防草シート施工:10年間で500万円以上の差が出る理由
リンクを掲載した以下の記事ですが、気になったので防草シートについて調べてみました。
防草シート施工が管理コストに与える影響(電力中央研究所 報告書)
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雑草管理は、農業や公共施設、インフラ設備の維持において重要な課題です。
地域住民からは高齢になったため草刈りをしてほしいという要望が毎年増え続けています。
このようなことから本市においても、長期的な雑草抑制を可能にする有効な手段として防草シートを設置することがあります。
しかし、適切なシート資材を使用した施工が行われなければ、その効果は大きく損なわれ、追加コストや管理負担が発生するリスクがあります。
防草シート施工における成功事例と失敗事例を比較し、長期的なコスト削減と効果的な雑草管理を実現するためのポイントを調査してまとめてみました。
以下に、シートXとシートPの耐用年数を10年と設定し、10年間における施工コストと管理コストを比較した一覧表を示します。
項目 | シートX | シートP |
---|---|---|
施工コスト | 41.7万円(100m²あたり) | 37.6万円(100m²あたり) |
施工回数 | 1回(10年耐用) | 10回(1年ごとに張り替え) |
施工総コスト | 41.7万円 | 376万円(37.6万円 × 10回) |
管理コスト | なし(10年間効果持続) | 22.3万円(100m²あたり、年1回) |
管理回数 | 0回 | 10回(毎年除草作業) |
管理総コスト | 0万円 | 223万円(22.3万円 × 10回) |
総コスト | 41.7万円 | 599万円(施工 + 管理コスト) |
まとめ
- シートXは、施工コストが41.7万円で、10年間の耐用年数を持つため、追加の管理コストは発生しません。
- シートPは、施工コストが37.6万円ですが、耐用年数が1年未満であるため、10年間で10回の張り替えが必要となり、施工総コストは376万円に達します。また、毎年の管理コストが22.3万円かかるため、10年間で223万円の管理コストが発生します。
この結果、シートXを使用した場合の総コストは41.7万円であるのに対し、シートPを使用した場合は599万円となり、シートXの方が圧倒的にコスト効率が良いことがわかります。
※事例に挙げたシートX(推奨されるシート)の材質
防草シートには、主にポリプロピレン製のシートが使用されることが多く、特に以下のような製品が推奨されています。
- Xavan®防草シート240グリーン(厚さ0.64mm)
- Xavan®防草シート350グリーン(厚さ0.80mm)
- Plantex®製68ブラック(厚さ0.27mm)
これらのシートは、遮光性や耐久性に優れており、適切に施工されることで数年にわたり雑草の成長を抑制する効果があります。
特に、遮光性が高いシートは雑草の光合成を妨げるため、効果的な防草が期待できます。