手当なしの人に賃金を補償
公明、制度の創設・拡充リード
#公明新聞電子版
コロナ禍の影響で、勤務先から休むよう指示されたのに休業手当を受けることができない中小企業の労働者に対し、国が直接、休業前の賃金の8割を支給する「休業支援金」。公明党の主張で今月、大企業で働くシフト制勤務の労働者らにも対象が広がった。一方で制度を知らない人も多い。一部の申請期限は3月末に迫り、さらなる周知が急がれる。
■日額で最大1万1千円/利用者「生活の大きな助け」
「休業支援金が生活費の大きな助けになった」――。こう語るのは、東京都内で日雇い派遣の仕事に従事する高良文子さん(52)。昨年5月、派遣先の工場での受注量が減り、予定されていた1カ月分のシフト(労働時間)が解除に。後日、新たに休業支援金が創設されることを報道で知った。
休業支援金は、休業手当が支払われていない中小企業の労働者に対し、休業前の賃金の8割(日額最大1万1000円)を支給する制度。シフト制のアルバイトなども対象に含まれる。
企業が支払う休業手当を補助する雇用調整助成金もあるが、資金繰りや事務能力の問題で活用できない事業者も少なくない。そこで昨年7月、公明党の推進で創設された。
高良さんは早速、厚生労働省コールセンターに電話をかけ、申請書の書き方や、自分が対象かどうかを確認。申請に必要な「要件確認書」への記入を雇用元の派遣会社に協力してもらい、申請から約1カ月後には休業日数分の支援金が入金されたという。
休業支援金の支給決定件数は2月24日現在で97万件超に上る。コロナ禍の減収を補い、雇用不安を和らげる役割を果たしてきた。
■パート女性6割、制度「知らない」
一方で、制度の周知が思うように進まず、十分に利用されていない実態もある。
野村総合研究所が昨年12月に行った調査では、コロナ禍でシフトが減少したパート・アルバイトの女性の59・2%が、休業支援金を「知らなかった」と回答。また、制度を知っていた人も約9割は申請せず。「自分が申請対象になるのか分からなかったから」との理由が最も多かった。
こうした中、東京都文京区にあるハローワーク飯田橋では、制度の周知や申請の補助を目的に、昨年7月に休業支援金の案内コーナーを設置。高齢者や外国人を中心に1日10件以上の利用がある。雇用継続課の秋山国彦課長は「申請に不慣れな人も多く、丁寧な説明に努めたい」と話す。
■大企業の非正規も対象に/シフト制、登録型派遣など
厚労省は今月5日、大企業で働く非正規雇用の一部の労働者も休業支援金の対象に加えることを発表した。
新たに対象となるのは、大企業に雇用され、交代で働くシフト制や登録型派遣、日雇いの労働者など、労働契約上の「労働日」が明確でない人。今年1月8日以降の休業には休業前賃金の8割、昨年4~6月の休業であれば同6割を支給する。近日中に申請受け付けが始まる見通しだ。
大企業の非正規労働者を巡っては、コロナ禍でシフトが減っても「会社の都合による休業」として扱われず、休業手当が支払われないケースがある。4日の衆院予算委員会で公明党の稲津久氏がこの点を指摘し、休業支援金の大企業への対象拡大を訴えていた。
■直近の申請期限は3月末/コールセンターに相談を
休業支援金の申請は、主に労働者本人が必要書類を郵送するかオンラインで行う。申請書などは、厚労省ホームページ(HP)に設けられた専用コーナーから入手できるほか、ハローワークでも配布している。
申請期限は、雇用形態や休業期間などによって異なるため、注意が必要だ【表参照】。直近の申請期限は3月31日で、昨年10~12月に休業した中小企業の労働者と、昨年4~9月に休業した中小企業のシフト制の労働者らが該当する。
また今年1月以降の休業については、現行の緊急事態宣言が全国で解除された月の翌月末(3月で解除した場合は4月末)までの休業が支援の対象になる。申請期限は、その3カ月後の末日(同7月末)。
厚労省雇用保険課の担当者は、「対象になるか否かを含め、分からないことがあれば迷わずコールセンターに相談してほしい」と呼び掛けている。
22日、#堺市役所 を訪れ、#新型コロナウイルスワクチン接種 に向けた準備状況や課題などについて市健康福祉局の担当者から話を聴いた。
隅野巧局長らは、接種状況を把握するための新たな「ワクチン接種記録システム」について国から詳細な仕様が示されておらず、市が管理する予防接種台帳とのデータ連携など必要なシステム改修に遅れが生じていると指摘。国が既に示しているワクチン接種円滑化システム(V―SYS)と同システムを統合させるなど、対応の改善を求めた。
北側副代表は「現場の実情を政府に届けていく」と語った。
この後、北側副代表は永藤英機市長とも懇談。この中で北側副代表は、集団接種会場において薬剤師もスタッフとして活用するよう提案し、永藤市長は前向きに検討する考えを示した。
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