学校に行きにくい児童生徒のための校内ウイングを視察
◆校内ウイングと支援体制

◆晴嵐小学校の校内ウイング
17日、晴嵐小学校の校内ウイングを公明党議員団5名で視察しました。校内ウイングとは、不登校や教室に入ることが難しい児童のための居場所です。1年間の運用で想像以上の効果が出ており、以前は学校に来られなかった子どもたちが登校できるようになっています。
特筆すべきは子どもたちの自主性を尊重した運営方針です。自己選択・自己決定を大切にし、朝だけ利用したり、教室で辛くなった時だけ訪れたりと、それぞれが上手に活用しています。学習面でも強制せず、子ども自身が目標を設定してドリル学習などに取り組んでいます。
担当教員の方からは「保護者からも喜びの声が多く、子どもたちの表情が柔らかくなった」との報告がありました。また、担任や同級生との繋がりを切らさない工夫もされています。
運営面では教員、支援員、ボランティアを「パズルのように」配置する工夫がされていますが、持続可能な体制構築や小中連携の強化が今後の課題とのこと。不登校支援の新たな可能性を感じる貴重な視察となりました。

◆北大路中学校の校内ウイング
引き続き、北大路中学校の「校内ウイング」を視察しました。ここは不登校生徒(全体の約7-8%)のための支援室で、現在2・3年生の5名が利用しています。
特徴的なのは、生徒が自分でスケジュールを決められる柔軟さです。給食をウイングで食べた後、部活に参加できるようになった生徒もいます。書籍は少なめですが、交流を重視した空間づくりがされています。
支援体制としては、スクールカウンセラーとの連携、教育支援センターからの週1回の支援、毎週の「教育相談部会」などが整っています。夏休み中も開室し、生活リズムの調整にも役立っているとのこと。
印象的だったのは、保護者がウイングの写真を子どもに見せることで学校に足を運ぶきっかけになった事例です。
このモデル校の取り組みは不登校生徒の段階的な学校復帰を支援する貴重な実践として注目されています。
