議会質問その5.視覚障害者や高齢者など誰にでもやさしい情報のユニバーサルデザインについて
スマホアプリUniVoice(ユニボイス)を使って、紙面右下の音声コードを読み取ると、紙面の内容を読み上げてくれるシステムの導入について質問しました。
現在も読み取り装置には、文字コードを読み取るタイプや紙面全体をスキャンして読み上げるタイプなど数種類ありますが、文字コード読み取りで10万円程、スキャンタイプだと20万円程(視覚障害者には日常生活用具としての補助あり)と高額です。
しかし、このUniVoiceはスマホがあれば、無料のUniVoiceアプリをインストールだけで使えるので導入の垣根も低く、だれでも簡単に使えます。
音声コードの作成アプリは、自治体や公益社団法人には無償貸与してくれるので、こうした公的機関での導入もしやすくなっています。
今回このUniVoice音声コード作成アプリを「日本視覚障がい情報普及支援協会(JAVIS)」から提供していただきました。
現在、大津市議会公明党議員団が発行する広報紙「公明おおつVol65」を4月初旬に発行する準備を進めていますので、早速このUniVoiceを使って紙面の音声コードを作成することにしました。
なお、UniVoice一つの音声コードコードは標準で約800文字までとなっていますので、要約した内容としています。
ただし、この文字コードの横には用紙に切り欠きを入れることがルールになっています。このため通常の印刷に加えて切り替え、切り欠きを入れる経費が若干プラスされます。
今回の公明おおつは8万部強の印刷を予定していますが、この枚数であれば切り欠き加工費は3万~4万円になるようです。
【質問】
(1)日常生活用具として導入されている視覚障害者用活字文書読み上げ装置の利用状況について
①利用者数と市域の事業所などでの音声コードによる発信状況について伺います。
(2)本市の音声コードを使った印刷物について
①本市の音声コードを使った印刷物についてはどのようなものがあるのか、現状と取り組みについて伺います。
(3)音声コードUni-Voiceの活用について
①視覚障害者はもとより、誰にでもやさしい情報のユニバーサルデザインに向けて、音声コードUni-Voiceを本市の広報おおつや通知文などの印刷物に活用することについて見解を伺います。
【答弁】
1項目めの視覚障害者用活字文書読み上げ装置の利用者数と市域の事業所などでの音声コードによる発信状況についてでありますが、
過去3年間の同装置の給付件数は6件であり、そのうちTellme(テルミー)の給付実績はありません。また、市内の障害福祉サービス事業所・介護事業所などでの活用の状況については把握しておりません。
2項目めの本市の音声コードを使った印刷物の現状と取り組みについてでありますが、Tellmeに対応する音声コードを印刷した本市の印刷物等はございません。
3項目めのUni-Voice(ユニボイス)を本市の通知文などの印刷物に活用することについてでありますが、まずは視覚障害者のニーズを把握することや、現在給付対象としている他の視覚障害者用活字文書読み上げ装置と比較するなど、その有効性について、調査・研究してまいります。
Uni-Voice(ユニボイス)を本市の広報おおつに活用することについてでありますが、広報おおつについては、すでに、点字版および音声版として、デイジーCD版やカセットテープ版を作成するとともに、ホームページにおいても音声読み上げソフトを使うことができます。
今後も、デジタル技術などの進展に注視し、誰もが必要とする情報を入手しやすくなることを考慮して広報おおつの発行に努めてまいります。