リースバック契約で被害増加はなぜ?
最近、「自宅を売っても住み続けられる」とうたう“リースバック契約”によるトラブルが全国で増えています。
高齢者や生活に不安を抱える方が契約し、後になって退去を求められたり、家賃の高騰に困るケースが報告されています。
では、なぜこのような契約をしてしまうのか?
そこには、以下のような背景があるようです。
1. 生活資金への不安から
「年金だけでは生活が苦しい」「医療費が急に必要になった」――
そんな状況で、リースバックは「家を売ってお金を得ながら、そのまま住める」手段として魅力的に映ります。
特に、今すぐ現金が欲しい人にとっては、大きな安心材料です。
2. 「住み続けられる」という言葉への安心感
「今の家にこの先もずっと住めますよ」と言われれば、誰しもホッとします。
特に高齢者にとって、住み慣れた家を離れることは大きなストレスです。
その心理を突いた営業トークに、つい契約してしまうケースがあります。
3. 契約書の難解さと説明不足
「一生住める」と言われても、契約書をよく見ると「2年契約・更新なし」といった条件があることも。
しかし、契約内容を細かく確認しないまま署名してしまう方も少なくありません。
4. 他に住む場所がないという不安
自宅以外に住める場所がなく、福祉住宅や親族の支援もない場合、
「ここを出たら行き場がない」という不安から契約してしまう人もいます。
5. 孤独と相談相手の不在
家族や信頼できる相談先がなく、一人で判断しなければならない中で、
「このままじゃ暮らせない」と焦り、契約してしまうことがあります。
契約前に必ず誰かに相談を
リースバック契約は、生活の安定を脅かすリスクもある重要な選択です。
少しでも不安があるときは、身近な人や「消費生活センター」に相談しましょう。
また、自治体や地域包括支援センターにも、相談体制があります。
「契約前に相談」が、あなたと家族の暮らしを守る一歩です。