大津市議会議員 佐藤弘

一人のひとを どこまでも大切に 心豊かな まちづくりを目指します

デジタル化とAIが民事訴訟のハードルを下げる時代へ

行革 / 2026年5月23日

民事訴訟の手続きが、いよいよ本格的にオンライン対応へと変わりました。訴状や準備書面の提出、裁判記録の閲覧、判決書の受け取りまでをインターネット上で進められるようになり、裁判所に足を運ばなくても手続きが進む時代に入りました。

今回のデジタル化で大きく変わるのは、手続きの負担が軽くなる点です。まず、訴状や準備書面をオンラインで提出できるため、印刷・持参・郵送の手間が減り、時間と労力が節約できます。

次に、裁判記録をオンラインで閲覧・ダウンロードできるようになり、場所や時間にとらわれずに必要な資料を確認しやすくなります。さらに、裁判手数料の支払いも電子納付が広がり、弁護士や本人訴訟の当事者双方にとって、手続きの効率化が進みます。

ただし、すべてが一律にオンライン化されるわけではありません。主に対象となるのは2026年5月21日以降に新たに提起される事件で、すでに進行中の事件は、一定の条件のもと従来の紙中心の運用が残る場合があります。また、弁護士に依頼しない本人訴訟の場合には、オンライン提出が必須ではなく、紙の提出も認められるなど、利用者によって扱いが異なります。

一方で、手続きが多少複雑であっても、今ではAIが分からない点を丁寧に解説してくれるため、本人訴訟のハードルはかなり低くなっています。AIが訴状や準備書面の書き方を整理し、法律用語や手続きの流れを分かりやすく説明してくれるため、「法律が分からない人」でも、自分の主張を整理しやすくなります。

ただし、AIはあくまで「支援する道具」であり、最終的な判断やリスク管理は利用者自身が行う必要があります。AIの出力は誤りや情報の更新が滞る可能性もあるため、重要なポイントは裁判所の案内や弁護士の意見などと照合しながら、慎重に使うことが大切です。

このように、民事訴訟のオンライン化とAI活用の組み合わせにより、「裁判所に行かなくても、弁護士に依頼しなくても、比較的身近に裁判手続きを進められる」環境が少しずつ整ってきています。

ただし、その恩恵をしっかり得るためには、AIをどう使うか、そして手続きの仕組みをどれだけ理解しているかが、大きな鍵になってくるでしょう。