退院時に困ったときのために、MSW(医療ソーシャルワーカー)の存在と役割を知っておこう
退院時に困ったときのために、医療ソーシャルワーカー(MSW)の存在と役割を知っておこう
入院中は治療に集中していても、いざ退院が近づくと病院から退院してくれと催促があります。
「この先どうすればいいのか」「家に帰れるのか、施設に入るべきなのか」
と不安になる方は少なくありません。
こんな時に、私も多くの方から相談を受けたことがあります。
実は、こうした 退院後の生活の不安や困りごとを一緒に考えてくれる専門職 が、病院にはいます。
それが 医療ソーシャルワーカー(MSW) です。

⚕️ MSWってどんな人?
医療ソーシャルワーカーは、
患者さんやご家族の「生活」と「医療」をつなぐ専門職 です。
- 退院後の生活の相談
- 介護サービスや施設の情報提供
- 経済的な不安の相談
- 家族の負担や心配ごとの整理
- 行政や地域の支援機関との橋渡し
など、医療だけでは解決できない部分を支えてくれます。
退院先の選択は簡単ではない
退院後の行き先は、大きく分けると次の3つです。
- 自宅(在宅医療・介護サービスを利用)
- 介護施設(特養・老健・グループホームなど)
- 医療機関(地域包括ケア病棟・療養病床など)
しかし実際には、
「家族の意見がまとまらない」
「施設が見つからない」
「在宅は不安だけど施設も難しい」
など、すぐに決められないケースが多いのが現実です。
困ったとき、MSWはどう支えてくれるのか?
行政説明用の図解の流れに沿って、
市民向けにわかりやすく紹介します。
① まずは状況の整理
- 本人の希望
- 家族の意向
- 医療的な必要性
- 経済的な状況
- 在宅の可否
などを丁寧に聞き取り、課題を整理します。
② 多職種で話し合い
医師・看護師・リハビリ・ケアマネなどと一緒に、
「どこで生活するのが安全で安心か」を検討します。
③ 退院先の選択肢を広く検討
- 在宅サービスの組み合わせ
- 介護施設の紹介・照会
- 障害福祉サービスの活用
- 医療機関での一時的な受け入れ
など、複数の選択肢を提示してくれます。
④ 行政との連携(困難ケース)
施設が見つからない、在宅が難しい、身寄りがないなどの場合は、
- 地域包括支援センター
- 高齢福祉課・障害福祉課
- 生活保護担当
といった行政と連携し、合同で解決策を探します。
⑤ 法的支援の検討
本人の意思が確認できない場合は、
- 成年後見制度
- 倫理委員会での検討
など、法的な支援も視野に入れます。
⑥ 最適な退院先の決定と移行支援
最後は、本人の意思を最大限尊重しながら、
家族・行政・地域と連携して、切れ目なく退院をサポートします。
市民として知っておきたいポイント
✔ 退院支援は「病院だけで解決できない」
医療・介護・行政が協力して初めて成り立ちます。
✔ 困ったら早めにMSWに相談
退院が近づいてからではなく、
「不安を感じた時点」で相談するのがベストです。
✔ 家族だけで抱え込まなくていい
介護の負担、施設探し、経済的な不安など、
家族だけで解決する必要はありません。
✔ 身寄りがない方も支援の対象
MSWは、家族がいない方の支援にも対応しています。
✨ まとめ
退院は「医療」だけでなく「生活」の問題でもあります。
その橋渡し役として、医療ソーシャルワーカーはとても重要な存在です。
もし退院後の生活に不安があるときは、
遠慮せずに病院のMSWに相談してみてください。
あなたやご家族が安心して次の生活へ進めるよう、
一緒に考え、支えてくれるはずです。
参考:医療ソーシャルワーカー業務指針の改正及び医療ソーシャルワーカー業務基準の策定について

























