっておりました。
 実際の定期巡回ですが、平均ケア時間が大体日中帯30分、それから日に3回程度の訪問ということで事業展開がされております。
 実際に事業を実施してみたところ、いわゆるケアコールによる緊急の随時対応というのはほとんどなかったと。特に深夜帯の対応はほとんどなかったという状況になっております。
 ニーズとして高いのは、おむつ交換や着がえ、それから入浴介助、体位交換等々になっております。
 そういうことを踏まえまして、今後の課題ということでございますけれども、非常に一定の利用者さんを確保する、現在モデル事業を実施している事業者の話によりますと、20名程度の利用者を確保する必要があるというふうに言われておりますが、今回都市部で事業展開してみまして、中央圏域ということで区内を3つに分けた真ん中のエリアをエリア設定したわけですが、非常に移動時間のロスということが課題で見えておりまして、移動時間をいかに省いて効率よく人材を回せるかということになりますと、もう少し、区の3分の1というようにエリアではなくて、小さなエリアで事業展開をさせる仕組みを検討しなければいけないのかなということが課題として見えてきているところでございます。

野もと あきとし 24時間というサービスから考えると、介護・看護人材の確保・育成へのさまざまな行政支援が求められます。この点どのようにお考えか伺います。

介護保険課長 この新サービスに限らず、今度の新たな介護保険制度改正の考え方は、在宅ケアの重視ということがございます。在宅療養も含めて、非常に介護、それから看護、医療系の人材確保というのが非常にテーマになっております。
 そういった意味で、健康部においても福祉部と連携しながら、看護人材の育成支援等も連携して行っているところでございますけれども、そういった形で介護・看護人材の育成ということをさまざまな形で今後も続けていきたいと考えております。

野もと あきとし さまざまな課題があると思いますが、大変だと思いますけれども、頑張っていただきたいと思います。
 次に、認知症高齢者支援の推進についてお伺いします。
 高齢者保健福祉計画・第5期介護保険事業計画によれば、認知症の介護についての相談は、ケアマネジャーまたはかかりつけ医が最も相談者が多くなっています。認知症は、できるだけ早い段階で適切な治療や周囲の協力が必要となります。そのため、高齢者総合相談センターの何でも御相談くださいというキャッチフレーズのような気軽に相談できる体制整備が大切です。
 これから高齢者総合相談センターの認知症高齢者支援をどのように推進していくお考えかお伺いします。
 また、認知症を介護する家族や患者が孤立するのではなく、ネットワークを構築される計画があるようですが、具体的にどのように進めていこうとお考えかお伺いします。

高齢者サービス課長 認知症高齢者支援の推進の方向性についてのお尋ねでございます。
 地域におけます高齢者の総合相談窓口、高齢者総合相談センターを核としまして、今後、保健、医療、福祉、介護関係者、そして地域で暮らす皆様のネットワークを強化し、対応していきたいというふうな考えでおります。
 第一には、平成20年度から平成24年1月末現在で4,634名の認知症サポーターの方が誕生しております。中には、一人暮らし高齢者の方への見守り活動につながった方もいらっしゃいますが、なかなか具体的な活動にはつながらないというような課題があります。
 そこで、平成24年度以降、区内9カ所の地域の高齢者総合相談センター3カ所をサポーターの活動拠点とし、センターの認知症担当者を中心にサポーターのフォローアップ講座だとか、地域への課題、活動内容をともに考える仕組み、そしてそれを実行していきたいと考えております。
 活動内容の例としましては、地域での見守り活動、そして認知症介護者家族会への支援活動、認知症サポーター養成講座を高齢者総合相談センターと一緒に実施してまいります。
 地域の認知症の方を理解し、また気づくことで支援の輪を広げる活動を推進していきたいというところでございます。
 第二です。認知症の介護者支援でございます。
 現在、認知症介護者教室の開催や教室終了者が継続して集える場としてOB会等を開催しておりますけれども、OB会を家族会として区内3つに立ち上げてまいります。医師等による専門職による個別相談を実施するなど、さらに認知症高齢者を介護する家族の方の孤立や負担を和らげる取り組みをしてまいりたいと考えております。
 第三に、現在、健康部で実施しております医師による認知症・もの忘れ相談を福祉部へ移行し、3カ所の高齢者総合相談センターで実施することにより、医療・介護の相談体制の充実を図ってまいります。
 そして、御指摘のネットワークにつきましても、認知症保健医療福祉ネットワーク会議等を開催しまして、横の連携をしっかりととりながらネットワーク会議を充実してまいりたいと考えております。

 

野もと あきとし 今御説明がございました認知症サポーターの方につきましては4,300名余ということでございましたが、この中には、見守り活動などにつながったサポーターの方もいらっしゃるようです。
 しかし、多くのサポーターは具体的な活動には至っていないと聞き及んでおりますが、今後、認知症高齢者支援の担い手として活動し、またその活動を支援する体制の整備が必要であると考えますが、その点はいかがでしょうか。

高齢者サービス課長 委員御指摘のように、認知症サポーター、1月末現在で4,604名いらっしゃいますので、今後、サポーターからさらに活動登録者というような制度を活用しまして、そういった中で具体的に地域で活動していただけるような取り組みを進めてまいります。

 

野もと あきとし よろしくお願いします。認知症の方への支援は、家族だけではなく、認知症サポーターや高齢者総合相談センター、そして友人や地域を含めた支え合いが大切だと思います。よろしくお願いします。
 次に、介護者への支援、レスパイトケアについてお伺いします。
 山口大学大学院の羽生正宗教授によれば、我が国の高齢者介護は、同居する家族に大きく依存しており、介護者の9割近くは女性であり、続柄ではこの配偶者が最も多く、次いで配偶者となっている。また、家族の形態も老夫婦、もしくは老人の一人暮らしの世帯が多くなっているということを示しています。また、多くの場合が、高齢化した子どもがより高齢化した親を介護するケースであり、介護する側が疲れ果て、ストレスから介護者のうつ病の発症や高齢被介護者への虐待の増加、最悪の場合殺害してしまうという事態も起こっており、社会的に大きな問題となっているとしております。
 こうした老老介護の現状分析から、介護する家族の負担に配慮することは非常に重要であり、家族介護者に息抜きや休養を与える支援、レスパイトケアを整備することが急務であるとしております。
 平成22年度、高齢者の保健と福祉に関する調査によれば、介護者の4人に1人は75歳以上、約4割が5年以上介護されています。長寿化の進展に伴い、これからさらに介護支援者への支援を充実すべきと考えます。
 区はこの現状をどのように認識されているのかお伺いします。
 また、区の計画では、介護者同士の支え合いの促進に取り組まれるとしていますが、具体的にどのような施策の推進をお考えか、お伺いします。

高齢者サービス課長 介護者支援についてのお尋ねでございます。
 まず介護者の方の現状でございますが、介護者も高齢者でいらっしゃる老老介護の増加、そして認知症患者の介護者が認知症になる認認介護、そして、介護の長期化、そういった介護保険制度の利用が定着してきた中でも介護者の負担という大変大きなものがあると認識しているところでございます。
 それでは、具体的にどのような施策を推進していくかということでございますが、先ほど副委員長も御指摘のとおり、平成22年度に実施しました高齢者保健と福祉に関する調査の居宅サービス利用者調査の中では、介護者への支援策として、介護に関する相談機能の充実とリフレッシュのための制度の要望が多くあったところでございます。
 区では、地域の高齢者総合相談センターの人員を倍増しまして、こういった介護に関する相談機能にこたえるべく充実を図ってきたところでございます。
 そして、次に、介護者支援につながるサービスということがございます。
 介護保険制度のショートステイあるいはデイサービスといったものに加えまして、新宿区では介護保険外サービスとして、高齢者緊急ショートステイ事業等を実施しています。こうしたサービスを組み合わせて利用いただくことにより介護者負担の軽減を図ってまいりたいと考えています。
 そして、認知症介護者の心身負担軽減や孤立防止のための事業として、認知症高齢者の介護者リフレッシュ等支援事業を継続して実施してまいりたいと思います。
 3つ目でございます。介護者同士の支え合い、情報の交換の場として、家族介護者教室、交流会を引き続き実施するとともに、高齢者総合相談センターを核として自主グループ化などの支え合いを促進してまいります。介護者支援のための活動を行っているNPO法人等もあります。そういったNPO法人との連携を図りながら、認知症サポーターさんの活用と、そして新たな介護者支援の体制整備を考えていきたいと思っているところでございます。
 最後に、在宅介護の中で介護者が追い詰められて高齢者虐待につながるというようなことがございますが、こういったことを予防するためにも、早期に発見して高齢者や介護者を支援していくための高齢者権利擁護ネットワーク協議会、これは区の組織でついせんだっても開催してまいりましたけれども、区の関係機関の連携強化に努めながら、これからも介護者支援に取り組んでまいりたいと思っています。

野もと あきとし わかりました。さまざまなサービスを御用意されているということがよくわかりました。事業の周知、サービスの周知には今後もさらに力を入れていただきたいと思います。よろしくお願いします。