津久井やまゆり園事件から10年
津久井やまゆり園事件から10年――命の尊厳を守り、共に生きる社会へ
2016年7月26日、相模原市の知的障がい者施設「津久井やまゆり園」で、入所者19人の尊い命が奪われ、職員を含む26人が重軽傷を負う、痛ましい事件が発生しました。
事件から10年となる節目を迎え、7月25日に行われた追悼式に参列し、翌26日には津久井やまゆり園を訪れ、慰霊碑前の献花台に花を手向けました。

追悼式では、犠牲となられた方々のご冥福を心からお祈りするとともに、今なお深い悲しみを抱えるご遺族、傷を負われた方々、園の利用者や関係者の皆さまに、改めて心を寄せました。
公明新聞の取材に対し、津久井やまゆり園の永井清光園長は、亡くなられた19人について、「それぞれに大切な人生があった」と語っています。
一人ひとりに家族との思い出があり、好きなことや大切にしていた時間がありました。決して「19人」という数字だけで語られることなく、かけがえのない一人の人間として、その存在と人生を心に刻み続けなければなりません。
園内には、地域の自治会や小中学校の皆さんが追悼の思いを込めて制作した、約500基の灯籠が並べられていました。
灯籠には、「笑顔」「未来」「平和」「ともに生きる」など、一つ一つに温かな絵や言葉が記されていました。子どもたちや地域の皆さんの願いを目にし、事件を風化させず、命の尊厳を守り抜いていくことの大切さを、改めて強く感じました。
共生社会とは、障がいの有無によって人を分けるのではなく、誰もが地域の中で当たり前に存在し、互いに認め合いながら暮らせる社会です。
その実現には、理念を掲げるだけでなく、教育や地域活動、日々の暮らしの中で、障がいのある方と触れ合い、理解を深める機会を広げていくことが重要です。日常的な交流の積み重ねが、差別や偏見をなくし、相互理解を進める一歩になると考えます。
事件から10年が経過しても、ご遺族や関係者の悲しみと心労が消えることはありません。
この事件を決して風化させず、二度と同じような事件を起こさせないとの決意を胸に、障がいの有無にかかわらず、全ての人の命と尊厳が守られる社会の実現に向け、これからも取り組んでまいります。






