子ども医療費助成が拡大
「アレルギーなど基礎疾患のある子どもは特に、受診頻度が高くなるので、医療費の負担も大きくなる。それだけに、助成は保護者の負担を軽くし、子どもが病気で苦しむことを少なくするために大切な制度だ」
都内で小児科の診療に従事する医師がこう語る、この制度は、10年以上前から、全ての市区町村で実施されるようになっている。対象を乳幼児に限定しているところも多かったが、厚生労働省が9月に発表した調査結果(昨年4月時点)によると、中学生や高校生までを助成対象にしている市区町村が通院で94%、入院で97%を占めるようになっている。
このうち、高校3年生(18歳年度末)までを対象にしている市区町村が増えており、通院は前年比84増の817、入院は同93増の892に上る。10年前と比べると、いずれも20倍以上に拡大している。これに伴い、中学3年生(15歳年度末)までの市区町村は、通院で同42減の832、入院で同85減の810。なお、通院の最多は「中3まで」だが、入院では「高3まで」となっている。
所得制限や一部自己負担をなくす自治体も増えている。所得制限「なし」は、通院で同22増の1521、入院で同20増の1524に上り、いずれも全体の87%を占めるまでに。一部自己負担は、「なし」が通院では同12増の1136で全体の65%、入院では同10増の1222で全体の70%を占めている。
国による“罰則”の一部廃止など実現
制度充実の追い風に
子ども医療費助成の拡充について、一部政党が“訴えて実現した”などと声高に叫んでいるが、実際に政府を動かして財源確保への道を開き、多くの地方議会で首長らに粘り強く働き掛けてきたのは公明党だ。
まず、2002年に、健康保険の自己負担について、3歳未満で3割から2割への引き下げを実現。08年には、2割負担の対象を小学校入学前まで拡大した。
その上で、窓口での支払いが不要、もしくは減免された額で済む「現物給付方式」で助成を実施する市区町村を対象に、安易な受診を増やすとして、国が補助金を減額する“ペナルティー(罰則)”を、18年度から未就学児分で廃止させた。この罰則は、市区町村が運営する国民健康保険(国保)の国庫負担の減額調整措置と呼ばれる。同方式は、多くの自治体が採用している。
公明党が罰則の一部廃止を実現したことにより、各市区町村で毎年、一定の財源が浮くようになったことが、助成拡充の大きな“追い風”となっている。例えば、通院費の助成対象を「高3まで」とする市区町村(21年4月時点)は、ペナルティー廃止前(17年4月時点)よりも343増えている。「自己負担なし」の市区町村も増加した。
「子育て応援トータルプラン」
高3までの無償化めざす
公明党は、全国で高校3年生まで医療費を無償化することをめざしている。今月8日に発表した「子育て応援トータルプラン」の中では、「安心して子どもが医療を受けられるように、国保の減額調整措置の見直しを進めるとともに地方財源を確保しつつ、高校3年生までの無償化をめざして、子ども医療費助成の拡大を推進します」と明記した。
プラン策定を前に、党として今年1月から2月にかけて行ったアンケートでは、子育て応援に向けた具体策として「子ども医療費助成の拡充」を求める声が49%に上った。こうした高いニーズに応えるため、公明党は今後、党を挙げて取り組みを進めていく。
