9月通常会議の一般質問(4日目)が行われ、登壇しました。


質問は、次の4項目。
- 不登校児童生徒への教育機会の確保
- 公立中学校の制服等の取引における公正な競争の確保について
- 溜池の改修事業促進と洪水調節機能強化対策について
- 電子行政における事務効率化の取り組みについて
詳細は以下のとおりです。
1,不登校児童生徒への教育機会の確保について(分割方式で)
教育基本法には「すべて国民は、ひとしく、その能力に応じた教育を受ける機会を与えられなければならない」とあること、また子どもの基本的人権を保障するため、不登校児童生徒等に対する教育機会の確保等を目的とした「教育機会確保法」が2017年2月に施行されました。
教育機会確保法は、不登校の児童・生徒の支援に対して、学校以外の場における学習活動等を行う不登校児童生徒に対する支援などを定めていることから、これまでの学校復帰を大前提としていた従来の不登校対策を転換するものです。そこで「教育機会確保法」の理念を踏まえての不登校児童生徒に関する施策について伺います。
1点目は、不登校児童生徒の早期発見・対応と継続的な支援について
不登校児童生徒への支援においては、一旦欠席状態が長期化すると、学習の遅れや生活リズムの乱れなども生じて、その回復が困難である傾向が示されていることから、早期発見と早期対応が必要であるとされています。
そこで、本市の不登校児童生徒の早期発見と初期段階での対応状況と取り組みについて見解を伺います。
不登校児童生徒の支援に必要な情報を集約し、それに基づく支援計画を学校内や関係機関で共通理解し、小中高等学校間、転校先等に適切に引き継ぐことによって、多角的・継続的な視野に立った指導体制が構築できるように、文部科学省から「児童生徒理解・教育支援シート」の試案が出されています。
そこで中学校時不登校生徒の卒業後の就学・就労やひきこもり対応について関係機関との連携、継続的な支援の取り組みと「児童生徒理解・教育支援シート」の活用について見解を伺います。
2点目は、学校以外の場における不登校児童生徒の学習活動状況の把握と支援について
不登校の児童生徒が通いやすい民間のフリースクールや自宅でのICTを活用した学習など、学校以外での「多様で適切な学習活動」の重要性が指摘されています。
そこで、教育機会確保法の「多様で適切な学習活動」としてのフリースクールの位置づけと状況把握・連携について見解を伺います。
自宅でのICTを活用した学習支援についても同法の「多様で適切な学習活動」における「支援を行うために必要な措置」に位置づけられるものと考えます。教育委員会ではeライブラリアドバンスという名称のeラーニングを導入しており、各小中学校のすべての児童生徒が利用出来る環境にあります。
そこで、本市で導入済みのeライブラリアドバンスを「教育機会確保法」における不登校児童生徒の学習活動の施策として位置づけて、家庭等への訪問も合わせて支援すべきと考えますが見解を伺います。
3点目は、指導要録上の出席扱い制度の活用について
学校外施設において指導要録上の出席扱いについては、一定の要件を満たす場合に校長が出席扱いとするものです。
平成17年に発出された通知「不登校児童生徒が自宅においてIT等を活用した学習活動を行った場合の指導要録上の出欠の取扱い等について」では趣旨として「自宅においてIT等を活用した学習活動を行った場合,校長は,指導要録上出席扱いとすること及びその成果を評価に反映することができる」としています。しかし、校長の判断で決められるため、地域や学校において、その適用にばらつきがあることが指摘されています。
京都市では平成17年に指導要録上の出席扱いに関する要綱を策定し、適応指導教室、フリースクール等の民間施設、IT等を活用した学習活動について出席扱いの基準を定めています。
そこで、適応指導教室「ウィング」の通級やフリースクールなど民間施設での活動、自宅におけるIT等を活用した学習など不登校児童生徒の「多様で適切な学習活動」に対する努力を適正に評価し支援するため、本市においても指導要録上の出席扱いに関する基準を定めるべきと考えますが、それぞれの学習活動について出席扱い制度を活用することについて見解を伺います。
また、指導要録上の出席扱いの要件を定める要綱を設けることについて見解を伺います。
2,公立中学校の制服等の取引における公正な競争の確保について(分割方式で)
公明党は4月から6月にかけて全国で「100万人訪問・調査」運動おこない、先月8月30日にはアンケート調査の結果が発表されました。このうち「子育て」については74%が教育費の負担に関して不安や悩みを抱えていることがわかりました。このうち「制服や通学用品の負担が重い」と回答した方は3.2%で、大津市でも「制服、体操服の値段が高いので負担を軽減して欲しい」との意見がありました。
公立中学校の制服、体操服などについては,学校が指定した制服等を取扱店で購入することが一般的になっています。それらの費用は入学に当たって準備する品目の中でも比較的高額なものとなっていることからこうした声が上がっていると考えられます。実際に小売物価統計調査年報によると,平成19年から平成28年にかけて、制服生地価格の値上げもあり、制服の販売価格の推移は上昇傾向にあります。
こうした状況を踏まえ、公正取引委員会は平成28年12月から平成29年7月にかけて、公立中学校600校に対して、制服の取引実態に関する調査を実施しました。
調査は、制服の指定・仕様および仕様の開示、学校と制服販売店との関係、販売価格、制服取引の公正な競争の確保等について行われています。
報告書のまとめでは、学校に対して「学校は、生徒・保護者から,安価で良質な制服が提供されるために努力することを期待されているが、学校にはこうした期待を踏まえた上で,制服の取引に関与する際には,制服メーカー間及び販売店間の競争が有効に機能するよう期待する」として、制服メーカー及び指定販売店等の選定について「学校においては,コンペ,入札,見積り合わせといった方法で制服メーカーや指定販売店等を選ぶこと」「新規の販売店から指定販売店等としての案内の申入れが行われた際には受け入れるなどして指定販売店等を増やすことが望まれる」などとしています。
そこで1点目は、公正取引委員会から期待されている「制服の取引に関与する際の制服メーカー間及び販売店間の競争機能の有効化」について各中学校の現状と今後の取り組みについて見解を伺います。
2点目は、取引の透明性確保の観点から、制服取扱店や指定販売店の選定など制服に関する事項については、学校長,教職員,PTAの代表等から構成される制服検討委員会で検討している学校があります。本市においても各中学校に制服検討委員会を設けることについて見解を伺います。
3点目は、学校で指定する体操服や体育館シューズ製品などの指定店の選定についてですが、製品はデザインなど制服以上に限定されると考えられるので、コンペ等の方式と制服検討委員会の検討によるメーカー及び指定販売店の選定をすることで、競争原理と透明性が担保されるとしています。
そこで体操服や体育館シューズなどの製品と指定店の選定に関しての現状と今後の取り組みについて見解を伺います。
3,溜池の改修事業促進と洪水調節機能強化対策について(分割方式で)
溜池の造られた時期はほとんどが不明で、なかには400年~600年経つものもあるようです。しかし農業用水として貴重であった溜池も農地の宅地開発が進んだことや農業者の減少・高齢化により、その灌漑用水としての役割は小さくなり、一方で溜池管理者による維持管理は困難になり、老朽化は一層進んで行く状況にあります。
こうした影響からか、溜池の災害が全国的に増加しています。今年の7月には広島県で溜池が決壊し、3歳の女児が犠牲になりました。昨年は滋賀県でも甲賀市で堤体の決壊により家屋被害が発生、兵庫県三田市では堤体に穴が空き、工場が浸水被害を受けました。
三田市の溜池は農業離れで約40年管理されていないことから、所有者の市が責任を問われ損害賠償を支払っています。このことは、溜池による災害が起これば、管理者、所有者に責任が及ぶ可能性があることを示しています。
このようなことからも、改めて行政として、溜池管理と防災対策に取り組む必要があると考え質問いたします。
先ず1点目は、重要水防溜池危険箇所の認識と改修工事について
重要水防溜池とは、堤防が決壊すれば人家・公共施設等に被害を及ぼす可能性がある溜池のことです。平成30年版滋賀県水防計画の需要水防溜池調書によると、大津市には77の重要水防溜池が指定されています。この調書には危険箇所及び状態の項目に、堤体漏水・浸食、洪水吐狭小・老朽、取水施設老朽の指摘のある溜池が25か所あります。
こうした溜池の危険箇所の改修工事については本市の溜池のほとんどが組合や自治会、財産区、個人が管理者になっており、負担面から工事を進めることは困難が予想されます。
そこで、重要水防溜池調書に記された危険箇所の本市の認識と、溜池管理者への通知と改修工事を進めることについて、どの様に関わるのか見解を伺います。
2点目は、溜池の災害発生による責任と対策について
民法第717条には「土地の工作物の設置又は保存に瑕疵があることによって他人に損害を生じたときは、その工作物の占有者は、被害者に対してその損害を賠償する責任を負う。ただし、占有者が損害の発生を防止するのに必要な注意をしたときは、所有者がその損害を賠償しなければならない」とあります。
そこで、溜池による災害が発生し、損害賠償を求められた場合、水利権者又は土地利用者が賠償することになると考えるのか見解を伺います。
また、災害発生に関する管理者・所有者責任の理解や賠償責任保険の加入対策について見解を伺います。
3点目は、防災対策として溜池の洪水調節機能を強化する取り組みについて
【映像】を投影

溜池が農業用水として使う水量が多ければ自ずと水位は低下し、低下した分の溜池の空(あき)容量は増えて雨水が流入しても貯水されて自然と洪水調節機能が働いていました。
しかし、近年の受益面積の減少により溜池の水位は満水状態に近くなっていることが多く見受けられ、以前のような洪水調節機能が働かない状態になっています。溜池に設けられている洪水吐は洪水時に越流して堤体を決壊しないように設けているもので、洪水吐から下流の水路は十分な水量を流す断面にはなっていません。
したがって、満水に近い状態の溜池に大量の雨が流入すると、そのまま洪水吐を通過してしまうために下流の水路は氾濫してしまいます。
このことについて、防災対策として、降雨前に溜池の水位を下げておくことも有効で、以前に私が質問したときの答弁では、豪雨が予想されるときには、本市から管理者へ通知をするとしています。
しかし、水利管理者の負担が大きいことや、現実にいまでも下流水路の越流による被害が出ています。
この対策として、人によるため池の水位操作による方法だけでなく、一例としてため池の洪水吐きに切り欠き(通水路)を設けて満水状態にならないような構造にすることで一定量の調整池機能をもたせることができます。
こうした手法は、農林水産省においても「ため池の洪水調節機能強化対策の手引き」として公表しています。
そこで、溜池の下流水路氾濫の防災対策として、ため池の洪水吐下流水路の調査を行い、放流可能な断面となる切り欠き等を洪水吐に設置し溜池の洪水調節機能を強化する取り組みについて見解を伺います。
4,電子行政における事務効率化の取り組みについて(分割方式で)
市民の多様なニーズへの対応、きめ細かなサービスに伴い行政の事務量は増加傾向にあります。一方では職員の働き方改革にあっては時間外労働の削減が求められています。
こうした問題を解決するため本市は、業務分析、業務改善、繁忙期の職員配置の調整による業務の平準化などに取り組むとしています。
業務の平準化の実施はすでに取り組まれており、一定評価するところですが、事務作業自体の効率化にはなっていません。事務作業に関しては、ICT活用による改善余地は大きいと言われており、本市でも自動化検討に向けての調査・分析を進めていることに、大いに期待をしています。
そこで、ICT活用による事務効率化の取り組みについて質問いたします。
先ず1点目は、職員のICT活用力向上の取り組みについて
事務作業の現状についてヒヤリングしたところ、帳票の元データを様式の違う他の帳票に再入力する作業が多く、ここに多くの作業時間が費やされています。これらのデータ処理には、ほとんどエクセルを使用しています。
決められた帳票を指定された他の様式の帳票に入力する場合、帳票のデータをデータベース化しておき、帳票様式が変わっても必要な欄に関数を使ってデータベースから呼び出して表示することで数倍早く事務処理ができると思います。これはエクセルの使い方の一例ですが、使い方次第で何倍も早く処理できる方法が幾つもあると思います。昔の話になりますが大工が道具を手入れして始めて良い仕事が出来たように、現代の事務作業もさまざまなアプリケーションは道具で、これを使いこなすことで正確で早く出来映えの良い仕事ができると確信します。そのためには職員のICT活用力の向上は欠かせません。またその教育訓練にかける時間はのちに数十倍の時間削減となって取り戻せることは間違いありません。
そこで、ICT活用ワークショップの開催などで、事務処理における具体的な課題を持ち寄りアプリケーションの使い方を始め実践的なICT活用術を学び合うことは本市の事務効率化を進める一番の近道と考えますが、職員のICT活用力向上の取り組みについて見解を伺います。
2点目は、事務の効率化に向けたRPAの導入について
RPAとはRobotics Process Automationの略語で、人間がキーボードやマウスを使って行なうパソコン操作をソフトウエアのロボットにより自動化するものです。従来よりも少ない人数で生産力を高めるための手段として、2017年は一大ブームを沸き起こすほど注目を集めています。
RPAは別システムのアプリケーションでのデータの受渡しが可能で、データ入力など定型業務に適していることから、多くの自治体で導入に向けて取り組みが進められています。
私たち公明党議員団は8月に全国に先駆けてRPAの導入に取り組んでいる、つくば市を視察し、RPAの対象事業の選定、操作研修、導入効果、課題等について勉強しました。
RPAのシステムはさまざまありますが一般的には導入数に応じてライセンス料も発生することから、導入効果の高い対象業務を選定することが必要ですが、基幹業務システムなど複数のシステムの操作が必要で扱う件数が多い業務には効果が十分に発揮できると考えます。
そこで、本市においてはRPAの導入について検討を進めていることが報道されていますが、今後のRPA導入に向けた取り組みについてお聞かせ下さい。
3点目は、申請書等の電子化推進について
つくば市でもRPA導入に関する課題として挙げているのは、申請書など紙ベースのデータの電子化です。紙ベースの書類を電子化することはRPAの活用に限らず市役所の電子化を進めるうえで課題となっています。
本市でも申請書類の多くは紙媒体での提出になっており事務効率化の妨げとなっています。
例えば、申請書用紙は電子データで提供していますが、提出は印刷物で受け取り、それらの情報を入力するパターンも多くあります。このような場合、電子データも合わせて提出してもらうことで、システム入力も速やかに出来ます。
また、本市ではインターネット環境があればパソコンやスマートホンによる電子申請の手続きが可能ですが、まだ限られたものになっています。
そこで、申請書等の提出時には電子データも合わせて提出することや、電子申請サービスの手続き対象を可能な限り増やして申請書等の電子化を推進すべきと考えますが見解を伺います。
市民が窓口で手続きする際の手書きの申請書はそのままでは電子的な扱いは出来ません。手書き文字も電子化を進めるうえでの課題となっていますが、最近は手書き文字の認識精度も高くなっていることから、窓口に用意されたタブレットでの申請書入力や、マイナンバーカードを使った申請システムの導入などが考えられます。
そこで、本市窓口における申請手続きに電子申請システムを導入し、事務の効率化を図ることについて見解を伺います。