大津市議会議員 佐藤弘

一人のひとを どこまでも大切に 心豊かな まちづくりを目指します

琵琶湖市民清掃が行われました

ボランティア 地域活動 / 2026年6月7日

今日(6月7日)は大津市の琵琶湖市民清掃の日です。

朝、7時から1時間ほど概ね4箇所の除草、水路の泥上げなどを手分けして行いました。

私の担当は自治会館横の法面のところです。

昨年は、斜面を落ちそうになったので、今年は安全帯を付けて除草作業を行いました。

皆さんの力で、どこもすっかり綺麗になりました。

 

地域のつながりが「寿命」に影響する?

介護 地域活動 生活 福祉 高齢者 / 2026年6月2日

高齢化が進む日本では、「どうすれば健康に長生きできるのか」が大きなテーマになっています。
食事や運動はもちろん大切ですが、最近の研究では “地域のつながり” が寿命に関係している ことが分かってきました。

東京都足立区で行われた大規模調査(75,000人以上が参加)では、 地域の信頼や一体感が強いほど、特に男性の死亡リスクが下がる という興味深い結果が出ています。



🔍 ソーシャル・キャピタルって何?

ソーシャル・キャピタルとは、 「人と人とのつながりが生み出す力(社会的な資源)」 のこと。

この研究では、特に次の2つを測定しました。

  • 近隣凝集性(Cohesion) 近所への信頼、地域への愛着、地域の一員だという感覚
  • 近隣ネットワーク(Network) 近所の人との交流の頻度(挨拶・立ち話・相談など)

📊 7万人を5年間追跡した結果は?

🔵 男性:地域の信頼が高いほど長生き

地域の「近隣凝集性」が高いほど、男性の死亡リスクは明確に低下しました。

特に 65〜74歳の男性では、死亡リスクが17〜18%低下

地域に信頼や一体感があると、安心感やストレス軽減につながり、健康行動も続けやすいと考えられます。

🔴 女性:大きな差は見られず

女性はもともと個人のつながりが豊かで、地域差の影響が出にくいと考えられています。

🧠 なぜ「地域のつながり」が寿命に関係するのか?

研究者たちは、次のような効果を指摘しています。

  • 安心して暮らせる → ストレスが減る
  • 困ったときに助け合える → 孤立を防ぐ
  • 外出や交流が増える → 健康行動が続く
  • 地域に居場所がある → 心の健康が保たれる

特に男性は退職後に人間関係が減りやすいため、 地域環境そのものが健康を支える“土台”になる のです。

🏡 地域づくりが「健康づくり」になる時代

この研究が示すのは、 「個人の努力だけでは健康は守れない」 ということ。

地域の信頼やつながりを育てることが、 これからの健康政策やまちづくりの重要なポイントになります。

例えばこんな取り組みが効果的

  • ちょっとした挨拶や声かけ
  • 多世代が集まれる場づくり
  • 見守り活動やサロン
  • 地域イベントや交流会
  • 公園・商店街など“出会いの場”の活性化

参考:

「長寿のカギ」は、信頼し合える地域にあり!大規模データから地域のソーシャル・キャピタルが高い地域に住む男性で死亡リスクが低いことを確認

地域の寺子屋、新年度スタート!

ボランティア 地域活動 教育 / 2026年5月10日

今年度の寺子屋は5月9日からスタートしました。
毎週第一土曜日の午前9時30分から11時15分まで、5・6年生を対象に開催しています。

昨年度から参加している6年生7人に新メンバー2人が加わり、6年生は計9人に。
また、新5年生10人が初めて参加し、にぎやかな始まりとなりました。

講師も1人増えて10人に。地域の元教師や大学生など多彩な顔ぶれで、学校からは毎回校長先生やほかの先生方も参加してくれます。
初めは緊張していた子どもたちも、温かい声かけや顔なじみの存在で表情がほぐれ、すぐに一緒に学び始めました。
新しい講師の先生は教員免許を持ち、工夫を凝らした解説で子どもたちを引き込み、終了時には「もう終わるの!」という声が上がるほど充実した時間に。

帰りには義母手作りの折り紙の傘をプレゼントし、地域の温かさを感じる締めくくりとなりました。
今後も地域で子どもたちの学びと生活を支える活動を続けていきます。

若松神社例大祭に参列

地域活動 文化 行事 / 2026年5月6日

5月5日(月・祝)、好天に恵まれた中、若松神社で例大祭が行われ、私は自治会長として裃(かみしも)を着て、神輿渡御の神幸列に加わりました。

さて、神輿渡御の前に行われる「立鉾(たてぼこ)」について。
若松神社の春祭りで特に有名なのが「鉾振り(ほこふり)」神事です。神輿が出る前に、高さおよそ5メートルの大きな鉾を3本立て、幟(のぼり)をなびかせながら先端の鈴を鳴らし、拝殿の周りを回ります。
この鉾振りは、人々のけがれを払うための禊ぎの行事で、神輿渡御の前に場と人を清める役割を担っています。
鈴の音とともに3基の大きな鉾が動く様子は、見た目にも音にも独特の迫力があります。
鉾は重く高さもあるため、鈴を鳴らすタイミングをつかむのは難しく、何日も練習を重ねる必要があります。
この行事は「大江の鉾振り」として滋賀県選択の無形民俗文化財に指定され、若松神社鉾保存会によって大切に受け継がれています。

(出典:滋賀県神社庁大津市歴史博物館デジタルアーカイブ滋賀県無形民俗文化財一覧

 

地域を支える「民生委員」の担い手不足をどう乗り越えるか

ボランティア 人権 地域活動 生活 福祉 / 2026年5月1日

民生委員の担い手不足が全国的な課題となる中、厚生労働省の補助を受けた一般財団法人日本総合研究所が令和8年3月に公表した「持続可能な民生委員制度の構築に向けた調査研究事業報告書」を読み、私も民生委員推薦会のメンバーであったことから、本市の状況はどうなのかと気になり、担当課に確認しました。
今年度の本市の状況は、664人の定数のところ、5月1日現在で645人、19人の欠員が生じています。滋賀県の充足率は91.6%となっています。
また、民生委員推薦会では、退職者友の会・ケアマネージャー・介護事業所・学校(校長)など、従来の自治会・町内会ルート以外にも幅広く候補者の発掘に取り組んでいただいていると担当課から伺いました。関係者の皆様のご尽力に、あらためて感謝申し上げます。


民生委員とはどのような存在か

民生委員は、民生委員法に基づいて厚生労働大臣から委嘱される特別職の非常勤地方公務員です。報酬はなく、年10数万円の活動費が支給されるボランティアとして、高齢者・障害者・子育て家庭などの相談に応じ、行政や専門機関へつなぐ「地域のパイプ役」を務めます。全ての民生委員は児童委員も兼務しており、妊娠中の不安や子育ての悩みにも対応します(出典:厚生労働省ウェブサイト)。

年間の総活動件数は約3,385万件にのぼり、うち相談支援活動は717万件超。1人あたり月平均11日活動し、訪問・連絡調整だけで月約20件をこなしています(出典:厚生労働省「民生委員・児童委員の活動内容」)。


全国で深刻化する「担い手不足」

厚生労働省が2026年2月に公表した令和7年度一斉改選の結果によれば、全国の定数24万971人に対して委嘱者は22万880人にとどまり、欠員数は2万91人と初めて2万人を超えました。充足率は91.7%で、前回2022年度改選時から約2ポイント低下しています。 Nippon.com

民生委員の定数はこの20年で約8,000人増加していますが、これは高齢者の増加に伴う見守り・相談ニーズの拡大が背景にあります。一方で委嘱者数はほぼ横ばいで推移しており、充足率は2007年の97.9%から一貫して低下し続けています。 Nippon.com


なぜなり手が集まらないのか ― 3つの構造的課題

① 活動範囲の拡大による負担増

民生委員の職務は制度発足当初の生活保護世帯への相談・支援から、在宅高齢者の生活支援・児童の健全育成・子育て支援・障害者の自立生活支援など幅広い分野へと拡大しています。活動範囲が広がるほど負担感が増大し、私生活とのバランスが保てなくなるため、1期3年で退任する例も増えています。 Ncs-gakkai

② 高齢化と候補者層の変化

厚労省によると、2022年時点の民生委員の年齢構成は70代以上が37%、60代が46%で、60歳未満の委員は全体の約2割にすぎません。企業の定年延長により、かつて退職後に担い手となっていた60代前半が在職中であるケースが増えており、従来の推薦候補者層が縮小しています。 Nippon.com

③ 地域コミュニティの希薄化

厚生労働省の令和5年度委託調査研究では、地域住民とのつながりが希薄化したことで担い手候補者にアプローチすることが難しくなっており、町会など既存の推薦候補者の輩出母体に固執するために地域活動の縮小とともに候補者が見つけにくくなっているという課題が指摘されています。 Ministry of Health, Labour and Welfare


求められる対応策

① 推薦ルートの多元化

本市で既に取り組まれているように、退職者友の会・ケアマネージャー・介護事業所・学校(校長)など、多様なネットワークを通じて候補者を探すことが有効です。同調査研究では、充実した民生委員が多い地域では肯定的な口コミが広がり、自発的に推薦したい人を探し出す動きにつながっていることも報告されています。「やりがい」の見える化と積極的なPRが重要です。 Ministry of Health, Labour and Welfare

② 活動負担の軽減

厚生労働省の検討会(2024年6月始動)では、民生委員の在り方そのものも含めた制度改革の議論が進められており、制度の持続可能性を高めるための改革が求められています。活動のデジタル化(報告書類のオンライン化等)や、行政・社会福祉協議会との役割分担の見直しも重要な論点です。 Tokyo Nikkei

③ 選任要件の柔軟化

厚生労働省は「民生委員・児童委員の選任要件に関する検討会」を設置し、要件の見直しについて検討を進めています。働く世代が担えるよう、活動時間帯の工夫や複数人での担当区域のカバーなど、弾力的な運用を可能にする仕組みが求められます。


おわりに

一人暮らしの高齢者が増加し、国が在宅医療・介護を推進する方向にある中、民生委員の存在意義はむしろ高まっています。しかしその基盤はじりじりと弱まっており、欠員が増え続けると行政の福祉サービスが行き届かず、感染症流行時や災害時の支援体制も脆弱になる恐れがあります。 Nikkei

本市の充足率は全国・県平均を上回っているとはいえ、19人の欠員という現実は重く受け止めなければなりません。民生委員の方々が安心して活動を続けられる環境整備と、地域全体でこの制度を支えていく意識の醸成が急務です。引き続き議会でも取り上げてまいります。


【主な参考資料】

  • 厚生労働省「令和7年度民生委員・児童委員の一斉改選結果」(2026年2月公表)
  • nippon.com「民生委員:25年度の一斉改選で初の欠員2万人超え 充足率91.7%」(2026年2月5日)
  • 厚生労働省「民生委員・児童委員の活動内容について」(厚労省ウェブサイト)
  • 厚生労働省委託「令和5年度民生委員・児童委員の担い手確保の推進に関する調査研究報告書」(2024年3月)
  • 参議院常任委員会調査室「民生委員制度の現状及び今後の課題」(立法と調査 2019年11月 No.417)

自治会は本当に必要?「防犯・防災の要」を次世代へつなぐ3つの具体的アイデア

まちづくり 地域活動 防災防犯 / 2026年4月25日

「自治会の役員は大変そうだから、できれば断りたい」
「正直、自治会に入るメリットはあるの?」

最近、そんな声を耳にすることが増えました。

実際、全国的に自治会の加入率は低下傾向にあり、役員の高齢化や担い手不足も深刻な課題になっています。

私自身も自治会長を務めていますが、今年も引き継いでくださる方が見つからず、4年目に入りました。
私たちの自治会でも、会員数は98世帯となり、以前の半分以下になりました。だからこそ、「加入してほしい」とお願いするだけでなく、「参加しやすい自治会に変える」努力が必要だと感じています。

しかし、自治会は本当に不要なのでしょうか。

大地震などの災害時、日々の防犯、高齢者や子どもの見守り。いざという時に一番頼りになるのは、遠くの誰かではなく、隣近所に住む人たちです。

岐阜県各務原市の「持続可能な自治会運営に向けた調査研究」を見ると、これからの時代に合った自治会のあり方について、多くのヒントが見えてきます。

地域のつながりを守りながら、役員や会員の負担を減らすために、特に大切だと感じた3つの視点を紹介します。


1. 活動をスリム化し、無理をしない自治会へ

まず必要なのは、これまでの「当たり前」を見直すことです。

自治会の行事や会議の中には、昔から続いているからという理由で続けているものも少なくありません。しかし、共働き世帯が増え、高齢者も長く働く時代になった今、以前と同じやり方を続けることは難しくなっています。

たとえば、すべての行事に全員参加を求めるのではなく、必要な人が、必要な時に、できる範囲で関わる形に変えていくことが考えられます。

また、報告だけの会議は、メールやチャット、文書共有で済ませる。行事も、毎年同じ内容で続けるのではなく、本当に地域に必要なものかを見直す。
(※私も、連絡には公式LINEアプリで連絡網を作っています。)

自治会を続けるためには、「頑張り続ける」のではなく、「無理なく続けられる形に変える」ことが大切です。


2. デジタルを活用し、スキマ時間でつながる

仕事や育児、介護などで忙しい世代にとって、決まった時間に集まることは大きな負担です。

そこで役立つのが、デジタルの活用です。

たとえば、回覧板をスマートフォンでも確認できるようにすれば、情報を受け取るために家で回覧を待つ必要がなくなります。防災情報や地域のお知らせも、必要な時にすぐ確認できます。

また、「掃除なら手伝える」「SNSの更新ならできる」「防災訓練の日だけ参加できる」といった一人ひとりの得意分野や空き時間を、地域活動につなげる仕組みも考えられます。

ただし、デジタル化を進める際には、高齢者やスマートフォンに不慣れな方への配慮も欠かせません。紙の回覧をすぐになくすのではなく、紙とデジタルを併用しながら、少しずつ移行していくことが現実的です。

デジタルは、人とのつながりをなくすためのものではありません。むしろ、忙しい人や参加しづらかった人が、地域とつながるための新しい入口になります。
(※大津市でも、CHIKUWA(ちくわ)回覧アプリの導入支援を進めています。CHIKUWAは、自治会・町内会の“紙の回覧板”をデジタル化し、スマホで回覧・既読確認・資料共有ができる地域コミュニティ向けアプリです。)


3. 行政とのパートナーシップを見直す

自治会が、地域のことを何でも引き受ける必要はありません。

これまで自治会は、行政からの配布物、調査、各種依頼、行事への協力など、多くの役割を担ってきました。しかし、その積み重ねが役員の負担となり、「自治会長は大変そう」「役員になりたくない」という印象につながっている面もあります。

これからは、自治会でなければできないことに力を集中する必要があります。

たとえば、災害時の安否確認、近所同士の声かけ、地域の困りごとの把握などは、自治会だからこそできる役割です。

一方で、事務作業、専門的な作業、広報やデータ管理などは、行政や外部サービス、民間事業者、NPOなどと役割分担することも考えられます。

自治会、行政、民間、地域団体が、それぞれの得意分野を活かしながら支え合う。そうしたパートナーシップが、これからの自治会運営には必要です。


自治会は「義務」ではなく、地域の安心をつくる仕組み

自治会活動は、誰かに押しつけられて行うものではありません。

「義務だからやる」のではなく、「自分たちのまちを少しでも住みやすくするために、できる範囲で関わる」。そんな考え方に変えていくことが大切です。

役員を一部の人に任せきりにするのではなく、少しだけ手伝える人、得意なことだけ関われる人、情報を受け取るだけでも地域とつながる人。いろいろな関わり方があってよいと思います。

自治会離れを止めるために必要なのは、昔の形に戻すことではありません。

今の暮らしに合った、無理のない自治会へ変えていくことです。

地域の絆を守りながら、負担は減らす。
その両立こそが、これからの自治会に求められる「新しいカタチ」ではないでしょうか。



参照:
持続可能な自治会運営(自治会役員等の負担軽減・加入促進)に向けた調査研究

算数の“考え方”は一つじゃない ― 寺子屋で感じたこと

地域活動 教育 福祉 / 2026年2月15日

昨日(14日)、瀬田学区社会福祉協議会主催の「寺子屋」に参加しました。

子どもたちが算数の問題に取り組んでいましたが、ある児童が難しそうな表情をしていたので「分かる?」と声をかけると、首を横に振りました。
そこで一緒に問題を解いてみることにしました。

ところが、この問題がなかなか分かりにくい。答えそのものを求めるというより、「どのように考えたか」という思考の過程を導き出させる意図の問題でした。

しかし、その工夫がかえって子どもたちを混乱させてしまっているようにも感じました。

他の講師の方にも尋ねてみましたが、「確かに分かりにくい」という同じ意見でした。

算数の問題にはさまざまな解き方があります。本来であれば、多様な考え方を認め、それぞれの理解の道筋を大切にすることが望ましいのではないでしょうか。
「この方法でなければならない」と固定してしまうことには、少し疑問を感じます。

一方で、学校現場では教科書や指導要領に沿って進める必要があります。同じ方法で教えることが求められる事情も理解できます。
だからこそ、現場の工夫や子どもたちの実情を踏まえた柔軟さも、今後ますます重要になるのではないかと感じました。

最後に、義母が手作りしたひな人形を皆さんにお配りしました。ささやかながら、季節の温もりを感じていただければ幸いです。

地域活動が「幸せ」の鍵?データが示す関係性

まちづくり 地域活動 / 2026年1月19日

「もっと幸せになりたい」—誰もが願うことではないでしょうか。私たちは経済的な豊かさを追求しがちですが、実はそれだけでは真の幸福には繋がりません。近年、個人のウェルビーイング(幸福度)を高める上で、「社会とのつながり」が極めて重要であることが明らかになってきました。特に、地域社会活動への参加が私たちの生活満足度を大きく向上させるという興味深い研究結果が出ています。

経済的な豊かさだけでは測れない「幸せ」の真髄

これまで、経済成長が人々の生活を豊かにし、幸せをもたらすと考えられてきました。しかし、所得水準の向上が必ずしも幸福度や生活満足度の向上に結びつかないという「イースタリン・パラドックス」が指摘されて以来、経済学の分野でも「幸福の経済学」という新しい視点が注目されています。

日本は国際的に見ても、主観的ウェルビーイングの水準が必ずしも高くなく、OECD諸国の平均を下回る現状があります。このような背景から、ウェルビーイング指標を政策に活用する国際的な潮流に乗り、日本でもウェルビーイングを向上させるための様々な取り組みが進められています。

そこで注目されているのが、「ソーシャル・キャピタル」、つまり人々の信頼、規範、ネットワークといった社会組織の特徴です。実証研究では、このソーシャル・キャピタルが主観的ウェルビーイングに有意な正の影響を与えることが示されています。

地域活動がもたらす「生活満足度」向上効果

まさにこのソーシャル・キャピタルの重要な代理変数の一つが、ボランティア活動や地域コミュニティ活動への参加です。

アジア成長研究所の小松翔氏による最新の研究では、「満足度・生活の質に関する調査」のデータを用いて、日本における地域社会活動への参加が生活満足度に与える影響を分析しています。その結果、​​ボランティア・地域コミュニティ活動への参加は、生活満足度に統計的に有意な正の影響を与える​​ことが明らかになりました。

この効果は、性別では男女ともに、年齢層では​​若年層および中年層で特に顕著​​であることが示されています。地域活動と聞くと、高齢者向けのイメージがあるかもしれませんが、むしろ働き盛り世代や子育て世代にこそ、活動への参加が心の豊かさをもたらす可能性を秘めているのです。

「誰一人取り残さない」社会へ、活動参加の推進を

地域社会活動は、まちづくり、子育て支援、清掃活動など多岐にわたり、行政の公共サービスを補完し、地域の活性化に大きく貢献しています。これらの活動は金銭的要因だけでなく、人とのつながりや達成感といった非金銭的要因からくる効用が大きく、それが生活満足度の向上に繋がるのでしょう。

この研究結果は、地域社会活動への参加促進がウェルビーイング向上に資する政策手段となり得ることを示唆しています。特に、若年層・中年層を対象とした参加機会の拡充や、仕事・学業・育児と地域社会活動との両立を支援する施策の重要性が指摘されています。

SDGsの目標3「すべての人に健康と福祉を」や、その基本理念である「誰一人取り残さない」社会の実現にも、地域活動への参加は深く関係しています。

経済的な成功だけでなく、心の豊かさや人とのつながりが重視される時代だからこそ、地域活動の重要性はますます高まっています。地域の清掃活動に参加してみる、子どもたちの見守り隊に加わるなど、小さな一歩からでも良いでしょう。

地域活動を通じて得られる人との出会いや感謝の気持ちは、きっと生活をより豊かで満足度の高いものにしてくれるはずです。私たち一人ひとりが地域社会に積極的に関わることで、自分自身のウェルビーイングが向上し、ひいては地域全体の活性化、ひいては日本の「幸せ」の底上げに繋がります。

参考資料​

親子で凧をあげる時間が育むもの ― 瀬田学区・親子ふれあい凧あげ大会 ―

地域活動 子育て / 2026年1月12日

12日、瀬田学区において「親子ふれあい凧あげ大会」が開催されました。
この催しは、瀬田学区社会福祉協議会の主催によるもので、地域の親子が一緒に楽しみながら交流できる機会として行われています。

当日は、子ども51人、保護者36人、役員26人が参加しました。
親子で凧の絵を描き、凧を組み立て、完成した凧を運動場で揚げるという一連の流れを、親子が協力して体験しました。

凧づくりは、親と子が自然に会話をし、役割を分担しながら進める共同作業です。
こうした時間は、日常生活では意外と少なくなりがちな「同じ目標に向かって一緒に取り組む経験」として、親子関係を深めるうえでも大切だと感じます。

また、ゲームやデジタル機器とは異なり、手を使って実際に物をつくる体験は、子どもの感性や創造力を育むうえでも意義があります。
試行錯誤しながら形にしていく過程そのものが、学びや達成感につながります。

地域行事は、単なるイベントにとどまらず、家庭・地域・子どもをゆるやかにつなぐ役割を果たしています。
こうした取り組みが今後も継続され、多くの親子が参加できる環境が守られていくことを期待したいと思います。

「貢献寿命」を伸ばす地域へ——瀬田学区 新年交歓会でお伝えしたこと

まちづくり 地域活動 子育て 福祉 行事 行政 高齢者 / 2026年1月10日

1月10日、瀬田学区の新年交歓会が開催され、私も挨拶の機会をいただきました。
市議会議員としてご紹介いただきましたが、同時に学区の副会長として、日頃から地域の皆さんと活動を共にしています。
来賓というより「同じ仲間の一人」として、感謝の気持ちと、これからの地域づくりへの思いをお伝えしました。

地域の支え合いを「次につなぐ」ことが課題に

全国的にも、そして私たちの地域でも、自治会加入率の低下などを背景に、地域の支え合いをどう継続し、次の世代へつないでいくかが大きなテーマになっています。
この課題に向き合う際、今日ぜひ共有したい視点としてお話ししたのが「貢献寿命」です。

「貢献寿命」とは何か

「貢献寿命」とは、東京大学の秋山弘子名誉教授が提唱されている考え方で、社会とつながり、役割を持ち、誰かの役に立つ・感謝されるといった関わりを持ち続けられる人生期間を指します。
ここで大切なのは、貢献寿命が“無理な自己犠牲”を求めるものではない、という点です。

私からは次のようにお伝えしました。
貢献寿命とは、無理な自己犠牲ではなく、挨拶や声かけ、見守りといった日々の小さな関わりを続けることです。
それは地域の安心を支えるだけでなく、ご自身の元気や健康、そして「役に立てた」という代えがたい幸福感を実感することにもつながります。

「参加したい」が届く仕組みへ

いま地域では担い手が固定化しがちです。しかし、瀬田学区には15,000人の方が暮らしています。
その中には「参加したいが、きっかけがない」「自分にできる役割が分からない」という方も少なくないはずです。

だからこそ、地域の中に

  • 人と活動(活躍の場)をつなぐ機会

  • 活動を知ってもらい、引き継ぎを進める“伝える機会”
    を増やしていくことが重要だと考えています。

行政の支援にも期待——“場”だけでなく“機会づくり”へ

当日は市長も出席され、市民活動センターを直営方式に改め、地域活動支援を強化していく考えも示されています。
行政には、単に場所を用意するだけでなく、団体同士や世代をつなぎ、引き継ぎを支える「機会づくり」への支援を、ぜひ一層進めていただきたいとお伝えしました。

「できる人が全部やる」からの転換

地域側も、参加の形を見直すタイミングです。
「できる人が全部やる」から、**「できる範囲で、短い時間でも、選べる役割がある」**へ。
そのように参加の入口を増やせば、自治会や地域団体は、もっと参加しやすく、続けやすくなるはずです。

新年交歓会は、日頃の活動への感謝を確かめ合う場であると同時に、今年の地域づくりの方向性を共有する場でもあります。
今日の出会いを大切にしながら、関わりの輪を少しずつ広げていければと思います。

本年も、皆さまと一緒に、瀬田学区の安全・安心と、温かなつながりを育ててまいります。どうぞよろしくお願いいたします。

 

今年も「瀬田しじみブラス」の皆さんに懐メロを中心に演奏をしていただきました。