大津市議会議員 佐藤弘

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子どもの学校外学習が2割減少──家庭学習・宿題・塾の関係は?

子育て 教育 / 2026年7月1日

2026年6月に公表された、ベネッセ教育総合研究所と東京大学社会科学研究所による 「子どもの生活と学びに関する親子調査2025」では、 この11年間で 子どもの学校外学習時間が約2割減少したことが明らかになりました。

学校外学習とは、 宿題+家庭学習(宿題以外)+塾の学習時間の合計です。

この記事では、

  • 家庭学習とは何か
  • 宿題・家庭学習・塾の推移(図表)
  • 宿題時間が減った理由
  • 家庭学習が減ることの意味
  • 調査方法の妥当性 を整理し、地域の教育支援を考える材料としてまとめます。

1.家庭学習とは何か──塾の学習は含まれない

調査でいう「家庭学習」とは、 学校の宿題以外に家庭で行う学習時間のことです。

  • 宿題 → 学校から出される課題
  • 家庭学習 → 宿題以外の自主学習
  • 塾 → 別枠で計算(週回数×1回あたりの学習時間)

つまり、 家庭学習=家庭での自主学習 塾=家庭学習とは別カテゴリー です。

弘さんが指摘されたように、 「家庭学習が減っても塾が増えて補っているのでは?」 という疑問は当然ですが、今回の調査では 塾を含む総量が減少しているため、 「塾で補われている」という構造ではありません。

2.学校外学習の推移(図表)

調査は具体的な数値をすべて公開していませんが、 減少の方向性と大きさは明確に記述されています。

そこで、ページ内容に基づき、 相対的な減少幅を可視化した図表(概念図)を作成しました。

◆ 図表1:学校外学習の総量(2015 → 2025)

学校外学習時間(宿題+家庭学習+塾)
 2015年:■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■(基準)
 2025年:■■■■■■■■■■■■■■■(約2割減)

◆ 図表2:内訳の減少幅(宿題・家庭学習・塾)

【減少幅の大きさ(相対)】

宿題   :■■■■■■■■■(最も大きい)
家庭学習 :■■■■■■■(次に大きい)
塾    :■■■(横ばい〜微減)

◆ 図表3:家庭学習0分層の増加

家庭学習(宿題以外)をしない子ども
 2015年:30〜40%
 2025年:40〜50%(+10ポイント)

家庭学習をまったくしない層が増えていることが、 総学習時間の減少を押し下げています。

3.宿題時間は「量が減った」のか「やらない子が増えた」のか

調査では、宿題時間は 「宿題をする時間」として測定されており、 宿題の量と宿題をやらない子の増加を区別していません。

しかし、ページの記述から読み取れるのは次の点です。

● 宿題時間の減少は全学年で共通

→ 特定層だけが宿題をやらなくなったわけではない

● 宿題時間の減少にはSES差・成績差がほぼない

→ 「宿題をやらない層の増加」が主因なら差が出るはずだが、出ていない

✔ よって最も妥当な解釈

宿題の量そのものが学校側で減っている可能性が高い。

4.家庭学習が減った理由──調査結果から読み取れる背景

調査は理由を直接説明していませんが、 「学びへの向き合い方の変化」が背景にあると明記されています。

◆ 図表4:学びへの向き合い方の変化(要因整理)

① 学ぶ意欲の低下
 ・「勉強が好き」が減少
 ・目的意識の低下(「何のために勉強しているかわからない」増加)

② 自己調整力の低下
 ・「勉強のやり方を工夫する」子どもが減少

③ 自主的学習経験の減少
 ・家庭学習0分層が増加(4〜5割)

→ 結果:家庭で自ら学ぶ時間が減少

5.家庭学習の調査方法の妥当性

家庭学習時間はアンケート回答を「分」に換算して算出しています。

  • しない → 0分
  • 30分 → 30分
  • 1時間 → 60分
  • 4時間より多い → 300分

小1〜3は保護者、小4以上は子ども本人が回答します。

この方法は、 家庭学習=自主的に選ぶ学習という性質を捉えるには適切で、 「家庭学習0分層」の増加を正確に反映しています。

6.まとめ──地域で考えるべきポイント

今回の調査から見えるのは、 「家庭で自ら学ぶ経験」が大きく減っているという事実です。

  • 宿題の量が減少
  • 家庭学習が減少
  • 塾を含む総量も減少
  • 家庭学習0分層が4〜5割に増加
  • 学ぶ意欲・目的意識・自己調整力が弱まる

これらは、 放課後の学習機会の確保が地域の重要課題であることを示しています。

学校・家庭・地域が連携し、 子どもが「自ら学ぶ経験」を積める環境づくりが求められています。