矯正を学んだ、更生保護女性会のミニ集会
28日瀬田学区更生保護女性会のミニ集会が開かれました。
集会は「矯正について」と題して、福岡久様の講演が行われました。
元滋賀刑務所長の福岡久様から矯正行政について貴重なお話を伺いました。福岡様は長年にわたり矯正行政に携わってこられたベテランの矯正職員で、滋賀刑務所の総務部長や所長も務められました。
お話の中で、かつて矯正と保護は「矯正保護」として同じ組織で運営されていました。現在は、法務省内で「矯正局」(施設内処遇)と「保護局」(社会内処遇)に分かれています。
受刑者の社会復帰をより効果的に支援するため、施設内での矯正と出所後の更生保護が連携することが重要であるとのことです。
さらに、近年懲役と禁錮を廃止し、新たな刑として拘禁刑を創設したことについても触れられました。拘禁刑は、懲役と禁錮の要素を併せ持ち、受刑者の状況に応じて柔軟な処遇を可能にする刑罰です。
解りやすく、面白い話もありました。ざっとこんな話だと解釈しました。
>
ある無人島に一人の人が流れ着き、生活を始めました。一人だけなので、自分の好きなように生活できますが、すべてを一人でこなさなければならず、大変でもありました。そこにもう一人が流れ着き、二人になりました。二人では、基本的に好きなことができますが、たまに声を掛け合い、時には助け合うようになりました。その後、さらに一人が流れ着き、三人になりました。三人になると、大変なことがあれば少しずつ協力するようになりました。
さらに人が増え、数十人規模になると、好き勝手に生活するだけでは問題が生じるようになりました。そこで、みんなが安心して生活するためのルールが必要となり、どうすればお互いが心地よく暮らせるかを考えるようになりました。
>
この話から、ルールの必要性、守ることの大切さが分かります。そして、ルールからはみ出す者への矯正の必要性もよく理解できます。
お話を伺い、矯正行政の深さ、そして受刑者の社会復帰を支援することの重要性を改めて認識しました。