対立は見苦しく何の生産性もなし
皆さんコンニチハ。
岸和田市議会が市長によって解散となりました。
不信任案の可決成立が発端ですが、市民から選ばれた議員の身分をいとも簡単に市長によって剥奪されるのですね。
あらためて首長の権限の大きさに驚くばかりです。
首長1人に対して数では圧倒する議会が賛成多数で不信任を可決させても、首長を失職させることはできないのに・・・。
無駄な税金を使って市議選を行い、新たな議会によって再び不信任案提出可決成立で首長を失職することができますが、この権限の差の大きさは愕然とするものです。
議会と首長の関係は、常に緊張感を持って対峙することは大切と考えますが、対立となると目も当てれない状況が続くケースがあります。
泉南市議会でも、令和元年の頃から令和2年の改選まで非常に議会と、首長の対立していた時期がありました。
きっかけは、令和元年に発覚した元職員による公金の横領事件に端を発しています。
当時、この横領事件の他にも、行政の不祥事が相次いだことに対する議会の怒りが(それまでも各議員の個人的なことも含め)沸点に達しました。
不穏な空気の中で、令和元年第4回定例会が開会し、最終本会議では市長に対する問責決議案が提出され、賛成多数で可決成立しています。
余りにも次々に不祥事が発覚したので、確か市長自ら給与を半分にしたように記憶しています。その中での問責決議の可決でした。
この火種は、問責決議で少し小さくなったものの、決算は不認定でしたし、令和2年度第1回定例会まで引きずられて行きました。
我々としては、問責決議を持って一つのケジメとしていたのですが、当時の反市長の議員はそれを良しとせず、令和2年度予算を否決しました。
ただ、この予算については、予算審査特別委員会では賛成多数ですがギリギリの通過であり、本会議での可決が危ぶまれていました。
予想通り、最終本会議では可否同数となり、この場合、通常採決に加わらない議長採決で、当時の議長が否決宣言され、当初予算は否決と言う結果となったわけです。
ご存じの通り、令和2年は新型コロナウイルス真っ只中。予算を否決された泉南市は、他市町と比較して何もできず、市民の皆様へ大変なご迷惑をかけることとなった新年度のスタートでした。
そして、当初予算を否決し、動議で不信任案を一定の賛成者がいる中で本会議に提出してきました。
結局、この動議に対して、緊急に取り扱うかどうするかの賛否を図ったのですが、結果は否決となり不信任案は廃案となりました。
恐らく、賛否は拮抗していたと思いますが、不信任案そのものについても可決させるのは難しかったのではないかと思います。
議会としては、前年の決算は不認定。問責決議は可決。当初予算は否決とある意味、市長に対して出来る限りの権限を活かし反省を促すものの、最終的な不信任決議については至らい判断をしたという結果でした。
ざっと当時の記憶をたどりながら、ご報告をしましたが、一般質問や議案審議でも議員間の対立や、首長への暴言など聞くに堪えない言動もあり、とても生産性がある議会という雰囲気でないこともありました。
恐らく、今回の岸和田市議会についても、単に、今回の市長の不祥事だけで不信任案を提出し可決成立させたのではなく、これまでの首長と議会の関係性において、最終判断をしなくてはならないところまで来ていたのではないかと推察致します。
市長のマスコミへの話の内容からすると明らかですね。
さて、首長と議会または、議会内での対立は、考え方や立場にイデオロギーの違いで対立の構図が生まれることがあります。
見ていて正直、見苦しいことが多い。
緊張感は必要ですが、生産性のない対立は文字通り何も生み出さないことを肝に銘じたい。(;^ω^)