Archive for 2025年 12月

「政治分野におけるハラスメント~基本のキ~」

柏崎市議会議員研修会を開催しました。

今回の研修会は、議会運営委員会(委員長眞貝)において、各会派よりの意見集約を行い開催をいたしました。

講師は、柏崎しおかぜ法律事務所 近藤千鶴 弁護士
近藤弁護士は、柏崎市の顧問弁護士を務めていただいてます。

1 ハラスメントとは
harassment
簡単にいうと・・・
「他人に対する嫌がらせやいじめ。
他人に不快感を与える行為全般」

~ ハラスメントを防ぐための意識付け~
* アンコンシャスバイアス(無意識の偏見)
* 世代間ギャップ
* ハラスメントではないとしても・・・
* 最後は他者に対する「思いやり」

大変に、中身の濃い講演でした。

12月定例会議最終日、議題124号「柏崎市第六次総合計画基本構想及び前期基本計画の施策の体系の策定について」公明党を代表し以下の賛成討論を行いました。

1.前文:総合計画策定の目的と意義
2.時代背景の直視:柏崎が直面する「縮小の現実」
3.解決策としての「産業イノベーション」
4.財政計画:経常収支比率97%の硬直化という警告
以上の構成です。
第六次総合計画 基本構想および前期基本計画に対する賛成討論

「柏崎市は何故、原子力発電所を誘致したか 

      ~先人たちの思いとエネルギーのまち柏崎の未来~」

 

柏崎市倫理法人会モーニングセミナーで、講師を務めさせていただきました。戦後の復興に向け、昭和20年代後半から40年代前半の、先人たちが何を思い、厳しい時代にどのような決断をしたのか。今、私たちは先人たちの意志をどのように受け継ぎ、未来に向けてどのようなまちづくりを目指して行くのかを、地域経営・自治体経営の視点からお話をさせていただきました。。

 

1.柏崎市は何故、原子力発電所を誘致したか:先人たちの思いと当時の柏崎

皆さんご存知のように、柏崎は、古くから北國街道の宿場町、北前船の寄港地など、交通の要衝として栄え、越後縮の行商が盛んに行われ、豊かな経済と文化を築きました。 余談でありますが、荒浜でつくられていた漁網が北前船で北海道に渡り、ニシン漁に使用されニシン御殿が建ったと言われています。

また、明治時代から昭和の初期までは石油のまちとして石油で栄え、日本石油柏崎製油所、日本石油(株)現在のENEOSも建設されました。それらを背景に機械金属工業が発展し、現在の産業の基盤となっています。

 

昭和30年代に入ると、柏崎市は非常に厳しい状況に直面します。

昭和34(1959)年4月にスタートした吉浦栄一市政は、毎年、激甚災害に見舞われました。

昭和34(1959)年、昭和35(1960)年の梅雨末期の豪雨による鵜川・鯖石川の氾濫で浸水家屋が3,000戸を越え12の橋が流されるなど甚大な被害に見舞われます。
昭和36(1961)年には、米山地域の国道が崩落し1カ月以上も通行止め、

秋には、第二室戸台風の直撃、そして「戦後最大の豪雪」と言われる、昭和36年・38年の所謂36・38豪雪に見舞われました。

度重なる災害で、市民生活にも大きな支障が出ました。

吉浦市長は災害のたびに、「災い転じて福となす」と繰り返し、貧弱な市財政の単独事業ではまちづくりはできないと、国・県の公共事業の導入に努力し、鯖石川改修工事で藤井堰の建設や柏崎港改修などに取り組んだが、市の財政は極めて厳しい状況にありました。

また冬は積雪により「陸の孤島」となることもあり、 産業も乏しく出稼ぎ者が4000人以上いたとの記録もあります。まさに、因みに、吉浦市長の前の洲崎義郎市長時代は、市の財政は赤字で、洲崎・吉浦市長時代は厳しい、地域経営・自治体経営で将来に展望が見いだせない苦しい時代だったと言えます。

(2)     原子力発電所誘致前後

荒浜への原発誘致ですが、昭和29(1954)年7月荒浜村が柏崎市に合併され、荒浜砂丘地の開発が重要政策事項なる。

吉浦市長は、昭和34(1959)年、初当選の施政方針演説で、荒浜未利用地の開発及び電力・産業立地の改善を打ち出します。

日本はこのころから、高度成長時代に入って行きます。翌1960年、日本で初めてとなる商業用原発として、日本原電の東海原子力発電所が着工になりました。

・昭和36(1961)年に、吉浦市長と小林助役が、東北電力新潟支店長から、これからの電力の主流は原子力になっていと、原子力発電所の誘致を勧められます。

吉浦市長の前の洲崎市長は、新潟県原水爆禁止協議会の理事長も務めた革新系の市長でしたが、市長選挙前に収賄事件で逮捕されます。この影響で選挙に負け吉浦市長が誕生しますが、洲崎市長であったら原発誘致は無かったかもしれません。 吉浦市長は1期で市政は、昭和38(1963)年4月より小林治助市政。

 

1963年5月、リケンピストンリング工業株式会社の松根宗一会長と

松井琢磨社長からエネルギー確保のため、荒浜砂丘に原子力発電所の設置を勧められます。ここから本格的な原子力発電所誘致に柏崎市が動き出すわけです。

 

 

 

小林治助伝によりますと、この原子力発電所誘致について、

「原子力発電所誘致は、理研ピストンリング工業株式会社が関係しております。

この会社は終戦時に従業員が1万8千名おりましたが、終戦後は全部解散しまして従業員は殆どいなくなり、全く灯の消えた状態になりました。そんな関係で理研ピストンリングの誘致がはかられました。

当時、経団連のエネルギー部会副会長の理研ピストンの松根宗一会長、 荒浜出身の松井琢磨社長が、昭和38年に柏崎にお見えになられまして、我が国のエネルギー確保のために原子力発電立地に荒浜が活用できたら、日本国のみならず、地域のためにも、非常に良いのではないかという強いお勧めが、柏崎市の原子力発電所誘致のきっかけになりました。」 と書かれています。

 

しかし、すんなりと原発誘致に動いたわけではなく、柏崎市議会は昭和41年6月、荒浜砂丘地に陸上自衛隊を誘致することを決議し、小林市長も議会の意向に沿って昭和42年10月、防衛庁に誘致陳情に赴きますが、アッサリ却下された。その後小林市長は国・県に対して原子力発電所の誘致に動きます。

当初、小林市長は誘致の場所を荒浜ではなく、北条の山と考え現地も見て通産省に陳情に出向きますが、担当審議官から「市長、水はありますか」と聞かれ。

「山ですが井戸を掘れば水は出ます。」と答えたところ、「そんな水量ではだめです。冷却に無尽蔵の水が必要です。」といわれて、松井社長の荒浜が良いと言っていた理由が理解できたという事であります。

 

 

(3)     原子力発電所誘致決定

昭和44(1969)年2月、小林市長が施政方針で議会に対して、東京電力の原子力発電所誘致の結論を早急に得たい旨の発言を行い、市長の要請に応える形で、3月市議会が、「原子力発電所誘致実現に関する決議案」を可決します。

誘致決議には激しい反対運動があり、小林市長はじめ市議会議員が機動隊に守られて役所に入ることもありました。反対派の方々は現在も活動をつづけているのは、ご存じの通りです。

2 原子力発電所誘致 先人たちの思い

先人たちが水害や豪雪など厳しい市政運営の状況下で、下した決断が原子力発電所の誘致であります。

の目的は、「国の平和と繁栄に不可欠のエネルギーの確保という国策に貢献し、併せて地域の発展を図り、住民福祉の安定向上を目指す」という理念であったと理解しております。

地域経営・自治体経営の観点から見ても、

1.固定資産税という形で、自治体経営の基盤となる安定的な税収をもたらす。

2.建設特需や運転・保守に関わる雇用を生み出す。

3.地域に新たなインフラ投資(道路や公共施設などの建設)を呼び込む。

といった、原子力発電所は、「地域経済の活性化」そして「雇用の創出」を生み出すと希望と期待ともに誘致をされたと考えられます。

 

2.柏崎市が提案した電源三法交付金の目的(小林治助市長の構想)

原子力発電所誘致とともに、柏崎市は国の原子力政策に大きな役割を果たしてきて小林市長は、原子力発電所誘致と地域経営・自治体経営の視点から、新たな交付金構想を提案します。所謂、電源三法交付金、現在の電源立地地域振興交付金制度の制定であります。 今、全国の電源立地自治体及び周辺の自治体が恩恵に浴しています。

昭和48(1973)年3月 小林市長が原子力産業会議で「立地自治体への財源付与」を提言します。同年12月に 田中角栄総理が通産省に、小林市長の提案を具体的に検討するよう指示したことから、翌年、昭和49年3月 通産省が法案をまとめ、6月に電源三交付金制度が成立しました。  角さんです。

電源立地地域に制度的な財源を与えるための法律を、柏崎市の提案が制度化され、この制度により、発電所立地自治体には、道路・学校・文化会館・病院・公園などの整備財源が配分されるようになりました。柏崎市では、インフラ整備だけではなく、福祉・教育・文化事業への投資にも活用してきています。

(2)全号機完成と法定外使用済核燃料税

今一点、電源立地交付金と同じように、柏崎市が全国の原発立地自治体に先駆けて制定した、使用済み核燃料税があります。現在、多くの原発立地自治体が活用しています。

原発財源でコミニュティセンターなどの公共施設の整備が進みましたが、公共施設の維持管理にも大きな財源を必要でした。また、将来の建て替えの多額の費用も掛かります。将来的には固定資産税等の原発財源が減額していくことが、大きな課題として顕在化していました。

 

2000年4月1日に国の地方分権一括法による地方税の改正があり、地方自治体が法定外で課税できることになりました。

ここに着目したのが西川正純市長です。 西川市長は、法定外使用済み核燃料税の研究を行い、2003年3月「使用済核燃料税」の条例案を議会に提出し賛成多数で可決しました。その後、東電及び総務大臣の同意を得て、全国で初めて使用済核燃料に課税する法定外目的税が創設され9月30日施行されました。

この後、全国の立地自治体で導入されておりますが、柏崎市は、このように国を動かし、原子力発電所との共生を目指してきました。

2020年には、櫻井市長により税率引き上げや経年累進課税の導入及び目的税から普通税へ条例改正議会に提出され可決をしております。P251

 

(3)原発財源の総額とまちづくり

昭和53(1978)年度から2024年度までの原発財源の総額は、約3,550億円で内、固定資産税が約2,300億円、使用済核燃料税が約120億円ですが、 電源財源のピークは1995)年度であり、総額約153億円、一般会計歳入決算に占める割合が34.5%もありました。 現状は80億円弱で一般会計予算の15%前後。

3地域経済へのインパクトと交付金の活用

これらの原発財源は、柏崎の「地域経営」「自治体経営」を大きく変えました。

  • 自治体経営の充実は、 交付金によるインフラ整備は、市民生活の利便性を高め、福祉・教育の充実にも寄与しました。これは、当時の「暮らしやすさ」という付加価値を高める直接的な投資でした。
  • 地域経営の充実では、 建設期間中の特需は、地元の建設業者や関連産業に大な仕事量をもたらし、税収とは別の形で資金が地域に循環しました。

 

3.全7号機完成から中越沖地震・福島第一原子力発電所の事故

1.全号機完成から中越沖地震

・1997年、7号機が完成し、世界最大となり、柏崎市は名実ともに「エネルギーのまち」「原子力のまち」として歩み始めました。

しかしながら、原発財源、特に固定資産等の減収が財政運営に影響が出始め、2000年には、交付団体になります。不交付団体は刈羽村・聖篭町・湯沢町位。

 

2007年7月16日、新潟県中越沖地震が発生します。

柏崎市は震度6強でしたが、原発は全基が安全に運転を停止しました。

・この時の教訓で福島にも免震重要棟が建設されました。

そして、2011年3月11日、東日本大震災と、それに続く福島第一原発事故が発生するわけですが、免震重要棟で吉田所長が事故対応を行う、当に免震重要棟が最後の砦となるわけですが、中越沖地震の教訓が無かったらどこで事故対策の指揮を取ることができたのかと思います。

 

 

2.福島第一原子力発電所の事故から再稼働

東日本大震災と福島第一原発事故は、柏崎にとっても衝撃でしたが、福島原発の地震動と中越沖地震の際の柏崎刈羽原発の地震動で中越沖地震の地震動が大きかったわけですが、しかしながら、新規制基準では、地震に対する活断層の議論が再稼働の大きな課題になります。

 

国のエネルギー政策も、なかなか再稼働の容認の流れが作りにくい状況が続いたわけですが、異常気象での豪雨災害や猛暑など地球温暖化対策に向けて脱炭素への取組。そしてロシアによるウクライナ戦争で世界的なエネルギー危機で石油やLNGが高騰、またAIやデーターセンターによる大量の電力消費が予想をされ、世界的に原発回帰の流れが起きてきました。日本政府もようやく重い腰を上げ原子力を最大限に利用するとの方向に舵を切りました。

 

皆さんも生成を使っているかと思いますが、AIを使うとどのくらいの電力を消費するかと言いますと、ChatGTPやGeminiを使用すると、GoogleやYahooで検索する場合の10倍の電力を使います。Yahooは北海度で30万kW級のDCの建設を目指してますが、柏崎市の電力消費は13~14万kWです。

グッドマンジャパンは1000mkwのDCを計画していますが、これは群馬県の電力消費量に匹敵します。現在東京電力も既に950万kwのDCの建設電力を受注しているが電力不足で建設ができない状況です。

AIやDCの利用ができないと経済活動のみならず私たちの生活も先進国に後れを取ってしまいます。

国の繁栄の為、地域のためにも、今こそ原子力発電所を動かす時が来ていると思っておりますし、電源立地の使命を果たす時だと思っております。

 

3.エネルギーのまち柏崎が目指す将来の未来像と「地域経営」

柏崎市は、令和8年度(2026年)から始まる第6次総合計画を策定中です。

この計画案では、長期的な人口減少や社会環境の変化を見据え、2033年度までの市の将来像を「笑顔とenergyエナジーあふれる未来都市・かしわざき」と定め、「エネルギーのまち柏崎3.0」の実現を目指しています。

 

第6次総合計画の中核となるのが、櫻井市長が平成2018年3月に策定した「柏崎市地域エネルギービジョン」になりますが。

エネルギービジョンでは、「2035年カーボンニュートラル」を目指しています。

原発の脱炭素電力と、洋上風力発電の海底直流送電ケーブルの陸揚げ地が柏崎にほぼ決まっていますが、この電力を柏崎が活用することが前提になります。

脱炭素電源である、原発の電気と風力発電の電気を安く買って、安価な脱炭素電源を供給して、産業界を支援するのが市長の構想であり。

構想の実現に向けて、あい・あーるエナジー株式会社が設立されました。

が、しかしながら課題の多いのが現実であります。

・カーボンニュートラルへの課題

東電から原発の電気を、あい・あーるエナジーが直に安く買うことができても、送電線使用料等で実際には安くならないのが現実です。また、洋上風力発電は三菱商事の撤退により10年は遅れるとの見通しです。仮に早くなっても、電気を使うためには直流を交流に変換する設備や変電所の建設で数百億円からの投資が必要です。 この施設に誰が投資するのか、これらが明確でありません。

そして今後の柏崎市の自治体経営に大きな影響があるのが、廃炉であります。
櫻井市長の再稼働の条件の一つが、一基以上の廃炉であります。

先の県議会で東京電力小早川社長は、1・2号機の廃炉の検討を表明しました。

  1. 年半~2年後には、結論が出ますが、廃炉は、30年から40年かかりますが、廃炉による電源立地地域対策交付金と廃炉交付金は10年間ですが、その差額は10年間で1基当たり25億円のマイナスになります。廃炉交付金後の次の10年で基ですと45億円の減収で20年間で70億円、30年で115億円以上の減収になります。

2基廃炉になりますと20年で140億円、30年で230億円です。

これに対する財源手当ては、現在ありません、今後、現在のような自治体経営、行政サービスが維持できるか、心配をするところです。原発が稼働しなくとも現状のままであれば、今まで通りの電源立地地域対策交付金が交付されます。

財源の確保ができてこその廃炉ではないでしょうか。

柏崎市が廃炉を望むのであれば、今後の10年間の喫緊の課題は、原発財源に頼らないまちづくりであります。

「自治体経営・地域経営」の転換を図らなければならないと考えます。

これまでは、原発という「外部からの経営資源(交付金・税収)」に頼る財政運営から、これからは「地域の内から経営資源生み出しを育てる」施策が必要と考えます。

既存のものづくり産業の振興に加え、DXに対応した、デジタルなど新たな分野の産業化による「地域の稼ぐ力」を拡大が必要であります。

最も重要なのは、魅力的なまちづくり:柏崎市の将来を担う若い世代や女性が、安心して暮らし続けたいと、若者に選ばれる思える魅力的な柏崎市を実現が求められていると考えます。

「柏崎市は、なぜ全原発を誘致したか」、それは、当時の柏崎市が、直面した「自治体経営の危機」・「地域経営の危機」に対する、「地域を守り、未来に責任を持つ」といった「経営判断」であったと考えます。

先人の経営判断がもたらした全号機完成までの巨額の交付金は、地域のインフラ整備と経済活性化に貢献しましたが、中越沖地震以降の原発停止は地域経営に大きな影を落としました。 自治体の使命は、住民の福祉の増進。住民を幸せにすることであります。そのための地域経営・自治体経営であり。

「次世代に、より豊かな地域資源を残すこと」であると考えます。

無理をして、今ある原発財源を手放さなくてもよいと考えます。

 

地域づくり、街づくりは、行政や議会だけではできません。

皆さんにも経営者の立場から柏崎市の地域経営に参画していただき、「選ばれるためのまちづくり」に進言しておただければと思います。

 

今日私の拙い話が、皆さまの事業、そして地域を考える一助となれば幸いです。

ご清聴ありがとうございました。

 

12月12日、櫻井市長に一般質問を行いました。

柏崎市議会映像配信でご覧いただけます。
 | 柏崎市議会映像配信

テーマは以下の通りです。(一問一答)
1 骨太方針2025及び柏崎市第六次総合計画と柏崎市令和8(202
6)年度当初予算
(1)柏崎市令和8(2026)年度予算編成と国の骨太方針2025から
見た重点政策について
(2)行政コストの適正化による物価高対策と公共サービスの確保
(3)令和8(2026)年度予算における市民生活・地域経済を守る物価
高対策

2 廃炉計画等原子力発電所関連財源の今後と持続可能な財政運営
(1)柏崎刈羽原子力発電所7号機に係る電源立地地域対策交付金につい

(2)廃炉計画・使用済核燃料税等の原子力発電所関連財源と財政運営

3 自治体経営と公共施設マネジメント
(1)総務省の指針と柏崎市公共施設等総合管理計画見直し
(2)柏崎市公共施設等総合管理計画と健全財政運営

質問内容は以下になります。

1,骨太方針2025年及び柏崎市第6次総合計画と柏崎市2026年度当初予算

(1).柏崎市令和8年度予算編成と国の骨太方針2025から見た重点政策

柏崎市の2026年度予算は、「第6次総合計画の重点推進」と「財政健全化」という二律背反的な課題があると考えております。また、物価高騰への対応は市民生活・行政運営の両面で避けて通れない必須の施策であります。
限られた財源を子育て支援・中心市街地活性化、インフラ維持、DXといった重点分野に集中させることが重要であり、第6次総合計画の実行と財政の健全性を両立させる上で、最も注力すべき課題は「財源の確保・選択と集中の徹底」ではないかといった認識のもとに質問をします。
2026年度予算は、第6次総合計画の主要政策の基盤づくりと喫緊の課題への対応が必要であると認識をしています。  国の「経済財政運営と改革の基本方針2025」、所謂、骨太方針2025は、成長型経済の実現、機動的な財政運営、全世代型社会保障の構築などを掲げ、「今日より明日はよくなる」と実感できる社会を目指し、地方重視の色彩が強い内容であります。

分野別にみると、「こどもまんなか社会の実現」「地方創生・地域活性化」「防災・減災、国土強靱化」「自治体DX・社会保障DXの推進」などであります。
市の予算編成方針では、本市を取り巻く環境は一層厳しさを増している。具体的には、市民生活に必要不可欠な地域医療及び高齢者福祉体制の維持・充実、経済活動の前提となる雇用の確保、公共交通機関の効率化と利便性の向上、中心市街地の生活環境整備などの諸課題に、更なるスピード感を持って的確に取り組んでいかなければならない。としています。

当然、国の骨太方針2025の施策の展開に合わせた予算編成になるかと思いますが、2026年度予算編成における骨太方針2025と第6次総合計画の重点施策との整合性、及び具体的な重点施策推進の取り組みについて見解を伺います。

 

(2) 行政コストの適正化による物価高対策と公共サービスの確保

市の予算編成方針では、本市の財政状況の見通しは、国の賃上げ政策に伴う給与所得、エネルギー関連施設に係る固定資産税などの増加が期待されるものの、生産年齢人口の減少や地価の下落傾向の影響により、税収確保が難しくなることが想定される。

一方、歳出では老朽化する公共施設やインフラ施設の維持管理費、少子高齢化に伴う社会保障関係費、物価や賃金の高騰等に伴う物件費、資材価格高騰に伴う普通建設事業費に加え、金利上昇による公債費など、あらゆる経費の増大が財政状況に大きな影響をもたらしている。と分析しています。
国においても総務省が、各府省に宛てた総務大臣・副大臣通知、「令和8年度地方財政措置について」において「経済・物価動向等への的確な対応」を求めています。物価高騰における公共事業コストや資材価格の高騰は、自治体が計画する公共施設の大規模修繕やインフラ整備のコストを押し上げ、これまでの予算規模では計画達成が困難になる可能性もあるとの懸念から、物価高に対応するための予算措置が不可欠である。また、社会保障費の増加、 医療・介護サービスを提供する事業者のコストも上昇することから、公的なサービスを維持するための補助や運営費への配慮が必要としています。
市の予算編成方針ではコスト意識に基ずく予算要求を求めていますが、物価高騰は特に公共事業費や人件費を含む民間委託費を圧迫するため、前年度と比較しコストの上昇率に合った予算措置が必要と考えます。

また、今、決算審査では執行率が問われましたが、予算の適正化と効率的な執行が重要な課題ではないかと考えます。

また、今議会でも使用料等の改正条例案が提案されていますが、財政の健全化からも、今後、公共施設等の利用についても「使用料・手数料の見直しに関する基本方針」に基づき、適時見直す必要性があるのではないかと考えます。

国の物価高騰対策合わせ、公共事業コストの増加や社会保障費の増加や医療介護などの事業者のコストの上昇、そして公共及び公的サービス事業者のコスト増加に対する予算措置についての基本的な考え方。また、使用料・手数料の見直しに関する考え方について見解を伺います。

 

(3)令和8年度予算における市民生活・地域経済を守る物価高対策

一般質問通告をした11月21日、政府は「『強い経済』を実現する総合経済対策」を閣議決定しました。公表された経済対策資料によると経済対策の基本的枠組みは、3本の柱で構成され、予算、財政投融資、税制、規制・制度改革など、あらゆる政策手段を総動員して経済対策を実行するとしています。

第1の柱は、生活の安全保障・物価高絵の対応。第2の柱は、危機管理投資・成長投資による強い経済の実現。第3の柱は、防衛力と外交の強化であります。

また、昨日この総合経済対策に基づく2025年度補正予算案は、衆議院を通過しました。 一般会計18.3兆円の大型補正となり、物価高対策は2.9兆円ですが、生活の安全保障の分も含めると実質8.9兆円になります。

この補正予算の地域特性に応じた物価高対策の方針を踏まえた、国の重点支援地方交付金などを最大限活用し、柏崎地域の特性に応じた「即応」と「産業構造改善」の両面で市民向け、そして事業者向けの物価高対策を進めるべきと考えます。
当然のこと事ですが、物価高騰対策は新年度予算においても重要であります。
国の補正予算と市の新年度予算の切れ目のない施策の展開が必要であります。

国の重点地方交付金・推奨事業メニューによる短期的・即効性のある生活支援対策、低所得層だけでなく中間層を含む市民を対象にした支援策を実施する必要があるかと考えます。他自治体ではプレミアム商品券や電子クーポン・お米券これは様々の意見がありますが、また学校給食無償化への取組や冬季のエネルギー費負担、上下水道料金の軽減等の計画が報道されているが、市独自の支援策についての考え方について伺います。  また、短期的・即効性のある事業者支援では、物価高騰に苦しむ事業者、地域交通、医療・介護施設など地域経済の基盤を支える事業者に対する支援が必要かと考えます。中期的・構造的な対策としてGX・DX推進の支援や物価高から脱却するため、第六次総合計画と連携した構造改革を推進し、柏崎の強い経済を実現への取組が求められています。   国の2005年度補正予算・物価高対策に連動した重点支援地方交付金などを最大限活用し、地域の特性に応じた「即応」と「構造改善」の二本柱で市民・事業者向けの物価高対策について伺うとともに、第6次総合計画を推進し強い地域経済の実現に向けた2026年度予算における具体的な取り組みについて見解を伺う。

 

2.廃炉計画等原発財源の今後と持続可能な財政運営

(1)7号機の電源立地地域対策交付金について

ご承知のように、福島第一原子力発電所の事故以降、稼働が停止となった原子力発電所の電源立地地域対策交付金は、みなし稼働率が適応され交付金が給付されています。

7号機は燃料装荷に伴い、みなし稼働率の適用期限が発生し、燃料装荷をした2024年4月15を確認日とし、6か月後と9か月後の2段階確認日に稼働していなければ、みなし稼働率の適応外になるルールにより、本年1月17日にみなし稼働率の適用期間が終了しました。
7号機は特定重大事故等対処施設の未完成により、再稼働が見送られ稼働率0%となり、みなし稼働率68%で交付されていた電源立地地域対策交付金は0となります。特重設は、2029年8月の完成予定で、完成までは7号機の再稼働は見込めません。

7号機の電源立地地位対策交付金の減額は、単年度で2億円程度でありますが、7号機は稼働しなったため、みなし稼働率の対象外のままとなり、特重設が完成する4~5年間交付金が0となり単純計算で、8億円から10億円の減収になるのではないでしょうか。 この点を確認させて頂きますが、この、電源立地地域対策交付金の減額は、柏崎市には落ち度や瑕疵はありません。

複数年度減額される分の補填はどのようになるのか、その対応について伺うとともに、7号機の場合1カ月でも1週間でも稼働をすれば、特重設が未完成で停止をしても、みなし稼働率の対象になりえたはずです。今回のようなケースはまれであるが電源立地地域対策交付金の制度に問題はないのか3点見解を伺う。

 

(2)廃炉計画・使用済核燃料税等の原発財源と財政運営

、去る10月16日、東京電力HD小早川智明社長は、新潟県議会に参考人として出席し、柏崎刈羽原発の1、2号機を廃炉とする方向で検討を進めると表明しまた。  仮に廃炉が決定すれば電源立地地域対策交付金の減額になります。また解体に伴い固定資産税等も減額になると考えます。

現行の廃炉交付金制度は5億円を上限に10年間給付されるが、初年度は80%、2年目以降は年々、低減され10年目は20%になります。  本年6月20日の原発特別委員会第2部会での説明では、1~5号機の内1基廃炉にすると廃炉交付金は10年間で約20億円が交付され、電源立地地域対策交付金との差額は10年で約25億円との説明でした。

廃炉は30年から40年かかりますが、10年で約25億円ですが、次の10年間では廃炉交付金は0となり、約45億円の差額が出ます。20年間で約70億円の減額です。30年後では115億円の減額です。2基廃炉であれば30年で230億円の減収になります。

また、使用済核燃料税は、今後むつ市のRFSに搬出されることで税収は確実に落ちます。 RFSの収容能力が3,000tで東京電力分は80%の2400tでありまが、2025年1月時点で1~7号機に保管されている使用済燃料の総量は2370tUであります。  今後の財政運営を考えた場合、50%・60%搬出の仮試算をおこない財政的影響への対応が必要と考えます。 また当然であるが廃炉が始まれば固定資産税の減収もある、原発関連財源の総額は令和6年度決算で80億円弱であります。固定資産税等の償却資産税は廃炉の進捗状況により減額されますが、廃炉や使用済み核燃料の搬出などによる、今後の原発財源の推移をどのように試算しているか、また、財政運営への影響についての見解を伺う。

 

3.自治体経営と公共施設マネジメント

公共施設マネジメントは、地方公共団体が所有する全公共施設を、自治体経営の視点から総合的に企画・管理・活用する仕組みで、具体的には、個別の施設管理にとどまらず、インフラ資産全体を含めて、戦略的な視点から最適化を目指す取組です。公共施設マネジメントを導入することが、社会環境の変化や地域特性に応じた適切な公共サービスの提供と、安定した財政運営を両立させることができるとされています。

人口減少と高齢化は、公共施設の「総量過多」と「維持更新コストの増大」を同時に引き起こします。公共施設等総合管理計画の見直しは、(1)施設総量の適正化(延床面積削減)、(2)サービスの質維持・向上、(3)財政負担の平準化・軽減を同時に達成するために不可欠と言われています。

先行自治体は「複合化・共用化」「包括的維持管理の民間委託」「PFI/PPP等の導入」「遊休資産の売却・利活用」などを組み合わせ、削減目標を明確にし、個別施設計画を充実させて実績を出しています。  2023年10月の総務省による「公共施設等総合管理計画の策定等に関する指針の改訂について」が通達されています。総合管理計画策定に求める重要な視点が行政サービス水準の検討、脱炭素・議会や市民との情報の共有そして施設カルテや民間活用の推進であります。

また、計画を着実に進めるアクションプラン策定も必要であります。

現在、市は公共施設等総合管理計画の見直しに着手しているが、総務省指針に沿って見直す必要があると考えるが、新たに加える事項や、また見直しにおいて施設カルテの公開等による市民や議会との情報共有、公共施設マネジメントの可視化や計画を推進するアクションプランの策定について見解を伺う。

 

(2) 公共施設等総合管理計画と健全財政運営

公共施設等総合管理計画の見直しは、(1)施設総量の適正化(延床面積削減)、(2)行政サービスの質の維持や向上、(3)財政負担の平準化・軽減を同時に達成するために不可欠であると考えます。延床面積の削減は「単なるハコモノ削減」ではなく、地域サービスを持続可能にするための構造改革であると考えます。

去る9月5日の総務常任委員会と財政管理課との意見交換において、「柏崎市公共施設等総合管理計画の計画策定から10 年が経過し、策定当時の想定より人口減少が大きく進行していることから、将来の推計人口を踏まえたまちづくりのため、公共施設等の総量適正化を一層進める必要がある。また、老朽化対策や更新のための財源確保が難しくなることが見込まれることから、⻑寿命化対策等により財政負担の抑制と平準化を図る必要がある。」との説明を受けました。

全国の自治体が公共施設マネジメントは、人口減少・高齢化に伴い「施設量(総床面積)の最適化」と「維持更新・運営コストの抑制」を避けられない課題としています。老朽化施設が急増するなか、今後、更新等には、建設費の高騰による財政負担に直面すると考えます。

国立社会保障・人口問題研究所が2013年3月に公表した試算によると、柏崎市の人口は現行のまま推移すると2055年は46,052人で、46%減少します。

因みに推計では本年、2025年は、76,412人ですが、2025年10月末日現在の既に75,123人で推計よりも1300人ほど推計より減っております。

柏崎市の「将来人口(2025→2045)」の推計に基づくと、25.6%減する試算です。現行の公共施設等総合管理計画では、公共建物の総延べ床面積の約20%削減を目標としているが、人口ベースで考えると20年で約25.6%以上の削減が合理的な目標と考えます。

今後の少子高齢人の口減少、そして健全財政運営と市民サービスの確保の点から、施設カルテを活用し25%~30%の床面積削減を検討すべきではないでしょうか。公共施設の適正管理について見解を伺います。

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柏崎市 真貝維義
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